JPS6312809Y2

JPS6312809Y2 -

Info

Publication number: JPS6312809Y2
Application number: JP1983154467U
Authority: JP
Priority date: 1983-10-04
Filing date: 1983-10-04
Publication date: 1988-04-12
Also published as: JPS6063106U

Description

【考案の詳細な説明】本案は、化粧用コンパクトに係る。

従来、扁平な身と蓋とを後部で枢着し、前部で
係合突条等から成る閉蓋係止手段を講じた化粧用
コンパクトが知られている。

本案は、斯様な化粧用コンパクトにおいて、開
蓋を容易に行えるようにしようとするものであ
る。

以下、本案につき図示の実施例を基に詳細に説
明する。

図において、１は、平面形状が方形の扁平な
身、２は、該身に対応し且つ後辺部で身の後辺部
と枢着３した蓋、４は、身の一側辺部に装着した
蓋を突き上げるための摺動釦である。

身１と蓋２は、それぞれ身本体１ａ、蓋本体２
ａに外装カバー１ｂ，２ｂを付設し、身本体１ａ
と蓋本体２ａとの後辺部で上記枢着３を行い、且
つ、前辺部中央で互いに係合する係合突条１１，
２１から成る閉蓋係止手段を講じている。

摺動釦４は、身１の一側面中間部に凹所１２を
形成して、該凹所に前後移動可能に装着してお
り、その凹所１２は、身本体１ａにおいて、一側
面中間部に上下に開通する幅広く浅い大凹部１２
１を、該大凹部の中に更に同様に上下に開通する
幅狭く深い小凹部１２２を形成し、該小凹部の前
後に下方に開口する前後方向の案内溝１２３，１
２３を連通し、また、外装カバー１ｂにおいて、
一側面中間部に上記大凹部１２１内に嵌る窪み１
２４を、該窪みの中に上記小凹部１２２に対応す
る上部開放の切欠１２５を形成して成る。

而して、摺動釦４は、上記窪み１２４内に前後
動自在に納まる摺動板４１と、上記案内溝１２
３，１２３に摺動自在に納まる案内片４２，４２
と、上記小凹部１２２及び切欠１２５に前後可動
に納まるカム４３とを一体に形成して成る。

上記カム４３は、上面を後方に傾斜する傾斜カ
ム面４４に形成して上方へ突出し、該傾斜カム面
に対面する蓋本体２ａの一側辺下面中途部に前方
に傾斜するカム接触面２２を形成して互いに衝合
させ、これを以て摺動釦の後方への移動に伴い蓋
２を突き上げる開蓋カム機構を構成している。

以上の各部材は、適宜合成樹脂により成形して
成る。但し、外装カバー１ｂ，２ｂは、金属でも
よい。図中、５は、蓋２の内面に設けた鏡であ
る。

なお、図示のものでは、摺動釦４を身１の左側
面に装着しているが、右側面でも、或いは、両側
面でもよい。また、カム接触面２２は、傾斜面で
なく単なる突面としてもよい。

如上の構成であるから、蓋２が閉じ、係合突条
１１，２１の係合によつて係止されている状態で
は、第４図に示すように、摺動釦４の傾斜カム面
４４とカム接触面２２とが衝合しており、この状
態において、摺動釦４を後方へ移動（第４図で左
方）させると、傾斜カム面４４がカム接触面２２
を押し上げ、係合突条１１，２１の係合が外れ
て、蓋２が上昇する。また、蓋２を閉じれば逆作
用により元の状態に戻る。

本案によれば、身１の側面に摺動釦４を装備さ
せ、該摺動釦と蓋２との間に摺動釦の移動に伴い
蓋２を突き上げる開蓋カム機構を設けているか
ら、閉蓋係止されている蓋２が、摺動釦４の移動
でその係止が解除されて押し上げられ、その押し
上げ量は、摺動釦４が身１の側面にあつて枢着部
３に近い関係から大きく、従つて、開蓋を極めて
容易に行うことができる。

更に、小凹部１２２に納まるカム４３と、案内
溝１２３，１２３に納まる案内片４２，４２と、
身１の側面と面一となる摺動板４１とで一体に形
成した摺動釦４を、身１の一側面中間に形成した
凹所１２に前後動自在に装着したから、摺動釦の
移動量を必要かつ十分に大きくとり、カム４３の
傾斜カム面４４の傾斜をなだらかにして、抵抗を
力学的に減少させることができ、よつて、摺動釦
４の動きがスムーズとなつて軽快に操作すること
ができ、また、摺動釦４の損傷が軽減されて長期
の使用に耐える。更に、摺動釦４が身１の側面に
あるので、本案コンパクトを手に載せて片手で摺
動釦４を操作でき、使用上極めて便利である。

しかも、部材点数を少なく、簡潔に構成でき、
安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、斜視図、第
２図は、要部の分解斜視図、第３図は、第１図
−線の要部の断面図、第４図は、第３図−
線の要部の断面図である。１……身、２……蓋、１ａ……身本体、２ａ…
…蓋本体、１ｂ，２ｂ……外装カバー、４……摺
動釦、５……鏡。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

身１と蓋２とを後部で枢着すると共に、前部で
閉塞係止手段を講じた化粧用コンパクトにおい
て、身１の一側面中間部に凹所１２を形成し、該
凹所は、一側面中間部に上面開口の幅広く浅い大
凹部１２１と、該大凹部の中に形成した上面開口
の幅狭く深い小凹部１２２と、該小凹部の前後両
面に形成した前後方向の案内溝１２３，１２３と
から形成し、更に、その凹所１２に摺動釦４を前
後動自在に装着し、該摺動釦は、上記小凹部１２
２に納まるカム４３と、案内溝１２３，１２３に
納まる案内片４２，４２と、身１の側面と面一と
なる摺動板４１とで一体に形成し、上記カム４３
は、上面を後方に傾斜する傾斜カム面４４に形成
して上方へ突出し、該傾斜カム面に対面する蓋の
一側辺下面中途部に前方に傾斜するカム接触面２
２を形成して互いに衝合させ、これを以て摺動釦
の後方への移動に伴い蓋２を突き上げる開蓋カム
機構を構成したことを特徴とする化粧用コンパク
ト。