JPS6152390B2 - - Google Patents

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JPS6152390B2
JPS6152390B2 JP59136747A JP13674784A JPS6152390B2 JP S6152390 B2 JPS6152390 B2 JP S6152390B2 JP 59136747 A JP59136747 A JP 59136747A JP 13674784 A JP13674784 A JP 13674784A JP S6152390 B2 JPS6152390 B2 JP S6152390B2
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JP
Japan
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nitrogen
liquid
air
rectification column
oxygen
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JP59136747A
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Akira Yoshino
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Daido Sanso Co Ltd
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Daido Sanso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、高純度窒素ガス製造装置に関する
ものである。
〔背景技術〕
電子工業では極めて多量の窒素ガスが使用され
ているが、部品精度維持向上の観点から窒素ガス
の純度について厳しい要望をだしてきている。す
なわち、窒素ガスは、一般に、空気を原料とし、
これを圧縮機で圧縮したのち、吸着筒に入れて炭
酸ガスおよび水分を除去し、さらに熱交換器を通
して冷媒と熱交換させて冷却し、ついで精留塔で
深冷液化分離して製品窒素ガスを製造し、これを
前記の熱交換器を通して常温近傍に昇温させると
いう工程を経て製造されている。しかしながら、
このようにして製造される製品窒素ガスには、酸
素が不純分として混在しているため、これをその
まま使用することは不都合なことが多い。不純酸
素の除去方法としては、pt触媒を使用し窒素ガ
ス中に微量の水素を添加して不純酸素と200℃程
度の温度雰囲気中で反応させ水として除去する方
法およびNi触媒を使用し、窒素ガス中の不純
酸素を200℃程度の温度雰囲気においてNi触媒と
接触させNi+1/2O2→NiOの反応を起こさせて除
去する方法がある。しかしながら、これらの方法
は、いずれも窒素ガスを高温にして触媒と接触さ
せなければならないため、その装置を、超低温系
である窒素ガス製造装置中には組み込めない。し
たがつて、窒素ガス製造装置とは別個に精製装置
を設置しなければならず、全体が大形になるとい
う欠点がある。そのうえ、前記の方法では、水
素の添加量の調整に高精度が要求され、不純酸素
量と丁度反応するだけの量の水素を添加しない
と、酸素が残存したり、また添加した水素が残存
して不純分となつてしまうため、操作に熟練を要
するという問題がある。また、前記の方法で
は、不純酸素との反応で生じたNiOの再生(NiO
+H2→Ni+H2O)をする必要が生じ、再生用H2
ガス設備が必要となつて精製費の上昇を招いてい
た。したがつて、これらの改善が強く望まれてい
た。
また、従来の窒素ガスの製造装置は、圧縮機で
圧縮された圧縮空気を冷却するための熱交換器の
冷媒冷却用に、膨脹タービンを用い、これを精留
塔内に溜る液体空気(深冷液化分離により低沸点
の窒素はガスとして取り出され、残部が酸素リツ
チな液体空気となつて溜る)から蒸発したガスの
圧力で駆動するようになつている。ところが、膨
脹タービンは回転速度が極めて大(数万回/分)
であつて負荷変動に対する追従運転が困難であ
り、特別に養成した運転員が必要である。また、
このものは高速回転するため機械構造上高精度が
要求され、かつ高価であり、機構が複雑なため特
別に養成した要員が必要という難点を有してい
る。すなわち、膨脹タービンは高速回転部を有す
るため、上記のような諸問題を生じるのであり、
このような高速回転部を有する膨脹タービンの除
去に対して強い要望があつた。
この発明者は、このような要望に応えるため、
膨脹タービンを除去し、それに代えて外部から液
体窒素を寒冷として精留塔内に供給する窒素ガス
製造装置を開発し、すでに特許出願(特願昭58―
38050)している。この装置は、極めて高純度の
窒素ガスを製造しうるため、これまでのような精
製装置が全く不要になる。また、膨脹タービンを
除去しているため、それにもとづく弊害も全く生
じない。したがつて、電子工業向に最適である。
しかしながら、電子工業では、窒素ガス以外に、
酸素ガスも使用しており、1台の装置で窒素ガス
のみならず酸素ガスも製造しうるような装置の提
供が望まれてきている。
〔発明の目的〕
この発明は、膨脹タービンや精製装置を用いる
ことなく高純度の窒素ガスを製造でき、かつ同時
に酸素ガスも製造しうる高純度窒素ガス製造装置
の提供をその目的とするものである。
〔発明の開示〕
上記の目的を達成するため、この発明の高純度
窒素ガス製造装置は、外部より取り入れた空気を
圧縮する空気圧縮手段と、この空気圧縮手段によ
つて圧縮された圧縮空気中の炭酸ガスと水分とを
除去する除去手段と、この除去手段を経た圧縮空
気を超低温に冷却する熱交換手段と、この熱交換
手段により超低温に冷却された圧縮空気の一部を
液化して底部に溜め窒素のみを気体として上部側
から取り出す窒素精留塔を備えた窒素ガス製造装
置において、窒素精留塔の上部に設けられた凝縮
器内蔵型の分縮器と、窒素精留塔の底部の貯溜液
体空気を上記凝縮器冷却用の寒冷として上記分縮
器中に導く液体空気導入パイプと、上記分縮器中
で生じた気化液体空気を外部に放出する放出パイ
プと、窒素精留塔内で生成した窒素ガスの一部を
上記凝縮器内に案内する第1の還流液パイプと、
上記凝縮器内で生じた液化窒素を還流液として窒
素精留塔内に戻す第2の還流液パイプと、装置外
から液体窒素の供給を受けこれを貯蔵する液体窒
素貯蔵手段と、この液体窒素貯蔵手段内の液体窒
素を冷熱発生用膨脹器からの発生冷熱に代え圧縮
空気液化用の寒冷として連続的に上記窒素精留塔
内に導く導入路と、上記窒素精留塔に対する上記
液体窒素貯蔵手段からの液体窒素の供給量を制御
することにより上記分縮器内の液体空気の液面を
一定に制御する制御手段と、上記窒素精留塔から
気体として取り出される窒素および上記窒素精留
塔内において寒冷源としての作用を終え気化した
上記液体窒素を上記熱交換手段を経由させその内
部を通る圧縮空気と熱交換させることにより温度
上昇させ製品窒素ガスとする窒素ガス取出路と、
液体空気を対象とし窒素と酸素の沸点の差を利用
して両者を分離する酸素精留塔と、上記窒素精留
塔または分縮器の貯溜液体空気を上記酸素精留塔
内に供給する液体空気供給路と、上記酸素精留塔
内において分離された酸素を取り出す酸素取出路
を備えるという構成をとるものである。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく
説明する。
第1図はこの発明の一実施例を示している。図
において、9は空気圧縮機、10はドレン分離
器、11はフロン冷却器、12は2個1組の吸着
筒である。吸着筒12は内部にモレキユラシーブ
が充填されていて空気圧縮機9により圧縮された
空気中のH2OおよびCO2を吸着除去する作用をす
る。13は第1の熱交換器であり、吸着筒12に
よりH2OおよびCO2が吸着除去された圧縮空気
が、圧縮空気供給パイプ8を経て送り込まれる。
ここに送り込まれた圧縮空気は、熱交換器13の
熱交換作用により超低温に冷却される。14は第
2の熱交換器であり、圧縮空気供給パイプ8から
分岐した分岐パイプ9′により、H2OおよびCO2
の吸着除去された圧縮空気が送り込まれる。この
第2の熱交換器14に送り込まれた圧縮空気もそ
の熱交換作用により超低温に冷却される。15は
塔頂に、凝縮器21a内蔵の分縮器部21を備え
た窒素精留塔であり、第1の熱交換器13により
超低温に冷却されパイプ17を経て送り込まれる
圧縮空気をさらに冷却し、その一部を液化し液体
空気18として底部に溜め、窒素のみを気体状態
で上部天井部に溜めるようになつている。23は
装置外から液体窒素の供給を受けこれを貯蔵する
液体窒素貯槽である。上記精留塔15についてよ
り詳しく説明すると、上記精留塔15は、天井板
20の上側に分縮器21を備えており、かつそれ
自身の上部側の部分には、上記液体窒素貯槽23
から液体窒素が導入路パイプ24aを介して送入
されるとともに、上記分縮器21内の凝縮器21
aで生成した液体窒素が第2の導入路パイプ21
cを通つて供給される。これらの液体窒素は、液
体窒素溜め21d内に流下し、溢流分が精留塔1
5内を下方に流下し、精留塔15の底部から上昇
する圧縮空気と向流的に接触し冷却してその一部
を液化するようになつている。この過程で圧縮空
気中の高沸点成分は液化されて精留塔15の底部
に溜り、低沸点成分の窒素ガスが精留塔15の上
部に溜る。また、上記分縮器21内には、上記の
ように凝縮器21aが配設されており、精留塔1
5の上部に溜る窒素ガスの一部が第1の還流液パ
イププ21bを介して送入される。この分縮器2
1内は、精留塔15内よりも減圧状態になつてお
り、精留塔15の底部の貯留液体空気(N250〜
70%,O230〜50%)18が膨脹弁19a付きパ
イプ19を経て送り込まれ、気化して内部温度を
液体窒素の沸点以下の温度に冷却するようになつ
ている。この冷却により、凝縮器21a内に送入
された窒素ガスが液化し還流液となつて精留塔1
5内の液体窒素溜め21d内に流下するのであ
る。25は液面計であり、分縮器21内の液体空
気の液面が一定レベルを保つようその液面に応じ
てバルブ26を制御し液体窒素貯槽23からの液
体窒素の供給量を制御する。27は精留塔15の
上部に溜つた窒素ガスを取り出す取出パイプで、
超低温の窒素ガスを第1の熱交換器13内に案内
し、そこに送り込まれる圧縮空気と熱交換させて
常温にしメインパイプ28に送り込む作用をす
る。この場合、精留塔15の最上部には、窒素ガ
スとともに、沸点の低いHe(−269℃),H2(−
253℃)が溜りやすいため、取出パイプ27は、
精留塔15の最上部よりかなり下側に開口してお
り、He,H2の混在しない純窒素ガスのみを取り
出すようになつている。29は分縮器21内の気
化液体空気を第1の熱交換器13に送り込み熱交
換させたのち矢印Aのように逃気するパイプであ
り、29aはその保圧弁である。40は酸素精留
塔で、液体空気供給パイプ41によつて窒素精留
塔15の分縮器21の底部と連通しており、分縮
器21内に送り込まれた液体空気を、ヘツド差を
利用して取り込み、沸点の差によりそのなかの窒
素分を気化除去し酸素を液体の状態で底部に溜め
る作用をする。42は上記気化状態の不用液体窒
素を、気化液体空気放出用のパイプ29内に送り
込み、気化液体空気に混合して放出する放出パイ
プである。43は酸素精留塔40の底部に溜つた
液体酸素を取り出す取出パイプで、シリカゲルや
アルミナゲル等の炭化水素吸着剤が充填された吸
着筒43aおよび第2の熱交換器14を備えてい
る。すなわち、酸素精留塔40の底部に溜まつた
液体酸素中には、炭化水素が混入しているため、
これを吸着筒43aにおいて液相吸着除去して液
体酸素を高純度化したのち、第2の熱交換器14
に送入し、分岐パイプ9′から送り込まれた圧縮
空気と熱交換させ昇温ガス化して製品酸素ガス取
出パイプ44内に送り込むようになつている。4
5は第2の熱交換器14からパイプ17まで延び
る圧縮空気移送用パイプであり、その中間部が酸
素精留塔40内に位置して底部に溜つた液体酸素
を加熱してその一部を気化させ、パイプ41から
塔40内に流下する液体空気と向流的に接触させ
て精留効率を向上させるようになつている。な
お、30はバツクアツプ系ラインであり、空気圧
縮系ラインが故障したときに液体窒素貯槽23内
の液体窒素を蒸発器31により蒸発させてメイン
パイプ28に送り込み、窒素ガスの供給がとだえ
ることのないようにする。32は不純物分析計で
あり、メインパイプ28に送り出される製品窒素
ガスの純度を分析し、純度の低いときは、弁3
4,34aを作動させて製品窒素ガスを矢印Bの
ように外部に逃気する作用をする。
この装置は、つぎのようにして製品窒素ガスお
よび酸素ガスを製造する。すなわち、空気圧縮機
9により空気を圧縮し、ドレン分離器10により
圧縮された空気中の水分を除去してフロン冷却器
11により冷却し、その状態で吸着筒12に送り
込み、空気中のH2OおよびCO2を吸着除去する。
ついで、H2O,CO2が吸着除去された圧縮空気の
一部を第2の熱交換器14内に送り込んで低温に
冷却するとともに、残部を第1の熱交換器13に
送り込んで超低温に冷却し、その状態で精留塔1
5の下部内に投入する。ついで、この投入圧縮空
気を、液体窒素貯槽23から精留塔15内に送り
込まれた液体窒素および凝縮器21aで生成し流
下した液体窒素と接触させて冷却し、その一部を
液化して精留塔15の底部に液体空気18として
溜める。この過程において、窒素と酸素の沸点の
差(酸素の沸点−183℃,窒素の沸点−196℃)に
より、圧縮空気中の高沸点成分である酸素が液化
し、窒素が気体のまま残る。ついで、この気体の
まま残つた窒素の取出パイプ27から取り出して
第1の熱交換器13に送り込み常温近くまで昇温
させメインパイプ28から製品窒素ガスとして送
り出す。この場合、液体窒素貯槽23からの液体
窒素は、圧縮空気液化用の寒冷源として作用し、
それ自身は気化して取出パイプ27から製品窒素
ガスの一部として取り出される。他方、精留塔1
5の底部に溜つた液体空気18は、分縮器21内
に送り込まれて凝縮器21を冷却したのち、パイ
プ41を経て酸素精留塔40に送り込まれ、窒素
を気化除去され液体酸素となつて塔40内に残
る。この残つた液体酸素は、液体のまま吸着筒4
3aに送り込まれてそのなかの不純炭化水素を吸
着除去され、つづいて第2の熱交換器14内に送
り込まれて昇温気化され、炭化水素の混在してい
ない酸素ガスとして製品酸素ガス取出パイプ44
から取り出される。このようにして、高純度の窒
素ガスと炭化水素の混在していない酸素ガスとが
1台の装置により同時に得られるようになる。こ
の場合、得られる製品窒素ガスと製品酸素ガスの
比率(体積比)は、ほぼ10:1となる。
この高純度窒素ガス製造装置は、上記のように
膨脹タービンを用いず、高純度の製品窒素ガスと
酸素ガスとを製造しうるものであり、膨脹タービ
ンに起因する前記弊害を全く生じず、しかも精製
装置を不要化しうる。特に、この高純度窒素ガス
製造装置は、精留塔15の上部に凝縮器21a内
蔵型の分縮器21を設け、上記凝縮器21a内へ
精留塔15内で生成する窒素ガスの一部を常時案
内して液化するため、凝縮器21a内へ液化窒素
が所定量溜まつたのちはそれ以降生成する液化窒
素が還流液として常時精留塔15内に戻るように
なる。したがつて、凝縮器21aからの還流液の
流下供給の断続に起因する製品純度のばらつき
(還流液の流下の中断により上部精留棚では液が
なくなりガスの吹抜け現象を招いて製品純度が下
がり、流下の再開時には一定純度に戻る)を生じ
ず、常時安定した純度の製品窒素ガスを供給する
ことができる。しかもこの装置では、製品窒素ガ
スの需要量に変動が生じても液面計25のような
制御手段がバルブ26の開度等を制御し精留塔1
5に対する液体窒素の供給量を制御することによ
り分縮器21内の液体空気の液面を一定に制御す
るため、需要量の変動に迅速に対応でき、かつこ
のときにも先に述べた理由により純度ばらつきを
生じない。すなわち、製品窒素ガスの需要量が多
くなると、生成窒素ガスの殆どが取出パイプ27
から取り出され、凝縮器21aに送られる窒素ガ
スの量が少なくなつて凝縮器21aで生成される
還流液量が少なくなり、その結果、精留塔底部の
貯溜液体空気18の量が減少し、そこから送られ
る液体空気の量が減少し、そこから送られる液体
空気の量が減少するため分縮器21における液体
空気の液面が下がる。これにより液面計25が作
動し精留塔15に対する液体窒素の供給量を増加
させ、その気化により迅速に製品窒素ガスを製造
し需要量の増大に素早く対応する。そして、この
液体窒素の供給量の増加により精留塔底部の貯溜
液体空気量が増大しそれに伴つて分縮器21内の
液面が回復すると、液面計25によつて精留塔に
対する液体窒素の供給量が適正に減少制御され
る。他方、製品窒素ガスの需要量が少なくなる
と、上記とは逆に、分縮器21の液面が上昇する
ため、液面計25が作動して精留塔15に対する
液体窒素の供給量を減少させ液体窒素の過剰供給
にもとづく不合理を排除する。このように、この
装置は、純度のばらつきを生じることなく迅速か
つ合理的に需要量の変動に対応できるのである。
そのうえ、この装置によれば、上記窒素ガスと同
時に純度の高い酸素ガスを製造できるのであり、
1台の装置で2種類のガスの製造を可能にしうる
のである。
なお、第2図に示すように、分岐パイプ9′と
は別に、第2の分岐パイプ9aを設け、この第2
の分岐パイプ9aを、熱交換器14を経由させる
ことなく直接酸素精留塔40内に入れ、熱交換器
14で冷やされていない温度の高い圧縮空気で酸
素精留塔40の底部に溜る高純度の液体酸素を加
熱するようにしてもよい。このように比較的温度
の高い圧縮空気で液体酸素を加熱することによ
り、液体酸素を素早く昇温させうるようになり、
取出量の変化に素早く応答させうるようになる。
第3図は他の実施例を示している。
この装置は、窒素精留塔15の分縮器21から
ではなく、精留塔15の底部から液体空気供給パ
イプ41を酸素精留塔40まで延ばし、精留塔1
5の底部に溜る液体空気18を酸素精留塔40に
送入している。それ以外の部分は第1図の装置と
同じであり、作用効果も同じである。
なお第3図の窒素精留塔に代えて第4図に示す
ような構造の精留塔を用いてもよい。すなわち、
この精留塔15は、多数のパイプ20aが植設さ
れた仕切板20によつて分縮器21が精留塔15
の上部に設けられており、この分縮器21内に液
体窒素貯槽23から液体窒素が供給され、パイプ
19から精留塔15内に供給された圧縮空気が仕
切板20のパイプ20a内で液体窒素により冷却
されて酸素分を液化落下させ、窒素のみを気体の
状態で分縮器21の頂部より取り出すようになつ
ている。なお、29′は酸素精留塔40で生成し
た不用窒素ガスを逃気する放出パイプ、29′a
はその保圧弁である。
なお、以上の実施例は、いずれも酸素精留塔4
0の底部に溜つた液体酸素を吸着筒43aに送つ
ているが、第5図に示すように、気化した状態の
酸素を取り出し、これを、順次、吸着筒43a,
第2熱交換器14を通すようにしてもよい。そし
て、図示の一点鎖線で示す真空保冷函中に、図示
のように、精留塔15,40および熱交換器1
3,14を収容して外部からの熱侵入を断ち、精
製効率を一層向上させるようにしてもよい。ま
た、吸着筒43aは、炭化水素の吸着用に限定す
るものではなく、予め混入が予想されうる成分の
除去に適したものを用いることができるのであ
る。なお、場合によつては吸着筒43aを除いて
もよい。
さらに、第1図ないし第3図の装置ならびに第
5図の装置は、放出パイプ42を、窒素精留塔1
5の気化液体空気放出パイプ29に接続し、窒素
精留塔15の分縮器21と酸素精留塔40とを連
通状態にしているが、第6図に示すように、放出
パイプ42を気化液体空気放出パイプ29に接続
せずに独立させてもよい。このようにすることに
より、酸素精留塔40と窒素精留塔15とが相互
に独立した状態になるため、窒素精留塔15の窒
素ガス製造量に殆ど影響されることなく酸素ガス
の製造量の増減を図ることができるようになる。
また、酸素精留塔40内へは、分縮器21および
窒素精留塔15の双方から貯溜液体空気を供給す
るようにしてもよい。さらに、酸素精留塔40か
ら取り出された液体酸素をそのまま製品酸素とし
てもよい。
〔発明の効果〕
この発明の高純度窒素ガス製造装置は、膨脹タ
ービンを用いず、それに代えて何ら回転部をもた
ない液体窒素貯槽のような液体窒素貯蔵手段を用
いるため、装置全体として回転部がなくなり故障
を全く生じない。しかも膨脹タービンは高価であ
るのに対して液体窒素貯槽は安価であり、また特
別な要員も不要になる。そのうえ、膨脹タービン
(窒素精留塔内に溜る液体空気から蒸発したガス
の圧力で駆動する)は、回転速度が極めて大(数
万回/分)であるため、負荷変動(製品窒素ガス
の取出量の変化)に対するきめ細かな追従運転が
困難である。したがつて、製品窒素ガスの取出量
の変化に応じて膨脹タービンに対する液体空気の
供給量を正確に変化させ、窒素ガス製造原料であ
る圧縮空気を常時一定温度に冷却することが困難
であり、その結果、得られる製品窒素ガスの純度
がばらつき、頻繁に低純度のものがつくりだされ
全体的に製品窒素ガスの純度が低くなつていた。
この発明の装置は、それに代えて液体窒素貯槽を
用い、供給量のきめ細かい調節が可能な液体窒素
を寒冷源として用いるため、負荷変動に対するき
め細かな追従が可能となり、純度が安定していて
極めて高い窒素ガスを製造しうるようになる。し
たがつて、従来の精製装置が不要となる。特に、
この発明の装置は、窒素精留塔の上部に凝縮器内
蔵型の分縮器を設け、この分縮器内の凝縮器へ精
留塔内で生成する窒素ガスの一部を常時導入して
液化還流液化し、還流液が常時精留塔内へ戻るよ
うにすると同時に、制御手段によつて上記精留塔
に対する液体窒素貯蔵手段からの液体窒素の供給
量を制御して分縮器の液面を一定に保つようにす
るため、負荷変動に対して極めて迅速に対応で
き、その際、製品窒素ガスの純度ばらつきを生じ
ないのである。そのうえ、この装置は、酸素精留
塔を備えていて、窒素ガス採取後の酸素リツチな
液体空気を窒素精留塔から酸素精留塔に供給して
酸素を製造するため、高純度の酸素ガスの高効率
製造が可能になる。このように、この発明の装置
によれば、1台の装置で高純度の窒素ガスと高純
度の酸素ガスの効率よい製造が可能であるため、
電子工業向けに最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の構成図、第2図
はその変形例の構成図、第3図は他の実施例の構
成図、第4図はその変形例の構成図、第5図およ
び第6図はさらに他の実施例の構成図である。 9……空気圧縮機、12……吸着筒、13,1
4……熱交換器、15……窒素精留塔、17……
パイプ、18……液体空気、21……分縮器、2
1a……凝縮器、21d……液体窒素溜め、23
……液体窒素貯槽、24a……導入路パイプ、2
7……取出パイプ、28……メインパイプ、40
……酸素精留塔、41……液体空気供給パイプ、
42……放出パイプ、43……取出パイプ、43
a……吸着筒、44……製品酸素ガス取出パイ
プ、45……パイプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 外部より取り入れた空気を圧縮する空気圧縮
    手段と、この空気圧縮手段によつて圧縮された圧
    縮空気中の炭酸ガスと水分とを除去する除去手段
    と、この除去手段を経た圧縮空気を超低温に冷却
    する熱交換手段と、この熱交換手段により超低温
    に冷却された圧縮空気の一部を液化して底部に溜
    め窒素のみを気体として上部側から取り出す窒素
    精留塔を備えた窒素ガス製造装置において、窒素
    精留塔の上部に設けられた凝縮器内蔵型の分縮器
    と、窒素精留塔の底部の貯溜液体空気を上記凝縮
    器冷却用の寒冷として上記分縮器中に導く液体空
    気導入パイプと、上記分縮器中で生じた気化液体
    空気を外部に放出する放出パイプと、窒素精留塔
    内で生成した窒素ガスの一部を上記凝縮器内に案
    内する第1の還流液パイプと、上記凝縮器内で生
    じた液化窒素を還流液として窒素精留塔内に戻す
    第2の還流液パイプと、装置外から液体窒素の供
    給を受けこれを貯蔵する液体窒素貯蔵手段と、こ
    の液体窒素貯蔵手段内の液体窒素を冷熱発生用膨
    脹器からの発生冷熱に代え圧縮空気液化用の寒冷
    として連続的に上記窒素精留塔内に導く導入路
    と、上記窒素精留塔に対する上記液体窒素貯蔵手
    段からの液体窒素の供給量を制御することにより
    上記分縮器内の液体空気の液面を一定に制御する
    制御手段と、上記窒素精留塔から気体として取り
    出される窒素および上記窒素精留塔内において寒
    冷源としての作用を終え気化した上記液体窒素を
    上記熱交換手段を経由させその内部を通る圧縮空
    気と熱交換させることにより温度上昇させ製品窒
    素ガスとする窒素ガス取出路と、液体空気を対象
    とし窒素と酸素の沸点の差を利用して両者を分離
    する酸素精留塔と、上記窒素精留塔または分縮器
    の貯溜液体空気を上記酸素精留塔内に供給する液
    体空気供給路と、上記酸素精留塔内において分離
    された酸素を取り出す酸素取出路を備えたことを
    特徴とする高純度窒素ガス製造装置。
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