JPS63187404A - 磁気ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分！？］ 本発明は磁気記録媒体に磁気コアを相対的に摺動して情
報の磁気記録ないし再生を行なう磁気ヘッドに関するも
のである。

［従来の技術］ 磁気ヘッドにより磁気記録ないし再生を行う装置として
ＶＴＲ（ビデオテープレコーダ）では、最近は記録の高
密度化に伴ない記録媒体の磁気テープに保持力の高いメ
タルテープが用いられてきている。メタルテープ用の磁
気ヘッドでは記録時に磁気ギャップから発生する磁界の
強度を高くする必要がある。

ところが従来のＶＴＲでビデオ用磁気ヘッド（以下ビデ
オヘッドと略す。）の磁気コア材料として使用されてい
るＭ　ｎ　Ｚ　ｎ単結晶等のフェライトでは飽和磁束密
度が低く、またセンダストなどの強磁性金属材料では飽
和磁束密度は高いが高周波領域における透磁率が低いた
め、いずれにしてもメタルテープに対処できない。

そこでビデオヘッドの磁気コアの構造として、高透磁率
の単結晶フェライトから形成した一対の磁気コア半休を
磁気ギャップを介し接合してなる磁気コアにおいて、ｓ
１気ギャップを介し対向する磁気コア半休の磁気ギャッ
プ形成面のそれぞれに高飽和磁束密度の強磁性金属膜を
成膜した構造が採用されている。

このような構造によれば、高飽和磁束密度の強磁性金属
膜を介してメタルテープに対し充分に磁化、すなわち記
録を行なえ、高透磁率の単結晶フェライトを介して効率
よく再生を行なえる。

［発明が解決しようとする問題点］ しかし、このようなビデオヘッドでは再生時にノイズが
発生し、このノイズはＶＴＲの再生画像に色むらやちら
つきを生じさせるという問題がある。このノイズはテー
プ走行時に磁気コアのフェライト部分から発生するもの
で、摺動ノイズといわれ、フェライトの逆磁歪現象によ
るものである。

また、メタルテープを用いる場合、従来のγ−Ｆｅ２Ｏ
３系列のテープの場合より磁気コアの耐摩耗ｌ、ｉが大
きくなるという問題があった。

このような問題に対して、ヘッドの摺動ノイズの大小、
耐摩耗性および録再特性などの特性は、磁気コアを構成
する単結晶フェライトの容易磁化方向に関係した面方位
、すなわち結晶内の方向の配置と単結晶フェライトの組
成により変化することが知られている。

しかし従来では、ヘッドに最適な特性を得る上でｈ記容
易磁化方向に関係した結晶内の方向の配置と組成が充分
に考慮されているとはいえず、改Ｒの余地がある。

［問題点を解決するための手段］ このような問題点を解決するため、本発明によれば、単
結晶フェライトと磁気ギャップとの間に磁性全屈膜を介
在せしめた磁気コアを有する磁気ヘッドにおいて、前記
フェライトとして容易磁化方向が結晶内の＜Ｚｏｏ＞方
向であるフェライトを用い、この＜１００＞方向が磁気
コアの磁束が１三に流れる主磁路形成面にほぼモ行で、
かつ前記磁気ギャップ形成面となす角が磁気記録媒体摺
動面に向かってほぼ６０”から６５°の範囲内となるよ
うに構成した。

［作　用］ このように、Ｑｉ結晶フェライトの磁化容易方向に関係
した結晶内の方向を配置することにより、磁気ヘッドの
摺動ノイズと耐摩耗性の両方について良好な特性が得ら
れる。

［実施例］ 以下、添付した図を参照して本発明の実施例の詳細を説
明する。

第１図は本発明の実施例によるＶＴＲ用の磁気ヘッドの
磁気コアの構造を説明するものであ−る。

第１図において符号１ａ、ｌｂはそれぞれ磁気コア半休
であり、単結晶フェライトからなり、磁気ギャップＧを
介し対向する端面のギャップ形成面のそれぞれに、例え
ばセンダスト合金からなる強磁性金属膜２．２が成膜さ
れている。また、磁気コア半体１ａ、ｌｂのそれぞれに
は、トラック幅を決めるトラック溝３，３が形成されて
おり、一方の磁気コア半休には巻線窓４が形成されてい
る。

そしてこのような磁気コア半体１ａ、ｌｂどうしを磁気
ギャップＧを介して突き合わせ、トラック溝３，３に溶
着ガラス５を充填し、ガラス溶着により磁気コア半体１
ａ、ｌｂを接合して磁気コアｌが構成される。その図中
Ｅ面が磁気テープ摺動面７となる。さらに、この磁気コ
アｌに巻線窓４を介し不図示のコイル巻線を巻回してビ
デオヘッドが構成される。

以上のような本実施例ヘッドの磁気コアの基本的な構造
は、既に知られているものと同様であるが、本実施例で
はこの構造において磁気コアｌを構成する単結晶フェラ
イトの容易磁化方向に関係した結晶内の方向の配置と単
結晶フェライトの組成を特別に考慮するものとする。

すなわち、まず前者について説明すると、上記単結晶フ
ェライトとしては、ビデオヘッドに一般的に用いられ使
用しやすい容易磁化方向がミラー指数による結晶内の＜
１００＞方向であるものを用いる。そしてこの＜１００
＞方向、すなわち容易磁化方向を第１図に矢印で示す方
向に配置し、＜１００＞方向が符号６で示す主磁路形成
面にほぼ平行であるものとし、かつ強磁性金属Ｊｌ！２
２を成膜した図中−１−下方向に平行な磁気ギャップ形
成面となす角が磁気コアｌの磁気テープ摺動面７に向か
ってほぼ６０°〜６５°の範囲内となるようにする。こ
のようにすることで摺動ノイズについても耐摩耗性につ
いても良好な特性が得られる。

なお、ここで主磁路形成面６は磁気コアの磁束が主に流
れる面で、図示のように磁気ギャップＧを横切り、磁気
テープ摺動面７にほぼ垂直な面とする。

次に、単結晶フェライトの組成について言うと、単結晶
フェライトはビデオヘッドに一般的に用いられて使用し
ゃすいＭ　ｎ　Ｚ　ｎ単結晶フェライトを用いるものと
し、その組成はＦｅ２Ｏ３５２〜５７ａｔ％、ＭｎＯ２
２〜２９ａｔ％、Ｚｎ０１８〜２５ａｔ％とする。この
ような組成によれば、摺動ノイズを小さくできる。

このような単結晶フェライトの容易磁化方向に関係した
結晶内の方向の配置と組成は、試験による検討の結果定
めたものであり、ここでその試験と検討内容の詳細を以
下に説明しておく。

まず、単結晶フェライトの容易磁化方向に関係した結晶
内の方向の配置を検討するために、第１図の磁気コアの
構造において単結晶フェライトの容易磁化方向、すなわ
ち＜１００＞方向を主磁路形成面６にほぼ平行として、
磁気テープ摺動画７に向かって磁気ギャップ形成面（強
磁性金属膜２の表面）となす角度を、第２図に示すよう
に、（ａ）９０°としたもの、（ｂ）３５°としたもの
、および（ｃ）１５５°としたものをそれぞれ用意した
。そして（ａ）〜（Ｃ）のそれぞれの磁気コアについて
自己録再特性試験、摺動ノイズ試験およびＰｉ！耗試験
を行なった。

その結果、（ａ）については耐摩耗性は一番良かったが
、摺動ノイズは（ｂ）より悪かった。また（ｂ）につい
ては摺動ノイズは一番小さいが、耐Ｐ？耗性は（ａ）よ
り劣っていた。（ａ）と（ｂ）の自己録再特性は同程度
であった。また（Ｃ）については全ての特性が（ａ）と
（ｂ）より劣っていた。

このように全ての特性について良好なものはなかったが
、（ａ）と（ｂ）はそれぞれ耐摩耗性と摺動ノイズにつ
いて良好な特性を示すため、容易磁化方向を（ａ）と（
ｂ）の中間の角度とに配置したコアであれば、耐摩耗性
と摺動ノイズの両方について良好が特性が得られるので
はないかと考えた。

そこで容易磁化方向が磁気ギャップ形成面となす角度を
上記の中間の６２．５°のコアを作成し、その特性を調
べた。その結果、耐摩耗性はほぼ（ａ）と同程度で、摺
動ノイズについてはほぼ（ｂ）と同程度であり、自己録
再特性は（ａ）。

（ｂ）と同等の特性を示した。

すなわち容易磁化方向が磁気ギャップ形成面となす角度
を６２．５°とすることにより、耐摩耗性と摺動ノイズ
および自己録再特性の全てについて良好な特性が得られ
ることがわかる。但し、単結晶フェライトをコアに加工
する際に生ずる結晶方向のズレを２〜３°考慮して上記
角度はほぼ６０’〜６５°の範囲内と定めることにした
。

次に、単結晶フェライトの組成の検討では、Ｍ　ｎ　Ｚ
　ｎ　ｆ、結晶を用いるものとして、そのＦｅ２Ｏ３、
ＭｎＯおよびＺｎＯの三元組成とＦＭ動ノイズ、フェラ
イトの線膨張係数および結晶異方性定数との関係を考慮
して検討した。

第３図は上記の三元組成と摺動ノイズの関係を示してお
り、同図中の数値（ｄＢ）が摺動ノイズ！１１である。

但しこれは単結晶フェライトの容易磁化方向に関連した
結晶の方向を、Ｆ述のように定めたコアについてのデー
タである。

第３図からＺｎＯの埴が多いほど摺動ノイズが小さくな
ることがわかり、またＺｎＯの驕が１８ａｔ％以上が摺
動ノイズが小さくて良いことがわかる。

また第４図は上記フェライトの三元組成と線膨張係数α
および結晶異方性定数に、の関係を示している。

ここでフェライトの線膨張係数αを考慮する理由は、第
１図の磁気コアによるビデオヘッドの記録再生特性が溶
着ガラス５と磁気コアｌのフェライト部分の線膨張係数
の差により生じる応力により左右されるからである。す
なわちフェライト内部に応力が生ずるとフェライトの透
磁率が下るので、Ｌ記の線膨張係数の差がない方が良い
。

これに対して第１図の構造で溶着ガラス５については、
溶着時の作Ｘ温度が高いと強磁性金属膜２に剥れや割れ
を生ずるため、作業温度が低く、５００〜６００℃程度
のものが用いられており、そのようなものは線膨張係数
が９０〜１０５ＸｌＯ−１／ｄｅｇ程度である。

従って単結晶フェライトの線膨張係数αをこれに合せる
もめとして、第４図において線膨張係数αが９０Ｘ１０
″６１／ｄｅｇの線と、１０５×ｌｏ″６１／ｄｅｇの
線の間の領域の組成が好ましいことになる。

また、結晶異方性定数に！について言うと１本実施例で
は先述のように単結晶フェライトとして容易磁化方向が
結晶内の＜１００＞方向であるものを用い、これはすな
わち結晶異方性定数に１〉０ということであるから１組
成は第４図においてに１＝０の２本の線の間の領域に限
定されることになる。

以ｌ−のように摺動ノイズ、線膨張係数αおよび結晶毘
方性に、を考慮すると、先述のように組成としてＦｅ２
Ｏ３５２〜５７ａｔ％、　Ｍ　ｎ　０２２〜２９ａｔ％
、　Ｚ　ｎｏ　１８〜２５ａｔ％が適当であり、この範
囲の組成を用いることで摺動ノイズを低減できるととも
に良好な記録再生特性が得られる。

なお、以上のような単結晶フェライトの容易磁化方向に
関係した結晶の方向の配置および組成に関わる構成は、
ビデオヘッドの磁気コアに限らず、基本的な構造がこれ
と同様な他の磁気ヘッドにも応用して同様の効果を期待
できるのは勿論である。

［発明の効果］ 以Ｈの説明から明らかなように、本発明によれば、単結
晶フェライトと磁気ギャップとの間に磁性全屈膜を介在
せしめた磁気コアを有する磁気ヘッドにおいて、前記フ
ェライトとして容易磁化方向が結晶内の＜１００＞方向
であるフェライトを用い、この＜１００＞方向が磁気コ
アの磁束が１逼こ流れる主磁路形成面にほぼ平行で、か
つ前記磁気ギャップ形成面となす角が磁気記録媒体摺動
面に向かってほぼ６０°から６５°の範囲内となるよう
に構成したので、高保磁力の磁気記録媒体に対応できる
とともに、耐摩耗性に優れ、摺動ノイズを抑えることが
でき、良好に記録再生を行なえるという優れた効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による磁気ヘッドの磁気コアの
構造を説明する斜視図、第２図は単結晶フェライトの容
易磁化方向に関連した結晶内の方向の配置を検討するの
に用いた磁気コアの説明図、第３図はＭ　ｎ　Ｚ　ｎ単
結晶フェライトの三元組成と摺動ノイズの関係を示す線
図、第４図は同じ〈組成と線膨張率および結晶異方性定
数の関係を示す線図である。 ｌ・・・磁気コア ｌａ、ｌｂ・・・磁気コア半休 ２・・・強磁性金属ｖ　　３・・・トラック溝４・・・
巻線窓　　　　　５・・・溶着ガラス６・・・ｒ：、磁
路形成面　　７・・・磁気テープ摺動面Ｇ・・・磁気ギ
ャップ 特許出願人　キャノン電子株式会社 代理人　　弁理士　　加　藤　　＋、’ｊ　　ｌ“　５
第２図 Ｆｅ２Ｏ３ａ＋’１０− フェライトのｍ成こ石子乃ノ１又゛の崗イ糸乏元ｑＩｕ
コ第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）単結晶フェライトと磁気ギャップとの間に磁性金属
   膜を介在せしめた磁気コアを有する磁気ヘッドにおいて
   、前記フェライトとして容易磁化方向が結晶内の＜１０
   ０＞方向であるフェライトを用い、この＜１００＞方向
   が磁気コアの磁束が主に流れる主磁路形成面にほぼ平行
   で、かつ前記磁気ギャップ形成面となす角が磁気記録媒
   体摺動面に向かってほぼ６０°から６５°の範囲内とな
   るように構成したことを特徴とする磁気ヘッド。 ２）前記単結晶フェライトとして組成がＦｅ＿２Ｏ＿３
   ５２〜５７ａｔ％、ＭｎＯ２２〜２９ａｔ％、ＺｎＯ１
   ８〜２５ａｔ％であるＭｎＺｎ単結晶フェライトを用い
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の磁気
   ヘッド。