JPS6313901B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は情報処理分野等で利用される情報記録
装置、例えばレーザービームプリンタ、活字ドラ
ムラインプリンタ等のラインプリンタにおける用
紙貼合せ装置に関するものである。

上記レーザービームプリンタは情報処理の高速
化の要求に応じて開発されたもので、１分間に
6000〜10000行の印字速度を有し、スタンダード
フオーム紙１カートンを30分間位で印字操作する
ことができるものである。しかしながら先きの用
紙終端と新たな用紙始端とを重ねて貼合せる、い
わゆるスプライス（Splice）時間が現在のところ
３〜４分間位要し、印字速度に比べてスプライス
時間が長いため高速プリンタの利用効率が低下す
るという不具合いがある。

本発明は上記の点に鑑みて提案されたものでス
プライス時間を短縮し得る用紙貼合せ装置を提供
することを目的とする。

即ち本発明は、両側に送り孔を有する連続した
用紙を搬送するラインプリンタにおける用紙貼合
せ装置において、用紙の送り方向上流側から順
に、用紙の終端を検知する終端検知手段と、用紙
を貼合せる用紙貼合せ台と、用紙の送り孔に係合
するピンを有して用紙を搬送する搬送手段とを配
設し、前記終端検知手段によつて用紙の終端が検
知された場合この用紙の終端が前記用紙貼合せ台
上で停止するように前記搬送手段を制御する制御
手段を有し、前記用紙貼合せ台は貼着テープをセ
ツトするセツト面を有し、前記制御手段により停
止した用紙と前記セツト面が重なり合う第１の位
置と、用紙と前記セツト面が重なり合わない第２
の位置とに移動可能に構成されている、ことを特
徴とするラインプリンタにおける用紙貼合せ装置
である。

以下図面により本発明の一実施例について説明
する。

第１図は用紙搬送状態を示すもので、Ａは印字
機構、Ｂは用紙貼合せ装置を備えた用紙搬送装置
である。

印字機構Ａは外周面に感光体を有する感光ドラ
ム１と、この周囲に配設された図示しない電子写
真プロセス機器とを有し、感光ドラム１の感光体
表面にコンピユータ等の出力データにより光量変
調されたレーザー光を露光して静電潜像を形成
し、その静電潜像を減像器によつてトナー現象
し、可視像とする。

用紙搬送装置Ｂは、それを構成する各要素を、
装置本体２の側板３に一連に支持させてある。そ
の側板３は軸４によつて装置本体２に支持され、
反時計方向に一定角度回動可能である。また側板
３は図の手前側にも１枚設けられているが、図に
は示してない。３ａ，３ｂは両側板３の連結板で
ある。

上記各要素とは、情報処理分野で一般に使用さ
れている両側にそれぞれ一連の送り孔を有し、１
枚毎にミシン目を刻まれたフアンホールド紙（以
下用紙という）５のガイドをする、横断面円弧状
をなすガイド板６、用紙下面に接触する用紙終端
検知器７および用紙貼合せ台（以下貼合せ台とい
う）８、用紙５を略水平送りする第１トラクタ
９、用紙５にテンシヨンを与えるテンシヨナ１
０、印字機構Ａの感光ドラム１と対面し、可視像
を用紙５に転写する帯電器１１、用紙５を感光ド
ラム面に接離させる一対の転写ガイド板１２ａ，
１２ｂ、第１トラクタ９の上方において進行方向
を反転させられた用紙５を上向きに傾斜送りする
第２トラクタ１３、バツフア１４である。

上記用紙終端検知器７は反射光式の光電センサ
で、用紙５の終端を検知した後、その終端が用紙
貼合せ台８上を略半分位過ぎた位置に達したとき
第１・２トラクタ９，１３等の用紙送り部材の作
動を停止させるために用いられる。

上記貼合せ台８は、その下部アーム部１５を用
紙の送り方向に交差する関係の軸１６によつて側
板３の揺動可能に設けられている。また貼合せ台
８の側面には軸１７によつて側板３に回転可能に
支持されたカム１８が当接している。そのカム１
８は平面部１８ａと円弧面部１８ｂを有する。更
に下部アーム部１５のカム１８と反対側の側面と
側板４との間には引張りコイルばね１９が張設さ
れ、用紙貼合せ台８を常にカム１８に当接させる
ように付勢している。

貼合せ台８は用紙下面に開口するスプライス用
貼着テープをセツトする開口部８ａを有し、その
開口部下方の内部空間８ｂは図示しない真空ポン
プに連なるホース２０と連結されている。

第１トラクタ９は用紙５の送り孔に係合する複
数本のビン２１を有する無端ベルト２２と、その
ベルト２２を懸回させた駆動ローラ２３と、従動
ローラ２４と、開閉可能な用紙５の押圧板２５と
を有する。上記駆動ローラ２３はスプライン軸２
６によつて駆動される。２７は第１トラクタ９を
用紙幅に合せて移動させるためのガイド軸であ
る。この第１トラクタ９は用紙送りと後述する用
紙貼合せ操作時に使用される。

第２トラクタ１３は第１トラクタ９と同様に構
成されており、同一部分には同一符号が付されて
いる。

第１トラクタ９のスプライン軸２６と、第２ト
ラクタ１３のスプライン軸２６とは図示しないタ
イミングベルトおよびギヤで連結されており、両
トラクタは常に同一の用紙送り量を有する。

なお第１・２トラクタ９，１３は用紙の両側に
それぞれ１台宛設けられている。

用紙５が第１トラクタ９に進入する前に、その
表面に接触するようにブラシ２８が設けられてい
る。そのブラシ２８は用紙５の浮上りを防止する
ためのもので、１本のアーム２９の先端に取付け
られている。そのアーム２９の後端は装置本体２
に軸３０によつて揺動可能に支持されている。３
１はアーム２９のストツパをなすピンである。

用紙送り時にはアーム２９はピン３１から離
れ、ブラシ２８はそれの重量およびアーム２９の
重量によつて用紙５の表面に接触するようになつ
ている。

用紙５の進行方向前部には定着部（図示せず）
が設けられている。この定着部は加熱ローラとそ
れと摺接回転する加圧ローラとを有し、用紙５に
転写された可視像を加熱定着するものである。

前記バツフア１４は第１・２トラクタ９，１３
の用紙送り量と加熱ローラの用紙送り量の差を吸
収すると共に加熱ローラの回転速度を制御する機
能を有する。

次に用紙のスプライス操作について説明する。

(a) 用紙５の終端５ａが用紙終端検知器７上を通
過すると、その検知器７が作動し、用紙終端が
貼合せ台８上を略半分位過ぎた位置に達すると
第１・２トラクタ９，１３等の用紙送り部材が
作動を停止する（第２図）。

(b) カム１８の軸１７を反時計方向に回動させる
と、カム１８の平面部１８ａが貼合せ台８の側
面に対面するので、貼合せ台８はばね１９の引
張り力によつて軸１６を中心に左方へ揺動し
（第２の位置）、開口部８ａを用紙終端５ａから
逃がす。

真空ポンプを作動させて開口部８ａから空気
を吸引させて開口部内に粘着テープ３２を、そ
の粘着面を上に向けてセツトする。粘着テープ
３２は真空ポンプの吸引力によつて平らに延ば
されて開口部内にセツトされる（第３図）。

(c) カム１８の軸１７を時計方向に回転させてカ
ム１８の円弧面部１８ｂを貼合せ台側面に摺擦
させ、貼合せ台８をばね１９の引張り力に抗し
て右方へ揺動させ元の位置（第１の位置）に戻
し、粘着テープ３２の略半と用紙終端を重合せ
た状態にする。第１トラクタ９の押圧板２５を
開放する（第４図）。

(d) アーム２９を持上げて新たな用紙３３をブラ
シ２８の下を通し、第５図のように新たな用紙
３３の２枚目のもの３３２の先端縁のミシン目
３３２ａを先きの用紙５の終端５ａに合わせ新
たな用紙３３の１枚目のもの３３１の各送り孔
３３１ａを第１トラクタ９の各ピン２１に係合
させ、押圧板２５を閉じる（第６図）。

(e) 先きの用紙５の終端５ａと新たな用紙３３の
２枚目３３２を粘着テープ３２によつて貼合
せ、押圧板２５を開いて新たな用紙３３の１枚
目３３１をミシン目３３２ａから切取り、再び
押圧板２５を閉じる（第７図）。

(f) 真空ポンプの作動を停止し、新たな用紙３３
を空送りする。空送り量は新たな用紙３３の先
端縁が転写用の帯電器１１の幅方向中間位置Ｃ
までとする。

以後用紙を送れば、用紙は用紙長さ単位で送
られるものである。

新たな用紙をスプライスせずにセツトする場
合には側板３を軸４を中心にして反時計方向に
一定角度回動させて感光ドラム１から逃がし、
またブラシ２８のアーム２９をピン３１に当接
させてブラシ２８を用紙搬送装置Ｂから逃がす
ものである。

以上のように本発明によれば、トラクタのピン
に送り孔を係合させて先きの用紙と新たな用紙の
位置決めを行うので、各用紙の長さおよび幅方向
の位置合わせが精度よく行われ、別に位置決め用
ピン等を設ける必要がなくスプライス操作が容易
に行われるもので、高速プリンタの利用効率を向
上させることができるものである。

又用紙貼合せ台は第１の位置に移動保持されて
いるときはその粘着テープセツト面が次位の用紙
搬送手段へ用紙を安定に導入するガイド部材とし
て機能し、用紙スプライス操作のために第２の位
置に移動保持されているときはセツト面がその上
に位置している用紙に対して重なり合わない状態
となるので、該セツト面に対する用紙貼合せ用粘
着テープのセツトが容易になされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の正面図、第２乃至
７図はスプライス操作説明図である。 ５は用紙、５ａは用紙終端、７は用紙終端検知
器、８は用紙貼合せ台、９はトラクタとしての第
１トラクタ、２１はピン、３３は新たな用紙、３
２は粘着テープ、３３１ａは送り孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 両側に送り孔を有する連続した用紙を搬送す
   るラインプリンタにおける用紙貼合せ装置におい
   て、 用紙の送り方向上流側から順に、用紙の終端を
   検知する終端検知手段と、用紙を貼合せる用紙貼
   合せ台と、用紙の送り孔に係合するピンを有して
   用紙を搬送する搬送手段とを配設し、 前記終端検知手段によつて用紙の終端が検知さ
   れた場合この用紙の終端が前記用紙貼合せ台上で
   停止するように前記搬送手段を制御する制御手段
   を有し、 前記用紙貼合せ台は貼着テープをセツトするセ
   ツト面を有し、 前記制御手段により停止した用紙と前記セツト
   面が重なり合う第１の位置と、用紙と前記セツト
   面が重なり合わない第２の位置とに移動可能に構
   成されている、 ことを特徴とするラインプリンタにおける用紙貼
   合せ装置。 ２ 前記用紙貼合せ台はその貼着テープセツト面
   に真空吸引口を有しており、該セツト面に貼着面
   を上向きにしてセツトした用紙貼合せ用貼着テー
   プを真空吸引力で保持する、特許請求の範囲第１
   項に記載のラインプリンタにおける用紙貼合せ装
   置。