JPH08306863A - キャパシタの製造方法 - Google Patents

キャパシタの製造方法

Info

Publication number
JPH08306863A
JPH08306863A JP7110677A JP11067795A JPH08306863A JP H08306863 A JPH08306863 A JP H08306863A JP 7110677 A JP7110677 A JP 7110677A JP 11067795 A JP11067795 A JP 11067795A JP H08306863 A JPH08306863 A JP H08306863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silicon film
polycrystalline silicon
capacitor
oxide film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7110677A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutoshi Masugi
泰俊 真杉
Masahiko Hirai
匡彦 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7110677A priority Critical patent/JPH08306863A/ja
Publication of JPH08306863A publication Critical patent/JPH08306863A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン熱酸化膜の酸化温度を低温化し、膜
厚の均一性に優れ、絶縁耐性の良い絶縁膜の形成方法を
提供することにより、微細化プロセスの低温化を可能に
する。 【構成】 基板上にキャパシタの下部電極として、不純
物濃度が1×1020〜8×1020cm-3の範囲内にドー
プされた導電性シリコン膜を形成し、不純物を拡散した
シリコン膜表面の凹凸形状を平滑化するように、CF4
とO2 の混合ガスを反応ガスとした等方性のケミカルド
ライエッチングを施した後、シリコン膜表面上に800
〜980℃の酸化温度で熱酸化膜を形成し、低温による
熱酸化膜形成時に生じるシリコン膜、酸化膜およびその
界面での凹凸、不純物元素の偏析、結晶欠陥、応力等の
諸問題を防止する。 【効果】 熱酸化による絶縁膜形成温度を低温化するこ
とにより、プロセスのトータル熱裕度を下げることが可
能となり、拡散層の再分布の減少、およびゲート酸化膜
やトンネル酸化膜などの極めて薄い酸化膜形成後の熱処
理による酸化膜の部分的薄膜化防止に効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャパシタの製造方法
に関し、主として多結晶シリコン層を有する半導体集積
回路装置、例えばDRAMやEEPROMのメモリセル
における容量素子の容量絶縁膜やD/Aコンバータ等の
アナログ回路で要求される高精度の容量絶縁膜の形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコン上の絶縁膜はDRAM、
EEPROM、CCDなどの半導体集積回路装置の絶縁
膜として広く使われている。これらの絶縁膜は多結晶シ
リコン層を直接熱酸化することによって得られる多結晶
シリコン酸化膜や常圧、減圧またはプラズマCVDによ
って、多結晶シリコン層上にシリコン酸化膜やシリコン
ナイトライド等の誘電体膜を堆積した絶縁膜が知られて
いる。さらに、これら熱酸化膜と堆積膜を組み合わせた
ONO膜やON膜も知られている。
【0003】絶縁膜に要求される特性としては、特にE
PROM、EEPROM、フラッシュメモリなどのメモ
リセルにおける容量素子ではデータ保持特性等の信頼性
から絶縁膜として優れた絶縁性能が要求される。また、
A/Dコンバータ等のアナログ回路を含むICでは、デ
ジタルICに比べて、配線抵抗値やキャパシタ容量値等
の電気特性が絶対的、相対的により高い精度で要求さ
れ、さらに印加電圧によるキャパシタの電気容量の変化
率が極めて小さいなどの動作能力が要求される。
【0004】このような要求を満足する絶縁膜としては
多結晶シリコンの熱酸化膜(SiO 2 膜)がその安定
性、プロセスの簡便性などの理由から依然として主要な
材料である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
多結晶シリコン上の酸化膜はシリコン単結晶上の酸化膜
と比べると、高リーク電流、低耐圧であり、特性として
は充分ではない。高リーク電流、低耐圧である理由は、 1)多結晶シリコンと酸化膜界面の凹凸、 2)酸化膜厚の不均一、 3)酸化膜へのドーパント等の不純物混入、 4)多結晶シリコンの結晶粒界間応力と酸化により発生
するストレス、などが原因といわれている。
【0006】これらの問題を解決する方法としては、多
結晶シリコン膜の形成方法、不純物拡散方法、熱酸化温
度を改善する方法がとられている。一般的には良質な多
結晶シリコン酸化膜を得るためには、酸化温度を100
0℃以上の高温にする必要がある。これは多結晶シリコ
ン酸化膜の粘性流動を生じさせることで応力緩和を起こ
し、凹凸のエッジを滑らかにしたり、多結晶シリコン内
に存在する不純物の偏析による酸化成長速度の差を少な
くすることで酸化膜厚の均一性をあげて良質な酸化膜を
得るためである。
【0007】しかし、半導体デバイスの微細化にともな
い、各素子の薄膜化や浅い拡散層が要求されているが、
浅い接合深さが要求される不純物拡散層では複数回の熱
履歴による再拡散が問題となっている。また、酸化温度
を高温にした場合、前工程で形成された薄いトンネル酸
化膜やゲート酸化膜が、形成後の高温熱処理により部分
的に厚膜化したり、汚染不純物が再拡散したりして膜質
の劣化が生じるという問題が生じる。
【0008】従って、サブミクロンプロセス以降では、
微細化のため全プロセスのトータル熱裕度を下げる必要
がある。しかし、上述したように酸化温度を低温化する
と、多結晶シリコン酸化膜中に応力が発生したり、多結
晶シリコン膜と酸化膜との界面における平坦性が損なわ
れるなどの問題を生じる。
【0009】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であり、酸化温度を低温化したにもかかわらず、膜厚の
均一性に優れ、かつ絶縁耐性がよく膜質の優れた絶縁膜
を形成する方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはIC用高精
度キャパシタの製造方法を開発するために下層電極膜表
面を等方性エッチングし、平坦化することによってキャ
パシタの精度が向上することを見いだした(特開平7−
58290号)。さらに下層電極多結晶シリコンについ
て、その機構等を解明するために表面の微細構造や不純
物分布等について鋭意研究を重ねた結果、等方性エッチ
ングを施した後の多結晶シリコン膜を熱酸化した場合、
酸化温度の低温化に対して極めて耐性があることが判明
した。
【0011】すなわち、本発明は、基板上にキャパシタ
の下部電極として、不純物濃度が1×1020〜8×10
20cm-3の範囲内にドープされた導電性シリコン膜を形
成し、次いで前記シリコン膜の表面の凹凸形状を平滑化
するようなドライエッチング処理でシリコン膜表面をエ
ッチングした後、980℃以下の酸化温度で前記シリコ
ン膜上に熱酸化膜からなる絶縁膜を形成し、前記絶縁膜
上に上部電極を形成することを特徴とする。
【0012】また、ドライエッチング処理をCF4 とO
2 の混合ガスを反応ガスとした等方性のケミカルドライ
エッチングとすることを特徴とする。本発明において、
導電性シリコン膜は、プラズマCVD(p−CVD)、
低圧CVD(LP−CVD)等により多結晶シリコン層
を堆積した後に不純物をイオン注入または熱拡散によっ
てドーピングするか、または多結晶シリコンを堆積する
と同時にドーパントガスを添加するドープトポリシリコ
ンを用いることができる。また、600℃以下の低温で
形成される非結晶状態のシリコン層をアニール等の熱工
程によって多結晶化してもよい。
【0013】多結晶シリコン層中に含まれる不純物は、
例えば導電形がn型であればSb、As、Pを用いるこ
とができ、p型であればBを用いることができる。ま
た、ドライエッチング処理は、RIEやECRエッチン
グのように電界によって加速したイオンを衝突させる異
方性エッチングではなく、例えば等方性ケミカルドライ
エッチングを用いることができる。等方性ケミカルドラ
イエッチングは化学反応によって生成した電気的に中性
なラジカルを加速せずに等方的に供給し、被エッチング
材料との化学反応によって気相エッチングをするもので
ある。
【0014】具体的には、CF4 とO2 を用いた気相エ
ッチングが好ましく、気相エッチングによる多結晶シリ
コン層のエッチング条件としてはCF4 ガスの流量比が
5%〜50%の範囲、O2 ガスの流量比が50〜95%
の混合比が好ましい。さらに、基板温度0〜300℃の
温度でチャンバー(エッチング室)内の真空度を1.0
Torr(約100Pa)以下まで減圧した後、マイク
ロ波放電室をチャンバーから分離した構造をすることに
より、長寿命の中性ラジカルによるケミカルドライエッ
チングを行うことができ、下部電極である多結晶シリコ
ン表面を平滑化にエッチングすることが可能である。
【0015】熱酸化による絶縁膜の形成は、例えばO2
ガス100%もしくはO2 ガスをHe、Arや窒素など
の不活性ガスで希釈した雰囲気で多結晶シリコン層を酸
化するドライ酸化や、H2 とO2 を燃焼させて発生した
水蒸気を酸化種としたパイロ酸化、または超純水中に不
活性ガスをバブリングして水蒸気を酸化種としたウェッ
ト酸化を用いることができる。
【0016】本発明で形成されるキャパシタ絶縁膜の膜
厚は、プロセスの微細化、すなわちキャパシタ面積の縮
小にともない薄くなっており、50〜500オングスト
ロームの範囲が好適である。また、酸化温度としては8
00〜980℃の温度が好適である。これは980℃以
上の高温酸化では拡散層の再分布や熱履歴によるデバイ
スの劣化が生じることが明らかであり、さらに800℃
まで低温化ができれば不純物の拡散速度は極めて小さく
なることからシリコン基板中の拡散層の再分布等を考慮
する必要がなくなる。実際には水蒸気を用いた酸化方法
などの酸化速度の早い条件では800℃以下の酸化温度
でも充分効果を得ることが可能である。
【0017】
【作用】本発明によれば、多結晶シリコン膜表面を平滑
化することによって、低温で熱酸化を形成するときに生
じる多結晶シリコン膜と熱酸化膜界面の急峻な凹凸を防
止するとともに、不純物元素の偏析や結晶の欠陥が多く
みられる多結晶シリコン膜表面をエッチングによって除
去することによって低温熱酸化時に顕在化する不純物元
素の酸化膜への混入や酸化速度の差異による酸化膜の局
所的薄膜化、さらには酸化膜内の応力の発生を防止す
る。
【0018】従って、プロセスの微細化において、多結
晶シリコン層の熱酸化による絶縁膜形成温度を低温化す
ることにより、プロセスのトータル熱裕度を下げること
が可能となり、拡散層の再分布の減少、ゲート酸化膜や
トンネル酸化膜などの極めて薄い酸化膜形成後の熱処理
による酸化膜の部分的薄膜化防止に効果がある。
【0019】
【実施例】以下に本発明を図面に基づいて詳細に説明す
る。図1から図7は本発明のキャパシタの製造方法の実
施例を示す図である。まず、図1に示すように結晶軸1
00、抵抗値4Ω・cm以上のn型Si単結晶基板1上
に、酸素、水素ガス1:1容積の混合ガスを予め外部燃
焼装置で燃焼させ、水蒸気と酸素の混合気を酸化種とし
た水素燃焼酸化(progenic oxidatio
n)法で950℃の酸化温度によって膜厚約800オン
グストロームのフィールド酸化膜2を形成する。
【0020】さらに図2に示すように、フィールド酸化
膜2の上にキャパシタの下部電極となる多結晶シリコン
膜3を低圧CVDによって温度620℃、真空度50P
aの条件で2500オングストローム堆積する。次い
で、多結晶シリコン膜3に導電性をもたせるために不純
物として燐をオキシ塩化燐を用いて950℃で拡散す
る。不純物濃度は多結晶シリコン膜の不純物濃度効果を
見るために膜中の不純物濃度が2、5、8×1020cm
-3になるような拡散条件で抵抗値を5mΩ・cm以下ま
で下げる。
【0021】次に、この導電性の多結晶シリコン膜3の
表面をケミカルドライエッチング法によってエッチング
して平滑化する。このエッチング工程を図8を参照しな
がら説明する。図8は気相エッチング装置であって、エ
ッチング室13、石英管8、マイクロ波導波管14から
なる。エッチングガスはエッチングガス導入口15から
石英管8を通して導入され、マイクロ波導波管14から
のマイクロ波によってプラズマ16を発生させ、電気的
中性種がノズル9からエッチング室13に導入され、真
空ポンプ11によって排気される。
【0022】処理すべき処理基板10は回転する試料ス
テージ12上に設置され、処理基板10の表面がエッチ
ングされる。エッチングガスとしては例えばCF4 を1
50sccm、O2 を300sccm導入し、マイクロ
波電力350W、圧力20Paの条件でプラズマを発生
させ、多結晶シリコン膜の表面をエッチングする。本実
施例では、多結晶シリコン膜の表面を約500オングス
トローム、エッチングした。
【0023】このエッチング前後における多結晶シリコ
ン膜の表面形状を電界放射型走査型電子顕微鏡によって
観察したところ図9、図10に示す電子顕微鏡像結果が
得られた。図9はエッチング処理を施さない多結晶シリ
コン膜表面であり、図10はエッチング処理を施こした
多結晶シリコン膜表面である。これらの図から上記のエ
ッチングによって多結晶シリコン表面を平均500オン
グストロームほどエッチングされていると共に表面の凹
凸が平滑化されていることが確認された。
【0024】次に平滑化された多結晶シリコン表面をア
ンモニア水+過酸化水素水の水溶液によって洗浄した
後、超純水でリンス洗浄し、スピンドライヤーにて乾燥
した。次に図3に示すように、平滑化した多結晶シリコ
ン膜の表面に絶縁膜となる多結晶シリコン熱酸化膜4
を、乾燥酸化ガス20%、希釈用不活性ガスとして乾燥
窒素ガス80%の混合ガスを酸化種として用い、酸化温
度800〜1000℃の温度範囲内でそれぞれ膜厚25
0〜350オングストロームの範囲内に納まるように酸
化時間を調整して熱酸化法によって形成した。
【0025】図11は平滑化エッチング処理を行わず熱
酸化膜を形成した多結晶シリコン膜表面の走査型電子顕
微鏡像であり、図12は平滑化エッチング処理後に熱酸
化膜を形成した多結晶シリコン膜表面の走査型電子顕微
鏡像である。なお、表面の熱酸化膜は弗酸により除去し
ており、試料は後述する表1、表2の実施例11、比較
例11である。
【0026】あらかじめ平滑化処理された多結晶シリコ
ン膜表面は、熱酸化膜形成により、粒子間の応力、粒界
部分の酸化等の原因でわずかではあるが凹凸の再発が観
察されるが、平滑化処理を行わない多結晶シリコン膜表
面と比較すると、平滑性が極めて優れていることが明ら
かである。本実施例では酸素分圧20%、窒素分圧80
%の分圧酸化法を用いたが酸素分圧100%による酸化
および水蒸気を酸化種とした酸化方法でも酸化時間を調
節すれば同様な効果が得られる。
【0027】次に図4に示すように、酸化膜形成後直ち
に多結晶シリコン酸化膜4上に上部電極となる膜厚35
00オングストロームの多結晶シリコン膜5を、モノシ
ランガスを原料として、温度640℃、圧力50Paの
低圧CVD(LP−CVD)法によって形成したのち、
導電性をもたせるために不純物原料としてオキシ塩化燐
(POCl3 )を用い、温度875℃で不純物である燐
を拡散させて、多結晶シリコン膜の抵抗値を5mΩ・c
m以下まで下げた。
【0028】次いで図5に示すように、多結晶シリコン
膜5および多結晶シリコン酸化膜4をリソグラフィーに
よってパターン形成後、反応性スパッタエッチング(R
IE)によって、上部電極および絶縁膜をエッチングし
て、キャパシタを形成する。最後に表面を保護するため
に図6に示すようにシリコン酸化膜6でキャパシタ領域
を覆った後、図7に示すように電極形成用のコンタクト
ホールを開け、アルミ電極7をスパッタによって形成し
た。
【0029】このように形成したキャパシタの性能のI
−V特性を評価することによってそれぞれのキャパシタ
の性能を評価した。評価方法はリーク電流特性を評価す
るためにキャパシタ絶縁膜中を1nA/mm2 程度の微
小なリーク電流密度に達する電界強度値Ecと、耐圧特
性を評価するために絶縁膜が絶縁破壊を起こす電界強度
値Ebdを用いた。
【0030】その結果を表1、表2に示し、グラフ化し
たものを、図13、図14に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】下部電極に表面処理を行った場合、処理を
行わなかった場合と比較すると、酸化温度が950℃を
下回った段階で極めて顕著にその差が現れる。絶縁破壊
電界強度Ebdで比較すると、下部電極中の不純物濃度
により差があるが、酸化温度が950〜1000℃では
その差は1.03〜1.06倍程度であるが、900℃
で1.1倍、850℃で1.6倍、800℃では約3倍
と低温になるに従って下部電極の平滑化処理の効果が向
上する。
【0034】また、リーク電界強度Ecで比較すると、
その効果はさらに顕著に見られる。この結果、キャパシ
タ絶縁膜としての実用上の特性値を保持するための酸化
温度が平滑化処理により約200℃の低温化が可能とな
る。図15はキャパシタ製造時の酸化温度を1000℃
と900℃の2種類で行った時のMOSトランジスタの
ゲート直下の不純物濃度分布をSIMS(2次イオン質
量分析装置)を用いて測定した例である。
【0035】キャパシタ製造工程前に形成された不純物
拡散層は、キャパシタ絶縁膜を形成する温度を1000
℃から900℃に下げることにより接合深さは約半分に
なり、浅い接合深さが得られることがわかる。また、図
16は上述のMOSトランジスタのリーク電流分布を計
算した結果である。キャパシタ絶縁膜を高温で形成する
ことによりリーク電流が増加し、特性が劣化することが
わかる。
【0036】次に、本発明の他の実施例の製造方法につ
いて説明する。上述の図1から図7に示すように、まず
結晶軸100、抵抗値4Ω・cm以上のn型Si単結晶
基板1上に熱酸化によって膜厚約800オングストロー
ムのフィールド酸化膜2を形成し、さらにこの上に下部
電極となる多結晶シリコン膜3を低圧CVDによって温
度580℃、真空度50Paの条件で2500オングス
トローム堆積する。
【0037】この時モノシランガスと不純物元素である
燐を含むフォスフィンガスPH3 を同時に供給するドー
プトポリシリコンを用いた。次いで、多結晶シリコン膜
3中の不純物の燐の活性化率を上げ抵抗値を下げるため
に窒素ガス雰囲気のアニール炉内にて950℃、30分
間アニールする。これにより多結晶シリコン膜3の抵抗
率を10mΩ・cm以下に下げた。
【0038】次にこの多結晶シリコン膜3の表面を上述
のようなケミカルドライエッチング法によってエッチン
グし、平滑化する。次に平滑化された多結晶シリコン表
面をアンモニア水+過酸化水素水の水溶液によって洗浄
した後、超純水でリンス洗浄し、スピンドライヤーにて
乾燥した。次に図3に示すように、平滑化した多結晶シ
リコン膜の表面に絶縁膜となる多結晶シリコン熱酸化膜
4を膜厚250〜350オングストロームの範囲内に納
まるように酸化時間を調整して熱酸化法によって形成し
た。
【0039】なお、酸化温度の効果を見るために表3に
示す酸化温度で下部電極の酸化を行った。
【0040】
【表3】
【0041】次に図4に示すように、酸化膜形成後直ち
に多結晶シリコン酸化膜4上に上部電極となる膜厚35
00オングストロームの多結晶シリコン膜5をLP−C
VD法によって形成したのち、導電性をもたせるために
不純物として燐を拡散させて、その多結晶シリコン膜の
抵抗値を5mΩ・cm以下まで下げた。次いで図5に示
すように、多結晶シリコン膜5および多結晶シリコン酸
化膜4をリソグラフィーによってパターン形成後、反応
性スパッタエッチング(RIE)によってキャパシタを
形成する。
【0042】最後に表面を保護するために図6に示すよ
うにシリコン酸化膜6でキャパシタ領域を覆った後、図
7に示すように電極形成用のコンタクトホールを開け、
アルミ電極7をスパッタによって形成した。このように
形成したキャパシタの性能のI−V特性を評価すること
によってそれぞれのキャパシタの性能を評価した。評価
方法は耐圧特性を評価するために絶縁膜が絶縁破壊を起
こす電界強度値Ebdを用いた。
【0043】その結果を表3に示し、グラフを図17に
示す。下部電極に表面処理を行った場合、処理を行わな
かった場合と比較すると、酸化温度が950℃を下回っ
た段階で極めて顕著にその差が現れる。絶縁破壊電界強
度Ebdで比較すると、下部電極中の不純物濃度により
差があるが、酸化温度が950〜1000℃ではその差
は1.02倍程度であるが、850℃〜900℃で1.
1倍程度、800℃以下では約1.5倍と低温になるに
従って下部電極の平滑化処理の効果が向上する結果が得
られた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、キャパシタの電気絶縁
性能を劣化することなく、最大200℃以上の酸化温度
の低温化が可能となる。これにより例えばシリコン基板
中の不純物の再拡散は非常に低く抑えることが可能とな
り、材質・物性を変更することなしにプロセスの微細化
が可能となる。また、プロセスの熱裕度を下げることに
よるデバイスの信頼性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図2】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図3】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図4】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図5】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図6】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図7】本発明のキャパシタの製造方法を示す図であ
る。
【図8】本実施例で使用したエッチング装置の概略図で
ある。
【図9】平滑化エッチング処理を行わない多結晶シリコ
ン膜表面の超高分解能走査型電子顕微鏡像である。
【図10】平滑化エッチング処理を行った多結晶シリコ
ン膜表面の超高分解能走査型電子顕微鏡像である。
【図11】平滑化エッチング処理を行わず熱酸化膜を形
成した多結晶シリコン膜表面の走査型電子顕微鏡像(比
較例11:表面の熱酸化膜は弗酸により除去)である。
【図12】平滑化エッチング処理を行った熱酸化膜を形
成した多結晶シリコン酸化膜表面の走査型電子顕微鏡像
(実施例11:表面の熱酸化膜は弗酸により除去)であ
る。
【図13】熱酸化温度とリーク電界強度の関係を示す図
である。
【図14】熱酸化温度と絶縁破壊電界強度の関係を示す
図である。
【図15】酸化温度と不純物濃度分布の関係を示す図で
ある。
【図16】酸化温度とリーク電流分布の関係を示す図で
ある。
【図17】表3における実施例16〜20と比較例16
〜20の熱酸化温度と絶縁破壊電界強度の関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 Si単結晶基板 2 フィールド酸化膜 3 多結晶シリコン膜(下部電極) 4 多結晶シリコン酸化膜 5 多結晶シリコン膜(上部電極) 6 シリコン酸化膜(表面保護膜) 7 アルミ電極(コンタクト用パッド) 8 石英管 9 ノズル 10 シリコン基板 11 真空ポンプ 12 試料ステージ 13 エッチング室 14 マイクロ波導波管 15 エッチングガス導入口 16 プラズマ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にキャパシタの下部電極として、
    不純物濃度が1×10 20〜8×1020cm-3の範囲内に
    ドープされた導電性シリコン膜を形成し、 次いで前記シリコン膜の表面の凹凸形状を平滑化するよ
    うなドライエッチング処理でシリコン膜表面をエッチン
    グした後、 980℃以下の酸化温度で前記シリコン膜上に熱酸化膜
    からなる絶縁膜を形成し、 前記絶縁膜上に上部電極を形成することを特徴とするキ
    ャパシタの製造方法。
  2. 【請求項2】 ドライエッチング処理をCF4 とO2
    混合ガスを反応ガスとした等方性のケミカルドライエッ
    チングとすることを特徴とする請求項1に記載のキャパ
    シタの製造方法。
JP7110677A 1995-05-09 1995-05-09 キャパシタの製造方法 Withdrawn JPH08306863A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7110677A JPH08306863A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 キャパシタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7110677A JPH08306863A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 キャパシタの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08306863A true JPH08306863A (ja) 1996-11-22

Family

ID=14541664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7110677A Withdrawn JPH08306863A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 キャパシタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08306863A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013168492A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2015195337A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
JP2019071468A (ja) * 2014-03-28 2019-05-09 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013168492A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2015195337A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
JP2019071468A (ja) * 2014-03-28 2019-05-09 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
US10319718B2 (en) 2014-03-28 2019-06-11 Rohm Co., Ltd. Discrete capacitor and manufacturing method thereof
JP2021007184A (ja) * 2014-03-28 2021-01-21 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6017784A (en) Manufacture method of semiconductor device with suppressed impurity diffusion from gate electrode
US4810673A (en) Oxide deposition method
US6197701B1 (en) Lightly nitridation surface for preparing thin-gate oxides
JPS6152594B2 (ja)
JPH11289006A (ja) 集積回路にトレンチアイソレ―ションを形成する方法
US8288234B2 (en) Method of manufacturing hafnium-containing and silicon-containing metal oxynitride dielectric film
US6392280B1 (en) Metal gate with PVD amorphous silicon layer for CMOS devices and method of making with a replacement gate process
US5716891A (en) Fabrication process of semiconductor device
JPH07202186A (ja) 半導体装置の製造方法
TW591718B (en) Semiconductor integrated circuit device
US6528362B1 (en) Metal gate with CVD amorphous silicon layer for CMOS devices and method of making with a replacement gate process
KR960012573B1 (ko) 반도체장치 및 그 제조방법
JP2002170941A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US6218252B1 (en) Method of forming gate in semiconductor device
JPH08306863A (ja) キャパシタの製造方法
JP3247242B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR20020002266A (ko) 반도체 장치 및 반도체 장치의 제조 방법
JPH09223752A (ja) 不揮発性半導体記憶装置の製造方法
KR100257080B1 (ko) 반도체소자의제조방법
JP3533377B2 (ja) 半導体基板表面の酸化膜の形成方法及び半導体装置の製造方法
JP3161523B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20030003656A1 (en) Method of manufacturing flash memory device
KR100360184B1 (ko) 반도체집적회로장치의제조방법
JPH0823095A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US9391133B2 (en) Capacitor and preparation method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020806