JPS6232115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クラツチ操作機構の一部であるクラ
ツチブースタとマスタシリンダとを選択的に取付
けることができるように構成されたペダルブラケ
ツトと取付けプレートとの組み合せ装置に関す
る。

車両においては、機関とトランスミツシヨンと
の関にはクラツチが介装されていて、エンジンの
始動時やトランスミツシヨンの変速時等では機関
とトランスミツシヨンとの間の動力を断つように
なつている。そしてこのクラツチは、一般にクラ
ツチペダルによつてリンク機構などを介して操作
されるようになつているが、油圧操作式ではマス
タシリンダ或いはクラツチブースタ等もクラツチ
操作機構の一部として使用されている。

ところで、このようなクラツチブースタ或いは
マスタシリンダは、キヤブに設けられているペダ
ルブラケツトに取付けられるようになつているの
で、クラツチブースタを備えていない車両を改良
してクラツチブースタを取付けようとするとき
は、ペダルブラケツトをブースタ用のブラケツト
に交換しなければならないという欠点があつた。
というのはクラツチブースタ用の取付け座は、マ
スタシリンダのそれより一般に大きく、またメー
カによつても形状、大きさ等を異にするからであ
る。このように従来のペダルブラケツトでは、ク
ラツチブースタ或いはマスタシリンダを選択的に
使用しようとするときは、そのつどペダルブラケ
ツトを専用のものに交換しなければならず、面倒
であると同時にコスト高になるという欠点があつ
た。

例えば実開昭51−106432号公報にはダツシユボ
ードに大きな穴を設けてアクセルペダル、クラツ
チペダルおよびブレーキペダルを取付けたペダル
ブラケツトアツセンブリを組付ける技術が示され
ている。しかしながら、かかる技術は普通乗用車
用であり、トラツクのような大型車ではペダルブ
ラケツトアツセンブリを組付けることはできず、
またクラツチブースタ又はマスタシリンダのいず
れにも兼用できるものではない。

したがつて本考案の目的は、クラツチブースタ
を用いる場合でも、マスタシリンダを用いる場合
でもいずれの場合にも共通の部品で実施できるペ
ダルブラケツトと取付けプレートとの組合せ装置
を提供するにある。

本考案によれば、クラツチの操作機構の一部で
あるクラツチブースタ或いはマスタシリンダを取
付けるためのペダルブラケツトと、該ブラケツト
に前記クラツチブースタ或いはマスタシリンダを
取付けるときに介装される取付けプレートとの組
み合せ装置において、フレームに固着されたペダ
ルブラケツトにはクラツチブースタを取付けるた
めのボルト挿通孔が設けられ、クラツチマスタの
取付座に設けたボルト挿通孔と整合する位置に第
１のボルト挿通孔を有し、かつ前記ペダルブラケ
ツトのボルト挿通孔と整合する位置に第２のボル
ト挿通孔を有する取付けプレートを備えている。

したがつて比較的に大きなクラツチブースタを
使用する場合は、ペダルブラケツトに直接にボル
ト挿通孔を用いて取付けることができる。そして
比較的に小さいクラツチマスタを使用する場合
は、取付けプレートの第２のボルト挿通孔を用い
てペダルブラケツトに取付けプレートを取付け、
そしてマスタシリンダの比較的に小さい取付座を
取付けプレートの第１のボルト挿通孔と合せて取
付座と取付けプレートとをボルト締めをすればよ
い。

それ故に本考案によれば、クラツチブースタを
使用する場合でもクラツチマスタを使用する場合
でも部品の共通化が得られ、組立て作業の効率が
向上できる。

また本考案ではフレームにペダルブラケツトを
固着してあるので、比較的に丈夫であり、大型車
に適用しても充分な強度が保持できる。

以下本考案の１実施例を添付図面によつて説明
する。さて添付図面を参照すると、ペダルブラケ
ツト１には１個の取付け手段２が設けられてい
て、この手段にクラツチブースタ２０はそのま
ま、またマスタシリンダ３０は取付けプレート４
０を介して取付けられるようになつている。

ペダルプレート１は、図示されないキヤブの近
くのフレーム３，３にボルトナツトのような手段
によつて固着されている。そして取付け手段２は
１個の透孔４と、複数個のボルト挿通孔５とから
なつている。また透明孔４の周縁の一部には切欠
６が形成されていて、クラツチブースタ又はマス
タシリンダを位置決めするようになつている。な
お図示の実施例では取付け手段２はクラツチブー
スタ２０の取付け座２１に整合するようになつて
いて、ボルト挿通孔５は取付け座のボルト孔２２
と整合するようになつている。

マスタシリンダ３０の取付け座３１は、クラツ
チシリンダ２０のそれより一般に小さく、このま
まではペダルブラケツト１に取付けることはでき
ない。従つて本考案では取付けプレート４０が介
装されている。取付けプレート４０は、その略中
心部にマスタシリンダ３０の一部が通る穴４１を
有し、その周縁部分にペダルプレート１に形成さ
れているボルト挿通孔５と整合する透孔４２が形
成されている。

そして透孔４２′の１個は、ペダルプレート１
のマスタシリンダ用のボルト挿通孔５′と整合す
るようになつている。なお図示はされていない
が、従来周知の態様で、クラツチブースタ或いは
マスタシリンダへはレバー機構などによつてクラ
ツチペダルが連結され、またマスタシリンダ等へ
はレリーズ・シリンダ等が連結されている。

本考案は以上のように構成されているので、ク
ラツチブースタ２０をペダルブラケツト１に取付
けるときは、そのまま取付けられる。すなわちク
ラツチブースタの取付け座２１をブラケツトの透
孔４に合わせ、そして図示されないボルトをボル
ト孔２２およびボルト挿通孔５に挿入してナツト
で締付ける。またマスタシリンダ３０を取付ける
ときは、始めにマスタシリンダ３０を取付けプレ
ート４０にボルト３２によつて固定しておき、次
にこの取付けプレート４０をペダルブラケツト１
の取付け手段２に取付ける。なおこの場合取付け
プレート４０を先にペダルブラケツトに取付ける
こともできる。

以上説明したように、本考案によるとペダルブ
ラケツトに形成されるている１個の取付け手段に
対して、取付け座の形状或いは大きさの異なるク
ラツチブースタおよびマスタシリンダが選択的に
取付けられるので、その実用上の効果は大きいも
のである。

なお図示の実施例では、ペダルブラケツトに
は、クラツチブースタの取付け座に整合する取付
け手段が形成され、マスタシリンダは取付けプレ
ートを介してブラケツトに固定されるようになつ
ているが、これとは反対に、クラツチブースタを
取付けプレートを介して取付けるようにすること
もできることは明らかである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示す斜視図である。 １……クラツチブラケツト、２……取付け手
段、２０……クラツチブースタ、２１……取付け
座、３０……マスタシリンダ、３１……取付け
座、４０……取付けプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クラツチの操作機構の一部であるクラツチブー
   スタ或いはマスタシリンダを取付けるためのペダ
   ルブラケツトと、該ブラケツトに前記クラツチブ
   ースタ或いはマスタシリンダを取付けるときに介
   装される取付けプレートとの組み合せ装置におい
   て、フレームに固着されたペダルブラケツトには
   クラツチブースタを取付けるためのボルト挿通孔
   が設けられ、クラツチマスタの取付座に設けたボ
   ルト挿通孔と整合する位置に第１のボルト挿通孔
   を有し、かつ前記ペダルブラケツトのボルト挿通
   孔と整合する位置に第２のボルト挿通孔を有する
   取付けプレートを備えることを特徴とするペダル
   ブラケツトと取付けプレートとの組み合せ装置。