JPS62215018A - 炭素繊維の製法 - Google Patents

炭素繊維の製法

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JPS62215018A
JPS62215018A JP5359786A JP5359786A JPS62215018A JP S62215018 A JPS62215018 A JP S62215018A JP 5359786 A JP5359786 A JP 5359786A JP 5359786 A JP5359786 A JP 5359786A JP S62215018 A JPS62215018 A JP S62215018A
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fiber
flame
density
retardant
treatment
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JP5359786A
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Yoshitaka Imai
今井 義隆
Susumu Sasaki
晋 佐々木
Soji Nakatani
中谷 宗嗣
Toa Kobayashi
東亜 小林
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高強度かつ高弾性である炭素繊維の製法に関
する。
〔背景技術〕
近年、炭素繊維複合材料は、スポーツ用途、宇宙航空用
途、工業用途等に幅広く応用されつつありその量的拡大
はめざましい。このような状況に対応して、使用される
炭素繊維の性能も飛躍的に向上しつつある。弾性率に着
目すると、10年前には20 ton /+1であった
ものが数年前には23〜24 ton 71m”が標準
となり、さらに最近は50 ton/++m2前後のも
のが指向されつつあり、今後はこれが主流となる可能性
も指摘されている。
しかしこのような弾性率の向上が、炭素繊維の強度を一
定にしたままで達成されるならば、当然のことながら炭
素繊維の伸度の低下をもたらし、炭素繊維複合材料を脆
弱なものとすることになる。
したがって高弾性で高伸度の炭素繊維、すなわち高伸度
であると同時に高強度である炭素繊維が強く要望されて
いる。
従来の弾性率の向上方法は、炭素化温度すなわち最終熱
処理温度を上昇させることであった。
しかしこの方法では弾性率の向上と共に強度が低下し、
したがって炭素繊維の伸度が低下するという欠点があっ
た。例えば28 ton / tnm2の弾性率を保と
うとすれば炭素化温度は約1800℃が必要であるが、
この温度では1300℃に比較して強度は100 kg
/ mrn2以上低下し、高強度は到底達成できない。
炭素化温度の上昇に伴うこのような強度の低下は、密度
の低下とよく対応しており、炭素化温度上昇の過程で、
強度の低下をもたらす微小な空孔が繊維中に発生するた
めと推定される。
また、全繊維繊度1000〜20000デニールのアク
リロニトリル系重合体繊維束を耐炎化処理したのち炭素
化処理する場合は、その炭素化工程で繊維束の毛羽立ち
や糸切れが多発するものは、高強度−高伸度の炭素繊維
束とすることはできない。その原因としては、炭素化工
程に供される耐炎化繊維束を構成する単繊維間め耐炎死
斑及び1本の耐炎化繊維の長手方向の斑が大きいこと、
耐炎化糸自体中に微小な欠陥を有していることなどがあ
げられる。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
従来、高弾性繊維を得る場合は、高温で炭素化処理を行
っているが、この方法では高強度で高伸度の炭素繊維を
得ることは極めて困難である。例えば繊維密度1.37
9 /mlの耐炎化繊維を不活性ガス雰囲気下200〜
800℃の温度で緊張下に処理し1次いで不活性ガス雰
囲気下に1300〜1800℃の温度で熱処理すること
により得られる炭素繊維は、引張強度が大きく変化する
という欠点がある。本発明者らの研究によれば、耐炎化
繊維の繊維間又は繊維の長手方向での耐炎死斑に問題が
あると考えられる。
しかし従来の耐炎化方法では耐炎死斑を少なくすること
は困難である。
アクリロニ) IJル系重合体繊維の耐炎化方法として
は、処理温度を高めることにより、耐炎化工程初期の昇
温勾配を高くし、後半の昇温勾配を低くする方法が知ら
れている(t#公昭47−35938号公報参照)。し
かしこの方法では繊維間融着や膠着現象が多発し、さら
に暴走反応をひき起こし、着火現象を起こすおそれがあ
る。また耐炎化工程初期の昇温勾配を低くし、後半の昇
温勾配を高くする方法も知られている(特開昭58−1
65729号公報参照)。この方法によると繊維間融着
や膠着現象は比較的少ないが、耐炎化反応が後半で急速
に進行するため、繊維間及び繊維軸方向での耐炎死斑が
大きくなり、炭素化工程において毛羽や糸切れ現象が多
発する。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、高強度、高弾性の炭素繊維を効率
よく製造する方法を見出すべく研究を進めた結果、アク
リロニトリル系重合体繊維の耐炎死斑を少なくすると共
に、特定の前炭素化条件を採用することによって、炭素
繊維に付与した高強度という特性の低下を招来すること
なく、その弾性率を効率よく向上し得る方法を見出して
本発明を完成した。
本発明は、単繊維繊度0.3〜1.5デニール。
全繊維繊度1000〜20000デニールのアクリロニ
トリル系重合体繊維束を、200〜350℃の酸化性雰
囲気に保たれ処理温度の異なる複数個の炉より構成され
た耐炎化処理炉に供給し、繊維密度が1.2297 m
lに達するまでは伸長率を3〜30%とし、繊維密度が
1.269/ mlに達するまで/総伸長率が50%以
下となる割合で伸長しながら、耐炎化処理炉を通過した
繊維の密度が次式 〔式中ρ。はアクリロニトリル系重合体繊維の密度<g
/mt>、生は耐炎化処理完結糸の密度(g/ml’)
、ρ。はn段目の耐炎化処理炉通過後の繊維の密度(f
l/ml ) 、 tnはn段目の炉の耐炎化処理時間
(分)、には耐炎化処理炉の総段数を示す〕を満足する
条件下で、かつ耐炎化終了時の繊維密度が1.64〜1
.40g/mlとなるように耐炎化処理し、得られた耐
炎化繊維を不活性ガス雰囲気下に300〜800℃の温
度で繊繊の配向パラメーターπ002が75%以上とな
る条件で処理し、次いで不活性ガス雰囲気下に1300
〜1800℃の温度で熱処理することを特徴とする、炭
素繊維の製法である。
本発明に用いられるアクリロニトリル系重合体繊維は、
アクリロニトリル90重量%以上と他の共重合可能なビ
ニルモノマー10重量%以′下から得られる(共)重合
体を紡糸することにより製造できる。
他の共重合可能なモノマーは、アクリロニトリル系重合
体繊維の耐炎化反応を促進し、耐炎化時間の短縮化に寄
与する成分であり、例えばヒドロキシエチルアクリロニ
トリル、メチルビニルケトン、メチルアクリレート、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、t−ブチルメタ
クリレートなどが用いられる。アクリロニトリルの重合
単位は90重量%以上、好ましくは95重量%以上であ
る。アクリロニトリル単位が90重量%未満の重合体か
ら得られる繊維は、耐炎化反応性が低いため、耐炎化開
始温度を高める必要があり、一度耐炎化反応が開始され
ると。
逆に暴走反応を起こし易い傾向がある。この重合体は溶
液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等紡糸法又は乾式紡
糸法が用いられる。
アクリロニトリル系重合体繊維としては、単繊維繊度0
.6〜1.5デニール、全繊維繊度1000〜2000
0デニールの繊維束が用いられる。単繊維繊度が0.3
デニ一ル未満の繊維では充分な強度が得られない。また
1、5デニールを越えると耐炎化処理に要する時間が異
常に長くなる。全繊維繊度が20000デニールを越え
る繊維束は、耐炎化処理工程で繊維束内部への酸素拡散
速度が遅くなり、耐炎化を終了した繊維束の内外面にあ
る繊維の密度に大きな差が生じ、炭素化工程で毛羽立ち
及び糸切れが生じ易くなり、高性能炭素繊維を得ること
が困難になる。
本発明を実施するに際しては、前記のアクリロニトリル
系重合体繊維束を、200〜350℃の酸化性雰囲気に
保たれ、処理温度の異なる複数個の段より構成された耐
炎化処理炉に供給する。
複数個の炉より構成された耐炎化処理炉としては、2以
上好ましくは6〜6段の炉を有する耐炎化処理炉が用い
られる。耐炎化処理炉の段数が多すぎると装置が巨大化
し、操作性が低下するので好ましくない。炉内を酸化性
雰囲気に保つため1通常は空気が用いられるが、−酸化
窒素、亜硫酸ガスなどを用いることもできる。
こうして供給された繊維束を、繊維密度が1゜22g/
mlに達するまでは伸長率を3〜30%とし、繊維密度
が1.26 g/mlK、達するまで総伸長率が50%
以下となる割合で伸長しながら、各段を通過した繊維の
密度(ρn)が前記式を満足する条件下で、かつ耐炎化
終了時の繊維密度が1.34〜1.40 g/ mlと
なるように耐炎化処理する。
耐炎化繊維密度と処理時間の関係を第1図により説明す
る。従来法により高温処理し、n段目の処理炉を通過し
た繊維の密度ρ が(式中の各記号は前記の意味を有す
る)より大きくなると、図中の曲線1のような耐炎化挙
動を示し、この場合は繊維の融着が起こり易い。
また低温処理後に高温処理してρ が (式中の記号は前記の意味を有する)より小さくなると
、図中の曲線2のような耐炎化挙動を示し、この場合は
反応むらを生じ易く、また耐炎化糸の構造が不均質にな
る。
これに対し1式(1)を満足する条件下で処理すると1
図中の直線3で示すように、繊維密度と処理時間の関係
をほぼ直線状とすることができる。これによってアクリ
ロニトリル系重合体繊維の耐炎化工程での急激な耐炎化
反応の立上り部が生ずることを防止することができるた
め、繊維内及び繊維束内への酸素拡散速度を均一化する
ことができ、繊維間の融着や膠着などの不都合な現象及
び急激な熱分解による繊維白欠陥例えばボイドの発生を
防止することができる。
また繊維密度が1.2297m1K達するまでは伸長率
を3〜60%とし、繊維密度が1.269/ mlに達
するまで総伸長率が50%以下となる割合で伸長しなか
ら耐炎化処理することが必要である。
高性能炭素繊維となし得る耐炎化処理系とは、グラファ
イト網面の形成し易い高配向構造を有するものである。
アクリロニトリル系重合体繊維の密度は通常1.18 
i /ml程度であり、この繊維の密度が1.22g/
mlに達するまでは50%程度の伸長が可能であるが、
伸長率が30%を越えると、得られる耐炎化繊維の斑が
大きくなると共に糸欠陥が生じることがある。また繊維
密度が1.269 /n1tとなるまで総伸長率が50
%以下となる割合で伸長することKより、炭素化工程に
おいてグラファイト結晶構造が発達しやすくなり、高度
に配向され、かつ欠陥の無い炭素繊維が得られる。
なお繊維密度が1.26 fi / mlを越える領域
では、繊維に実質的な伸長が起こらないような条件下で
耐炎化処理することが必要である。この領域で繊維に実
質的な伸長が起こると、炭素繊維中にミクロボイドが多
数台まれ、繊維の性能が劣化する。またこの工程で繊維
に収縮が起こると、耐炎化繊維の微細構造の乱れを誘導
し。
得られる炭素繊維の強度が低下する。
繊維に伸長を与える方法としては1例えば繊維を多数個
の回転ロールと接触させ、密度が1゜26 g/ ml
に達するまではロール速度を暫時増加させ、以降はロー
ル速度を一定に保てばよい。
さらに耐炎化完結時の繊維密度ρやは1.64〜1.4
0 g/ml好ましくは1. !145〜1.385f
l/mlの範囲とすることが必要である。ρえが1、3
4 g/ m1未満の耐炎化繊維は、炭素化工程におい
て急激な熱分解現象を呈し、糸切れ及び毛羽が多発して
効率的な炭素化処理を行うことができず、かつ炭素繊維
の性能も劣る。またρえが1.4Q97mlを越える耐
炎化繊維は、炭素化工程で配向操作を加えることができ
ず、引張強度が400 kf / tnwt2を越える
高性能炭素繊維とすることはできない。
こうして得られた耐炎化繊維は、不活性ガス雰囲気下に
300〜800℃の温度で繊維の配向パラメーターπ。
o2が75%以上となる条件下で処理する。この工程は
耐炎化繊維を優れた性能を備えた炭素繊維構造に変換す
るのに必要な工程であり、この熱処理工程を経ずに製造
した炭素繊維はボイド等の糸欠陥が多く、高性能炭素繊
維とすることは極めて困難である。すなわち前記の方法
によって得られた耐炎化繊維はその配向が高度に発達し
ており、600°C以上の不活性ガス雰囲気に曝した場
合はその形態を保っている。しかし、特に60゛0〜8
00℃の範囲の温度で無荷重下に熱処理すると、第2図
に示すように、繊維の配向パラメーターであるπ。。2
が急激に低下する。第2図は繊維の配向パラメーターπ
。o2と炭素化温度の関係を示すグラフであって1曲線
4は無荷重下の場合1曲線5は4%の伸長を施した場合
である。また、この温度での炭素化処理過程はタール発
生の最も多い領域であり、適切な処理を施さない場合に
は、耐炎化糸に与えた高配向性は一挙に解消され、優れ
た特性を備えた炭素繊維とすることはできな繊維配向度
π。o2を75%以上に保ち得る条件下で熱処理するこ
とによって防止する。この工程でのπ。。2を75%以
上に保つ方法としては。
例えば繊維に2〜15%の範囲の伸長を施す方法が用い
られる。
前記の熱処理を完了した繊維は、必要に応じ500〜8
00℃の温度で熱処理したのち、更に1300〜180
0℃の温度範囲で緊張下熱処理する。この熱処理におい
て処理過程における最高温度が1300℃未満であれば
、所定の弾性率を得ることができない。一方、最高温度
”が1800℃を越えると1強度ならびに密度が低下す
る。熱処理時における温度プロフィルは1000℃前後
よりなだらかに上昇して最高温度に到達するように設定
することが好ましい。
また、熱処理時に繊維に与えられる張力は250■/デ
ニール以上、好ましくは6sarrry7デニ一ル以上
であることを必要とする。張1力がこの値より低い場合
は所定の弾性率を得ることは困難となる。
本発明方法によれば、高強度で高弾性の炭素繊維を効率
よく製造することができる。また従来は2〜4時間を要
していた耐炎化処理時間を。
60〜90分に短縮することができる。さらに耐炎化処
理工程において、繊維密度と処理時間の関係がほぼ直線
状に保たれるので、耐炎化工程において繊維密度が急増
することがなく、糸切れや毛羽の発生が著しく減少する
下記実施例中のストランド強度及びストランド弾性率は
、JISR7601の方法により測定した。密度は密度
勾配管法により測定した。結晶配向パラメーターπ。o
2は、2θ= 25.5°(Cu  Ka線使用)の反
射における方位角方向の散乱強度分布の半価幅H”” 
(deg、)を利用し。
次式により求めた。
実施例1 密度1.1897m1、単繊維繊度1.3デニール、フ
ィラメント数12000本からなるアクリロニトリル重
合体繊維束を、温度区域が5段で。
各段の処理長が1段目から4段目までは各8m、5段目
が5.3mからなる熱風循環式多段耐炎化炉を用い、処
理時間45分で、かつ耐炎化終了時の密度が1.369
7mlとなるように耐炎化処理する場合の各膜処理後の
密度範囲を式(1)を用いて求めると、第1表に示す範
囲であった。
次に、あらかじめ求めておいた種々の温度における。一
定温度条件下での耐炎化処理時間に対する密度化の曲線
から前記の計算密度範囲にするための処理温度を読み取
った。求めた温度条件を第1表に示す。この温度条件下
でアクリロニトリル重合体繊維束50本を繊維束間の幅
が約5.2朋になるように配列し、引取速度50m1時
間にて第1段目で15%、第2段目で8%の伸長を付与
し、かつ処理時間が45分の耐炎化処理を行った。
耐炎化炉内走行中の繊維束は、実質的に隙間がな(シー
ト状であった。この耐炎化処理を24時間連続で実施し
たが、反応暴走による着火もな(、また得られた耐炎化
繊維束は融着も毛羽もなく、満足できるものであった。
24時間運転後、各膜処理後の繊維から試料を採り、密
度勾配管により密度を測定した結果、第1表に示すよう
に全ての段における密度も計算密度の範囲内にあった。
得られた耐炎化繊維束を、続いて窒素ご囲気下に最高温
度600℃の炭素化炉及び最高温度1500℃の炭素化
炉を連続的に通過させて、炭素化処理を行った。600
℃の炭素化炉を通過した処理系の結晶配向パラメーター
π。o2は78%であった。この際600°Cの炭素化
炉における伸長率を毛羽が発生するまで変化させたとこ
ろ、20%までは全く毛羽はなく、22%にしてわずか
に毛羽が観察された。次に600℃炭素化炉の伸長率を
8%にして、続いて4%の収縮を与えつつ1600℃炭
素化処理を行った。
得られた炭素繊維は非常に毛羽が少なく、引張強度53
0 kg/im2及び弾性率28. Oton /ln
w2と非常に高性能であった。
第  1  表 比較例1 実施例1において、温度条件を第2表に示す温度に変更
して耐炎化処理を行った。耐炎化処理は毛羽も融着もな
く安定であった。次いで実施例1と同様にして炭素化処
理を行ったが、最高温度600℃の炭素化炉において毛
羽が多発し、全く伸長を付与することができなかった。
また伸長率を零にして炭素化炉を通したが炭素化炉で毛
羽が多発し、得られた炭素繊維は評価に耐えないもので
あった。
なお、耐炎化各段処理後の繊維密度を実施例1と同様の
方法で測定した結果、第2表に示すよつt/C,第1段
から第3段目の繊維密度は第1表に記した計算密度範囲
よりずれた値であった。
第  2  表 実施例2 実施例1と同様に処理し、ただし耐炎化処理系の繊維密
度が1.22g/mlに到達するまで第1段で25%の
伸長を付与したのち、繊維密度が1.269 / ml
に到達するまで第2段でさらに12%の伸長を付与し、
耐炎化工程での総伸長率を40%とした。得られた炭素
繊維の性能は引張強度560 kg/mvt”、弾性率
29.2 ton/ax2であった。なお600℃の炭
素化炉を通過した処理系の結晶配向パラメーターは78
%であ℃た。
比較例2 実施例1と同様に処理し、ただし耐炎化処理系の繊維密
度が1.2297Illに到達するまで第1段で40%
の伸長を付与したところ、その伸長領域で毛羽の多発さ
らには〆繊維束の切断が生じた。
比較例3 実施例1と同様に処理し、ただし耐炎化処理系の繊維密
度がt 22 fl / mlに到達するまで第1段で
30%の伸長を付与したのち、繊維密度が1.26g/
crn3に到達するまで第2段でさらに15%の伸長を
付与し、耐炎化での総伸長率を50%とした。その結果
、耐炎化過程で若干の毛羽が観察され、得られた炭素繊
維の性能も強度525kg/mx2及び弾性率29.6
 ton/mm”であった。
実施例3 実施例1において得られた耐炎化繊維束を。
続いて窒素雰囲気中で最高処理温度450 ’Cの炭素
化炉により4%の伸長を付与した。この時の処理系の結
晶配向パラメーターπ002は76.5%であった。こ
の処理系を次いで窒素雰囲気下に最高処理温度600℃
、伸長率2%で熱処理し、最後に最高温度1400 ’
C1収縮率−4%で炭素化処理を行った。得られた炭素
繊維の性能は1強度485に97間2及び弾性率26.
5 ton/rm2であった。
比較例4 実施例3と同様に処理し、ただし窒素雰囲気下最高処理
温度450 ’Cの炭素化炉での伸長率を一4%と実質
的に張力がかからない状態にした。この450℃処理系
の結晶配向パラメーターπ。o2は72%であった。こ
うして得られた炭素繊維の性能は強度405 kg/1
lIIIE”及び弾性率22.8 ton 7mm”と
、実施例3に比べて極めて低い性能レベルとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の詳細な説明するための耐炎化繊維密度
と耐炎化処理時間との関係を示すグラフ、第2図は繊維
の結晶配向パラメーターπo。 と炭素化温度との関係を示すグラフであって、曲線1は
従来法による高温処理の場合1曲線2は低温処理後に高
温処理した場合、直線3は本発明方法により処理した場
合、曲線4は無荷重で炭素化処理した場合1曲線5は繊
維に4%の伸長を施して炭素化処理した場合をそれぞれ
示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 単繊維繊度0.3〜1.5デニール、全繊維繊度100
    0〜20000デニールのアクリロニトリル系重合体繊
    維束を、200〜350℃の酸化性雰囲気に保たれ処理
    温度の異なる複数個の炉より構成された耐炎化処理炉に
    供給し、/繊維密度が1.22g/mlに達するまでは
    伸長率を3〜30%とし、繊維密度が1.26g/ml
    に達するまで総伸長率が50%以下となる割合で伸長し
    ながら、耐炎化処理炉を通過した繊維の密度が次式 (ρ_o−0.01)+(ρ_k−ρ_o)(Σ^n_
    n_=_1t_n)/(Σ^k_n_=_1t_n)≦
    ρ_n≦(ρ_o+0.01)+(ρ_k−ρ_o)(
    Σ^n_n_=_1t_n)/(Σ^k_n_=_1t
    _n)(1)〔式中ρ_oはアクリロニトリル系重合体
    繊維の密度(g/ml)、ρ_kは耐炎化処理完結糸の
    密度(g/ml)、ρ_nはn段目の耐炎化処理炉通過
    後の繊維の密度(g/ml)、t_nはn段目の炉の耐
    炎化処理時間(分)、kは耐炎化処理炉の総段数を示す
    〕を満足する条件下で、かつ耐炎化終了時の繊維密度が
    1.34〜1.40g/mlとなるように耐炎化処理し
    、得られた耐炎化繊維を不活性ガス雰囲気下に300〜
    800℃の温度で繊維の配向パラメーターπ_0_0_
    2が75%以上となる条件で処理し、次いで不活性ガス
    雰囲気下に1300〜1800℃の温度で熱処理するこ
    とを特徴とする、炭素繊維の製法。
JP5359786A 1985-10-09 1986-03-13 炭素繊維の製法 Pending JPS62215018A (ja)

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