JPH0427162Y2 - - Google Patents

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JPH0427162Y2
JPH0427162Y2 JP13275187U JP13275187U JPH0427162Y2 JP H0427162 Y2 JPH0427162 Y2 JP H0427162Y2 JP 13275187 U JP13275187 U JP 13275187U JP 13275187 U JP13275187 U JP 13275187U JP H0427162 Y2 JPH0427162 Y2 JP H0427162Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は可変コンデンサに係り、特に最小容量
の低減を図り得る可変コンデンサに関する。
従来の技術 一般に可変コンデンサはステータ板群と、ロー
タ軸に夫々スペーサとして機能するワツシヤを介
在させて重ねて配設されたロータ板群とを設けて
おり、ロータ軸の回動に伴うステータ板群とロー
タ板群の対向面積の変化により静電容量を可変す
る構成となつている。従来の可変コンデンサで
は、ステータ板が嵌合取付けされる基板上に立設
されたステータ支柱に、ステータ板群外面側に絶
縁製又は導電性の円筒状のブツシユを又各ステー
タ板間には導電製のリング状ワツシヤを夫々嵌合
されてステータ板群の位置決め保持及びロータ間
のギヤツプを取つていた。
考案が解決しようとする問題点 しかるに従来の可変コンデンサに取付けられる
ワツシヤはリング形状とされておりその径寸法は
一定であつたため、ロータが回転してもワツシヤ
の外周縁とステータとの間の距離は常に一定であ
つた。このため、特にロータが最小容量位置にあ
る時にワツシヤとステータ間に静電容量を生じて
しまい、最小容量値を低減することができないと
いう問題点があつた。一方、ワツシヤはその製造
において帯状の基板をプレス打抜き加工して形成
されるが、リング状のワツシヤでは所謂材料取り
の効率が悪いという問題点があつた。
本考案は上記の点に鑑みて創作されたものであ
り、可変容量範囲を拡げ得る可変コンデンサを提
供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案では、ロー
タ軸と対向する位置に凹部が形成されているステ
ータ板群と、 羽根板部が形成された複数のロータ板がワツシ
ヤを介在させて上記ロータ軸に重ねて配設された
構成のロータ板群とを設けてなる可変コンデンサ
において、 上記ワツシヤ、及びロータ板の羽根板部と反対
側に配設された軸承部に夫々切欠部を形成すると
共に、夫々の切欠部を同一方向に重ねることによ
りロータ板群を構成し、 上記ステータ板群と、ロータ板群の対向面積が
最小となる位置にロータ板群の軸承部が回動した
時、上記ワツシヤ及びロータ板群の軸承部の切欠
部が共にステータ板群の凹部と対向離間するよう
構成したことを特徴とするものである。
作 用 可変コンデンサを上記構成とすることにより、
ステータ板群とロータ板群の対向面積が最小とな
る位置(即ち、可変コンデンサの容量が最小容量
となる位置)において、ワツシヤ及びステータ板
群は切欠部が形成されていることによりロータ板
群から離間するためこの対向位置における静電容
量を低減することができる。
実施例 第2図に本考案になる可変コンデンサの一実施
例の概略構成を示す。同図に示す可変コンデンサ
1は、その樹脂製基板2の、例えば上面四隅に4
個の円筒部2a(1対のみ図示する)を一体形成
される。3は一のロータ軸で、基板2の中央に挿
通支承され、例えば二組の極板群としてのロータ
板群4a,4b(夫々複数のロータ板4よりなる)
を取付固定される。5は4本の金属製ステータ支
柱で(2本のみ図示する)、夫々基板2の各円筒
部2aに上下に突出して挿通固定され下端を端子
部5aとされる。又各1対のステータ支柱5には
夫々極板群としてのステータ板群6a,6b
(夫々複数のステータ板6よりなる)を嵌合配設
され、各板群4a及び6a,4b及び6bにより
夫々バリコン部7a,7bが形成される。尚各ス
テータ板群6a,6bを構成するには、ステータ
板6をその1対の嵌合孔8a,8b(第1図に示
す)により1対のステータ支柱5に共通嵌合させ
た後、更に各ステータ支柱5に夫々金属製ワツシ
ヤ9を嵌合させる態様を順次繰返して積層組付け
ればよい。また各ロータ板群4a,4bを構成す
るには、各ロータ板4をワツシヤ10を介在させ
て重ねて配設し、積層組み付けすればよい。上記
ステータ板6及びワツシヤ10は、共に本考案の
要部となるもので、後に詳述する如く、所定位置
に切欠部が形成されている。
11は、樹脂製押板で、これに一体形成された
4個の円筒部11aを夫々ステータ支柱5上部に
挿通させて取付けられ、各ステータ支柱5上端に
螺装したナツト12により位置決めされ、同時に
ロータ軸3上端を支承する。
その動作時には、ロータ軸3を適宜回動させる
と、バリコン部7a,7bで適宜静電容量が可変
され、ロータ軸3をアース電位として、且つステ
ータ板6に対し直接及びワツシヤ9を介して間接
に夫々接触導通するステータ支柱5の端子部5a
を可変電位として所望の容量が可変的に取出され
る。
ここで上記構成になる可変コンデンサ1におい
て各ロータ板4間に介装されるワツシヤ10に注
目し、第1図、第3図、第4図を用いて以下更に
詳述する。第1図は説明の便宜上、一のロータ板
4、ステータ板6、ワツシヤ10及びロータ軸3
の取付け状態を示す分解斜視図である。
ロータ板4は、羽根板部4−1とロータ軸3に
軸承される軸承部4−2とにより構成されている。
この軸承部4−2にはロータ軸3が貫通される孔
4−3が形成されている。この4−3の形状は、位
置決め及び滑り止めのため切欠部3aが形成され
ているロータ軸3の形状に対応して辺部4−4
4−5を有した長孔形状とされている。更に軸承
部4−2の孔4−3に対し羽根板部4−1の配設位
置と、反対側位置には切欠部4−6が形成されて
いる。また、上記孔4−3を形成する辺部4−4
4−5と4−6の側縁部は略平行となるよう構成さ
れている。
ワツシヤ10は両側部に切欠部10−1,10
2を形成してなり、中央位置にはロータ軸3が
貫通される孔10−3が穿設されている。
この孔10−3もロータ軸3の形状に対応して
辺部10−4,10−5を有した長孔とされてい
る。
また、各切欠部10−1,10−2の側縁部と辺
部10−4,10−5は略平行となるよう構成され
ている。従つて、ロータ板4及びワツシヤ10を
ロータ軸3に取付けた時、夫々に形成された各切
欠部4−6,10−2(或は10−1)は同一方向
位置にある。また各切欠部4−6,10−2(或は
10−1)はロータ軸3に取付けられた状態にお
いて略重なつて一致するよう構成されている。
尚、ワツシヤ10の長手方向の径寸法は従来のワ
ツシヤと略同一寸法とされている。また、ステー
タ板6は周知の構造とされており、取付け位置に
おいてロータ軸3と対向する位置に凹部6−1
形成されている。
続いてロータ軸3の回動に伴うロータ板4及び
ワツシヤ10の動作について説明する。第3図は
ロータ板4とステータ板6の対向面積が最大とな
つた状態(即ち、静電容量が最大となつた状態)
を、また第4図は静電容量が最小となつた状態を
示している。まず、第3図に示す静電容量が最大
の状態を注目すに、この状態においてはロータ板
4及びワツシヤ10に4−6,10−2を形成して
もロータ板4及びステータ板6の対向面積は従来
と同じである。従つて、最大静電容量は切欠部4
6,10−2の形成に拘りなく従来と等しい値と
なる。
一方、第4図に示される静電容量が最小の状態
を注目すると、ロータ板4及びワツシヤ10に切
欠部4−6,10−2を形成することにより、ステ
ータ板6の凹部6−1と切欠部4−6(10−2
は対向離間し、その離間寸法(図中矢印hで示
す)は従来より大となる。このため、この対向部
分で発生する静電容量は小さくなり(静電容量の
値は離間距離hの二乗に反比例する。)、従つて可
変コンデンサ1の最小容量を従来に比べ小とする
ことができ、可変容量範囲を拡げることができ
る。
ここで、ワツシヤ10の製造について第5図を
用いて従来の構成のワツシヤと比較しつつ説明す
る。同図においてAは従来のワツシヤの製造を、
B,Cは本願に係るワツシヤ10の製造を示して
いる。
前記のようにワツシヤは帯状の基板13をプレ
ス打抜き加工することにより製造される。第5図
Aに示すように従来のワツシヤ14はリング形状
であつたため、所謂材料取りの効率が悪かつた。
これに対し、本願のワツシヤ10は辺部10−4
10−5を有してなる形状であるため、隣接する
ワツシヤ10の距離を小とするこが可能となり、
材料取りの効率を上げることができ、更に第5図
Cに示されるように辺部10−4,10−5を切断
位置とすることにより、より材料取りの効率を向
上させることができる。
例えば第5図Aにおける材料取りの効率を100
%とした場合、第5図Bに示す材料取りの効率を
略86%となり、更に第5図Cに示す材料取りの効
率は略72%となり、材料費の低減を図ることがで
きる。
また、ロータ板4の製造についても同様なこと
が言える。第6図Aは従来のロータ板15の製造
を、また第6図Bは本願に係るロータ板4の製造
を示している。各図に示されるようにロータ板
4,15も帯状の基板15をプレス打抜き加工す
ることにより製造されるが、本願に係るロータ板
4では切欠部4−6を有している分だけ隣接する
ロータ板4の距離を小とすることができる。よつ
て、ロータ板4の製造においても材料取りの効率
を向上させることができ、材料費の低減を図るこ
とができる。
考案の効果 上述の如く本考案になる可変コンデンサによれ
ば、最小容量時においてロータ板及びワツシヤと
ステータ板間が大きく離間するため、最小容量値
を低減でき可変容量範囲を拡げることができ、加
えてワツシヤ及びロータ板の製造時における材料
取りの効率を向上し得、ワツシヤ及びロータ板の
コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である可変コンデン
サのひとつのステータ板、ロータ板、ワツシヤを
取出して示した分解斜視図、第2図は可変コンデ
ンサの概要を説明するための図、第3図及び第4
図はロータ軸の動きによる容量変化を説明すため
の図、第5図はワツシヤの材料取りの効率を従来
と比較しつつ説明するための図、第6図はロータ
板の材料取りの効率を従来と比較しつつ説明する
ための図である。 1……可変コンデンサ、3……ロータ軸、3a
……切欠部、4……ロータ板、4a,4b……ロ
ータ板群、4−1……羽根板部、4−2……軸承
部、4−3……孔、4−4,4−5……辺部、4−6
……切欠部、6……ステータ板、6a,6b……
ステータ板群、10……ワツシヤ、10−1,1
0−2……切欠部、10−3……孔、10−4,1
0−5……辺部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ロータ軸と対向する位置に凹部が形成されてい
    るステータ板群と、 羽根板部が形成された複数のロータ板がワツシ
    ヤを介在させて該ロータ軸に重ねて配設された構
    成のロータ板群とを設けてなる可変コンデンサに
    おいて、 該ワツシヤ、及び該ロータ板の該羽根板部と反
    対側に配設された軸承部に夫々切欠部を形成する
    と共に、夫々の切欠部を同一方向に重ねることに
    より該ロータ板群を構成し、 該ステータ板群と、該ロータ板群の対向面積が
    最小となる位置に該ロータ板群の軸承部が回動し
    た時、上記ワツシヤ及び該ロータ板群の軸承部の
    切欠部が共に該ステータ板群の凹部と対向離間す
    るよう構成してなる可変コンデンサ。
JP13275187U 1987-08-31 1987-08-31 Expired JPH0427162Y2 (ja)

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