JPS6341164B2 - - Google Patents

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JPS6341164B2
JPS6341164B2 JP4864480A JP4864480A JPS6341164B2 JP S6341164 B2 JPS6341164 B2 JP S6341164B2 JP 4864480 A JP4864480 A JP 4864480A JP 4864480 A JP4864480 A JP 4864480A JP S6341164 B2 JPS6341164 B2 JP S6341164B2
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JP
Japan
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acetylene
electrical conductivity
polymer
molded article
acetylene polymer
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JP4864480A
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Masao Kobayashi
Masaaki Kira
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、酸化安定性に優れた電導性アセチレ
ン高重合体成形品の製造方法に関し、更に詳しく
は嵩さ密度が0.7〜1.2g/cm3のアセチレン高重合
体成形品又はこのアセチレン高重合体成形品に電
子受容性化合物又は電子供与性化合物をドープし
て得られる高い電気伝導度を有するアセチレン高
重合体成形品を封止剤で封止することを特徴とす
る酸化安定性に優れた電導性アセチレン高重合体
成形品の製造方法に関する。
遷移金属化合物と有機金属化合物とからなるい
わゆるチーグラー・ナツタ触媒を用いてフイブリ
ル構造を有する膜状および繊維状アセチレン高重
合体を製造する方法は既に提案されている(特公
昭48−32581号)。また、最近、この方法によつて
得られる膜状アセチレン高重合体をCl2、Br2
I2、ICl、IBr、SbF5、AsF5、SiF4、PF5、パー
オキシジスルフリルジフロライド等の電子受容性
化合物、又はNa、K等の電子供与性化合物で処
理することによつてそれぞれP型又はn型の高い
電気伝導度を有するアセチレン高重合体が得られ
ることも見い出され、これらは新しい有機半導体
として注目を集めている〔J.C.S.Chem.Comm.、
578(1977)、Phys.Rev.Lett.、39、1098(1977)、
J.Am.Chem.Soc.、100、1013(1978)、J.Chem.
Phys.、69、5098(1978)〕。
しかしながら、電導性アセチレン高重合体は、
重合体中に二重結合が存在するため、その二重結
合が空気中の酸素によつて比較的に酸化劣化を受
け易いうえ、前記の特公昭48−32581号の方法で
製造される膜状又は繊維状のアセチレン高重合体
は、その嵩さ密度が高々0.65g/cm3(真比重1.20
g/cm3)の多孔質体であるため、空気中の酸素が
アセチレン高重合体の内部にまで拡散し、電子受
容性化合物又は電子供与性化合物(以下、両化合
物を併せてドーパントと呼称する)をドープして
得られる高い電気伝導度を有するアセチレン高重
合体、又はノンドープのアセチレン高重合体の酸
化劣化速度を更に増大させ、電気伝導度を著しく
低下させる難点を有している。
このアセチレン高重合体の酸化劣化を防止し
て、その電気伝導度の低下を抑制するためには、
従来、実質的に酸素透過がゼロであるガラス等で
アセチレン高重合体を封止することが必要であつ
た。しかし、アセチレン高重合体の耐熱性は高々
150〜200℃であるため、ガラス封止といつても実
質的にはガラス製容器の中に無酸素の状態で保存
しておくことが必要であり、工業的に完全な無酸
素状態にして電気素子として長時間実際に使用す
るには封止工程に多大の労力が必要があつた。従
つて、当業界の間では酸化安定性の良好な電導性
アセチレン高重合体が要望されていた。
本発明者等の一部は、既に成形加工性の良好な
アセチレン高重合体の製造方法及びその成形加工
性について幾つかの提案を行なつた(特願昭54−
36283号、同54−36288号、同54−54017号、同54
−54018号、同54−83929号)。これらの方法によ
れば、前記の特公昭48−32581号の方法では得ら
れなかつた嵩さ密度が0.7g/cm3以上の非多孔質
のアセチレン高重合体成形品を得ることができる
が、アセチレン高重合体成形品及びこの成形品に
ドーパントをドープして得られる高い電気伝導度
を有するアセチレン高重合体成形品の酸化安定性
は前記の特公昭48−32581号の方法で得られる多
孔質の成形品より著しく優れているものの必ずし
も満足すべきものではなかつた。
かかる観点から本発明者等は、酸化安定性に優
れた電導性アセチレン高重合体成形品を得るべく
種々検討した結果、電導性アセチレン高重合体成
形品を封止剤で封止すると、更に一層酸化安定性
に優れた電導性アセチレン高重合体成形品が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
既ち、本発明は、嵩さ密度が0.7〜1.2g/cm3
アセチレン高重合体成形品又はこの高重合体成形
品にドーパントをドープして得られる高い電気伝
導度を有するアセチレン高重合体成形品を封止剤
で封止することを特徴とする酸化安定性に優れた
電導性アセチレン高重合体成形品の製造方法に関
する。
本発明の方法によれば、電導性アセチレン高重
合体の成形品自体の酸化安定性が従来の低嵩さ密
度の電導性アセチレン高重合体成形品に比較して
格段に優れているため、これを封止剤で封止する
ことによつて更に酸化安定性が向上し、長期間に
わたつて使用しても電導度や機械的強度が低下し
ない。
本発明において用いられる嵩さ密度が0.7〜
1.20g/cm3の非多孔質アセチレン高重合体成形品
を得る方法としては、本発明者等の一部が既に提
案した特願昭54−36288号、同54−83929号を挙げ
ることができるが必ずしもこれ等の方法に限定さ
れるものではない。
上記の方法によれば、容易に任意の形状と任意
の肉厚を有する嵩さ密度が0.7〜1.2g/cm3の非多
孔質のアセチレン高重合体成形品を得ることがで
きる。
このようにして得られる嵩さ密度が0.7g/cm3
以上のアセチレン高重合体成形品、又はこのアセ
チレン高重合体成形品にドーパントをドープした
高い電気伝導度を有するアセチレン高重合体成形
品は、非多孔質であるため、アセチレン高重合体
成形品内での酸素の拡散が極力押さえられるから
酸化安定性が著しく増大する。
本発明において用いられるドーパントのうち、
電子受容性化合物としては()ヨウ素、臭素お
よびヨウ化臭素の如きハロゲン、()五フツ化
ヒ素、五フツ化アンチモン、四フツ化ケイ素、五
塩化リン、五フツ化リン、塩化アルミニウム、臭
化アルミニウムおよびフツ化アルミニウムの如き
金属ハロゲン化物、()硫酸、硝酸、フルオロ
硫酸、トリフルオロメタン硫酸およびクロロ硫酸
の如きプロトン酸、()三酸イオウ、二酸化窒
素、ジフルオロスルホニルパーオキシドの如き酸
化剤、()Ag、()テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、クロラニール、2.3
−ジクロル−5.6−ジシアノパラベンゾキノン、
2.3−ジブロム−5.6−ジシアノパラベンゾキノン
等を挙げることができる。また、電子供与性化合
物としては、ナトリウム、カリウム、セシウムを
挙げることができる。
これらのドーパントでアセチレン高重合体成形
品をドープする方法としては、()ドーパント
の蒸気を直接アセチレン高重合体成形品に接触さ
せる方法および()アセチレン高重合体成形品
を不活性有機溶媒または水に浸漬して、そこにド
ーパントを導入する方法等があげられるが、有機
溶媒とフイブリル構造を有するアセチレン高重合
体とのゲル状又は膨潤状組成物に予めドーパント
をドープしてから成形加工したものであつてもよ
い。
ドーピング時の温度、時間又はドーパントの濃
度等のドーピング条件は、用いるドーパントの種
類及び必要とされるアセチレン高重合体成形品の
電気伝導度によつて異つてくるので一概に限定す
ることはできないが、ドーピング時の温度は300
℃以下、好ましくは200℃以下で行うことが望ま
しい。ドーピング時の温度が300℃以上ではアセ
チレン高重合体成形品の劣化が起るので不適当で
ある。
又、アセチレン高重合体は酸素によつて比較的
容易に酸化劣化を受け易いのでドーピングは酸素
の無い状態で行うことが好ましいが、比較的短時
間であれば空気中で行つても一向に差し支えな
い。
ドーピングしながらアセチレン高重合体成形品
が所定の電気伝導度に到達したか否かは抵抗測定
法又は重量増加測定法等の方法によつて確認する
ことができる。
本発明において電導性アセチレン高重合体成形
品を封止するために用いられる封止剤は、アセチ
レン高重合体又はドーパントと反応せず、しかも
酸素を透過しない、融点が30℃以上のものであ
る。具体的には固形状パラフイン、固形状塩素化
パラフイン等の如き固形状パラフイン類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフツ化ビニリ
デン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(フル
オロエチレン−エチレン)、ポリイミド、ポリス
ルホン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペン
テン−1等の如き熱可塑性樹脂等が挙げられる。
これらの封止剤で電導性アセチレン高重合体成
形品を封止する方法は、用いる封止剤の種類によ
つて異なるので一概には決められないが、具体的
な封止の方法としては、()パラフインの如き
低融点のものは溶融して、それに直接電導性アセ
チレン高重合体成形品を浸漬して封止する方法、
()不活性有機溶媒に封止剤を溶解してその溶
液に電導性アセチレン高重合体成形品を浸漬後、
不活性有機溶媒を除去して封止する方法、()
フイルム状又は膜状の熱可塑性樹脂ではさんで封
止する方法等が挙げられる。封止剤の封止量は特
に制限されない。
本発明の方法により得られる電導性アセチレン
高重合体成形品は、その電気的性質を利用するこ
とにより、例えば電気抵抗素子、感熱素子、感光
素子等の電子機器の部品を製造するための有機半
導体材料として有用である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明する。
実施例 1 窒素ガスで完全に置換した1のガラス製反応
器に重合溶媒として常法に従つて精製したトルエ
ンを100ml、触媒としてテトラブトキシチタニウ
ムを2.94ミリモル及びトリエチルアルミニウム
7.34ミリモルを順次に室温で仕込んで触媒を調製
した。触媒は均一溶液であつた。反応器を液体窒
素で冷却して系中の窒素ガスを真空ポンプで排気
した。−78℃に反応器を冷去して1気圧の圧力の
精製アセチレンガスを吹き込んだ。
アセチレンガス圧を1気圧に保つたまま静置し
た状態で4時間重合反応をそのまま継続した。重
合終了後未反応のアセチレンガスを除去し、系の
温度を−78℃に保つたまま200mlの精製トルエン
で4回繰り返し洗滌した。洗滌後も溶液はやや褐
色をおび、触媒は完全に除去されなかつた。トル
エン中で膨潤したゲル状アセチレン重合体は、フ
イブリルが絡み合つた均一な膜状であり、粉末状
や塊状のポリマーは生成していなかつた。
上記の膜状ゲル状物(アセチレン高重合体含量
37重量%)をクロロメツキしたフエロ板にはさん
で徐々に圧力をあげて100Kg/cm2の圧力でトルエ
ンを除きながらプレス成形して膜厚が1.2mmの可
撓性のある強靭な膜状成形品を得た。この成形品
中の残存トルエン量は13重量%であつた。
この加圧成形品を室温で2本ロール(ロール温
度は室温、ロール間隙0.1mm、ロール径3インチ、
ロール面はクロムメツキ)を通してカレンダー加
工して膜厚が0.10mmの均一なアセチレン高重合体
のシートを得た。得られたシートには約1重量の
トルエンがまだ残存しており、室温で真空乾燥し
て残存トルエンを除去した。
得られたアセチレン高重合体のシートは嵩さ密
度が1.01g/cm3で非多孔質であり、またシス含量
が94%で電気伝導度(直流四端子法で測定)が
2.1×10-7Ω-1・cm-1のP型半導体であつた。
このアセチレン高重合体のシートに12mmHg圧
力の五フツ化ヒ素ガスを30分間ドープしたとこ
ろ、その電気伝導度は721Ω-1・cm-1であつた。
次いで、この電導性アセチレン高重合体シート
をパラフイン融液(融点63℃)に浸漬してパラフ
イン封止を行なつた後、空気中に1ケ月間放置し
その電気伝導度を測定したところ電気伝導度は
682Ω-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しない電導性アセチレ
ン高重合体シートを空気中に1ケ月間放置したと
ころ、その電気伝導度は310Ω-1・cm-1であつた。
比較例 1 窒素雰囲気下で内容積500mlのガラス製反応容
器に、5.1ml(15.0ミリモル)のチタニウムテト
ラブトキサイドを加え、20.0mlのトルエンに溶
し、5.4ml(40ミリモル)のトリエチルアルミニ
ウムを撹拌しながら加えて反応させ触媒溶液を調
製した。
この反応容器を液体窒素で冷却して、系中の窒
素ガスを真空ポンプで排気し、次いでこの反応溶
器を−78℃に冷却した。
反応容器を回転させて触媒溶液を反応容器の内
壁に均一に付着させた後、反応容器を静置させた
状態で直ちに1気圧の圧力の精製アセチレンガス
を導入して重合を開始した。重合開始と同時に反
応容器の内壁に金属光沢を有するアセチレン高重
合体が析出した。−78℃の温度で、アセチレン圧
を1気圧の状態に保つて1時間重合反応を行なつ
た後、未反応のアセチレンを真空ポンプで排気し
て重合を停止した。窒素雰囲気下で残存触媒溶液
を注射器で除去した後、−78℃に保つたまま精製
トルエン100mlで6回洗滌を繰り返し、次いで室
温で真空乾燥した。
触媒容液が反応器内壁に附着した部分に、その
部分と面積が等しく、厚さが90μm、シス含量が
98%で嵩さ密度が0.57g/cm2の多孔質の膜状アセ
チレン高重合体が得られた。
この膜状アセチレン高重合体の電気伝導度は20
℃で2.5×10-8Ω-1・cm-1であつた。
この膜状アセチレン高重合体に実施例1と全く
同じ方法で五フツ化ヒ素をドープしたところ、そ
の電気伝導度は205Ω-1・cm-1であつた。
次いで、この膜状電導性アセチレン高重合体を
実施例1と同様にパラフイン融液(融点63℃)に
浸漬してパラフイン封止を行なつた。
封止後、封止物を空気中に1ケ月間放置しその
電気伝導度を測定したところ、電気伝導度は52Ω
-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しない膜状電導性アセ
チレン高重合体を空気中に1ケ月間放置したとこ
ろ、その電気伝導度は0.38Ω-1・cm-1であつた。
実施例 2 実施例1で得られた嵩さ密度1.01g/cm3、シス
含量94%、電気伝導度2.1×10-7Ω-1・cm-1のアセ
チレン高重合体シートを真空下200℃で2時間加
熱処理してトランス含量92%で電気伝導度が3.5
×10-5Ω-1・cm-1のアセチレン高重合体シートを
得た。
このトランス体のアセチレン高重合体シートを
実施例1と同様にパラフイン融液に浸漬してパラ
フイン封止を行なつた。
封止後、封止物を空気中に1ケ月間放置しその
電気伝導度を測定したところ、電気伝導度は2.9
×10-5Ω-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しないトランス体のア
セチレン高重合体シートを空気中に1ケ月間放置
したところ、その電気伝導度は1.2×10-5Ω-1
cm-1であつた。
比較例 2 比較例1で得られたシス含量が98%、嵩さ密度
0.57g/cm3、電気伝導度2.5×10-8Ω-1・cm-1の膜
状アセチレン高重合体を実施例2と同様の方法で
熱処理してトランス含量94%で電気伝導度が1.8
×10-5Ω-1・cm-1の膜状アセチレン高重合体を得
た。
このトランス体の膜状アセチレン高重合体を実
施例1と同様にパラフイン融液に浸漬してパラフ
イン封止を行なつた。
封止後、封止物を空気中に1ケ月間放置しその
電気伝導度を測定したところ、電気伝導度は8.0
×10- 7Ω-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しないトランス体の膜
状アセチレン高重合体を空気中に1ケ月間放置し
たところ、その電気伝導度は2.5×10-8Ω-1・cm-1
であつた。
実施例 3 窒素ガスで完全に置換した1のガラス製反応
器に重合溶媒として常法に従つて精製したトルエ
ンを200ml、触媒としてテトラブトキシチタニウ
ムを2.94ミリモル及びトリエチルアルミニウム
7.34ミリモルを順次に室温で仕込んで触媒を調製
した。触媒は均一溶液であつた。反応器を液体窒
素で冷却して系中の窒素ガスを真空ポンプで排気
した。−78℃に反応器を冷却してマグネチツク・
スターラーで触媒溶液を撹拌しながら1気圧の圧
力の精製アセチレンガスを吹き込んだ。重合反応
の初期に系全体は寒天状になり、撹拌が困難にな
つた。
アセチレンガス圧を1気圧に保つたままで24時
間重合反応をそのまま継続した。系は赤紫色を呈
した寒天状であつた。重合終了後未反応のアセチ
レンガスを除去し、系の温度を−78℃に保つたま
ま200mlの精製トルエンで4回繰り返し洗滌した。
洗滌後も溶液はやや褐色をおび、触媒は完全に除
去されなかつた。トルエン中で膨潤したゲル状ア
セチレン重合体は、フイブリルが絡み合つた均一
なチツプ状であり、粉末状や塊状のポリマーは生
成していなかつた。
均一ゲル状物の一部を取り出して乾燥しゲル状
物中のアセチレン高重合体の量を測定したら、ゲ
ル状物中にアセチレン高重合体は10重量%含有さ
れていた。
上記の均一ゲル状物を真空乾燥して、ゲル状物
のトルエンの一部を除去して、ゲル状物中のアセ
チレン高重合体の量を50重量%にまで濃縮した。
このアセチレン高重合体のゲル状物をクロムメ
ツキしたフエロ板にはさんで徐々に圧力をあげて
4t/cm2の圧力でプレス成形し、次いで真空乾燥し
て残存有機溶媒を除去し、シス含量95%、膜厚
0.22mm、嵩さ密度0.99g/cm3の非多孔質アセチレ
ン高重合体成形品を得た。この成形品の電気伝導
度は5.9×10-8Ω-1・cm-1であつた。
この成形品に三酸化イオウのガスを15分間ドー
プして電気伝導度が920Ω-1・cm-1の電導性アセ
チレン高重合体成形品を得た。
次いで、この電導性アセチレン高重合体成形品
を塩化ビニリデン樹脂をテトラヒドロフランに溶
解した溶液に浸漬後、自然乾燥して成形品を塩化
ビニリデン樹脂で封止した。
封止後、封止物を空気中に1ケ月間放置しその
電気伝導度を測定したところ、電気伝導度は905
Ω-1・cm-1であつた。
一方、塩化ビニリデン樹脂で封止しない電導性
アセチレン高重合体成形品を空気中に1ケ月間放
置したところ、その電気伝導度は620Ω-1・cm-1
であつた。
実施例 4 実施例3で得られたシス含量95%、嵩さ密度
0.99g/cm3の非多孔質アセチレン高重合体成形品
を真空下200℃で2時間熱処理を行なつて、アセ
チレン高重合体成形品をトランス含量92%のもの
に異性化した。
得られたトランス体の成形品に金属ナトリウム
を220℃で加熱して得られるナトリウム蒸気を30
分間ドープして電気伝導度が120Ω-1・cm-1のn
型半導体を得た。
このn型の成形品を実施例1と同様の方法でパ
ラフインで封止した。封止物を空気中に1ケ月間
放置後、その電気伝導度を測定したところ、電気
伝導度は95Ω-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しないn型の成形品を
空気中に1ケ月間放置したところ、その電気伝導
度は15Ω-1・cm-1であつた。
比較例 3 比較例2で得られたトランス含量94%で電気伝
導度が1.8×10-5Ω-1・cm-1の多孔質膜状アセチレ
ン高重合体に実施例4と同様の方法で金属ナトリ
ウムの蒸気をドープして電気伝導度が21Ω-1・cm
-1のn型半導体を得た。
このn型の膜状アセチレン高重合体を実施例1
と同様の方法でパラフインで封止した。封止物を
空気中に1ケ月間放置後、その電気伝導度を測定
したら0.05Ω-1・cm-1であつた。
一方、パラフインで封止しないで空気中に1ケ
月間放置したところ、その電気伝導度は8×10-4
Ω-1・cm-1に低下していた。
実施例 5 実施例3で得られたアセチレン高重合体を10重
量%含有しているゲル状物30grを取り出して、窒
素置換したフラスコにヨウ素25grと共に入れ、そ
のままの状態で48時間放置した。48時間後にゲル
状物を取り出し、このゲル状物をクロムメツキし
たフエロ板にはさんで400Kg/cm2の圧力で室温で
加圧し嵩さ密度が0.88g/cm3の膜状の成形品を得
た。
この成形品を室温で10時間真空乾燥して未反応
のヨウ素と残存トルエンを除去した。このように
して得られた電導性アセチレン高重合体の電気伝
導度は118Ω-1・cm-1であつた。
この電導性アセチレン高重合体を実施例1と同
様の方法でパラフイン封止し空気中に1ケ月間放
置したところ、その電気伝導度は95Ω-1・cm-1
あつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 嵩さ密度が0.7〜1.2g/cm3のアセチレン高重
    合体成形品、又はこのアセチレン高重合体成形品
    に電子受容性化合物又は電子供与性化合物をドー
    プして得られる高い電気伝導度を有するアセチレ
    ン高重合体成形品を封止剤で封止することを特徴
    とする酸化安定性に優れた電導性アセチレン高重
    合体成形品の製造方法。
JP4864480A 1980-04-15 1980-04-15 Preparation of conductive acetylene high polymer molded item having excellent oxidation stability Granted JPS56145929A (en)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4864480A JPS56145929A (en) 1980-04-15 1980-04-15 Preparation of conductive acetylene high polymer molded item having excellent oxidation stability

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4864480A JPS56145929A (en) 1980-04-15 1980-04-15 Preparation of conductive acetylene high polymer molded item having excellent oxidation stability

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56145929A JPS56145929A (en) 1981-11-13
JPS6341164B2 true JPS6341164B2 (ja) 1988-08-16

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JP4864480A Granted JPS56145929A (en) 1980-04-15 1980-04-15 Preparation of conductive acetylene high polymer molded item having excellent oxidation stability

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JP (1) JPS56145929A (ja)

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Publication number Publication date
JPS56145929A (en) 1981-11-13

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