JPS6226652B2 - - Google Patents

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JPS6226652B2
JPS6226652B2 JP55034686A JP3468680A JPS6226652B2 JP S6226652 B2 JPS6226652 B2 JP S6226652B2 JP 55034686 A JP55034686 A JP 55034686A JP 3468680 A JP3468680 A JP 3468680A JP S6226652 B2 JPS6226652 B2 JP S6226652B2
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JP
Japan
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acetylene
polymer
electrical conductivity
pressure
film
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JP55034686A
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Masao Kobayashi
Masaaki Kira
Kaneya Yamaguchi
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Publication date
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Priority to US06/222,905 priority patent/US4362680A/en
Priority to GB8101514A priority patent/GB2072197B/en
Priority to FR8105503A priority patent/FR2478525A1/fr
Priority to DE3111031A priority patent/DE3111031C2/de
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高い電気伝導度を有するアセチレン高
重合体の製造方法に係り、更に詳しくはシス含量
が50%以上のアセチレン高重合体5〜95重量%と
不活性有機溶媒95〜5重量%からなるゲル状物を
温度50℃以下、圧力10〜1000Kg/cm2の範囲で加圧
成形し、次いで得られた加圧成形品を50℃以下の
温度でカレンダー加工し、さらに電子受容性化合
物又は電子供与性化合物で処理することを特徴と
する高い電気伝導度を有するアセチレン高重合体
成形品の製造方法に関するものである。
遷移金属化合物と有機金属化合物とから成るい
わゆるチーグラー・ナツタ触媒を用いて膜状およ
び繊維状のアセチレン高重合体を製造する方法に
ついては既に提案されている。
最近、前記の方法によつて得られる膜状アセチ
レン高重合体をCl2、Br2、I2、ICl、IBr、SbF5
AsF5、SiF4、パーオキシジスルフリルジフロラ
イド等の電子受容性化合物又はNaやK等の電子
吸引性化合物で処理することによつて最高560Ω
-1cm-1と高い電気伝導度を有する誘導体が得られ
ることが見い出され電子素子として有望な画期的
有機半導体として注目されている〔J.C.S.Chem.
Commum.578(1977).Phys.Rev.Lett.39,1098
(1977),J.Am.Chem.Soc.,100,1013(1978),
J.Chem.Phys.69,5098(1978)〕。
本発明者等もこの高伝導度アセチレン誘導体に
着目して研究した結果アセチレン高重合体の電気
伝導度を飛躍的に上昇させることのできる電子受
容性化合物を見い出し既に提案した。しかしなが
ら、前記製造方法で得られる膜状アセチレン高重
合体を上記電子受容性化合物又は電子供与性化合
物で処理しても得られる室温での電気伝導度は
高々1200Ω-1.cm-1〔J.C.S.Chem.Comm.662
(1979)〕程度であり、さらに高い電気伝導度を持
つ有機半導体のが望まれていた。
本発明者等はこの点に鑑み、より高い電気伝導
度を有するアセチレン誘導体について種々検討し
た結果、シス含量が50%以上のアセチレン高重合
体5〜95重量%と不活性有機溶媒95〜5重量%か
らなるゲル状物を温度50℃以下、圧力10〜1000
Kg/cm2の範囲で加圧成形し、次いで得られた加圧
成形品を50℃以下の温度でカレンダー加工するこ
とによつて得られるシート又はフイルム状のアセ
チレン高重合体を前記の電子受容性化合物又は電
子供与性化合物で処理することによつて室温での
電気伝導度がより高いアセチレン誘導体成形品を
製造することが出来ることを見い出し本発明に到
達した。
本発明の方法によつて得られるアセチレン誘導
体は高い電気伝導度を有するばかりでなく、機械
的強度も大きいから電子素子等の材料として工業
的に非常に有用である。
有機溶媒の存在下、触媒を用いてアセチレン高
重合体と有機溶媒のゲル状物を製造する方法とし
ては、例えば次の方法が挙げられる。
(1) ヘキサンを溶媒としてμ―(η:η
cyclopcntadienyl)―tris(η―cyclo―pen―
tadienyl)dititan ium(Ti―Ti)〔(C5H45
(C5H53Ti2〕なる特殊な遷移金属化合物の触媒
を用いてアセチレンを重合してゲル状アセチレ
ン高重合体を製造する方法)〔S.L.Hsuet.al.J.
chem.pys.69(1)、106―111(1978)〕。
(2) 本発明者等の見出した(A)遷移金属化合物と(B)
有機金属化合物とからなる触媒系を用いて、重
合溶媒として芳香族化合物を用い、(A)成分の濃
度が0.1〜0.0001モル/でアセチレンを重合
してゲル状組成物を製造する方法。
本発明で用いられるアセチレン高重合体と有機
溶媒のゲル状物とは、アセチレン高重合体の繊維
状微結晶(フイブリル)が絡みあつて、有機溶媒
に膨潤している状態のものであり、その製造方法
は上記の方法に限定されるものではない。
本発明で用いられる有機溶媒としては脂肪族又
は芳香族の炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エー
テル、カルボン酸エステル、酸無水物、ケトン、
脂環式化合物、含酸素複素環式化合物などを用い
ることができる。
これらの有機溶媒を重合溶媒として用いてもよ
いし、重合終了後、重合溶媒をこれらの有機溶媒
で置換してもよい。
これらのうちでも芳香族炭化水素及び芳香族エ
ーテルが好ましく、それらの代表例としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
メチルフエニルエーテル(アニソール)、エチル
フエニルエーテル、ジフエニルエーテル、n―ジ
メトキシベンゼン、p―ジメトキシベンゼン、n
―ジエトキシベンゼン、p―ジエトキシベンゼ
ン、1,3,5―トリメトキシベンゼンなどを挙
げることができる。
有機溶媒は上記の1種又は2種以上の混合溶媒
でもよいし、上記の有機溶媒の一部を脂肪族又は
芳香族のアルコール、カルボン酸で置換してもよ
い。
アセチレンの重合終了後、重合溶媒の一部を通
常の方法により除去したり、触媒を除去する為に
有機溶媒でアセチレン重合体を洗滌することは一
向に構わないが、加圧するまでアセチレン高重合
体を有機溶媒の存在下でゲル状物の状態に保持し
ておくことが本発明の必須条件であり、加圧する
前にアセチレン重合体を乾燥しては成形が困難と
なる。
本発明で用いられるゲル状物中のアセチレン高
重合体は5〜95重量%の範囲である。ゲル状物中
のアセチレン高重合体が5重量%未満では膜厚の
均一な成形品を製造することが困難であり、又、
95重量%を越えると加圧成形が困難となる。
加圧成形時の圧力範囲は10〜1000Kg/cm2であ
り、圧力が10Kg/cm2未満では次のロール加工時に
ひび割れや切断を起り、一方、圧力が1000Kg/cm2
を越えると次のロール加工時に延伸することが不
可能となり、機械的強度の充分大きい成形品を得
ることが不可能である。加圧成形時に有機溶媒の
大部分はアセチレン重合体から除去されるが、少
量の有機溶媒は残る。この段階で残存有機溶媒を
除去することはその次のロール加工が困難なので
好ましくない。
カレンダー加工は当該業者の間で広く行なわれ
ているロールを用いての成形法であり、ロールの
間げきや圧力は得られる膜状アセチレン高重合体
の要求される厚や、ゲル状物中のアセチレン高重
合体の濃度によつてかわるので、一概に限定する
わけにはいかない。
アセチレン高重合体と有機溶媒のゲル状物を2
本以上のロールの間にはさんでおしのばし、均一
な膜厚のアセチレン高重合体のシートやフイルム
を連続的に製造することが出来るので従来の成形
品の製造法に比較して格段に優れている。
本発明で用いることのできるアセチレン高重合
体はシス含量が50%以上のものであり、シス含量
が50%未満のものではアセチレン高重合体の可撓
性が低下し、均一な成形品を得ることができな
い。
アセチレン高重合体のシス含量は重合温度や触
媒調製条件によつて制御することができる。
ロールの圧力は1Kg/cm2以上、好ましくは5
Kg/cm2であり、圧力が1Kg/cm2未満では機械的強
度の充分大きい成形品を得ることが出来ない。カ
レンダー成形時に残存有機溶媒の大部分はアセチ
レン重合体から除去されるが、少量の有機溶媒が
残る場合もある。残存有機溶媒はそのままでも実
用上一向差し支えない場合もあろうが、真空乾燥
等の方法で除去してもよい。
この様にして得られたアセチレン高重合体の成
形品を電子受容性化合物又は電子供与性化合物で
処理することによつて電気伝導度を10-8から3×
103Ω-1・cm-1の広い範囲にわたつて自由に制御
することができる。
これらの電子受容性化合物の代表例としては、
ヨウ素、臭素、ヨウ化臭素、五フツ化ヒ素、五フ
ツ化アンチモン、四フツ化ケイ素、五塩化リン、
五フツ化リン、塩化アルミ、臭化アルミ、パーオ
キシジスルフリルジフロライド、硫酸、硝酸、フ
ルオロ硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ク
ロロ硫酸、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三酸化
イオウ、二酸化窒素等をあげることができる。ま
た電子供与性化合物の代表例としては、ナトリウ
ム、カリウム、セシウム等をあげることができる
が、これ等のうちでもヨウ素、臭素、ヨウ化臭
素、硫酸、硝酸、三酸化イオウ、二酸化窒素、ナ
トリウム、カリウム及びセシウムが高い電気伝導
度を与えることからより好ましい。
前記の方法で得られたアセチレン高重合体を電
子受容性化合物又は電子供与性化合物で処理する
方法としては既に文献等で公知の方法をそのまま
用いることができる。例えば硫酸で処理(ドーピ
ング)する方法としては、例えば(1)硫酸中に直接
アセチレン高重合体を浸漬する方法、(2)硫酸をこ
れと反応しない有機または無機溶剤中に置き、ア
セチレン高重合体をこの溶剤中に浸漬し、溶剤中
を拡散する硫酸でアセチレン高重合体を処理する
方法、(3)アセチレン高重合体を真空中または不活
性気体中に置いて、硫酸の蒸気でアセチレン高重
合体を処理する方法等があげられる。
好ましい処理温度は化合物の種類とそれぞれの
処理(ドーピング)方法によつて異なるので一概
に決められないが一般的には−100℃以上100℃以
下、好ましくは−80℃以上80℃以下である。アセ
チレン高重合体にドープされる電子受容性化合物
又は電子供与性化合物の量は、アセチレン高重合
体中のアセチレン単位1モル当り高々0.5モルで
ある。
このようにして得られる電気伝導度の高いアセ
チレン高重合体はP型又はn型半導体であり、そ
のままでも電子.電気素子として有用な有機半導
体として使用することができるばかりでなく、n
型又はP型半導体と組み合せて容易にP―nヘテ
ロ接合素子を作ることもできる。
また、アセチレン高重合体のバンド.ギヤツ
プ.エネルギーは約1.6eVであるからP―n接合
型太陽電池としても有用である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明する。
実施例 1 窒素ガスで完全に置換した1のガラス製反応
器に重合溶媒として常法に従つて精製したトルエ
ンを200ml、触媒としてテトラブトキシチタニウ
ムを2.94ミリモル及びトリエチルアルミニウム
7.34ミリモルをこの順序に室温で仕込んで触媒を
調製した。触媒は均一溶媒であつた。反応器を液
体窒素で冷却して系中の窒素ガスを真空ポンプで
排気した。−78℃に反応器を冷却して1気圧の圧
力の精製アセチレンガスを吹き込んだ。
アセチレンガス圧を1気圧に保つたままで4時
間重合反応をそのまま継続した。重合終了後未反
応のアセチレンガスを除去し、系の温度を−78℃
に保つたまま200mlの精製トルエンで4回繰り返
し洗滌した。洗滌後も溶液はやや褐色をおび、触
媒は完全に除去されなかつた。トルエン中で膨潤
したゲル状アセチレン重合体は、フイブリルが絡
み合つた均一な膜状であり、粉末状や塊状のポリ
マーは生成していなかつた。
上記の膜状ゲル状物(アセチレン高重合体含量
37重量%)をクロロメツキしたフエロ板にはさん
で徐々に圧力をあげて100Kg/cm2の圧力でトルエ
ンを除きながらプレス成形して膜厚が1.2mmの可
撓性のある強靭な膜状成形品を得た。この成形品
中の残存トルエン量は13重量%であつた。
この加圧成形物を室温で2本ロール(ロール温
度は室温、ロール間隙0.1mm、ロール径3イン
チ、ロール面はクロムメツキ)を通してカレンダ
ー加工して膜厚が0.12mmの均一なアセチレン高重
合体のシートを得た。この様にして得られたフイ
ルムには約1重量のトルエンがまだ残存してお
り、室温で真空乾燥して残存トルエンを除去し
た。得られたアセチレン高重合体のシートはシス
含量が94%で電気伝導度(直流四端子法で測定)
が2.1×10-7Ω-1・cm-1のP型半導体であつた。
このシート状アセチレン高重合体を硫酸
(H2SO4含量97%、精密分析用、和光純薬工業〓
製)に5秒間浸漬し、直ちに引き上げて脱気して
2時間後に電気伝導度を測定したところ、電気伝
導度は20℃で3250Ω-1・cm-1のP型半導体であつ
た。
実施例 2 ガラス製容器に、実施例1で用いたと同様の硫
酸を入れ、真空ポンプで系中の空気を除去した
後、実施例1で得られたシート状アセチレン高重
合体を容器の気相部分に吊して硫酸の蒸気による
処理を室温で24時間行なつた。
硫酸処理後のシート状アセチレン高重合体は重
量増加は12%であり、電気伝導度が20℃で2990Ω
-1・cm-1のP型半導体であつた。
実施例 3 実施例1で得られたシート状成形品をフラスコ
に入れ、真空ポンプで空気を排気した後、ヨウ素
の室温の蒸気圧でヨウ素ガスを導入して1時間こ
のフイルム状成形品を処理した。12時間処理後、
未反応のヨウ素を真空ポンプで排気してヨウ素処
理したフイルム状成形品を得た。このヨウ素処理
したフイルム状成形品は電気伝導度が20℃で1400
Ω-1・cm-1のP型半導体であつた。
比較例 1 窒素雰囲気下で内容積500mlのガラス製反応容
器に、5.1ml(15.0ミリモル)のチタニウムテト
ラブトキサイドを加え、20.0mlのトルエンに溶
し、5.4ml(40ミリモル)のトリエチルアルミニ
ウムを撹拌しながら加えて反応させ触媒溶液を調
製した。
この反応容器を液体窒素で冷却して、系中の窒
素ガスを真空ポンプで排気し、次いでこの反応容
器を−78℃に冷却した。
反応容器を回転させて触媒溶液を反応容器の内
壁に均一に付着させた後、反応容器を静置させた
状態で直ちに1気圧の圧力の精製アセチレンガス
を導入して重合を開始した。重合開始と同時に反
応容器の内壁に金属光沢を有するアセチレン高重
合体が析出した。−78℃の温度で、アセチレン圧
を1気圧の状態に保つて1時間重合反応を行なつ
た後、未反応のアセチレンを真空ポンプで排気し
て重合を停止した。窒素雰囲気下で残存触媒溶液
を注射器で除去した後、−78℃に保つたまま精製
トルエン100mlで6回洗滌を繰り返し、次いで室
温で真空乾燥した。
触媒溶液が反応器内に附着した部分に、その部
分と面積が等しく、厚さが90μmでシス含量が98
%の膜状アセチレン高重合体が得られた。
この膜状アセチレン高重合体の電気伝導度(直
流四端子法)は20℃で2.5×10-8Ω-1・cm-1であつ
た。
この膜状アセチレン高重合体を硫酸(H2SO4
量97%、精密分析用、和光純薬工業K.K.製)に
5秒間浸漬し、直ちに引き上げて脱気して2時間
後に電気伝導度を測定したところ、電気伝導度が
20℃で530Ω-1・cm-1のP型半導体であつた。
比較例 2 窒素ガスで完全に置換した1のガラス製反応
器に重合溶媒として常法に従つて精製したトルエ
ンを200ml、触媒としてテトラブトキシチタニウ
ムを2.94ミリモル及びトリエチルアルミニウム
7.34ミリモルをこの順序に室温で仕込んで触媒を
調製した。触媒は均一溶媒であつた。反応器を液
体窒素で冷却して系中の窒素ガスを真空ポンプで
排気した。−78℃に反応器を冷却してマグネチツ
ク・スターラーで触媒溶液を撹拌しながら1気圧
の圧力の精製アセチレンガスを吹き込んだ。重合
反応の初期に系全体は寒天状になり、撹拌が困難
になつた。
アセチレンガス圧を1気圧に保つたままで24時
間重合反応をそのまま継続した。系は赤紫色を呈
した寒天状であつた。重合終了後未反応のアセチ
レンガスを除去し、系の温度を−78℃に保つたま
ま200mlの精製トルエンで4回繰り返し洗滌し
た。洗滌後も溶液はやや褐色をおび、触媒は完全
に除去されなかつた。トルエン中で膨潤したゲル
状アセチレン重合体は、フイブリルが絡み合つた
均一なチツプ状であり、粉末状や塊状のポリマー
は生成していなかつた。
均一ゲル状物の一部を取り出して乾燥しゲル状
物中のアセチレン高重合体の量を測定したら、ゲ
ル状物中にアセチレン高重合体は10重量%含有さ
れていた。
上記のゲル状物を内側が厚さ10mm、たて100
mm、横50mmの直方体状の型枠に入れ、クロロメツ
キしたフエロ板ではさんで、室温で100Kg/cmの
圧力でトルエンを除きながらプレス成形して膜厚
が5mmの可撓性のある強靭なフイルム状成形品を
得た。このフイルム状成形品は電気伝導度(直流
四端子法で測定)が20℃で5×10-8Ω-1・cm-1
P型半導体であつた。
またこのフイルム状成形品をフラスコに入れ、
真空ポンプで空気を排気した後、ヨウ素の室温の
蒸気圧でヨウ素ガスを導入して12時間このフイル
ム状成形品を処理した。12時間処理後、未反応の
ヨウ素を真空ポンプで排気してヨウ素処理したフ
イルム状成形品を得た。このヨウ素処理したフイ
ルム状成形品は電気伝導度が20℃で95Ω-1・cm-1
のP型半導体であつた。
比較例 3 窒素ガスで完全に置換した1のガラス製反応
器に重合溶媒として常法に従つて精製したトルエ
ンを200ml、触媒としてテトラブトキシチタニウ
ムを2.94ミリモル及びトリエチルアルミニウム
7.34ミリモルをこの順序に室温で仕込んで触媒を
調製した。触媒は均一溶媒であつた。反応器を液
体窒素で冷却して系中の窒素ガスを真空ポンプで
排気した。−78℃に反応器を冷却してマグネチツ
ク・スターラーで触媒溶液を撹拌しながら1気圧
の圧力の精製アセチレンガスを吹き込んだ。重合
反応の初期に系全体は寒天状になり、撹拌が困難
になつた。
アセチレンガス圧を1気圧に保つたままで24時
間重合反応をそのまま継続した。系は赤紫色を呈
した寒天状であつた。重合終了後未反応のアセチ
レンガスを除去し、系の温度を−78℃に保つたま
ま200mlの精製トルエンで4回繰り返し洗滌し
た。洗滌後も溶液はやや褐色をおび、触媒は完全
に除去されなかつた。トルエン中で膨潤したゲル
状アセチレン重合体は、フイブリルが絡み合つた
均一なチツプ状であり、粉末状や塊状のポリマー
は生成していなかつた。
均一ゲル状物の一部を取り出して乾燥しゲル状
物中のアセチレン高重合体の量を測定したら、ゲ
ル状物中にアセチレン高重合体は10重量%含有さ
れていた。
上記の均一ゲル状物を真空乾燥して、ゲル状物
のトルエンの一部を除去して、ゲル状物中のアセ
チレン高重合体の量を50重量%にまで濃縮した。
濃縮物を室温で2本ロール(ロール温度は室温、
ロール間隙0.4mm、ロール径3インチ、ロール面
はクロムメツキ)を通してカレンダー加工して
0.5mm厚の均一なアセチレン高重合体のシートを
得た。この様にして得られたフイルムは約1重量
%のトルエンがまだ残存しており、室温で真空乾
燥して残存トルエンを除去した。
乾燥後のアセチレン高重合体のシートはシス含
量が95%であり電気伝導度(直流四端子法で測
定)が2.5×10-7Ω-1・のp型半導体であつた。
またこのフイルム状成形品をフラスコに入れ、
真空ポンプで空気を排気した後、ヨウ素の室温の
蒸気圧でヨウ素ガスを導入して12時間このフイル
ム状成形品を処理した。12時間処理後、未反応の
ヨウ素を真空ポンプで排気してヨウ素処理したフ
イルム状成形品を得た。このヨウ素処理したフイ
ルム状成形品は電気伝導度が20℃で103Ω-1・cm
-1のp型半導体であつた。
実施例 4 実施例1で得られたシス含量が94%のアセチレ
ン高重合体のシートを真空下200℃で2時間加熱
処理してトランス含量92%のアセチレン高重合体
を得た。
このアセチレン高重合体をナトリウム金属を
230℃に加熱しその蒸気で30分間処理したところ
得られたアセチレン高重合体は電気伝導度が150
Ω-1・cm-1のn型半導体であつた。
比較例 4 比較例1で得られたシス含量98%の膜状アセチ
レン高重合体を真空下200℃で2時間加熱処理を
行いトランス含量93%の膜状アセチレン高重合体
を得た。
このアセチレン高重合体を実施例4と同様の方
法で金属ナトリウムの蒸気で処理したところ得ら
れた膜状アセチレン高重合体は電気伝導度が30Ω
-1・cm-1のn型半導体であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シス含量が50%以上のアセチレン高重合体5
    〜95重量%と不活性有機溶媒95〜5重量%からな
    るゲル状物を温度50℃以下、圧力10〜1000Kg/cm2
    の範囲で加圧成形し、次いで50℃以下の温度でカ
    レンダー加工し、さらに電子受容性化合物又は電
    子供与性化合物で処理することを特徴とする高い
    電気伝導度を有するアセチレン高重合体成形品の
    製造方法。
JP3468680A 1980-03-21 1980-03-21 Preparation of highly electroconductive acetylene high polymer molded product Granted JPS56131636A (en)

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JP3468680A JPS56131636A (en) 1980-03-21 1980-03-21 Preparation of highly electroconductive acetylene high polymer molded product
US06/222,905 US4362680A (en) 1980-03-21 1981-01-05 Process for production of molded articles of acetylene polymer
GB8101514A GB2072197B (en) 1980-03-21 1981-01-19 Process for producing molded articles of acetylene polymers
FR8105503A FR2478525A1 (fr) 1980-03-21 1981-03-19 Procede de fabrication d'un article moule en un haut polymere de l'acetylene
DE3111031A DE3111031C2 (de) 1980-03-21 1981-03-20 Verfahren zur Herstellung eines Formgegenstandes aus einem Hochpolymeren des Acetylens

Applications Claiming Priority (1)

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JP3468680A JPS56131636A (en) 1980-03-21 1980-03-21 Preparation of highly electroconductive acetylene high polymer molded product

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JPS56131636A JPS56131636A (en) 1981-10-15
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JP3468680A Granted JPS56131636A (en) 1980-03-21 1980-03-21 Preparation of highly electroconductive acetylene high polymer molded product

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JP (1) JPS56131636A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07141734A (ja) * 1993-11-19 1995-06-02 Akai Electric Co Ltd Vtr等におけるカセット前蓋ロック解除装置

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JPH07141734A (ja) * 1993-11-19 1995-06-02 Akai Electric Co Ltd Vtr等におけるカセット前蓋ロック解除装置

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