JPS6120964Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は止め金の解錠を操作レバーの押し操作
で行なう化粧用コンパクトに関する。

所謂、手持ちの化粧用コンパクトは小形であ
り、従つて当然に蓋施錠用の止め金部も極く小形
となり特に解錠操作に不便する例が多く、場合に
よつては指先や爪を傷めるケースがある程であ
る。

本考案は上記点にかしがみ、操作レバーを容器
体にコンパクトに組込み、該操作レバーの押し操
作により止め金の解錠を行なうことにより解錠操
作の簡便さと安全を意図した化粧用コンパクトを
提供することを目的とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。第１図において、１は上面を凹設し、該凹部
に内枠２を介し化粧品充填用ドラム３を収納した
容器体、４は裏面に鏡５を張り付けて後部端をヒ
ンジ６で前記容器体１後部に係止された蓋、そし
て７が容器体１前部に枢支配設された操作レバー
である。

前記容器体１前部の操作レバー７の位置する中
央部分は空所となる如く凹設され、この凹所８の
奥部前面上部に止め金の一方の係合突起９が突設
してある。一方、蓋４の前部垂壁１０の後面には
前記係合突起９と係合して止め金を形成する他方
の係合突起１１が突設してあり、そして該前部垂
壁１０の後部側の一部が幾分垂下され、この垂下
部下面を略水平の平らな係合面イに形成してい
る。

前記操作レバー７は、第２図に示すように、前
面の押圧面ロ及び底面ハを夫々、蓋４及び容器体
１外面と連らなる曲面形状とし、且つ上面ニを平
らな面とした内部が空胴の略方形の外形のもので
あり、左右の両側外面上部に夫々、円形溝１２
と、テーパー状に後部側に徐々に拡がつて後部端
面に抜ける山形溝１３とを連通させた、ちようど
横向きカギ穴形の形状の係合溝１４，１４を設け
ており、この係合溝１４，１４を前記凹所８の左
右両面から突設した容器体１側の短かい支軸１
５，１５に、山形溝１３をスライドさせて円形溝
１２を係合させて凹所８に枢支配設している。即
ち、山形溝１３の小径部は支軸１５の径より幾分
小径としてあり、従つて係合溝１４，１４を支軸
１５，１５に強制的に押込み係合させることによ
り、操作レバー７は円形溝１２，１２により回動
自在に栓支配設される。そして閉蓋状態におい
て、第１図のように、上面ニが蓋４の前部垂壁１
０下面の係合面イに接面している。

上記構成において、閉蓋時には前記し、また図
に示すように、操作レバー７の平面状上面ニは蓋
４の前部垂壁下面の平面状係合面イに接面し、こ
のとき係合突起９と１１とは係合し止め金は施錠
状態にある。ここで開蓋するには、Ａ矢の如く操
作レバー７の前面である押圧面ロを指で斜め下後
方に押せばよい。すると、操作レバー７は支軸１
５，１５を支点として反時計方向に回動しようと
し、その上面ニが係合面イを上方に押上げるの
で、この押上げ力により係合突起９と１１との係
合を解き、破線に示す如く解錠できる。ここで、
支軸１５，１５は操作レバー７の上部個所にあ
り、押圧面ロはこの支軸１５，１５から離れた位
置にあるので、比較的小さな操作力で大きな解錠
力が得られる。

上記本考案では、比較的広い押圧面ロを持つ操
作レバー７を指の腹で単に軽く押し操作するのみ
で解錠し開蓋できるので、従来の止め金の解錠の
ように指先や爪を傷めるおそれがなく、解錠操作
は極く簡便そして全である。また操作レバー７は
容器体１の前部凹所８に格納配置されるのでコン
パクトな構成であり、そしてその外面は蓋４、容
器体１外面と連らなる形状の曲面としてあり、外
見の見映えを損ねるようなことはない。

また、この種操作レバー７は、凹所８に枢支さ
せるその取付けが面倒となるものであるが、本考
案で容器体１の凹所８側に支軸１５，１５を設
け、操作レバー７側に、円形溝１２と山形溝１３
とを連ねた横向きカギ穴形の係合溝１４，１４を
設け、山形溝１３をスライドさせて円形溝１２を
支軸１５，１５に係合させるので、操作レバー７
を単に凹所８に前面から押込むことにより取付け
でき便利である。またこの種コンパクトは外観の
意匠性が特に重要である。このため本考案では、
操作レバー７枢支用の支軸１５，１５を容器体１
側に設け、従つて操作レバー７側に形成する横向
きカギ穴形の係合溝１４，１４は前面側にではな
く必然的に後面側に抜ける形状とし、これにより
操作レバー７を取付けた場合取付用支軸１５，１
５が外部から見えないようにし、意匠性を損なう
ことのないよう配慮している。さらに、操作レバ
ー７は極く単純な形状の単一素材なので、堅牢に
構成できて故障等のおそれがなく、また合成樹脂
材による成形製作に適し、安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの縦断面図、
第２図は同コンパクトの操作用レバーの外形斜視
図である。 １……容器体、４……蓋、７……操作用レバ
ー、１４，１４……係合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部の一部を凹設して該凹所８の奥部前面に係
   合突起９を突設した容器体１と、前部垂壁１０後
   面に前記係合突起９と係合して止め金を形成する
   他の係合突起１１を突設すると共に、該前部垂壁
   １０下面を略水平の平らな係合面イに形成した蓋
   ４と上面ニを平面とし且つ前面を押圧面ロとし、
   閉蓋状態においてその上面ニが前記係合面イに接
   面する如く前記凹所８に左右両側部で枢支配設さ
   れた操作レバー７とを有し、その枢支構造は、凹
   所８の左右両側壁から支軸１５，１５を突設し、
   操作レバー７の左右両側外面に該支軸１５，１５
   に係合する円形溝１２及び支軸１５，１５をスラ
   イドして該支軸１５，１５を円形溝１２に導く山
   形溝１３との後面側に抜ける横向きカギ穴形の係
   合溝１４，１４を設けたものであることを特徴と
   する化粧用コンパクト。