JPS626348B2 - - Google Patents

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JPS626348B2
JPS626348B2 JP51123817A JP12381776A JPS626348B2 JP S626348 B2 JPS626348 B2 JP S626348B2 JP 51123817 A JP51123817 A JP 51123817A JP 12381776 A JP12381776 A JP 12381776A JP S626348 B2 JPS626348 B2 JP S626348B2
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film
gate
insulating film
sio
silicon
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JP51123817A
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Katsutada Horiuchi
Ryuji Kondo
Eiji Takeda
Takaaki Hagiwara
Yokichi Ito
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多層構造のシリコン電極配線を有する
半導体装置に関するもので、特にシリコン電極配
線層間の絶縁膜の改良に関するものである。
多結晶または非晶質のシリコン薄膜は半導体装
置において、電極および配線材料として広く用い
られており、しかも二層以上の多層構造のシリコ
ン電極配線を具備する半導体装置も公知である。
第1図に公知の二層シリコン電極配線を有する
半導体装置の一例を示す。第1図は一つのトラン
ジスタと一つの容量で1ビツトの記憶素子を構成
する半導体装置の一例を示す図である。1は半導
体基板、2はフイルド酸化膜、3は第1層目のゲ
ート酸化膜(酸化膜()と略記する。)、4は第
1層目のシリコンゲート電極(Siゲート()と
略記する。)、5は第2層目のゲート絶縁膜(絶縁
膜()と略記する。)、6は第2層目のゲート電
極(ゲート()と略記する。)、7はフイルド酸
化膜2、酸化膜()3または絶縁膜()5を
マスクにして拡散された拡散層、8は熱軟化酸化
膜(グラスフロー酸化膜と称する)、9はアルミ
ニウム(Al)配線層である。上記構造の半導体
装置において、従来はゲート()6としてAl
等の金属材料を用い、かつ絶縁膜()としてSi
ゲート()を熱酸化して形成したシリコン酸化
膜(SiO2膜)またはモノシラン(SiH4)熱分解法
によるSiO2膜等の堆積膜が用いられてきた。し
かしながら上記構造を有する半導体装置は次のご
とき欠点を有する。すなわちAl膜は下地形状に
依存し、膜厚が不均一に形成される欠点を有す
る。特にSiゲート()4端附近においては蒸着
時のシヤドー効果により特に薄くなり、ゲート
()6の断線につながる。この断線率は絶縁膜
()5が堆積膜である場合が特に著しいが熱酸
化SiO2膜の場合も大きな値である。さらにゲー
ト()6がAl等の金属材料である場合の他の
欠点は、ゲート()6形成後において高温熱処
理工程がつかえないことである。したがつてゲー
ト()6を拡散マスクとして用いる自己整合拡
散がおこなえず、大規模集積化上の根本的な問題
となる。さらに高温熱処理工程がつかえぬ他の欠
点として、熱軟化酸化膜8に対応する絶縁膜とし
て低温堆積膜以外は使用できない点である。低温
堆積膜は特に下地形状の段差部分で不均一な堆積
を起すことがよく知られており、Al配線層9の
断線が起りやすくなる。ゲート()6がAl等
の金属材料である場合の他の欠点は絶縁膜()
がシリコン酸化膜である場合においてAl電極よ
りシリコン酸化膜へのNa等可動イオンの汚染が
おこることである。上記汚染は半導体装置の信頼
性へ悪影響を与える。ゲート()6がAl等の
金属材料である場合のさらに他の欠点は絶縁膜
()5が堆積膜である構造においてゲート
()6とSiゲート()4間の絶縁耐圧が低く
しかも分布が大きいことである。絶縁耐圧が低
く、分布を有する現象は堆積膜形成後にける高温
の熱処理によつても改善は出来なかつた。上記絶
縁耐圧に関する現象の原因は現時点で解明されて
いないがゲート()6と絶縁膜()5との密
着性や反応のしやすさ等とも関連するものと思わ
れる。
第1図のごとき構造を有する他の従来半導体装
置はゲート()6として多結晶又は非晶質シリ
コン膜を用い、かつ絶縁膜()5としてSiゲー
ト()4を熱酸化して形成したSiO2膜を用い
た構造を有していた。しかしながら上記従来半導
体装置においてもSiゲート()とゲート()
6間で整流特性を有するリーク電流が存在するこ
とが明らかになつた。上記リーク電流の存在は半
導体装置にとつて致命的な欠点である。上記リー
ク電流はゲート()6に正の電圧を印加した時
にのみみられる現象であるが、ゲート()6に
負の電圧を印加した場合において、リーク電流は
ほぼ無視できる程度の値にもかかわらず絶縁耐圧
が通常の単結晶シリコンの熱酸化膜の値にくらべ
てほぼ半分以下と低く、さらにバラツキも大きい
ことが明らかになつた。ゲート()6としてシ
リコン薄膜を用い、かつ絶縁膜()5としてゲ
ート()4の熱酸化膜を用いる従来構造の半導
体装置におけるさらに他の欠点は、絶縁膜()
5をSiゲート()4を酸化して形成するため、
Siゲート()4の膜厚が減少することに基ず
く。
すなわち所望の抵抗値を保持する為にはあらか
じめ、酸化で消費される割合だけ補正した膜厚だ
け形成する必要があるが、上記割合は絶縁膜
()5の膜厚条件が変れば補正値も変化する。
また酸化工程のバラツキによりSiゲート()4
の抵抗値もばらつく欠点をも有している。
本発明は上述した欠点を解消するためになされ
たもので、二層以上のシリコン電極配線を具備し
た半導体装置に於て、シリコン電極配線間のリー
ク電流が極めて小さく、しかも絶縁耐圧で優れた
特性を有する半導体装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、Siゲートの抵抗値の
分布巾を小さくし、所望の抵抗値を再現性よく、
制御可能な半導体装置を提供することである。本
発明のさらに他の目的は、配線層の断線率を極め
て小さくできる多層配線構造を実現でき、しかも
高集積化可能な製造工程を適用し得る半導体装置
を提供することである。
本発明者等はシリコン電極配線層間の絶縁膜の
物質および形成方法に着目し、種々の絶縁膜につ
いて、シリコン電極配線層間のリーク電流と絶縁
耐圧特性について測定した。まず公知の熱酸化
SiO2膜を用いる構造において、種々の形成条件
により熱酸化SiO2膜の電気特性を調べたが、半
導体工業で通常用いる形成条件内では何ら改善策
は見出されなかつた。たとえば、酸化雰囲気とし
て乾式および湿式の場合、および酸化温度として
900℃から1200℃まで、さらに酸化膜厚も500Åか
ら2000Åの範囲内における各組合せ条件で形成さ
れた熱酸化SiO2膜のリーク電流は電界強度2×
106V/cmにおいて、10-5〜10-6A/cm2と大きな値
であつた。さらに、絶縁耐圧も4×106V/cm附
近を中心に分布を有し、しかもさらに低い絶縁耐
圧を有する試料も多数みうけられるなど単結晶シ
リコンの熱酸化膜の絶縁耐圧(7〜8×106V/
cm)にくらべて著るしく劣る特性しか得られなか
つた。
さらにシリコン電極配線層間絶縁膜に熱酸化
SiO2膜を用いる構造の他の形成要因として、酸
化されるべき下地のSiゲート()4の抵抗値す
なわち拡散不純物量を種々変化させ、上記抵抗値
とリーク電流の関係も測定した。リーク電流は抵
抗値の増大と共にわずかに減少する傾向は示した
ものの、抵抗値が103Ω/□以上と極端に高い場
合においても、電界強度2×106V/cmにおい
て、リーク電流は10-5A/cm2と比較的大きな値の
ままであつた。上記の熱酸化SiO2膜に関する実
験結果に関し、本発明者等は熱酸化SiO2膜の電
気特性の悪さはSiゲート()からの拡散不純物
が上記熱酸化SiO2膜中に再分布することの影響
もさることながら、むしろ堆積時またはその後の
高温熱処理工程により不完全に結晶化されたシリ
コン薄膜を酸化してシリコン電極配線層間絶縁膜
として用いるためと考えた。すなわち多結晶構造
のごとき不完全シリコン結晶の熱酸化膜におい
て、酸化されるべきシリコン電極配線層の結晶粒
界に対応した部分で、結晶的にもまた電気的にも
欠陥が多いものと考えられる。酸化されるべき下
地Siゲート()4が単結晶または完全な非晶質
の状態にあり、しかも酸化工程以降もその状態を
保ち得るならば、前記したシリコン電極配線層間
の熱酸化SiO2膜は通常の単結晶シリコンの熱酸
化膜と何ら変ることなく電気的に極めて良好な絶
縁膜の特性を示すはずである。しかしながらSiゲ
ート()4として単結晶性を望むことは現在の
半導体製造技術においては不可能である。さらに
完全な非晶質状態も、種々の熱処理工程を経たSi
ゲート()4においては保持し難いと考えられ
る。したがつてSiゲート()4は多結晶状態以
外とり得ず、前記多結晶状態のSiゲート()4
を酸化して形成するSiO2膜においてはSiゲート
()4の結晶の不完全性を反映した電気的特性
の悪さはさけられないものと考えられる。
本発明等は上記思想に基ずき、下地Siゲート
()4の結晶性等に依存せず、しかも下地Siゲ
ート()4中の拡散不純物等が再分布しにくい
絶縁膜を絶縁膜()5として用いればシリコン
電極配線層間のリーク電流および絶縁耐圧は改善
されるものと考えた。
本発明者等は上記思想を満足する構造として絶
縁膜()5に堆積膜を採用するものである。絶
縁膜()5として各種の堆積膜を用い、その電
気特性を測定した。その結果、堆積膜で、リーク
電流が極めて小さく、しかも絶縁耐圧特性も優れ
たものが見出された、以下本発明を実施例によつ
て詳細に説明する。
実施例 1 第2図から第4図は本発明による半導体装置の
一実施例を製造工程順に示した図である。1はp
導電型比抵抗5Ω・cmのシリコン基板である。2
はシリコン基板1を選択的に酸化して形成した
1.2μmのフイルド酸化膜、3はシリコン酸化膜
(SiO2)で基板1を乾式の高温酸化法で形成した
後Siゲート()4の写真蝕刻後にSiゲート
()4をマスクにして蝕刻している。4は5000
ÅのSiゲート()でモノシラン(SiH4)の650℃
なる条件の熱分解で、形成した多結晶シリコン膜
に、1000℃10分のリン拡散をほどこし、面抵抗12
〜20Ω/□となるように形成した後、写真蝕刻法
で選択的に所望部分を残している。上記のリン拡
散にはオキシ塩化磁(POCl3)を30℃に保つて拡
散源とし、キヤリアガスとして酸素(O2)50
c.c./分、窒素(N2)3/分の条件で行つた。Si
ゲート()4を形成した後、基板1をテトラエ
トキシシラン(Si(OC2H54)の熱分解炉内に挿
入し1200Åのシリコン酸化膜(SiO2)をSiゲート
()4上およびシリコン基板1上に堆積させて
絶縁膜()5を形成する。(第2図)Si
(OC2H54の熱分解は炉温度740℃、炉内圧力は
1.0〜1.5Torrの低圧に保ち、Si(OC2H54の温度
を20℃、キヤリア酸素ガス40c.c./分なる条件で6
分間SiO2を堆積させている。上記条件でSiO2
堆積速度は約200Å/分である。絶縁膜()5
の形成の後、再びSiH4熱分解により3500Åの多
結晶シリコン膜を形成し、写真蝕刻法により所望
部分をのこしゲート()6を形成する。ゲート
()6形成時にゲート()6を蝕刻マスクに
して絶縁膜()5を自己整合的に除去する。し
かる後POCl3を拡散源とし1000℃、10分間の拡散
を行ないゲート()6および基板1に拡散層7
を形成する。(第3図)7は基板1に形成された
拡散領域で半導体記憶装置においてはビツトライ
ンとして用いられる。上記の拡散により拡散領域
7およびゲート()6の面抵抗値はおのおの5
〜6Ω/□、18〜25Ω/□となつた。拡散領域7
の形成後、全面に高濃度にリンが添加された(13
モル%)硅〓酸ガラスを8000Å形成する。上記の
硅〓酸ガラスはSiH4にフオスフイン(PH3)を添
加し、480℃で酸素と反応させる化学気相反応に
よつて堆積させた。しかる後、ゲート()6
上、拡散領域7上等の所望の部分の硅〓酸ガラス
を写真蝕刻法により選択的に除去する。上記の選
択除去の後、窒素雰囲気中、1000℃で20分間基板
1を加熱する。上記工程は通常グラスフローと呼
ばれ、堆積された硅〓酸ガラスが下地形状によら
ず平滑になるように処理する工程である。上記処
理を経た硅〓酸ガラスを、以後グラスフロー膜8
と称する。グラスフロー工程の後、真空蒸着法に
よりアルミニウム(Al)を全面に蒸着し、写真
蝕刻法により所望部分を残してAl配線を構成さ
せた。(第4図)上記の方法により形成した半導
体装置において、ゲート()6に+15Vを印加
しSiゲート()4を接地して上記二つのSiゲー
ト間の電流を測定した。15Vの印加電圧は電界強
度で約1.2×106V/cmに対応するがこの条件下で
2分保持した後の電流密度は測定限界1×
10-11A/cm2以下の値となつた。さらにゲート
()6に+30Vを印加して2分後のシリコンゲ
ート4および6間の電流を測定したところ約1×
10-10A/cm2のリーク電流しか観測されなかつ
た。上記の結果は、Siゲート()4および6間
の絶縁膜5としてSiゲート()4の熱酸化SiO2
膜を用いる従来構造におけるリーク電流にくらべ
104〜105倍の改善がなされたことを示している。
さらに、Siゲート()4を接地し、Siゲート
()6に負の電圧を印加し、逐次昇圧して、上
記Siゲート間のSiO2膜5が破壊するまでの絶縁耐
圧を測定した。その結果、本発明構造の半導体装
置におけるSiO2膜5の絶縁耐圧は80〜110Vの範
囲内であつた。この値は、6.5〜9×106V/cmに
対応し、単結晶Siの熱酸化SiO2膜の値とほぼ同等
であり、Siゲート()4の熱酸化SiO2膜を絶縁
膜5として用いる従来構造の絶縁耐圧の約1.5倍
以上の強度を有することは明らかである。本発明
構造において、Siゲート()4の形成時、所望
の配線も多結晶Siで同時に形成される。上記のSi
配線に対する要求仕様は、抵抗値が低ければ低い
ほど望ましい。上記本発明構造におけるSiゲート
()4の面抵抗が12〜20Ω/□ときわめて低い
値を示すのに対し、Siゲート()4を熱酸化し
てSiO2膜5を作成する従来構造においては、熱
酸化膜形成前のSiゲート()4の膜厚が5000Å
と、本発明構造と同一条件下の試料においてもSi
ゲート()4の面抵抗は30〜40Ω/□と大きな
値を示す。この面抵抗値の違いは、本発明構造に
おける絶縁膜()5の形成ではSiゲート()
4の膜厚減少は生じないのに対し、熱酸化SiO2
膜を絶縁膜5として用いる従来構造においてはSi
ゲート()4の膜厚減少がさけられない為と考
えられる。
本実施例において、絶縁膜()5の形成温度
を650℃として製造した半導体装置のSiゲート
()4およびSiゲート()6層絶縁膜のリー
ク特性は上述した値と測定誤差内で一致してい
た。しかしながら絶縁耐圧は5〜8×106V/cm
の範囲内で大きな分布を有し、上述した740℃の
条件で絶縁膜()5を形成した半導体装置の場
合の絶縁耐圧にくらべて平均値でやや劣る特性を
示した。
本実施例においては絶縁膜()5として高温
低圧条件でSi(OC2H54を熱分解して堆積した例
であるがSi(OC2H54の熱分解の方法は上記条件
でなくともよい。すなわち常圧状態で堆積する通
常方法によりSi(OC2H54熱分解で絶縁膜()
5を形成してもよい。本実施例において低圧で
SiO2膜を形成し絶縁膜()5とした理由は低
圧法が常圧法にくらべてより均一膜厚でしかも大
量の半導体基板にSiO2膜を堆積できることによ
る。したがつて小量の半導体装置の製造において
は常圧法によつて堆積させてもよい。
実施例 2 前記第1の実施例においてSiゲート()4の
形成と酸化膜()の選択除去の後、シリコン窒
化膜(Si3N4)形成炉内に半導体基板1を導入し
2000ÅのSi3N4膜を形成し絶縁膜()6とし
た。Si3N4膜の形成は半導体工業で通常よく用い
られている方法、すなわち四塩化シリコン
(SiCl4)とアンモニア(NH3)による。
3SiCl4+4NH3→Si3N4+12HCl なる反応を用いて形成した。ここでキヤリアガス
としてはN2を用い、反応温度は900℃である。
上記方法で形成したSi3N4膜の誘電率は約6.5で
あつた。したがつて上記2000ÅのSi3N4膜は容量
的には実施例1における1200ÅのSiO2膜と実効
的に等しい役割をなし得る。
2000ÅのSi3N4膜の堆積の後、前記第1の実施
例にしたがいSiゲート()6形成以降の工程を
実行して半導体装置を作成した。上記半導体装置
において、Siゲート()4およびSiゲート
()6間の絶縁膜()5であるSi3N4膜のリー
ク電流は2×106V/cmの電界において、約1×
10-11A/cm2とほぼ本発明者等の測定装置の限界
にあたる値を示した。この値は実施例1の値より
も10倍もよく従来構造におけるSiゲート()4
の熱酸化SiO2膜のリーク電流にくらべ105〜106
も改善がなされたことを示している。さらに
Si3N4膜による絶縁膜5の絶縁強度を測定したと
ころ120〜140Vの電圧が印加されるまで絶縁破壊
は観測されなかつた。この値は6〜8×106V/
cmに対応し従来構造による場合の約1.5倍以上の
強度を有している。
実施例 3 前記第1の実施例において、絶縁膜()5の
形成をSiH4とPH3の混合ガスと酸素の反応による
いわゆる低温化学気相反応によりおこない1200Å
の硅磔ガラスを半導体基板1およびSiゲート
()4上に形成し、しかる後、前記第1の実施
例にしたがい半導体装置を作成した。上記硅磔酸
ガラスの形成温度は450℃、原料ガスのSiH4およ
びPH3ガスは窒素で稀釈されおのおの4%および
1%の濃度であり硅磔酸ガラス形成装置内に流さ
れた各々の流量は0.35/分、70c.c./分である。
上記条件により形成された硅磔酸ガラス中のリン
は2〜3mol%であつた。上記半導体装置におけ
るSiゲート()4とSiゲート()6間絶縁膜
のリーク電流は2×106V/cmの電界で10-7
10-10A/cmと従来構造にくらべて10〜104倍の改
善がみられたがバラツキが大きい欠点も有してい
た。また絶縁耐圧に関しても3〜8×106V/cm
と従来構造をくらべて十分改善されたが大きなバ
ラツキも示した。上記のリーク電流および絶縁耐
圧のバラツキは絶縁膜5の形成が低温度である
ため膜質または膜厚にむらがあり、局部的に弱い
個所がある為と考えられ極端な場合はピンホール
の存在にもつながる恐れも考えられる。上記の局
部的膜厚のむらは特にSiゲート()4端附近端
で特に著しい。
上述した第1から第3の実施例より明らかなご
とく絶縁膜()5として用いる上で好ましい堆
積膜は形成温度が高温であるほど望ましい。特に
500〜1000℃が好ましい。すなわち第3の実施例
のごとく、500℃以下で形成される絶縁膜におい
ては特に絶縁破壊強度においてバラツキが多い欠
点が見出されるのに対し、第1および第2の実施
例でも明らかのようにさらに高温度で堆積される
絶縁膜においてはバラツキも少なく良好な絶縁膜
特性を有している。なお上記の高温度で堆積され
る絶縁膜においてはSiゲート()4端附近での
不均一な膜厚分布はみられず絶縁膜は下地の形状
に忠実に堆積される。上記絶縁膜の形成温度の上
限は下地Siゲート()4およびその下の半導体
基板1の表面特性の安定性に依存する。すなわち
絶縁膜の形成温度が高すぎるとSiゲート()内
の拡散不純物の再分布が生じ、最悪の場合には酸
化膜()を突抜けてしまう恐れがある。また拡
散不純物の突抜けが生ぜずともSiゲート()4
下の半導体基板1の表面特性が変動し半導体装置
の閾値電圧が変つてしまうことも知られている。
上述の欠点をさける為には絶縁膜()5の形成
温度として、1000℃以上が好ましい。
上記第1および第2、第3の実施例において、
絶縁膜()5としてはSiH4酸化のSiO2膜、Si
(OC2H54熱分解によるSiO2膜および上記各SiO2
膜に隣または硼素を添加した硅隣酸ガラスまたは
硅硼酸ガラス、さらにはアルミナ(Al2O3)膜、
Ti2O5、Ta2O5等の堆積膜であればよい。また堆
積法としても加熱反応に限定されず、たとえばプ
ラズマ中で反応させるごとき堆積法によつてもよ
い。
実施例 4 前記第1の実施例における絶縁膜()5の形
成において1000℃乾式熱酸化法により40分間酸化
し、Siゲート()4および半導体基板1の酸化
膜を約500Å形成する。しかる後前記第2の実施
例の方法でSi3N4膜を約1200Å堆積させた。上記
1200ÅのSi3N4膜は容量的には700ÅのSiO2膜と実
効上等しい膜厚である。上記の熱酸化膜とSi3N4
膜の二層合せ膜を絶縁膜()5とし、しかる後
は前記第1の実施例に基ずいて半導体装置を作成
した。上記の半導体装置において、Siゲート
()4とSiゲート()6間絶縁膜のリーク電
流は2×106V/cmの電界で約1×10-11A/cm2
絶縁耐圧は6〜8×106V/cmとなり前記実施例
2とほとんど同等の優れた特性を示した。さらに
前記実施例2のごとくSi3N4膜が半導体基板1に
直接隣接するごとき構造においてはSi3N4膜形成
後のグラスフロー処理工程時の1000℃の熱処理に
より半導体基板1およびフイルド酸化膜2又は酸
化膜()3とSi3N4膜の三者が接する附近10
部分で特に残留応力がかかり、この部分に多くの
結晶欠陥が発生することが見出された。また
Si3N4膜が半導体基板1と直接隣接する部分の半
導体基板1表面部分の再結合中心の密度も増大
し、上記部分に蓄積されるべき電荷が消減しやす
くなる欠点も有する。さらにSi3N4膜が直接半導
体基板1に隣接する構造は半導体素子の安定性上
不安定であることも知られている。本実施例は上
記第2の実施例で生ずる欠点を解消し、あわせて
リーク電流の低減と絶縁耐圧の向上をめざしたも
のである。上述した結晶欠陥、表面安定性等の問
題は、本実施例のごとく300Å以上の熱酸化SiO2
膜を介してSi3N4膜を堆積した場合においてはま
つたく問題がなくなつた。すなわち、実施例2の
ごときSi3N4膜が直接半導体基板1に隣接する場
合に発生した結晶、欠陥は本実施例のごとき構造
においてはX線回折観察の結果まつたく見られな
くなつた。また、表面安定化特性も高温印加電圧
試験により、実施例2の構造で数V以上閾値電圧
が変動する条件においても本実施例のごとき構造
においては、0.1V以下の閾電圧の変動しか見出
せなくきわめて優れた表面安定性を示した。本実
施例の思想は、堆積膜に帰因する欠点を多層重合
せ膜にすることにより防止し、しかもリーク電流
や絶縁耐圧の向上をはかることであり、本思想に
基ずけば、重合せ絶縁膜の組合せ例は、本実施例
の組合せに限定されることなく熱酸化SiO2
SiH4酸化のSiO2膜、Si(OC2H54熱分解のSiO2
および上記SiO2膜に隣またはボロンが添加され
た硅隣酸ガラスまたは硅硼酸ガラス、さらにはア
ルミナ(Al2O3)膜、Ti2O5、TaO5等の絶縁膜の
各組合わせによる重合せ絶縁膜であつてもよい。
なお本発明において、シリコン電極配線なる表
現を用いてきたが、これは同一のシリコン薄膜に
リン、砒素、ボロン、アンチモン等の不純物を高
濃度に添加し、所望の回路方式にしたがつて写真
蝕刻を行い、ある部分はゲート電極(Siゲート
()または()と略記している)として用
い、他の部分は配線として用いるようにしてお
り、シリコン電極および1または配線の意であ
る。したがつてシリコン電極配線として用いるシ
リコン薄膜は十分低抵抗でなければならない。と
ころが十分に不純物を添加してもシリコン薄膜の
抵抗値の低減には限界があり、しかも、シリコン
薄膜の膜厚が1500Å以下においては抵抗値は薄膜
の反比例則以上に急激に増大する。したがつて
1500Å以下のシリコン薄膜を配線に使用すること
は、抵抗が大きくなりすぎること以外に抵抗値が
試料ごとに大きくばらつき、半導体装置(特に集
積回路)の歩留り低下につながり好ましくない。
したがつて本発明に用いるシリコン電極配線の膜
厚は上記の欠点の生じない1500Å以上の膜厚であ
ることが望ましい。また加工精度の低下を防ぐそ
めシリコン電極配線膜厚の上限は1μm以上が望
ましい。
また上記第1から第4の実施例においては説明
の都合上二層構造のシリコン電極配線の例につい
て述べたが、本発明の精神によれば三層以上の多
層構造を有するシリコン電極配線の場合にも本発
明を適用できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の半導体装置の構造を示す断面
図、第2図〜第4図は本発明装置の製造工程を示
す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、
    該第1の絶縁膜上に形成された第1の多結晶シリ
    コン電極と、該第1の多結晶シリコン電極上に形
    成された第2の絶縁膜と、該第2の絶縁膜上に形
    成された第2の多結晶シリコン電極を少なくとも
    そなえ、上記第2の絶縁膜は熱酸化法によつて形
    成された酸化シリコン膜と該酸化シリコン膜上に
    堆積法によつて形成された絶縁膜を含む積層膜で
    あることを特徴とする半導体記憶素子。 2 上記第1および第2の多結晶シリコン電極は
    1500Å以上1μm以下の膜厚を有している特許請
    求の範囲第1項記載の半導体記憶素子。
JP12381776A 1976-10-18 1976-10-18 Semiconductor device Granted JPS5349970A (en)

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