JPS6315475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベランダやバルコニー等の手摺部を持
つ構造体において、手摺部の上端近傍に水平に設
けられる上横桟の端部を支持する支持用プレート
を押さえるボルトと支柱との連結部を改良した手
摺部の支持用プレート取付部構造に関するもので
ある。

従来からベランダやバルコニー等の手摺部を持
つ構造体において、上横桟支持用プレートを押さ
えるボルトは上下方向に向いて起立する支柱の上
端に埋め込んで設けられたナツト部材に螺入支持
されている。従つて支柱上端には前記ボルトを螺
入させるナツト部材を埋め込んで取り付けておか
ねばならず、その作業に手間取ると共に、ナツト
部材の雌ねじ孔にボルトの中心を合わせるのに手
間取るという欠点があつた。

本考案は斯かる問題に対処すべく為されたもの
で、以下本考案を実施例を示す図面に基づいて説
明する。先ず第１図〜第５図に示す第１実施例に
ついて説明する。図において１はベランダやバル
コニー等の手摺部の筒状の支柱で、上下方向に向
いて立設されている。２はこの支柱１を覆うカバ
ー材で、平面形状略角筒状に形成されている。３
はベランダやバルコニー等の下端周囲を覆うべく
水平方向に設けられた化粧カバーである。４は前
記カバー材２の下端近傍においてカバー材２の両
側に端部がビス止めされた水平方向に向く長尺状
の下横桟、５はカバー材２の上端においてカバー
材２の両側に端部がビス止めにより連結された水
平方向に向く長尺状の上横桟であり、この上横桟
５は側面形状において底板５ａとこの底板５ａの
両側に上向きに連設された側板５ｂ，５ｂとこの
側板５ｂ，５ｂの上端に内方に水平に連設された
折曲片５ｃ，５ｃとを備えた形状を呈し、この上
横桟５が前記カバー材２に連結されたとき前記折
曲片５ｃ，５ｃ部分がカバー材２の上端から上方
に突出している。６は上横桟５を支持するビスで
ある。７は下横桟４と上横桟５との間に位置して
水平方向に適当間隔おきに設けられた縦格子であ
る。８は前記カバー材２の上端両側にビス止めさ
れた上横桟５，５の端部の折曲片５ｃ，５ｃ内側
に両端が水平状態で挿入される上横桟支持用プレ
ートで、このプレート８の中央には上横桟５に挿
入方向に対して直交する方向に向く長孔９が形成
されている。１０，１０は前記支柱１の上端近傍
両側に互いに対向して形成された水平方向に長い
長孔である。１１は前記プレート８の長孔９より
下方に挿入され且つ前記支柱１の上端より支柱１
内に挿入され、略90度回転することにより両端が
前記長孔１０，１０より側方に突出する係合片で
ある。１２はこの係合片１１の中央に形成された
雌ねじ孔１３に螺入するボルトで、雌ねじ孔１３
への螺入前にボルト１２には補強プレート１４を
貫通して設けられるようになつている。１５は補
強プレート１４の中央に形成されたボルト貫通用
孔である。尚前記係合片１１の形状は小判形の板
状をしており、前記プレート８の長孔９の形状も
係合片１１よりも若干大きい小判形をしている。
従つて前述のように上横桟５，５の端部に挿入さ
れた上横桟支持用プレート８をボルト１２によつ
て押さえて支持するときは第２図に示すようにボ
ルト１２に係合片１１と補強プレート１４を組み
合わせた状態でボルト１２を上横桟支持プレート
８の長孔９より下方に挿入する。これと同時にボ
ルト１２の下端部に螺合する前記係合片１１も長
孔９より挿入されて支柱１の上端内に位置する。
斯かる状態でボルト１２を約90度回転させること
により係合片１１は共回りして支柱１の長孔１
０，１０より側方に突出する。この状態でボルト
１２を上に引つ張つても係合片１１が長孔１０，
１０の上端に係合するため抜けない。又ボルト１
２を上に引つ張つた状態でボルト１２を回転させ
ても係合片１１は共回りすることがない。従つて
ボルト１２を上に引つ張つた状態で回転させると
係合片１１は長孔１０の上端に圧接すると共にボ
ルト１２は締め付けられ、上横桟支持用プレート
８は上側の補強プレート１４を介して第４図に示
すようにカバー材２の上端に押し付けられて中央
部が下向きに撓み、プレート８の端部は上横桟５
の端部の折曲片５ｃ，５ｃ内面に係合することに
よつて上横桟５，５は支柱される。尚前記係合片
１１を支柱１の上端に挿入し、長孔１０，１０に
係合させるとき、前記上横桟支持用プレート８の
長孔９より硯いて確認すればよい。第３図、第４
図に示すように上横桟支持用プレート８によつて
上横桟５，５の支持を行なつた後、手摺部の上端
に笠木１６を取り付ける。

以上第１実施例について述べたが、支柱１上端
近傍の長孔１０，１０に係合する係合片１１とし
て、第６図に示すように上板部１１ａとこの上板
部１１ａの両端に下向きに連設された折曲部１１
ｂ，１１ｂを有するものを使用しても良い。又係
合片１１の上板部１１ａの少なくとも一端に上方
に起立する突起１１ｃを設けることにより、ボル
ト１２の締め付け時に係合片１１が回転しようと
しても突起１１ｃが長孔１０の上端に引つ掛かり
係合片１１が長孔１０から抜け外れるのを確実に
防止できる。

本考案は以上述べたように実施し得るもので、
従来のように支柱上端にナツト部材を埋め込んで
設ける作業が不要であり、簡単な構成の部品を用
いて上横桟支持用プレートを極めて簡単に支持す
ることができる。しかも上横桟支持用プレートに
形成された係合片挿入用長孔より係合片が支柱の
長孔に係合したか否かを確認することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の第１実施例を示し、
第１図は全体概略斜視図、第２図はボルト締め付
け前の状態を示す要部拡斜視大図、第３図はボル
ト締め付け後の状態を示す要部拡大平面図、第４
図は同要部拡大断面図、第５図は第４図の−
矢視図、第６図は本考案の第２実施例を示す要部
斜視図である。 １……支柱、２……カバー材、５……上横桟、
５ａ……底板、５ｂ……側板、５ｃ……折曲片、
６……ビス、８……上横桟支持用プレート、９，
１０……長孔、１１……係合片、１２……ボル
ト、１３……雌ねじ孔、１４……補強プレート、
１５……孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベランダやバルコニー等の手摺部において、上
   下方向に向いて立設された筒状の支柱をカバー材
   で覆うと共に、側面形状において底板とこの底板
   の両側から起立する側板とこの側板の上端から内
   方に水平に折曲する折曲片を有する水平に向く長
   尺状の上横桟の端部を前記カバー材の上端側面に
   前記折曲片部分がカバー材の上端から上方に突出
   するようにビス止めにより連結し、前記カバー材
   の上端に水平状態で接当する上横桟支持用プレー
   トの端部を上横桟の端部の折曲片内側に挿入し、
   前記支柱の上方において前記プレートに形成した
   長孔より締め付け用ボルトの下端部に螺合させた
   係合片を挿入して該係合片を支柱上端内に位置さ
   せ、支柱上端近傍の両側には水平方向の長孔を設
   けて、前記ボルトの回転により共回りする前記係
   合片を前記支柱の長孔内に位置させ、前記ボルト
   の締め付けにより前記係合片を支柱の長孔の上端
   に圧接させると共に前記プレートを支柱の上端側
   に押圧し、前記プレートの端部を前記上横桟の端
   部の折曲片内面に係合させてなる手摺部の支持用
   プレート取付部構造。