JP2009138313A - 炭素繊維束およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太物トウでありながらも、品質、性能に優れた炭素繊維束を提供する。
【解決手段】フィラメント数が49,000以上のアクリロニトリル系前駆体繊維束を、n個(nは3以上の整数)の別々に温度コントロール可能なゾーンを有する耐炎化炉で耐炎化処理し、耐炎化処理された繊維束を不活性雰囲気中で炭素化処理する。耐炎化処理の処理時間は100分以下とすし、かつ耐炎化炉に投入する繊維束および各ゾーン通過後の繊維束の密度が所定条件を満たすように、耐炎化処理条件を制御する。
【選択図】なし

Description

本発明は炭素繊維束およびその製造方法に関するものである。
炭素繊維束は、アクリロニトリル系前駆体繊維束を200〜300℃の酸化性雰囲気中で加熱処理する耐炎化工程によって耐炎化繊維束にした後、引き続いて1,000℃以上の不活性雰囲気中で加熱処理する炭素化工程によって製造するのが一般的である。このようにして得られた炭素繊維束は、その優れた力学的性質により、航空宇宙用途を始め、スポーツ・レジャー用途等の高性能複合材料の補強繊維素材として広く利用されている。又、近年では自動車・船舶、建材用途等、一般産業分野への用途要求が増加している。
しかしながら、従来のスモールトウ(総繊度21,000dTex未満)の炭素繊維束は物性、品質的には優れているが、価格が高いために、コストを重視する産業用途分野での多様化は十分に実現できていない状況であった。一方、太物トウであるラージトウ(総繊度21,000dTex以上)の炭素繊維束は、価格は低く設定されているものの、性能、品質の面から、やはり産業用途分野での使用は限定されるものであった。したがって、高品質と低価格が両立する炭素繊維束は多くの市場で望まれているものである。
このような現状に対して、フィラメント数が多く、且つ品質に優れた炭素繊維束が存在すれば、一般産業用途、特に大型の構造材料を成型する場合、例えば織物、フィラメントワインディング法において糸掛け回数の減少、クリール設備のコンパクト化等の利点が生じるので、炭素繊維束を使用する上で大きな効果が期待できる。
フィラメント数が多く、且つ品質に優れた炭素繊維束を製造するためには、製造工程中の耐炎化工程でのアクリロニトリル系前駆体繊維束の耐炎化処理斑を少なくする必要がある。前記問題を解決するために、スモールトウでは過去に膨大な検討がされてきた。例えば(特許文献1)には、耐炎化処理時における繊維密度と処理時間の関係をほぼ直線状とする方法が開示されている。しかし、太物タイプのアクリロニトリル系前駆体繊維束では繊維間の断面二重構造斑が生じてしまい、高品質である炭素繊維束は得られにくい。
特開昭62−215018号公報
本発明の課題は、上述の如き要望を満たすため、太物トウでありながらも、品質、性能に優れた炭素繊維束を提供することにある。
本発明の第一の要旨は、フィラメント数が49,000以上のアクリロニトリル系前駆体繊維束を、n個(nは3以上の整数)の別々に温度コントロール可能なゾーンを有する耐炎化炉で耐炎化処理し、耐炎化処理された繊維束を不活性雰囲気中で炭素化処理する炭素繊維束の製造方法であって、前記耐炎化処理の時間が100分以下であり、かつ前記耐炎化処理において、1番目のゾーンに導入するアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をρ0(g/cm3)、1,2,・・,n番目のゾーン通過後のアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をρ1,ρ2,・・,ρn(g/cm3)としたとき、以下の式(1)〜(3)を満足する炭素繊維束の製造方法である。
1.15≦ρ0≦1.19 (1)
0≦ρ1−ρ0<ρ2−ρ1<・・<ρn−ρn-1≦0.1 (2)
1.33≦ρn≦1.37 (3)
本発明の第二の要旨は、上記の方法により製造される炭素繊維束である。
本発明によれば、太物トウでありながらも、品質、性能に優れた炭素繊維束を提供できる。
本発明で用いるアクリロニトリル系前駆体繊維束は、アクリロニトリル系重合体として、アクリロニトリル単位を90質量%以上含有する重合体を使用する。アクリロニトリル単位は95質量%以上であることがより好ましい。アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリルの単独重合体もしくは共重合体、またはこれらの重合体の混合したものを使用し得る。
アクリロニトリルの共重合体は、アクリロニトリルと共重合しうる単量体と、アクリロニトリルとの共重合生成物である。アクリロニトリルと共重合しうる単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等の重合性の二重結合を有する酸類およびそれらの塩類;マレイン酸イミド、フェニルマレイミド等のイミド類;(メタ)アクリルアミド;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;スチレンスルホン酸ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ、β−スチレンスルホン酸ソーダ、メタアリルスルホン酸ソーダ等のスルホン基を含む重合性不飽和単量体;2−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン等のピリジン基を含む重合性不飽和単量体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アクリロニトリル系重合体を得るための重合方法としては、例えば水溶液におけるレドックス重合、不均一系における懸濁重合、分散剤を使用した乳化重合等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アクリロニトリル系前駆体繊維束は、アクリロニトリル系重合体の溶液を、湿式紡糸、乾湿式紡糸等の公知の方法で紡糸して製造される。例えば、ノズルを浸漬させ凝固を行う凝固浴槽と凝固糸条が走行する長手方向に内・外槽の2槽に仕切られた整流板で構成された糸条走行槽で構成された湿式紡浴装置を使用し、紡浴槽内に単一のノズルから吐出された紡出糸条を引き取り、延伸、水洗、油剤処理、乾燥緻密化の後で、必要に応じて乾熱延伸、スチーム延伸等の後延伸を施すことが好ましい。また、アクリロニトリル系前駆体繊維束は、不純物、内部ボイド、クレーズやクラック等の表面欠陥を含まないことが好ましい。
また、捲縮のない実質的なストレートなトウが好ましい。捲縮とはクリンプと称される座屈変形が付与され、この座屈変形は本質的にアクリロニトリル系前駆体繊維束へ機械的ダメージを与えるものである。即ち、炭素繊維束製造工程において単糸切れによる毛羽の発生を誘発し、ロールへの巻き付き等のトラブルや得られる炭素繊維束の品位、性能の低下を招くおそれがある。
アクリロニトリル系前駆体繊維束の単繊維繊度は、0.6〜1.3dTexであることが好ましい。単繊維繊度が0.6dTex未満であると、アクリロニトリル系前駆体繊維束を安定して紡糸することが難しくなる。逆に単繊維繊度1.3dTexを超えると、耐炎化工程において断面二重構造が顕著となり、高性能である炭素繊維束が得られにくい。
アクリロニトリル系前駆体繊維束のフィラメント数は、49,000以上であることが必要である。これにより生産性が向上できるとともに、本発明の方法により製造された炭素繊維束の性能が向上でき、両者が両立することとなる。
このようにして得られたアクリロニトリル系前駆体繊維束のトウを構成するフィラメントの断面形状の斑(長径/短径の変動率)は、14%以下が好ましい。断面形状の斑が15%を超えると、耐炎化工程においてフィラメントの断面形状の斑に起因した断面二重構造斑が10%を越えることとなり、高性能である炭素繊維束が得られにくい。断面形状の斑は、12%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。
一般に、アクリロニトリル系前駆体繊維束を製造する工程の速度と、アクリロニトリル系前駆体繊維束を焼成して炭素繊維束にする焼成工程の速度とは大幅に異なる。そのため、製造されたアクリロニトリル系前駆体繊維束は、一旦ボビンに巻き上げられた状態、または、箱の中に折りたたみ積層されて収容された状態(ケンス収容という)で、焼成工程に供給される。本発明で用いるアクリロニトリル系前駆体繊維束は、ケンスに収容されている時は1本のトウの形態を保っており、ケンスから引き出して使用する時に複数本の小トウに分割可能な、幅方向における分割能を有するアクリロニトリル系前駆体繊維束であっても良い。
アクリロニトリル系前駆体繊維束は、酸化性雰囲気中で、例えば熱風循環型加熱炉からなる耐炎化炉に供給されて、耐炎化処理を施される。この耐炎化処理が、炭素繊維束の製造工程中で最も処理時間が長い。そのため、本発明では、炭素繊維束製造の低コスト化のため耐炎化処理を短時間で行い、さらに、その処理に投入するアクリロニトリル系前駆体繊維束のトウ幅を耐炎化処理中の繊維束の密度に応じて制御し、生産性を向上することを図った。
耐炎化処理では、耐炎化処理中の繊維束はそれ自体が発熱することにより、その繊維束内部で急激に蓄熱される。そこで、耐炎化処理中の繊維束がこれによって切断しないように、耐炎化処理中の繊維束にあてる熱風の温度は、耐炎化処理中の繊維束の蓄熱切断温度より低い温度にコントロールしなければならない。一方、蓄熱切断温度は、耐炎化反応が進行した繊維束ほど高くなり、また、その蓄熱切断温度は耐炎化処理中の繊維束の密度と相関し、繊維束の密度が高くなるに従い蓄熱切断温度が高くなる。さらに、耐炎化処理中の繊維束の蓄熱切断温度は、繊維束の投入密度(単位トウ幅あたりの繊度)にも依存し、投入密度が高い、すなわちトウ幅が狭いほど蓄熱切断温度は低下する。
以上のように、耐炎化処理の反応速度は温度が高いほど大きく、投入密度が高いほど大きい。したがって、耐炎化反応を促進して耐炎化処理の時間を短縮するには、耐炎化処理中の繊維束の蓄熱切断温度より低いが、なるべく高い温度で、投入密度を高くして耐炎化処理中の繊維束を耐炎化処理することが重要となる。
耐炎化処理の時間の短縮は、耐炎化炉の設備のコンパクト化や動力費の低減の効果が期待でき、製造コストの削減に寄与すると考えられるが、炭素繊維束の性能発現においても重要である。耐炎化処理の時間が長すぎる場合、炭素繊維束の強度が低下することが知られている。太物トウは、フィラメントの集合組織が大きいため、蓄熱し易く、その結果として耐炎化処理の時間を長く設定せざるを得なかった。性能発現性の観点から、耐炎化処理の時間は、100分以下が好ましく、より好ましくは95分以下、さらに好ましくは90分以下である。
本発明は、例えば、耐炎化処理中の繊維束の断面形状、投入密度および温度プロファイルを制御することにより、生産性が向上し、炭素繊維束の性能が発現しやすい耐炎化処理の時間内で、かつ、断面二重構造斑を10%以下で、フィラメント数49,000以上の太物トウの形態を有するアクリロニトリル系前駆体繊維束を、焼成(耐炎化)できることを見出したものである。なお、断面二重構造斑が10%を超えると、高性能である炭素繊維束が得られにくい。
具体的には、n個(nは3以上の整数)の別々に温度コントロール可能なゾーンを有する耐炎化炉を用い、前記耐炎化処理において、1番目のゾーンに導入するアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をρ0(g/cm3)、1,2,・・,n番目のゾーン通過後のアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をρ1,ρ2,・・,ρn(g/cm3)としたとき、以下の式(1)〜(3)を満足するように制御する。
1.15≦ρ0≦1.19 (1)
0≦ρ1−ρ0<ρ2−ρ1<・・<ρn−ρn-1≦0.1 (2)
1.33≦ρn≦1.37 (3)
耐炎化処理中のアクリロニトリル系前駆体繊維束は、断面形状が略矩形に保たれることが好ましい。また、耐炎化処理中のアクリロニトリル系前駆体繊維束は、糸幅/糸厚み比で規定される扁平率が17〜72の範囲に保たれるように制御することが好ましく、30〜58の範囲がより好ましい。扁平率が17未満になると、蓄熱による暴走反応により、糸切れ、スモーク等が起こりやすくなる。一方、扁平率が72を超えると、耐炎化炉機幅に対する処理トウの数量が減少し、設備生産性が低下し、目的とする製造コストの削減効果を得られにくくなる。
耐炎化処理中のアクリロニトリル系前駆体繊維束は、幅1mm当たりの平均繊度(投入密度)が3,000〜6,000dTexの範囲に保たれるように制御することが好ましく、4,600〜3,350dTexの範囲がより好ましい。投入密度が3,000dTex未満であると、耐炎化炉機幅に対する処理トウの数量が減少し、設備生産性が低下し、目的とする製造コストの削減効果を得られにくくなる。投入密度が6,000dTexを超えると、蓄熱による暴走反応により、糸切れ、スモーク等が起こりやすくなる。
上記のような耐炎化炉でのアクリロニトリル系前駆体繊維束の扁平率や投入密度を制御する方法としては、耐炎化炉外に溝付ロールを設置する方法、コームとフラットロールを設置する方法があるが、いずれも用いることができる。溝付ロールは、耐炎化処理中の繊維束の毛羽、または隣接する繊維束同士の干渉により、1つの溝に2錘が入ることによる、所謂合糸が生じたりすることが稀にある。合糸が生じると投入密度が高くなるばかりでなく、撚りが生じるため、除熱不良による糸切れ、スモーク等が起こりやすくなるので注意が必要である。一方、フラットロールを用いた場合は、溝飛びによる合糸、撚りの発生がなく工程安定性の点で好ましい。フラットロールを用いる場合は、公知の技術によりアクリロニトリル系前駆体繊維束に交絡処理を施し制御することが好ましい。交絡処理条件は、アクリロニトリル系前駆体繊維束の総繊度等により適宜決定される。フラットロールは、耐炎化炉の両側に設置して用いることができる。
扁平率や投入密度を制御しつつ、耐炎化処理中の繊維束の蓄熱切断温度が上昇していくのに併せて、さらに、その温度よりも低いがなるべく高い温度にコントロールすることが望まれる。耐炎化処理は、通常200〜300℃、より好ましくは220〜280℃の温度範囲内で行われる。このような温度コントロールは、個別に温調可能なゾーンに分けた耐炎化炉を用いて行うことができる。温度コントロール可能なゾーンの数が増えれば増えるほど耐炎化時間が短縮可能になり、またゾーンの数の多い時は少ない時と比べて、耐炎化処理中の繊維束の蓄熱切断温度に対して余裕を持って十分に高い温度で耐炎化でき、同じ耐炎化処理時間でより不具合の生じない運転が可能である。しかし、ゾーン数を増やすと、これに伴って耐炎化炉の価格は高額となり、生産性の向上の効果は小さくなっていく。
生産性向上の効果を害することなく、細かな温度制御を可能とする観点から、ゾーン数は3〜6とするのが好ましく、4〜6とするのがさらに好ましい。耐炎化炉におけるアクリロニトリル系前駆体繊維束の通過経路は、1基の耐炎化炉内に複数段設けられているのが好ましく、5〜15パスとするのが好ましく、7〜12パスとするのがさらに好ましい。通過経路が少ないと充分にかつ確実な耐炎化反応を進行するのに、耐炎化炉の数が増えるため設備投資が大きくなる、或いは長時間の耐炎化処理を有することになるため高性能な炭素繊維束が得られにくい。通過経路が多すぎると、耐炎化炉が大きくなるため、設備投資が大きくなるばかりか、耐炎化炉内の風速、温度斑が大きくなり糸切れ、スモーク等が発生しやすくなる。
1パスの長さは5〜30mが好ましく、10〜25mがさらに好ましい。1パスの長さが短すぎるとパス数或いは耐炎化炉の数が増えることになるため、設備投資が大きくなる。1パスの長さが長すぎると耐炎化炉内の風速、温度斑が大きくなるために、糸切れ、スモーク等が発生しやすくなるばかりか、高性能な炭素繊維束が得られ難くなる。
耐炎化処理中の繊維束には、16×10-3〜327×10-3cN/dTexの張力を付与することが好ましく、より好ましくは32×10-3〜261×10-3cN/dTex、さらに好ましくは65×10-3〜229×10-3cN/dTexである。張力が16×10-3cN/dTexより小さいと、繊維束に弛みが発生し単糸毛羽がロールに取られやすくなり、張力が327×10-3cN/dTexを超えると耐炎化処理中の繊維束の一部が切断し始め、毛羽や糸切れが起こりやすくなる。
耐炎化炉内の風向きは、多錘の耐炎化処理中の繊維束が形成する面に対して平行であり、かつ耐炎化処理中の繊維束に対して平行である平行流、垂直である直行流、多錘の耐炎化処理中の繊維束が形成する面に対して垂直であり、かつ耐炎化処理中の繊維束に対して垂直である垂直流等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。風速は、0.3〜5m/sccが好ましい。風速が低すぎると、耐炎化炉内の風による除熱作用が得られにくくなり、除熱不良によるスモークが発生しやすくなる。風速が高すぎると、耐炎化炉内の風による耐炎化処理中の繊維束のバタツキが大きくなり、耐炎化処理中の繊維束の接触による単糸切れが生じやすくなる。
上記の方法によって得られた耐炎化繊維束は、1,000℃以上の不活性雰囲気中で炭素化処理することが好ましい。炭素化処理の温度が1,000℃未満であると、高性能である炭素繊維束が得られにくくなる。
上記の方法によって得られた耐炎化繊維束は、耐炎化処理と炭素化処理の間において、300℃〜1,000℃の不活性雰囲気中で熱処理することが好ましい。この熱処理は、0.5分以上行うことが好ましい。この熱処理は、耐炎化繊維束の毛羽立ちや糸切れを防止し、製品品位が高く、高性能である炭素繊維束を得ることを目的として行うことができる。
また、必要に応じて、さらに従来公知の技術により表面処理、サイジング付与等を行うことができる。
このようにして得られた炭素繊維束は、超音波弾性率の長手方向の変動率が1.5%以下である、フィラメント数49,000以上の炭素繊維束となる。この変動率が1.5%を超えると高品質とはいい難く、1.3%以下が好ましく、1.0%以下がさらに好ましく、0.7%以下が特に好ましい。
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。本実施例における各測定は、以下の方法によって行った。
(超音波弾性率)
図1の方法に従って炭素繊維束に沿って、800mm間隔で100ヶ所の超音波伝搬速度を測定した。送信子と受信子1との距離L1は200mm、前記送信子と受信子2との距離L2は250mmとし、測定時の繊維束に付与した張力は25Nとした。得られた値を下記式によって超音波弾性率、変動率CV値を算出した。
超音波弾性率=(50/(受信時間2−受信時間1))2×ρCF/9.8
ρCF=炭素繊維束の密度(g/cm3
変動率CV値=標準偏差/平均値×100
(断面形状)
内径1mmの塩化ビニル樹脂製のチューブ内に測定用のフィラメントを通した後、これをナイフで輪切りにして試料を準備した。次いで、試料を断面が上を向くようにしてSEM試料台に接着し、さらにAuを約10nmの厚さにスパッタリングしてから、走査型電子顕微鏡(PHILIPS社製、商品名:XL20)により、加速電圧7.00kV、作動距離31mmの条件で繊維断面を観察し、単繊維の繊維断面の長径および短径を測定し、長径÷短径で長径/短径(断面形状の斑)を求めた。そして、長径/短径の測定をn=400で測定し、変動率CV値を算出した。
変動率CV値=標準偏差/平均値×100
(断面二重構造斑)
耐炎化繊維束をリファインテック社製のエポキシ樹脂(商品名:エポマウント27−771)に包埋し、室温下で24時間放置し、硬化した後、繊維軸方向に対し垂直に繊維断面が観察できるようにした。研磨は、#120〜1200のサンドペーパーで予備研磨した後、研磨布に笠井商工社製アルミナ懸濁液(0.3μm径)を含浸させて、約10分行った。そして、得られた試料を(株)ニコン社製落射蛍光顕微鏡を用い観察した。酸化反応の進んだ部分は黒く、酸化反応の進んでいない部分は蛍光を発して明るく見える。これを125倍に拡大して写真をとると、一視野に約270の耐炎化繊維束断面が観察された。この写真を(株)ピアス社製画像解析装置(商品名:PIAS−III)にかけ、二値化処理を施したのち、繊維断面積に占める黒化部分の比率を算出して黒化度とし、これを100箇所測定した。黒化度の小さいものほど耐炎化繊維束の構造が不均一であることを表し、変動率CV値を算出した。
変動率CV値=標準偏差/平均値×100
(密度)
JIS R7601に準拠して測定した。
(実施例1)
アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル酸を、過硫酸アンモニウム−亜硫酸水素アンモニウムおよび硫酸鉄の存在下、水系懸濁重合により共重合し、アクリロニトリル単位/アクリルアミド単位/メタクリル酸単位=96/3/1(質量比)からなるアクリロニトリル系重合体を得た。このアクリロニトリル系重合体をジメチルアセトアミドに溶解し、21質量%の紡糸原液を調製した。この紡糸原液を孔数60,000、孔径45μmの紡糸口金を通して、濃度60質量%、温度35℃のジメチルアセトアミド水溶液からなる凝固浴中に吐出して凝固糸にし、紡糸原液の吐出線速度の0.38倍の引き取り速度で引き取った。なお、ノズルを浸漬させ凝固を行う凝固浴槽と、凝固糸条が走行する長手方向に内・外槽の2槽に仕切られた整流板で構成された糸条走行槽とで構成された湿式紡浴装置を用いた。次いで、得られた繊維束に対して水洗と同時に5倍の延伸を行い、1.5質量%に調製したアミノシリコン系油剤の第一油浴槽に導き第一油剤を付与した。その後、この繊維束を熱ロールを用いて乾燥し、熱ロール間による乾熱二次延伸を2.0倍行った。その後、タッチロールにて繊維束の水分率を調整して、密度1.18g/cm3、単繊維繊度1.0dTex、フィラメント数60,000のアクリロニトリル系前駆体繊維束を得た。アクリロニトリル系前駆体繊維束の断面形状斑は8.9%であった。
このアクリロニトリル系前駆体繊維を、耐炎化炉の両側に設置されたロールはフラットロールを用い、温度制御ゾーン数は3ゾーンで、各ゾーンの処理長が各70m、耐炎化処理時間が70分で、耐炎化終了時の耐炎化繊維束の密度を1.35g/cm3となるように、各ゾーンの耐炎化処理温度を224℃、234℃、246℃として連続的に耐炎化処理を行った。コームガイドで耐炎化工程中のアクリロニトリル系前駆体繊維の扁平率を52、投入密度を3,529dTex/mmに制御しながら、かつ、工程張力を136×10-3cN/dTexにして収縮を制限した。
得られた耐炎化繊維束を、300〜700℃の温度分布を有する窒素雰囲気からなる前炭素化炉を通過させ、続いて1,000〜1,350℃の温度分布を有する窒素雰囲気からなる炭素化炉を通過させ、炭素繊維束を製造した。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例2)
以下の事項を除いて、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。
温度制御ゾーン数は4ゾーンで、各ゾーンの処理長が各70m、耐炎化処理時間が70分で、耐炎化終了時の耐炎化繊維束の密度を1.35g/cm3となるように、各ゾーンの耐炎化処理温度を220℃、230℃、239℃、250℃として連続的に耐炎化処理を行った。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例3)
以下の事項を除いて、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。
温度制御ゾーン数は6ゾーンで、各ゾーンの処理長が各70m、耐炎化処理時間が70分で、耐炎化終了時の耐炎化繊維束の密度を1.35g/cm3となるように、各ゾーンの耐炎化処理温度を220℃、232℃、235℃、238℃、242℃、254℃として連続的に耐炎化処理を行った。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例4)
以下の事項を除いて、実施例3と同様にして炭素繊維束を得た。
各ゾーンの耐炎化処理温度を219℃、228℃、231℃、234℃、237℃、247℃として連続的に耐炎化処理を行った。また、コームガイドで耐炎化工程中のアクリロニトリル系前駆体繊維の扁平率を18、投入密度を6,000dTex/mmで制御した。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例5)
以下の事項を除いて、実施例3と同様にして炭素繊維束を得た。
各ゾーンの耐炎化処理温度を221℃、234℃、239℃、243℃、250℃、262℃として連続的に耐炎化処理を行った。また、コームガイドで耐炎化工程中のアクリロニトリル系前駆体繊維の扁平率を71、投入密度を3,000dTex/mmで制御した。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例6)
以下の事項を除いて、実施例3と同様にして炭素繊維束を得た。
各ゾーンの耐炎化処理温度を200℃、231℃、234℃、237℃、240℃、257℃として連続的に耐炎化処理を行った。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例7)
以下の事項を除いて、実施例3と同様にして炭素繊維束を得た。
孔数50,000の紡糸口金を通して、0.32倍の引き取り速度で引き取り、密度1.18g/cm3、単繊維繊度1.2dTex、フィラメント数50,000のアクリロニトリル系前駆体繊維束を得た。断面形状斑は8.7%であった。
このアクリロニトリル系前駆体繊維束を、各ゾーンの耐炎化処理温度を221℃、232℃、236℃、238℃、243℃、255℃として連続的に耐炎化処理を行った。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例8)
以下の事項を除いて、実施例3と同様にして炭素繊維束を得た。
孔数75,000の紡糸口金を通して、0.49倍の引き取り速度で引き取り、密度1.18g/cm3、単繊維繊度0.8dTex、フィラメント数75,000のアクリロニトリル系前駆体繊維束を得た。断面形状斑は9.1%であった。
このアクリロニトリル系前駆体繊維束を、各ゾーンの耐炎化処理温度を219℃、232℃、234℃、238℃、241℃、253℃として連続的に耐炎化処理を行った。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(実施例9)
以下の事項を除いて、実施例4と同様にして炭素繊維束を得た。
コームガイドで耐炎化工程中のアクリロニトリル系前駆体繊維束の扁平率を14、投入密度を6,772dTex/mmで制御した。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(参考例1)
以下の事項を除いて、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。
耐炎化終了時の耐炎化繊維束の密度を1.35g/cm3となるように、各ゾーンの耐炎化処理温度を200℃、225℃、235℃、237℃、240℃、258℃として連続的に耐炎化処理を行った。一部糸切れが生じ安定に製造することができなかった。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
(比較例1)
以下の事項を除いて、実施例1と同様にして炭素繊維束を得た。
整流板のない湿式紡浴装置を用いて、密度1.18g/cm3、単繊維繊度1.0dTex、フィラメント数60,000のアクリロニトリル系前駆体繊維束を得た。断面形状斑は16%であった。
このアクリロニトリル系前駆体繊維束を、温度制御ゾーン数は6ゾーンで、各ゾーンの処理長が各70m、耐炎化処理時間が70分で、耐炎化終了時の耐炎化繊維束の密度を1.35g/cm3となるように、各ゾーンの耐炎化処理温度を238℃、238℃、238℃、242℃、242℃、242℃として連続的に耐炎化処理を行った。コームガイドで耐炎化工程中のアクリロニトリル系前駆体繊維束の扁平率を11、投入密度を7,500dTex/mmで制御しながら、かつ、工程張力を136×10-3cN/dTexにして収縮を制限した。
得られた炭素繊維束の物性を表1に示す。
Figure 2009138313
炭素繊維束の超音波伝搬速度を測定する方法を説明するための図である。

Claims (9)

  1. フィラメント数が49,000以上のアクリロニトリル系前駆体繊維束を、n個(nは3以上の整数)の別々に温度コントロール可能なゾーンを有する耐炎化炉で耐炎化処理し、耐炎化処理された繊維束を不活性雰囲気中で炭素化処理する炭素繊維束の製造方法であって、
    前記耐炎化処理の時間が100分以下であり、かつ
    前記耐炎化処理において、1番目のゾーンに導入するアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をρ0(g/cm3)、1,2,・・,n番目のゾーン通過後のアクリロニトリル系前駆体繊維束の密度をそれぞれρ1,ρ2,・・,ρn(g/cm3)としたとき、以下の式(1)〜(3)を満足する炭素繊維束の製造方法。
    1.15≦ρ0≦1.19 (1)
    0≦ρ1−ρ0<ρ2−ρ1<・・<ρn−ρn-1≦0.1 (2)
    1.33≦ρn≦1.37 (3)
  2. 耐炎化処理中のアクリロニトリル系前駆体繊維束の糸幅/糸厚み比で規定される扁平率を17〜72の範囲に保つ請求項1記載の炭素繊維束の製造方法。
  3. 耐炎化処理中のアクリロニトリル系前駆体繊維束の幅1mm当たりの繊度を、3,000〜6,000dTex/mmに保つ請求項1または2記載の炭素繊維束の製造方法。
  4. 前記アクリロニトリル系前駆体繊維束を構成するフィラメントの断面形状の斑が、14%以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の炭素繊維束の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の方法により製造される炭素繊維束。
  6. 超音波弾性率の長手方向の変動率が1.5%以下である請求項5記載の炭素繊維束。
  7. 前記変動率が0.7%以上である請求項5または6記載の炭素繊維束。
  8. 超音波弾性率の長手方向の変動率が1.5%以下である炭素繊維束。
  9. 前記変動率が0.7%以上である請求項8記載の炭素繊維束。
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