JPH0246802Y2 - - Google Patents

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JPH0246802Y2
JPH0246802Y2 JP1985086449U JP8644985U JPH0246802Y2 JP H0246802 Y2 JPH0246802 Y2 JP H0246802Y2 JP 1985086449 U JP1985086449 U JP 1985086449U JP 8644985 U JP8644985 U JP 8644985U JP H0246802 Y2 JPH0246802 Y2 JP H0246802Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内部に化粧料や化粧用具を収納し、
主に携帯用に使用されるコンパクト容器に関す
る。
〔従来の技術〕
上記のようなコンパクト容器としては、受け皿
状の容器本体に蓋体がヒンジ結合されたもの、あ
るいは、さらに容器本体と蓋体の間に中仕切がヒ
ンジ結合された二段式コンパクト容器などが使用
されている。このコンパクト容器には、小型軽量
でデザインが良いとともに、外出先で使用される
ことも多いので、操作が簡単で使いやすいことが
望まれる。特に開閉操作を行なうための口金部の
構造は操作性を左右するものであり、第8図は、
その例を示すものである。
このコンパクト容器は、受け皿状の容器本体1
と蓋体2がヒンジ結合されているものである。そ
して、蓋体2の自由端下面には、フツク3を有す
る係合片4が設けられ、一方、容器本体1は、こ
の容器本体1の自由端の前面ならび上面に開口す
る凹所5が設けられており、その奥面には、前記
フツク3と係合するフツク6が形成されている。
この凹所6の左右内壁に設けられたピン7,7に
回動自在に枢着された操作部材8を押圧すること
により、前記フツク3とフツク5の係合が解除さ
れて開蓋するものである。この操作部材8は、第
8図ロ,ハに示すように、外面に前記ピン7,7
を嵌入させるための、孔部9aおよびテーパ部9
bからなる凹部9,9の形成された側板部10,
10と、これら側板部10,10を連結する前板
部11と、この前板部11の内面に突出して設け
られた前記係合片4を押上げるための押上片12
と、前記前板部11の内面下部両端に設けられた
弾性片13,13とからなつている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
上記のような従来の技術のおいて、ピン7,7
を嵌入させる凹部9,9は単なる溝状のものであ
るため、組み立て作業において凹部9,9にピン
7,7を無理嵌めさせる時は材料そのものの弾性
変形に頼つている。従つて、ピン7,7に応力が
強くかかるためピン7,7が折れてしまうことが
多く、組み立て不良が発生するという欠点があつ
た。また、このような従来の技術では、凹部9,
9にピン7,7を嵌入させやすくかつ離脱させに
くくするためには、凹部9,9とピン7,7相互
の寸法設定に高い精度が要求されるという製作上
の難点もある。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもの
で、操作部材をピンに嵌入させる時に、ピンにか
かる応力を軽減させることにより、組み立て不良
の発生を防ぎ、かつ寸法精度に比較的とらわれる
ことなく製造でき、さらにスムーズな開蓋操作が
できるコンパクト容器を提供することを目的とす
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、上記のような問題点を解決するため
に、容器本体に、この容器本体を開閉する蓋体が
ヒンジ結合され、前記容器本体の自由端には凹所
が形成され、この凹所の左右内壁からそれぞれ突
設されたピンを軸に、操作部材が縦回動自在に取
り付けられ、この操作部材の縦回動操作を行なう
ことにより、蓋体に開放動作を与えるように構成
されたコンパクト容器において、前記操作部材
は、縦回動操作用の前板部と、前記凹部の左右内
壁にそれぞれ対向する両側板部とを有し、この両
側板部には、上記ピンを嵌入させる孔が側板部の
内外に貫通する形態で設けられ、かつ前記両側板
部には、前記ピンを孔に導く開口部が形成されて
おり、この開口部の途中には、該開口部の内壁間
隔を前記ピンの外径よりも小さくするための狭窄
部が設けられ、さらに前記両側板には、前記ピン
の前記孔に対する無理嵌め時に、前記狭窄部の間
隔が広がるような弾性変形を両側板部に与えるた
めの切り欠きがそれぞれ設けられてなるものであ
る。
〔作用〕
操作部材の両側板に、ピンを嵌入させる孔およ
びこの孔にピンを導く開口部内外に貫通して設け
られ、かつ開口部の途中に設けられた狭窄部の間
隔が広がるような弾性変形を両側板に与えるため
の切り欠きがそれぞれ設けられたため、ピンを無
理嵌めさせる時に、開口部の途中に設けられた狭
窄部の間隔が広がり、スムーズにピンが孔に嵌入
する。そして、ピンが孔に嵌入した後、狭窄部は
もとの間隔にもどり、ピンの離脱を防ぐ。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は、本考案の一実施例を示
す図である。これらの図において、符号1は矩形
受け皿状の容器本体、符号2は容器本体1にヒン
ジ結合され容器本体1を開閉する蓋体2である。
この蓋体2の自由端下面には、内面にフツク3を
有する係合片4が突出して設けられている。符号
5は、前記容器本体1の自由端の前面および上面
に開口し、その奥面5aに前記フツク4と係合す
るようにフツク6が形成された凹所である。符号
14は、この凹所5の左右内壁5b,5bに設け
られたピン7,7に縦回動自在に枢着された操作
部材である。
以上が本実施例の基本構成である。なお、この
例のコンパクト容器では、前記容器本体1の内側
には、化粧料等を収納する凹所1aが設けられて
おり、前記蓋体2の裏面には、鏡15が貼付され
ている。
前記操作部材14は、第1図ロ,ハに示すよう
に、前記凹所5の左右内壁5b,5bに対向する
側板部15,15と、この側板部15,15を連
結する縦回動操作用の前板部16と、この前板部
16の内面に突出して設けられた押上片17とか
らなるものである。前記前板部16の前面には、
押圧部16aが曲面状に形成されている。また、
前記側板部15,15には、前記ピン7,7を無
理嵌めさせるための孔18,18が側板部15,
15の内外に貫通して設けられるとともに、この
孔18,18に前記ピン7,7を導くためのテー
パ状の開口部19,19が設けられている。この
開口部19,19の途中には、該開口部19,1
9の内壁間隔を前記ピン7,7の外径よりも小さ
くするための狭窄部20,20が設けられてい
る。この狭窄部20,20は、前記孔18,18
に臨むような位置に設けられている。さらに、前
記側板部15,15には、前記ピン7,7の前記
孔18,18に対する無理嵌め時に、前記狭窄部
20,20の間隔が広がるような弾性変形を、側
板部15,15に与えるための切り欠き21,2
1がそれぞれ設けられている。この切り欠き2
1,21は、図示例では、開口部19,19の下
方に設けられ、これによつてこの切り欠き21,
21と開口部19,19の間に実質的に弾性変形
する弾性片22,22が形成されている。前記狭
窄部20,20の間隔は、弾性片22,22が下
方に弾性変形することにより広がるものである。
また、側板部15,15に前記切り欠き21,2
1が設けられたことにより、側板部15,15の
下部には、弾性片22,22と同様に弾性変形す
る弾性片23,23が形成されている。この弾性
片23,23の先端下面は、円弧状の面取部23
a,23aに形成されている。
前記押上片17の位置は、第2図に示すよう
に、閉蓋時にその上面が、前記係合片4の下面に
当接するように設定されている。一方、前記容器
本体1に設けられた凹所5の両角部下端には、前
記弾性片23,23の面取部23a,23aに当
接する斜面部24,24が設けられている。
上記のように構成されたコンパクト容器におい
て、前記操作部材14を前記容器本体1に取り付
けるには、操作部材14の開口部19,19をそ
れぞれピン7,7にあてがい、前板部16の押圧
部16aを押していくと、弾性片22,22が下
方に弾性変形を起こし、開口部19,19が開い
ていく。さらに押圧部16aを押すことにより、
ピン7,7は狭窄部20,20を通過して孔1
8,18に嵌入される。ピン7,7が嵌入された
後は、弾性片22,22がもとの状態に戻ること
により、狭窄部20,20の間隔ももとに戻るの
で、ピン7,7は容易に離脱することがない。
なお、上記のように構成されたコンパクト容器
を使用する場合には、第2図に示す閉蓋状態にお
いて、操作部材14の押圧部16aを指などで押
すと、操作部材14は、ピン7,7を軸に縦回動
し、押上片17が係合片4を押し上げ、フツク3
とフツク6の係合が外され、蓋体2が開かれる。
(第4図参照)この際、弾性片23,23は、操
作部材14が縦回動するに従つて、斜面部24,
24に沿つて曲げられるので、操作部材14を押
圧操作と逆の方向に付勢し、指などによる押圧が
解除されると操作部材14をもとの位置に戻す。
従つて、開蓋時に操作部材14ががたつくことが
なく、閉蓋時にも操作部材14が邪魔になること
なく、フツク3とフツク6を係合させることがで
きる。
また、第4図ないし第7図は、上記のような操
作部材を二段式コンパクト容器に応用した一実施
例を示す図である。これらの図において、符号2
5は矩形受け皿状の容器本体であり、この容器本
体25には、中容器26と蓋体27がヒンジ結合
されており、中容器26に対して容器本体25と
蓋体27とがそれぞれ係合されている。前記容器
本体25の自由端の内面には、フツク28を有す
る係合片29が設けられている。この係合片29
の外面29aは、前面に向かつて下り勾配に傾斜
している。前記中容器26は、容器本体25を開
閉するとともに、その内部に化粧料などを収納す
る凹所26aが形成されている。そして、この中
容器26の前壁部には、第4図ニに示すように、
凹所30が形成されている。この凹所30の奥面
には、前記フツク28と係合するフツク31と、
該述するフツク32と係合するフツク33を有す
る凸部片34が設けられ、凹所30左右内壁面に
は、ピン35,35が同軸となるように突設され
ている。このピン34,34には、操作部材36
が縦回動自在に枢着される。前記蓋体27の内面
には、鏡37が貼付されるとともに、自由端下面
には、内面に前記フツク33と係合するフツク3
2が設けられた係合片38が突設されている。
前記操作部材36は、第4図ロ,ハに示すよう
に、第1図ロ,ハに示した前記操作部材14と、
前記押上片17の形状を除いて同じ構造のもので
ある。即ち、操作部材36の押上片39には、そ
の内面に蓋体27の係合片38の下面に当接する
押上部40が突出して設けられ、かつその内壁面
は、前記係合片29および前記係合片38の外面
斜面部29aおよび38aと一定の間隔を設けて
平行に形成されている。
上記のように構成された二段式コンパクト容器
において、前記操作部材36を中容器26に取り
付けるには、操作部材36の孔18,18にピン
35,35を嵌入させるわけであるが、この作用
は、第1図ないし第3図の実施例で述べた作用と
全く同じものである。
なお、上記のように構成された二段式コンパク
ト容器を使用する場合には、第5図に示す閉蓋状
態において、操作部材36の押圧部16aを指な
どで押すと、操作部材36はピン35,35を軸
に縦回動し、押上片40が係合片38を押し上
げ、フツク32とフツク32の係合が外され、ま
ず蓋体27が開かれる。(第5図参照)次に、容
器本体25を開ける場合即ち、容器本体25と中
容器26との係合を外す場合には、蓋体27を開
けた状態からさらに操作部材30の押圧部16a
を押すことにより、操作部材36の下端が前記係
合片29の斜面部29aを摺動し、これを下方に
向けて押すので、フツク28とフツク31の係合
が外れて容器本体25が外される(第6図参照)。
〔考案の効果〕
操作部材の両側板に、ピンを嵌入させる孔およ
びこの孔にピンを導く開口部が内外に貫通して設
けられ、かつ開口部の途中に設けられた狭窄部の
間隔が広がるような弾性変形を両側板に与えるた
めの切り欠きがそれぞれ設けられ、この切欠によ
り両側板部の下部に形成された弾性片の面取り部
が、操作部材の回動操作時に、凹部の両端部下端
に上下に斜行して形成された斜面部に摺接し、こ
れにより弾性片が操作部材の回動方向に曲げられ
るから、操作部材の回動方向と弾性片の変形方向
とが一致し、操作部材をスムーズに回動させて、
開蓋操作をスムーズに行わせることができる。し
かも、操作部材の回動操作が解除されると弾性片
の戻り作用により操作部材が元の位置に戻される
ので、閉蓋時にフツク同士を係合させる時に操作
部材が邪魔になることがなく、閉蓋操作をスムー
ズに行うことができる。したがつて、蓋体の開閉
時における操作部材の操作性に優れる。
また、弾性片は、操作部材の回動操作時に、斜
面部に沿つて上方へ弾性変形するから、その分容
器本体の前壁部の奥行きを小さくし得て、容器本
体のデツドスペースを小さくでき、コンパクト容
器の大形化を防止できる。
さらには、ピンを無理嵌めさせる時に弾性片の
弾性変形作用により開口部の途中に設けられた狭
窄部の間隔が容易に広がり、スムーズにピンを孔
に嵌入することができ、これにより組み立て作業
において、ピンに応力が強くかかることがないの
で、ピンが折れることなく操作部材をピンに無理
嵌めできる利点もある。また、狭窄部の間隔をピ
ンの外径より比較的小さくすることができるの
で、弾性片の戻り作用により操作部材がピンから
離脱しにくくなると共に、狭窄部およびピンの外
径相互の寸法設定に、それほど高い精度が要求さ
れなくて済む利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の一実施例を示
し、第1図イはコンパクト容器の操作部材を除く
斜視図、同ロは操作部材の拡大斜視図、同ハは操
作部材を内側から見た斜視図、第2図は閉蓋状態
の側面断面図の拡大図、第3図は開蓋状態の側面
断面図の拡大図である。また、第4図ないし第7
図は、第1図ないし第3図で示した操作部材を二
段式コンパクト容器に応用した一実施例で、第4
図イは要部拡大斜視図、同ロは操作部材の拡大斜
視図、同ハは操作部材を内側から見た斜視図、同
ニは中容器の要部拡大斜視図、第5図ないし第7
図は閉蓋状態から蓋体および容器本体が開く作用
を示した側面断面図の要部拡大図であり、第8図
は従来例を示した図である。 1……容器本体、2……蓋体、5……凹所、
7,7……ピン、14……操作部材、15,15
……側板部、16……前板部、18,18……
孔、19,19……開口部、20,20……狭窄
部、21,21……切り欠き。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 容器本体1に、この容器本体1を開閉する蓋体
    2がヒンジ結合され、前記容器本体1の自由端に
    は凹所5が形成され、この凹所5の左右内壁5b
    からそれぞれ突設されたピン7を軸に、操作部材
    14が縦回動自在に取り付けられ、この操作部材
    14の縦回動操作を行うことにより、蓋体2に開
    放動作を与えるように構成されたコンパクト容器
    において、前記操作部材14は、縦回動操作用の
    前板部16と、前記凹所5の左右内壁5bにそれ
    ぞれ対向する両側板部15とを有し、この両側板
    部15には、上記ピン7を嵌入させる孔18が側
    板部15の内外に貫通する形態で設けられ、かつ
    前記両側板部15には、前記ピン7を孔18に導
    く開口部19が形成されており、この開口部19
    の途中には、該開口部19の内壁間隔を前記ピン
    7の外径よりも小さくするための狭窄部20が設
    けられ、さらに前記両側板部15には、前記ピン
    7の前記孔18に対する無理嵌め時に、前記狭窄
    部20の間隔が広がるような弾性変形を両側板部
    15に与えるための切り欠き21がそれぞれ開口
    部19の下方に設けられ、これにより切り欠き2
    1と開口部19との間に実質的に弾性変形する弾
    性片22が形成されると共に、切り欠き21によ
    り側板部15の下部に弾性片22と同様に弾性変
    形する弾性片23が形成され、この弾性片23の
    先端下面は円弧状の面取部23aに形成され、一
    方、前記容器本体1の凹所5の奥面5aの両端部
    下端には、上下に斜行する斜面部24が形成さ
    れ、操作部材14の回動操作時に、前記弾性片2
    3の面取部23aが前記斜面部24に摺接して弾
    性片23が操作部材14の回動方向に弾性変形す
    ることを特徴とするコンパクト容器。
JP1985086449U 1985-06-08 1985-06-08 Expired JPH0246802Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1985086449U JPH0246802Y2 (ja) 1985-06-08 1985-06-08

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JP1985086449U JPH0246802Y2 (ja) 1985-06-08 1985-06-08

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Publication Number Publication Date
JPS61201607U JPS61201607U (ja) 1986-12-17
JPH0246802Y2 true JPH0246802Y2 (ja) 1990-12-10

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Families Citing this family (1)

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JPH071044Y2 (ja) * 1989-01-25 1995-01-18 鐘紡株式会社 化粧料容器

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JPS5846725U (ja) * 1981-09-28 1983-03-29 ア−ト段紙器株式会社 包装用箱
JPS597709B2 (ja) * 1976-07-05 1984-02-20 住友化学工業株式会社 新規なモルホリン誘導体及びその製造法

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