JPS6317364Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、化粧用コンパクトに係る。

本案は、身と蓋とを後部で枢着し、前部で閉蓋
係止手段を講じた化粧用コンパクトにおいて、身
の前部にその閉蓋係止手段を解除させる押釦を装
備させて、開蓋操作を容易にしようとするもので
あり、且つ、構造を簡潔にして安価に提供しよう
とするものである。

以下、本案を図示の実施例により詳細に説明す
る。

図において、１は、扁平で且つ平面形状方形の
身、２は、該身に対応する扁平で且つ平面形状方
形の蓋であり、後部で身の後部へ枢着ａしてい
る。３は、身の前部に装着した閉蓋係止手段解除
用の押釦であり、これらは適宜合成樹脂により射
出成形して成る。

身１は、周壁１１の前辺部１１１を厚く形成
し、該前辺部の中央で前方乃至上方へ開口する凹
所１２を設け、該凹所１２内の後壁面１２１の上
部中央に係合突条１３を横設すると共に、下部に
更に後方へと入り込んだ窪み１４を設け、凹所１
２内の左右両側壁面１２２，１２２の上部に一対
の片持ちの軸１５，１５を突設し、窪み１４内の
左右両側壁面を後方へ次第に幅狭となつて平面視
ハ字状に対をなす傾斜カム面１６，１６に形成し
ている。

蓋２は、後部で身１の後部へ枢着ａすると共
に、前部の下面中央から上記凹所へ入つて上記係
合突条１３へ係合する係合突片２１を垂設して、
該係合突片とその係合突条１３とで閉蓋係止手段
を構成している。

押釦３は、平面形状状に形成して、上記凹所
１２内へ可動に内装し、両側壁３１，３１の外面
上部に一対の軸受穴３２，３２を設けて、上記軸
１５，１５へ回転自在に嵌合し、前壁３３の内面
において、下部に先端が上記傾斜カム面１６，１
６へ接する左右一対の弾性突片３４，３４を肉薄
ヒンジ３５を介して一体に突設し、中央部に先端
が上記係合突片２１の下端面と衝合する衝合舌片
３６を一体に突設している。

如上の構成であり、第１図、第２図の閉蓋状態
では、蓋２の係合突片２１が身１の係合突条１３
に係合して、閉蓋係止されている。

この状態で、押釦３を押し込むと、該押釦は、
軸１５，１５を中心に回動し、弾性突片３４，３
４が傾斜カム面１６，１６によつて内側へ弾性変
形し、同時に、衝合舌片３６が蓋２の係合突片２
１を突き上げ、該係合突片が係合突条１３から離
脱される。その後は、蓋２を指で押し開ければよ
く、これにより何等の拘束もなく開けることがで
きる。

押した押釦３を放すと、弾性突片３４，３４の
復元力により押釦３は自動的に復帰し、蓋２を指
で押し下げて閉じれば、再び第１図、第３図の閉
蓋係止状態に戻る。

本案によれば、閉蓋係止状態において、押釦３
を押し込むことにより、該押釦にある衝合舌片３
６で蓋２の係合突片２１を突き上げて閉蓋係止手
段を解除させることができ、極めて容易に開蓋で
きる。

また、押し込まれた押釦３は、これの内面から
突出する弾性突片３４，３４が身１の傾斜カム面
１６，１６で弾性変形することから、その弾性突
片の復元力で自動的に元位置に復帰し、従つて、
再度の閉蓋係止が支障なく極めて容易に且つ円滑
に行え、化粧中に押釦３が踊つたりカタカタと騒
音を発したりすることがない。

更に、押釦３と復帰手段とを合成樹脂成形で一
体に構成でき、部材点数を最小限に少なくでき、
製作が容易であり、安価に提供でき、実用上頗る
有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、斜視図、第
２図は、要部の分解斜視図、第３図は、要部の縦
断側面図、第４図は、要部の截断平面図、第５図
は、要部部材の斜視図である。 １……身、２……蓋、３……押釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 身１と蓋２とを後部で枢着ａし、身１の前部に
   前方乃至上方へ開口する凹所１２を設け、該凹所
   内の後壁面１２１の上部に係合突条１３を設け、
   蓋２の前部からその凹所１２内に入つて係合突条
   １３と係合する係合突片２１を垂設して、該係合
   突片とその係合突条１３とにより閉蓋係止手段を
   構成し、また、上記凹所１２内の下部奥に更に後
   方へ入り込む窪み１４を設けると共に、該窪み内
   に傾斜カム面１６，１６を設け、更に、上記凹所
   １２内に平面形状状の押釦３を内装して両側面
   上部で身１へ枢着し、該押釦の内面に先端が上記
   傾斜カム面１６，１６へ接する弾性突片３４，３
   ４と上記係合突片２１の先端へ衝合する衝合舌片
   ３６とを突設したことを特徴とする化粧用コンパ
   クト。