JPS6233825A - 高強度・高弾性炭素繊維の製造方法 - Google Patents
高強度・高弾性炭素繊維の製造方法Info
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- JPS6233825A JPS6233825A JP17236285A JP17236285A JPS6233825A JP S6233825 A JPS6233825 A JP S6233825A JP 17236285 A JP17236285 A JP 17236285A JP 17236285 A JP17236285 A JP 17236285A JP S6233825 A JPS6233825 A JP S6233825A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高強度・高弾性の炭素繊維を製造する方法に
関するもので、特にポリアクリロニトリル系繊維から新
規な高強度・高弾性の炭素繊維を製造する方法に関する
。
関するもので、特にポリアクリロニトリル系繊維から新
規な高強度・高弾性の炭素繊維を製造する方法に関する
。
炭素繊維は、その優れた強度、弾性率から、各種複合材
料の強化繊維として、航空宇宙用途、工業用材料、スポ
ーツ・レジャー用品等に使用されている。しかし、その
強度、弾性率は未だ充分とはいえず、特に航空宇宙分野
の一次構造材、及びスポーツ・レジャー用品等では更に
高強度・高弾性の炭素繊維の開発が望まれている。近年
、特にこれらの要求に対し、炭素繊維の特性も多様化し
、強度500 kg/龍”以上、弾性率24 ton
/B”の高強度・高伸度炭素繊維、あるいは高強度で弾
性率30 ton/g”の高弾性・高伸度の炭素繊維が
主流になると指摘されている。本発明は、特に高強度・
高弾性炭素繊維に関するものであるが、従来技術では、
高強度と高弾性を同時に満足する炭素繊維を得るのは困
難な状況にある。それは、一般に知られているように、
炭素繊維の強度は、最高温度1000〜1500’Cの
処理で最高値が得られ、それ以上の温度では強度が低下
する一方で、弾性率は、処理温度の上昇と共に増加する
ことによる。
料の強化繊維として、航空宇宙用途、工業用材料、スポ
ーツ・レジャー用品等に使用されている。しかし、その
強度、弾性率は未だ充分とはいえず、特に航空宇宙分野
の一次構造材、及びスポーツ・レジャー用品等では更に
高強度・高弾性の炭素繊維の開発が望まれている。近年
、特にこれらの要求に対し、炭素繊維の特性も多様化し
、強度500 kg/龍”以上、弾性率24 ton
/B”の高強度・高伸度炭素繊維、あるいは高強度で弾
性率30 ton/g”の高弾性・高伸度の炭素繊維が
主流になると指摘されている。本発明は、特に高強度・
高弾性炭素繊維に関するものであるが、従来技術では、
高強度と高弾性を同時に満足する炭素繊維を得るのは困
難な状況にある。それは、一般に知られているように、
炭素繊維の強度は、最高温度1000〜1500’Cの
処理で最高値が得られ、それ以上の温度では強度が低下
する一方で、弾性率は、処理温度の上昇と共に増加する
ことによる。
最近、上記問題を克服し、高強度・高弾性の炭素繊維を
製造する方法が提案されている。例えば、特開昭60−
88127、特開昭60−88128、特開昭60−8
8129は、0.1〜1.1デニールの細いポリアクリ
ロニトリル繊維上用い、耐炎化工程の伸長、及び炭素化
工程の伸長によりて、繊径1〜6μ、ストランド強度が
430 kg/mx”以上、ストランド弾性率28 t
on/買j以上の炭素繊維を得ようとするものであるが
、1.1デニール以下の稙度を有するポリアクリロニト
リル破維を用いることが不可欠となっている。更に、弾
性率30ton/−を得るには、少なくとも14500
0以上の最高処理温度を必要とする。これらの条件は、
我々の検討では製造コストの増加を招き、高価な炭素繊
維は、より高価となり、汎用化、用途拡大を妨げる要因
となシ、工業的方法としては必ずしも満足のいくもので
はない。その理由は、細繊度化によす、ポリアクリロニ
トリル繊維、及び炭素繊維の生産量が低下し、製造コス
トが増加すること、更に最高処理温度が高くなることは
、炭素化炉の電力量の増加、及び発熱体や炉芯管の寿命
が短くなり、それらの交換に要する費用、生産の休止は
無視できず、製造コストが増加するためである0 〔発明が解決しようとする問題点〕 こうした状況下で、本発明者等は、高強度・高弾性の炭
素繊維をより安価に製造し得る工業的方法を見出すべく
検討を進め、本発明に到った。本発明は、即ち、上記の
如き従来技術における問題点を解消して、高強度・高弾
性の炭素繊維を安価でかつ安定して得ることのできる、
工業的に有利な方法を提供しようとするものである。
製造する方法が提案されている。例えば、特開昭60−
88127、特開昭60−88128、特開昭60−8
8129は、0.1〜1.1デニールの細いポリアクリ
ロニトリル繊維上用い、耐炎化工程の伸長、及び炭素化
工程の伸長によりて、繊径1〜6μ、ストランド強度が
430 kg/mx”以上、ストランド弾性率28 t
on/買j以上の炭素繊維を得ようとするものであるが
、1.1デニール以下の稙度を有するポリアクリロニト
リル破維を用いることが不可欠となっている。更に、弾
性率30ton/−を得るには、少なくとも14500
0以上の最高処理温度を必要とする。これらの条件は、
我々の検討では製造コストの増加を招き、高価な炭素繊
維は、より高価となり、汎用化、用途拡大を妨げる要因
となシ、工業的方法としては必ずしも満足のいくもので
はない。その理由は、細繊度化によす、ポリアクリロニ
トリル繊維、及び炭素繊維の生産量が低下し、製造コス
トが増加すること、更に最高処理温度が高くなることは
、炭素化炉の電力量の増加、及び発熱体や炉芯管の寿命
が短くなり、それらの交換に要する費用、生産の休止は
無視できず、製造コストが増加するためである0 〔発明が解決しようとする問題点〕 こうした状況下で、本発明者等は、高強度・高弾性の炭
素繊維をより安価に製造し得る工業的方法を見出すべく
検討を進め、本発明に到った。本発明は、即ち、上記の
如き従来技術における問題点を解消して、高強度・高弾
性の炭素繊維を安価でかつ安定して得ることのできる、
工業的に有利な方法を提供しようとするものである。
本発明は、ポリアクリロニトリル系繊維から高強度・高
弾性炭素繊維を製造する方法を提供するもので、この方
法は、ポリアクリロニトリル系繊維を原料繊維とし、2
00〜350℃の酸化性雰囲気中で熱処理された、単F
Rm同志の接着のない耐炎化繊維を、(1)400〜8
00℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率0〜15%で処理
しく炭素化第1工程)、ついで、(2) 900〜12
00℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率−2〜8%で処理
しく炭素化第2工程)、さらK、(3)1250〜14
50’Cの不活性算囲気中で伸長率0〜4%で処理する
(炭素化wc3工程)ことを特徴とする。
弾性炭素繊維を製造する方法を提供するもので、この方
法は、ポリアクリロニトリル系繊維を原料繊維とし、2
00〜350℃の酸化性雰囲気中で熱処理された、単F
Rm同志の接着のない耐炎化繊維を、(1)400〜8
00℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率0〜15%で処理
しく炭素化第1工程)、ついで、(2) 900〜12
00℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率−2〜8%で処理
しく炭素化第2工程)、さらK、(3)1250〜14
50’Cの不活性算囲気中で伸長率0〜4%で処理する
(炭素化wc3工程)ことを特徴とする。
本発明における最も重要な条件は、炭素化工程、特に温
度範囲を900〜1200℃に限定し、さらにそこでの
伸長範囲を特定化する、炭素化第2工程にある。第1図
は、500℃の温度において伸長率6%で処理された糸
を用い、2m間隔に無機物質で印を入れ、それを500
〜1350’Cの温度勾配を有する炭素化炉で、伸長率
1%で処理し、それを炉内よシ引き抜いて長さ変化を測
定した、炉内各温度での糸長伸縮変化を示す(@)。更
に、同じ試料を用い、X線回折法で求められる炭素(0
02)面の微結晶サイズ変化を示す(■)。
度範囲を900〜1200℃に限定し、さらにそこでの
伸長範囲を特定化する、炭素化第2工程にある。第1図
は、500℃の温度において伸長率6%で処理された糸
を用い、2m間隔に無機物質で印を入れ、それを500
〜1350’Cの温度勾配を有する炭素化炉で、伸長率
1%で処理し、それを炉内よシ引き抜いて長さ変化を測
定した、炉内各温度での糸長伸縮変化を示す(@)。更
に、同じ試料を用い、X線回折法で求められる炭素(0
02)面の微結晶サイズ変化を示す(■)。
ここで示される微結晶サイズは、X線(Cu−にα線使
用)Kより、炭素(002)面の反射における赤道線方
向の散乱強度分布の半価巾より、公知のシェラ−の式で
算出した。
用)Kより、炭素(002)面の反射における赤道線方
向の散乱強度分布の半価巾より、公知のシェラ−の式で
算出した。
ここでβはバックグランド補正後の半価巾、Kは形状因
子で、0.9の定数とした。θは炭素(002)面の反
射角度、λはX@の波長である。糸の伸縮挙動は、50
0〜800℃で伸長領域にあるが、900〜1200’
Cの温度域では収縮領域にあり、更に1200℃以上で
は伸長領域へと変化している。微結晶サイズは、500
℃よす温度が増加するに従い、小さくなり、800〜9
00℃で最小となる。900℃を越えると、再度、結晶
が大きく成長する現象を示す。これは、処理される繊維
自体が各温度で著しい化学構造変化をうけていることを
反映している。本発明においては、微結晶サイズが、再
度大きく成長する初期温度域において、特定の伸長を付
与し、収縮挙動を抑制すること、更に微結晶サイズの再
成長時に一致させて伸長を付与することが、炭素繊維の
弾性率増加に極めて効果的であることが見出されたので
ある。
子で、0.9の定数とした。θは炭素(002)面の反
射角度、λはX@の波長である。糸の伸縮挙動は、50
0〜800℃で伸長領域にあるが、900〜1200’
Cの温度域では収縮領域にあり、更に1200℃以上で
は伸長領域へと変化している。微結晶サイズは、500
℃よす温度が増加するに従い、小さくなり、800〜9
00℃で最小となる。900℃を越えると、再度、結晶
が大きく成長する現象を示す。これは、処理される繊維
自体が各温度で著しい化学構造変化をうけていることを
反映している。本発明においては、微結晶サイズが、再
度大きく成長する初期温度域において、特定の伸長を付
与し、収縮挙動を抑制すること、更に微結晶サイズの再
成長時に一致させて伸長を付与することが、炭素繊維の
弾性率増加に極めて効果的であることが見出されたので
ある。
以下本発明について、更に詳細に説明する。
本発明で用いるポリアクリロニ) IJル系線繊維、好
ましくは、アクリロニトリルを90重重量板上含有する
重合体からなる線維である。10重者チ以下であれば、
アクリロニトリルと共重合可能な従来公知の単量体、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の不飽
和カルボン酸、これらの酸のエステル類、塩化ビニル、
酢酸ビニル、スチレン、アクリルアミド、α−クロルア
クリロニトリル、アリルスルホン酸等を、アクリロニト
リルと共重合すべき相手成分として有効に用いることが
できる。ポリアクリロニトリル系線維の繊度は、特に限
定されるものではないが、現在までの汎用炭素繊維と同
一の1.2〜1.5デニールを使用することが、製造コ
ストを安価にするためにより好ましい。紡糸方法として
は、湿式紡糸、乾式紡糸、乾−湿式紡糸法等があシ、接
着のない長繊維を得る方法であれば特に限定されず、従
来公知の方法が適用される。
ましくは、アクリロニトリルを90重重量板上含有する
重合体からなる線維である。10重者チ以下であれば、
アクリロニトリルと共重合可能な従来公知の単量体、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の不飽
和カルボン酸、これらの酸のエステル類、塩化ビニル、
酢酸ビニル、スチレン、アクリルアミド、α−クロルア
クリロニトリル、アリルスルホン酸等を、アクリロニト
リルと共重合すべき相手成分として有効に用いることが
できる。ポリアクリロニトリル系線維の繊度は、特に限
定されるものではないが、現在までの汎用炭素繊維と同
一の1.2〜1.5デニールを使用することが、製造コ
ストを安価にするためにより好ましい。紡糸方法として
は、湿式紡糸、乾式紡糸、乾−湿式紡糸法等があシ、接
着のない長繊維を得る方法であれば特に限定されず、従
来公知の方法が適用される。
本発明において、このような繊維を200〜350℃の
酸化性雰囲気中で熱処理し、接着のない訂炎化糸を得る
必要がある。酸化性雰囲気としては、空気が主として使
用されるが、−酸化窒素や亜硫酸ガスと空気の混合雰囲
気を使用してもよい。この接着のない耐炎化糸を得る方
法については、接着を防止できる方法であれば特に限定
されないが、一般に急速に高温度で耐炎化を行うと、暴
走反応により、繊維が融着、ひいては糸切れ現象を示す
ので、200〜350℃の範囲で、低温側から徐々に高
温側へ何段かに分けて耐炎化するのが通常である。いづ
れにしても、接着のない耐炎化糸を得る事が必要であり
、接着していると後の炭素化処理時に延伸が困難になシ
、糸切れが生じたり、また糸切れがなくても良好な物性
が得られなかったりする。耐炎化工程で付与する伸長に
ついては、毛羽が生じない適当な伸長操作を施すことが
好ましい。
酸化性雰囲気中で熱処理し、接着のない訂炎化糸を得る
必要がある。酸化性雰囲気としては、空気が主として使
用されるが、−酸化窒素や亜硫酸ガスと空気の混合雰囲
気を使用してもよい。この接着のない耐炎化糸を得る方
法については、接着を防止できる方法であれば特に限定
されないが、一般に急速に高温度で耐炎化を行うと、暴
走反応により、繊維が融着、ひいては糸切れ現象を示す
ので、200〜350℃の範囲で、低温側から徐々に高
温側へ何段かに分けて耐炎化するのが通常である。いづ
れにしても、接着のない耐炎化糸を得る事が必要であり
、接着していると後の炭素化処理時に延伸が困難になシ
、糸切れが生じたり、また糸切れがなくても良好な物性
が得られなかったりする。耐炎化工程で付与する伸長に
ついては、毛羽が生じない適当な伸長操作を施すことが
好ましい。
本発明においては、前記接着のない耐炎化糸を、400
〜s o o’cの不活性ガス雰吐気中で、伸長率0〜
15%で処理する炭素化第1工程が必要である。それは
、炭素化第2工程と伸長率を区分しようとすることによ
る。この工程において、伸長率が0%以下であると、高
強度・高弾性の炭素繊維を得る事が困難でちゃ、また1
5係を越えると、延伸斑や毛羽発生をともない、場合に
よっては糸切れが生じ、安定して高強度・高弾性の炭素
繊維を得ることができない。本工程での処理温度は、4
00〜SOO℃である。400’C未満では、炭素化反
応が遅く長時間を要し、工業的実施には不利である。一
方、800℃を越えると、炭素化第2工程の温度領域を
含むことになシ、本発明の効果が低下すると共に、強度
低下が著しい。不活性ガス雰囲気としては、操作性・経
済性の面から窒素を用いることが好ましい。
〜s o o’cの不活性ガス雰吐気中で、伸長率0〜
15%で処理する炭素化第1工程が必要である。それは
、炭素化第2工程と伸長率を区分しようとすることによ
る。この工程において、伸長率が0%以下であると、高
強度・高弾性の炭素繊維を得る事が困難でちゃ、また1
5係を越えると、延伸斑や毛羽発生をともない、場合に
よっては糸切れが生じ、安定して高強度・高弾性の炭素
繊維を得ることができない。本工程での処理温度は、4
00〜SOO℃である。400’C未満では、炭素化反
応が遅く長時間を要し、工業的実施には不利である。一
方、800℃を越えると、炭素化第2工程の温度領域を
含むことになシ、本発明の効果が低下すると共に、強度
低下が著しい。不活性ガス雰囲気としては、操作性・経
済性の面から窒素を用いることが好ましい。
炭素化第1工程に続き、炭素化第2工程を行うこと、す
なわち、900−1200℃の不活性ガス雰囲気中で、
伸長率を一2〜8%で処理することが必要である。処理
温度が900℃未満では、それらの温度で生じる伸長と
区分することができず、900〜1200℃での収縮が
より大きくなシ、弾性率が低下する。一方、1200’
Cを越える場合は、1200℃以上で生じる伸長と区分
することができず、上記と同様に、900〜1200℃
の収縮がよシ大きくなり、弾性率が低下する。温度プロ
ファイルは、上記温度範囲であれば、どれを最高値とし
てもよく、あるいは900〜1200℃マで徐々に昇温
される温度プロファイルでもよい。伸長範囲は、−2〜
8%であシ、好ましくは0〜4%である。伸長が一2%
未満では、高強度は得られるが、目標の弾性率を得るこ
とが困難である。一方、8%以上では、延伸斑や糸切れ
が生じ、安定して高強度・高弾性の炭素繊維を得ること
ができない。900〜1200’Cの温度範囲での収縮
を抑制し、伸長することが弾性率を増加させる重要な操
作である。不活性ガス雰囲気としては、窒素が好ましい
が、特にこれに限定されるものではない。
なわち、900−1200℃の不活性ガス雰囲気中で、
伸長率を一2〜8%で処理することが必要である。処理
温度が900℃未満では、それらの温度で生じる伸長と
区分することができず、900〜1200℃での収縮が
より大きくなシ、弾性率が低下する。一方、1200’
Cを越える場合は、1200℃以上で生じる伸長と区分
することができず、上記と同様に、900〜1200℃
の収縮がよシ大きくなり、弾性率が低下する。温度プロ
ファイルは、上記温度範囲であれば、どれを最高値とし
てもよく、あるいは900〜1200℃マで徐々に昇温
される温度プロファイルでもよい。伸長範囲は、−2〜
8%であシ、好ましくは0〜4%である。伸長が一2%
未満では、高強度は得られるが、目標の弾性率を得るこ
とが困難である。一方、8%以上では、延伸斑や糸切れ
が生じ、安定して高強度・高弾性の炭素繊維を得ること
ができない。900〜1200’Cの温度範囲での収縮
を抑制し、伸長することが弾性率を増加させる重要な操
作である。不活性ガス雰囲気としては、窒素が好ましい
が、特にこれに限定されるものではない。
炭素化第2工程に続き、炭素化第3工程、すなわち、1
250〜1450℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率を0
〜4%とする処理が必要である。
250〜1450℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率を0
〜4%とする処理が必要である。
処理温度が1250℃未満では、目標の弾性率が得られ
ず、また1450℃以上では、弾性率は高くなるものの
、強度低下が生じる。更に、145000以上では、炭
素化炉の電力量の増加はもとより、発熱体や炉芯管の寿
命が短くなシ、更には使用できる発熱体や炉芯管材料も
制約され、例えば発熱体は、炭化ケイ素よ)炭素へ、炉
芯管もAt質管より炭素へと、炭素化炉材質を変更する
必要性も生じてしまう。本発明の好ましい温度範囲は、
1300〜1400℃である。伸長範囲は、0〜4%で
あり、0係未満では処理される糸に、たるみが発生し、
目標の高弾性が得られなに04%以上の伸長では、毛羽
発生、糸切れ発生等があり、安定に目標の炭素繊維を得
ることができない。好ましい伸長率は、0.5〜2.5
%である。不活性ガス雰囲気としては、窒素が好ましい
が、特にこれに限定されるわけではない。
ず、また1450℃以上では、弾性率は高くなるものの
、強度低下が生じる。更に、145000以上では、炭
素化炉の電力量の増加はもとより、発熱体や炉芯管の寿
命が短くなシ、更には使用できる発熱体や炉芯管材料も
制約され、例えば発熱体は、炭化ケイ素よ)炭素へ、炉
芯管もAt質管より炭素へと、炭素化炉材質を変更する
必要性も生じてしまう。本発明の好ましい温度範囲は、
1300〜1400℃である。伸長範囲は、0〜4%で
あり、0係未満では処理される糸に、たるみが発生し、
目標の高弾性が得られなに04%以上の伸長では、毛羽
発生、糸切れ発生等があり、安定に目標の炭素繊維を得
ることができない。好ましい伸長率は、0.5〜2.5
%である。不活性ガス雰囲気としては、窒素が好ましい
が、特にこれに限定されるわけではない。
以上述べたように、本発明の方法の特徴は、まず接着の
ない耐炎化糸を得、次いで3段階で炭素化するに当って
、特に炭素化第2工程の温度、及び伸長率を特定の範囲
で実施することにあり、本発明の条件下で初めて、ポリ
アクリロニトリル系繊維の繊度が1.2デニ一ル以上で
あっても、更に炭素化第3工程の最高処理温度を増加さ
せなくても、高強度・高弾性の炭素R1,維を安定に1
そして安価に製造することが可能となり、本発明の工業
的意義は極めて大きい。
ない耐炎化糸を得、次いで3段階で炭素化するに当って
、特に炭素化第2工程の温度、及び伸長率を特定の範囲
で実施することにあり、本発明の条件下で初めて、ポリ
アクリロニトリル系繊維の繊度が1.2デニ一ル以上で
あっても、更に炭素化第3工程の最高処理温度を増加さ
せなくても、高強度・高弾性の炭素R1,維を安定に1
そして安価に製造することが可能となり、本発明の工業
的意義は極めて大きい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、これら
の例は本発明を限定するものではない。なお、炭素繊維
のストランド強度、弾性率、伸度ば、JIS−R760
1に示されている樹脂含浸ストランド試験方法にて実施
し、樹脂処方は、同解説例2を用いた。炭素繊維の直径
は、繊度及び比重よシ換算して求めた。
の例は本発明を限定するものではない。なお、炭素繊維
のストランド強度、弾性率、伸度ば、JIS−R760
1に示されている樹脂含浸ストランド試験方法にて実施
し、樹脂処方は、同解説例2を用いた。炭素繊維の直径
は、繊度及び比重よシ換算して求めた。
実施例1
アクリロニトリル/メタクリル酸=98.0/2.0(
!t%)なる共重合体を用い、硝酸を溶媒として、湿式
紡糸法によシ、フィラメント数6000本、単糸デニー
ル1.3dのプリカーチーを得た。この線維束を空気雰
囲気中235℃で20分、次いで255℃で40分かけ
て耐炎化した。
!t%)なる共重合体を用い、硝酸を溶媒として、湿式
紡糸法によシ、フィラメント数6000本、単糸デニー
ル1.3dのプリカーチーを得た。この線維束を空気雰
囲気中235℃で20分、次いで255℃で40分かけ
て耐炎化した。
このとき、伸長率は10%に設定した。この耐炎化糸に
接着は認められず、比重は1.39P/ccであった。
接着は認められず、比重は1.39P/ccであった。
この耐炎化糸を用いて、表−1に示す炭素化第1工程条
件にて1.5分間処理し、つづいて最高温度1100℃
に設定された炭素化第2工程を、伸長率を変化させて1
分間実施した後、最高温度1350℃に設定された炭素
化2g3工程を、伸長率1%で、1分間行った。なお、
各工程の雰囲気ガスは窒素とした。得られた炭素繊維の
諸物性を表−1に示す。また実験番号7の、接着のある
耐炎化糸は、同じプリカーサ−を用いて、26゜℃で3
0分間、空気雰囲気中で耐炎化したものである。
件にて1.5分間処理し、つづいて最高温度1100℃
に設定された炭素化第2工程を、伸長率を変化させて1
分間実施した後、最高温度1350℃に設定された炭素
化2g3工程を、伸長率1%で、1分間行った。なお、
各工程の雰囲気ガスは窒素とした。得られた炭素繊維の
諸物性を表−1に示す。また実験番号7の、接着のある
耐炎化糸は、同じプリカーサ−を用いて、26゜℃で3
0分間、空気雰囲気中で耐炎化したものである。
実施例2
実施例1に示す共重合体及び紡糸方法により、フィラメ
ント数6000本、単糸デニール0.8dのプリカーサ
−を得たのち、同一耐炎化条件で接着のない耐炎化糸を
得、更に実施例1の実験番号1と同一炭素化条件で炭素
化した。得られた炭素繊維の物性は、ストランド強度が
51okg/+♂、弾性率が30.5 tonlo”、
伸度1.67 %、直径5.4μであった。
ント数6000本、単糸デニール0.8dのプリカーサ
−を得たのち、同一耐炎化条件で接着のない耐炎化糸を
得、更に実施例1の実験番号1と同一炭素化条件で炭素
化した。得られた炭素繊維の物性は、ストランド強度が
51okg/+♂、弾性率が30.5 tonlo”、
伸度1.67 %、直径5.4μであった。
実施例3
実施例1と同様にして得た接着のない耐炎化糸を用い、
炭素化第1工程を最高処理温度500℃で、伸長率を6
係として実施し、つづいて炭素化第2工程を、表−2に
示す条件で行った後、炭素化第3工程を、最高処理温度
1350℃1伸長率1%で行った。雰囲気ガス条件、処
理時間は実施例1と同じである。得られた炭素繊維の諸
物性を表−2に示す。
炭素化第1工程を最高処理温度500℃で、伸長率を6
係として実施し、つづいて炭素化第2工程を、表−2に
示す条件で行った後、炭素化第3工程を、最高処理温度
1350℃1伸長率1%で行った。雰囲気ガス条件、処
理時間は実施例1と同じである。得られた炭素繊維の諸
物性を表−2に示す。
実施例4
実施例1と同様にして得た接着のない耐炎化糸を用い、
炭素化第1工糧を、最高処理温度500℃で、伸長率を
6係として処理し、つづいて炭素化第2工程を、900
℃から1200℃までの温度勾配を有する炉で、伸長率
3%として処理し、つづいて炭素化第3工程を表−3に
示す条件で処理した。得られた炭素繊維の諸物性を表−
3に示す。なお、処理雰囲気及び処理時間は、実施例1
と同じである。
炭素化第1工糧を、最高処理温度500℃で、伸長率を
6係として処理し、つづいて炭素化第2工程を、900
℃から1200℃までの温度勾配を有する炉で、伸長率
3%として処理し、つづいて炭素化第3工程を表−3に
示す条件で処理した。得られた炭素繊維の諸物性を表−
3に示す。なお、処理雰囲気及び処理時間は、実施例1
と同じである。
以下余日
〔発明の効果〕
本発明の方法で得られた高強度・高弾性炭素繊維は、航
空宇宙分野の一次構造材、及びスポーツ・レジャー用品
、各種工業装置部品等、多くの用途に使用することが可
能である。
空宇宙分野の一次構造材、及びスポーツ・レジャー用品
、各種工業装置部品等、多くの用途に使用することが可
能である。
第1図は、種々の炭素化温度で得られる炭素(002)
面の微結晶サイズ、及び各温度で発生する糸長伸縮率変
化を示すグラフである。
面の微結晶サイズ、及び各温度で発生する糸長伸縮率変
化を示すグラフである。
Claims (1)
- 1、ポリアクリロニトリル系繊維を原料繊維とし、20
0〜350℃の酸化性雰囲気中で熱処理された、単繊維
同志の接着がない耐炎化繊維を、(1)400〜800
℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率0〜15%で処理し、
ついで、(2)900〜1200℃の不活性ガス雰囲気
中で伸長率−2〜8%で処理し、さらに、(3)125
0〜1450℃の不活性ガス雰囲気中で伸長率0〜4%
で処理する、ことを特徴とする高強度・高弾性炭素繊維
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17236285A JPS6233825A (ja) | 1985-08-07 | 1985-08-07 | 高強度・高弾性炭素繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17236285A JPS6233825A (ja) | 1985-08-07 | 1985-08-07 | 高強度・高弾性炭素繊維の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6233825A true JPS6233825A (ja) | 1987-02-13 |
Family
ID=15940497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17236285A Pending JPS6233825A (ja) | 1985-08-07 | 1985-08-07 | 高強度・高弾性炭素繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6233825A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5069320A (ja) * | 1973-10-24 | 1975-06-10 | ||
JPS58144128A (ja) * | 1982-02-18 | 1983-08-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 高性能炭素繊維の製法 |
JPS6088128A (ja) * | 1983-10-13 | 1985-05-17 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 高強度・高弾性炭素繊維の製造法 |
-
1985
- 1985-08-07 JP JP17236285A patent/JPS6233825A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5069320A (ja) * | 1973-10-24 | 1975-06-10 | ||
JPS58144128A (ja) * | 1982-02-18 | 1983-08-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 高性能炭素繊維の製法 |
JPS6088128A (ja) * | 1983-10-13 | 1985-05-17 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 高強度・高弾性炭素繊維の製造法 |
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