JPS6346007Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本案は、化粧用コンパクトに係る。

従来の技術 従来、扁平な身と蓋を後部で枢着し、前部で閉
蓋係止手段を講じると共に、その係止を解除させ
る押釦を装備した化粧用コンパクトがある。

考案が解決しようとする問題点 この種の化粧用コンパクトは、通常、その押釦
が前面にあり、従つて、卓上等において、ピアノ
タツチの一指ワンタツチで係止を解除し開蓋させ
ることは甚だ因難である。

そこで、本案は、蓋の前部上面に押釦を設け
て、ピアノタツチの一指ワンタツチで係止を解除
し、開蓋させることができるようにしようとする
ものであり、且つ、その構造を簡潔にして、安価
に提供できるようにしようとするものである。

〔考案の構成〕 問題点を解決するための手段 本案は、図面に示すように、扁平な身１と蓋２
とを後部で枢着すると共に、蓋２をスプリング３
により開蓋方向に付勢し、該蓋２の前部上面に押
釦４を押込み可能に装備させ、且つ、該押釦４を
弾性材５，５により定位置に支持し、該押釦４の
下面から係合突片４１を垂設し、また、身１内に
閉蓋時その係合突片４１と係合し且つ押釦４の押
込みに伴い逃げ移動してその係合を離脱する可動
係止装置８を設け、それらの各部材を適宜合成樹
脂により成形して成る。

身１は、内周に額縁１２を固定して内部の大半
を収納部１３に形成し、該収納部の周辺に額縁１
２で区分された環状空室１４を形成し、後壁１５
を厚肉に形成すると共に、該後壁の中間部を切欠
いて切除部１６を設けている。また、額縁１２の
前部適所に上記係合突片４１を挿通させる窓孔１
８を穿設している。

蓋２は、枠体２１に天板２２を嵌合貼着し、そ
の枠体２１の後辺中間部からボス２６を垂設し
て、該ボスを上記切除部１６に位置させて、中位
点で身後壁１５へ横軸６，６により枢着してお
り、ボス２２内に空所２７を設けて、該空所に上
記スプリング３を内装している。

また、蓋２は、前部中央において、枠体２１と
天板２２との間に押釦用小空間２３を形成し、該
小空間の箇所で天板２２の前部中央に小空間より
やや小さい方形の釦孔２４を穿設し、且つ、小空
間の箇所で枠体２１の前部中央に上記係合突片４
１を遊挿させる窓孔２５を穿設し、天板２２の内
面に枠体２１の囲成内部で鏡７を貼着している。

押釦４は、板状に形成し、上記小空間２３内に
押下げ可能に内装して、上面を上記窓孔２５内に
表出し、下面から垂下する係合突片４１を上記窓
孔２５に遊挿しており、また、小空間２３内下部
に板ばねから成る弾性材５，５を内装して、押釦
４を上方へ弾発し位置保持させている。

可動係止装置８は、上記環状空室１４内に環状
摺動体８１を前後動可能に内装し、身１の両側壁
１７，１７の内面前部に一対の係合突子８２，８
２を突設し、環状摺動体８１の両側部から前方へ
前進態勢にてその係合突子８２，８２と係合する
一対の弾性係合腕８３，８３を突設し、環状摺動
体８１の前部中央に上記窓孔１８に対応させて係
止爪８４を、且つ、該係止爪の直下に傾斜カム面
８５を形成して、係止爪８４に上記係合突片４１
を係合させると共に、傾斜カム面８５にその係合
突片４１の下端を対応させて、その係合突片４１
の押し下げで係止爪８４を後退させるカム手段を
構成し、更に、環状摺動体８１の後端面中央を後
方に面する平坦面８６に形成し、該平坦面にて後
退した環状摺動体８１が蓋２の開蓋回動に伴いボ
ス２１の突端のてこ作用で突き戻されるよう構成
している。なお、弾性係合腕８３，８３は、水平
方向に突出させてもよい。

作用 如上の構成であり、身１の収納部１３に化粧料
Ａを収納し、これの上にパフ（図示せず）をのせ
て使用するが、図示の閉蓋状態において、これを
開蓋させるときは、押釦４を弾性材５，５に抗し
て押し込めばよく、そうすると、可動係止装置８
が解除動されて、蓋２は、スプリング３の弾力で
自動的に途中まで開蓋される。

つまり、押釦４を下降させると、係止突片４１
の下端が傾斜カム面８５を滑つて係止爪８４に従
つて環状摺動体８１を大きく後退させ、このとき
環状摺動体の弾性係合腕８３．８３が係合突子８
２，８２から離脱して、環状摺動体８１はその後
退位置を保つ。この状態で押釦４の押し下げを放
すと、係止爪８４が逃げているので係止突片４１
はフリーとなり、蓋２は、スプリング３の弾力で
自動的に途中まで開き、ボス２６の突端が環状摺
動体８１の後端の平坦面８６へ突き当つて止ま
る。

そこで、その蓋２を指で更に押し開けば、ボス
２６の突端がその平坦面８６を前方へ押して、環
状摺動体８１は、前方へ突き戻され、弾性係合腕
８３，８３が再び係合突子８２，８２へ係合す
る。

次に、その蓋２を閉蓋させるときは、蓋２を単
に押し下げればよく、これにより押釦４の係合突
片４１が再び係止爪８４に係合し、元の閉蓋状態
に戻る。

〔考案の効果〕

本案によれば、閉蓋状態において、押釦４をピ
アノタツチで一指一押しすれば、係止が解除され
て、開蓋でき、開いた蓋２は、押し下げるだけで
閉蓋係止でき、従つて、開蓋が極めて容易である
と共に、閉蓋もまた極めて容易であり、外観が美
麗となり、商品価値を向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案を示し、第１図は、縦断側面図、
第２図は、要部の截断斜視図、第３図は、他の要
部の截断平面図である。 １……身、２……蓋、３……スプリング、４…
…押釦、５……弾性材、６……横軸、７……鏡、
８……可動係止装置、Ａ……化粧料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扁平な身１と蓋２とを後部で枢着すると共に、
   蓋２をスプリング３により開蓋方向に付勢し、該
   蓋２の前部上面に押釦４を押込み可能に装備さ
   せ、該押釦の下面から係合突片４１を垂設し、ま
   た、身１内に閉蓋時その係合突片４１と係合し且
   つ押釦４の押込みに伴い逃げ移動してその係合を
   離脱する可動係止装置８を設けたことを特徴とす
   る化粧用コンパクト。