JPS6152388B2 - - Google Patents

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JPS6152388B2
JPS6152388B2 JP59089087A JP8908784A JPS6152388B2 JP S6152388 B2 JPS6152388 B2 JP S6152388B2 JP 59089087 A JP59089087 A JP 59089087A JP 8908784 A JP8908784 A JP 8908784A JP S6152388 B2 JPS6152388 B2 JP S6152388B2
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condenser
nitrogen
air
nitrogen gas
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Akira Yoshino
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Daido Sanso Co Ltd
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Daido Sanso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は極めて高純度の窒素ガスを安価に製
造でき、しかも故障の生じない高純度窒素ガス製
造装置に関するものである。
〔背景技術〕
電子工業では極めて多量の窒素ガスが使用され
ているが、部品精度維持向上の観点から窒素ガス
の純度について厳しい要望をだしてきている。す
なわち、窒素ガスは、従来、空気を原料とし、こ
れを圧縮器で圧縮したのち、吸着筒に入れて炭酸
ガスおよび水分を除去し、さらに熱交換器を通し
て冷媒と熱交換させて冷却し、ついで精留塔で深
冷液化分離して製品窒素ガスを製造し、これを前
記の熱交換器を通して常温近傍に昇温させるとい
う深冷液化方式により製造されている。しかしな
がら、このようにして製造される製品窒素ガスに
は、酸素が不純分として混在しているため、これ
をそのまま使用することは不都合なことが多い。
不純酸素の除去方法としては、pt触媒を使用し
窒素ガス中に微量の水素を添加し、不純酸素と
200℃程度の温度雰囲気中で反応させて水にして
除去する方法およびNi触媒を使用し、窒素ガ
ス中の不純酸素を200℃程度の温度雰囲気におい
てNi触媒と接触させNi+1/2O2→NiOの反応を起
こさせて除去する方法がある。しかしながら、こ
れらの方法は、いずれも窒素ガスを高温にして触
媒と接触させなければならないため、その装置
を、超低温系である窒素ガス製造装置中には組み
込めない。したがつて、窒素ガス製造装置とは別
個に精製装置を設置しなければならず、全体が大
形になるという欠点がある。そのうえ、前記の
方法では、水素の添加量の調整に高精度が要求さ
れ、不純酸素量と丁度反応するだけの量の水素を
添加しないと、酸素が残存したり、また添加した
水素が残存して不純分となつてしまうため、操作
に熟練を要するという問題がある。また、前記
の方法では、不純酸素との反応で生じたNiOの再
生(NiO+H2→Ni+H2O)をする必要が生じ、再
生用H2ガス設備が必要となつて精製費の上昇を
招いていた。したがつて、これらの改善が強く望
まれていた。
また、従来の深冷液化方式の窒素ガス製造装置
は、圧縮器で圧縮された圧縮空気を熱交換して冷
却するための熱交換器の冷媒冷却用に、膨脹ター
ビンを用い、これを、精留塔内に溜る液体空気
(深冷液化分離により低沸点の窒素はガスとして
取り出され、残部が酸素リツチな液体空気となつ
て溜る)から蒸発したガスの圧力で駆動するよう
になつている。ところが、膨脹タービンは回転速
度が極めて大(数万回/分)であるため、負荷変
動(製品窒素ガスの取出量の変化)に対するきめ
こまかな追従運転が困難である。したがつて、製
品窒素ガスの取出量の変化に応じて膨脹タービン
に対する蒸発液体空気の供給量を正確に変化させ
圧縮空気を常時一定温度に冷却することが困難で
ある。その結果、得られる製品窒素ガスの純度が
ばらつき、頻繁に純度の低いものがつくりだされ
るという問題があつた。また、このものは高速回
転するため機械構造上高精度が要求され、かつ高
価であり、機械が複雑なため故障が生じやすいと
いう難点を有している。
このため、近年、このような膨脹タービンを除
去したPSA方式の窒素ガス製造装置が開発され
た。PSA方式による窒素ガス製造装置を第1図に
示す。図において、、1は空気取入口、2は空気
圧縮器、3はアフタークーラー、3aは冷却水供
給路、4は油水セパレーターである。5は第1の
吸着槽、6は第2の吸着槽であり、V1およびV1
は空気作動弁で、空気圧縮器2によつて圧縮され
た空気を弁作用により吸着槽5または6に送り込
む。V3およびV4は真空弁であり、吸着槽5また
は6内を真空ポンプ6aの作用により真空状態に
する。6bは真空ポンプ6aに冷却水を供給する
冷却パイプ、6cはサイレンサー、6dはその排
気パイプである。V5,V6,V7およびV9は空気作
動弁である。7は製品槽であり、パイプ8により
吸着槽5,6に接続されている。7aは製品窒素
ガス取出しパイプ、7bは不純物分析計、7cは
流量計である。
この窒素ガス製造装置は、空気圧縮器2により
空気を圧縮し、この空気圧縮器2に付随するアフ
タークーラー3によつて、圧縮された空気を冷却
してセパレーター4で凝縮水を除去し、空気作動
弁V1またはV2を経由させて吸着槽5または6に
送入する。2基の吸着槽5,6はそれぞれ酸素吸
着用のカーボンモレキユラシーブを内蔵してお
り、これらの吸着槽5,6にはプレツシヤースイ
ング方式により一分間毎に交互に圧縮空気が送り
込まれる。この場合、圧縮空気が送り込まれてい
ない吸着槽6,5は真空ポンプ6aの作用により
内部が真空状態にされる。すなわち、空気圧縮器
2により圧縮された空気は、一方の吸着槽5,6
内に入りカーボンモレキユラシーブによつてその
なかの酸素分を吸着除去され、窒素ガスとなつて
弁V5,V7,V9を経て製品槽7内に送られパイプ
7aから取り出される。この時、他方の吸着槽
6,5は、空気圧縮器2からの空気が弁V2の閉
成によつて遮断され、かつ弁V4の開成によつて
内部が真空ポンプ6aにより真空吸引される。そ
の結果、カーボンモレキユラシーブに吸着された
酸素が吸引除去されカーボンモレキユラシーブが
再生される。このようにして、吸着槽5,6から
交互に窒素ガスが製品槽7に送られ製品窒素ガス
が連続的に得られる。このように、この窒素ガス
製造装置は、カーボンモレキユラシーブが酸素を
選択的に吸着するという特性を利用して窒素ガス
を製造するため、安価に窒素ガスを得ることがで
きる。しかしながら、前記のように、2基の吸着
槽5,6に一分間毎に交互に圧縮空気を送り、そ
れと同時に、他方の吸着槽内を真空吸引するた
め、弁が多数必要になるとともに、弁操作も煩雑
になり故障が多発しやすいという欠点を有してい
る。そのため、2個1組の吸着槽5,6を2組設
け、1組を予備としなければならない。このよう
にPSA方式による製造装置も多数の弁に起因する
故障の発生が多く、もう一式予備の設備を必要と
するというのが実情である。したがつて、故障が
生じず、かつ高純度なガスを安価に製造しうる窒
素ガス製造装置の開発が望まれていた。
〔発明の目的〕
この発明は、極めて高純度の窒素ガスを安価に
製造でき、しかも故障の生じない高純度窒素ガス
製造装置の提供をその目的とするものである。
〔発明の開示〕
この発明は、外部より取り入れた空気を圧縮す
る空気圧縮手段と、この空気圧縮手段によつて圧
縮された圧縮空気中の炭酸ガスと水分とを除去す
る除去手段と、この除去手段を経た圧縮空気を超
低温に冷却する熱交換手段と、この熱交換手段に
より超低温に冷却された圧縮空気の一部を液化し
て底部に溜め窒素のみを気体として上部側から取
り出す精留塔を備えた窒素ガス製造装置におい
て、精留塔の上部に設けられた凝縮器内蔵型の分
縮器と、精留塔の底部の貯溜液体空気を上記凝縮
器冷却用の寒冷として上記分縮器中に導く液体空
気導入パイプと、上記分縮器中で生じた気化液体
空気を外部に放出する放出パイプと、精留塔内で
生成した窒素ガスの一部を上記凝縮器内に案内す
る第1の還流液パイプと、上記凝縮器内で生じた
液化窒素を還流液として精留塔内に戻す第2の還
流液パイプと、装置外から液体窒素の供給を受け
これを貯蔵する液体窒素貯蔵手段と、上記精留塔
の内部の上部に設けられた第2の凝縮器と、上記
液体窒素貯蔵手段内の液体窒素を冷熱発生用膨脹
器からの発生冷熱に代え圧縮空気液化用の寒冷と
して連続的に上記第2の凝縮器に導く導入路と、
上記第2の凝縮器に対する上記液体窒素貯蔵手段
からの液体窒素の供給量を制御することにより上
記分縮器内の液体空気の液面を一定に制御する制
御手段と、上記第2の凝縮器内において寒冷とし
ての作用を終え気化した液体窒素を上記熱交換手
段に導きその内部を通る圧縮空気と熱交換させて
昇温させ装置外に導出する導出路と、上記精留塔
から気体として取り出される窒素を上記熱交換手
段を経由させその内部を通る圧縮空気と熱交換さ
せることにより温度上昇させ製品窒素ガスとする
窒素ガス取出路を備えた高純度窒素ガス製造装置
をその要旨とするものである。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて説明す
る。
第2図はこの発明の一実施例を示している。図
において、9は空気圧縮器、10はドレン分離
器、11はフロン冷却器、12は2個1組の吸着
筒である。吸着筒12は内部にモレキユラシーブ
が充填されていて空気圧縮器9により圧縮された
空気中のH2OおよびCO2を吸着除去する作用をす
る。13は第1の熱交換器であり、吸着筒12に
よりH2OおよびCO2が吸着除去された圧縮空気が
送り込まれる。14は第2の熱交換器であり、第
1の熱交換器13を経た圧縮空気が送り込まれ
る。15は塔頂に、第1の凝縮器21a内蔵の分
縮器21を備えた精留塔であり、第1および第2
の熱交換器13,14により超低温に冷却された
圧縮空気をさらに冷却し、その一部を液化して底
部に溜め、窒素のみを気体状態で上部側から取り
出すようになつている。すなわち、第1および第
2の熱交換器13,14を経て超低温(約−170
℃)に冷却された圧縮空気は、パイプ17により
精留塔15の底部から取り込まれる。23は外部
から液体窒素の供給を受けこれを貯蔵する液体窒
素貯槽である。上記精留塔15内には、第2の凝
縮器22aが配設されており、液体窒素貯槽23
から導入路パイプ24aを介して送入される液体
窒素を寒冷源とし、精留塔15の下部から取り込
まれ精留塔15内を上昇する圧縮空気を冷却して
酸素等の高沸点分を液化し精留塔15の底部に溜
め、沸点の低い窒素をガス状で精留塔15の上部
に溜める作用をする。24bは導出路パイプで、
上記第2の凝縮器22a内において寒冷としての
作用を終えて気化した気化液体窒素を、第2およ
び第1の熱交換器14,13を経由させて熱交換
させ常温ないしは常温近傍の温度に昇温したのち
装置外に導出する作用をする。第1の凝縮器21
aを内蔵する分縮器21は、天井板20の上側に
設けられ、精留塔15内よりも減圧状態になつて
いる。上記分縮器21には、精留塔15の底部の
貯留液体空気(N250〜70%,O230〜50%)が膨
脹弁19a付きパイプ19を経て送り込まれ、気
化して内部温度を液体窒素の沸点以下の温度に冷
却する。分縮器21内の凝縮器21aには、精留
塔15の上部に溜る窒素ガスが第1の還流液パイ
プ21bを介して送り込まれ冷却液化され第2の
還流液パイプ21cを通つて精留塔15の液体窒
素溜め21d内に流下しそこから溢流する。この
溢流窒素は、精留塔15の底部から上昇する圧縮
空気と向流的に接触し、上記第2の凝縮器22a
による冷却作用と相俟つて圧縮空気中の高沸点分
を液化落下させる。25は液面計であり、分縮器
21内の液体空気の液面に応じてバルブ26を制
御し液体窒素貯槽23からの液体窒素の供給量を
制御する。27は精留塔15の上部に溜つた窒素
ガスを製品窒素ガスとして取り出す取出パイプ
で、超低温の窒素ガスを第2,第1の熱交換器1
4,13内に案内し、そこに送り込まれる圧縮空
気と熱交換させて常温にしメインパイプ28に送
り込む作用をする。この場合、精留塔15の最上
部には、窒素ガスと共に、沸点の低いHe(−269
℃),H2(−253℃)が溜るため、取出パイプ2
7は、精留塔15の最上部より下側に開口してお
り、He,H2の混在しない純窒素ガスのみを取り
出すようになつている。29は分縮器21内の気
化液体空気を第2および第1の熱交換器14,1
3に送り込むパイプであり、29aはその保圧弁
である。第2および第1の熱交換器14,13で
熱交換(圧縮空気の冷却)を終えた気化液体空気
は第1の熱交換器13から矢印Aのように放出さ
れるようになつている。なお、30はバツクアツ
プ系ラインであり、空気圧縮系ラインが故障した
とき等に液体窒素貯槽23内の液体窒素を蒸発器
31により蒸発させてメインパイプ28に送り込
み、窒素ガスの供給がとだえることのないように
する。32は不純物分析計であり、メインパイプ
28に送り出される製品窒素ガスの純度を分析
し、純度の低いときは、弁34,34aを作動さ
せて製品窒素ガスを矢印Bのように外部に逃気す
る作用をする。
この装置は、つぎのようにして製品窒素ガスを
製造する。すなわち、空気圧縮器9により空気を
圧縮し、ドレン分離器10により圧縮された空気
中の水分を除去してフロン冷却器11により冷却
し、その状態で吸着筒12に送り込み、空気中の
H2OおよびCO2を吸着除去する。ついで、H2O,
CO2が吸着除去された圧縮空気を第1の熱交換器
13および第2の熱交換器14に送り込んで超低
温に冷却し、その状態で精留塔15の下部内に投
入する。そして、投入圧縮空気を、液体窒素溜め
21dからの溢流液体窒素および第2の凝縮器2
2aと接触させて冷却し、窒素と酸素の沸点の差
(酸素の沸点−183℃,窒素の沸点−196℃)を利
用して、圧縮空気中の高沸点成分である酸素を液
化し、窒素を気体のまま取出パイプ27から取り
出して第1の熱交換器13に送り込み常温近くま
で昇温させメインパイプ28から製品窒素ガスと
して送り出す。この場合、液体窒素貯槽23内の
液体窒素は、第2の凝縮器22aの寒冷源として
作用し、それ自身は気化して導出路パイプ24b
から、大気中に放出されたり、もしくは半導体製
造装置等の他の装置まで送られ原料窒素として利
用される。
この窒素ガス製造装置は、上記のように膨脹タ
ービンを用いず、高純度の製品窒素ガスを製造し
うるものであり、膨脹タービンに起因する前記弊
害を全く生じず、しかも精製装置を不要化しう
る。特に、この高純度窒素ガス製造装置は、精留
塔15の上部に第1の凝縮器21a内蔵型の分縮
器21を設け、上記第1の凝縮器21a内へ精留
塔15内で生成した窒素ガスの一部を常時案内し
て液化するため、第1の凝縮器21a内へ液化窒
素が所定量溜まつたのちはそれ以降生成する液化
窒素が還流液として常時精留塔15内に戻るよう
になる。したがつて、第1の凝縮器21aからの
還流液の流下供給の断続に起因する製品純度のば
らつき(還流液の流下の中断により上部精留棚で
は液がなくなりガスの吹抜け現象を招いて製品純
度が下がり、流下の再開時には一定純度に戻る)
を生じず、常時安定した純度の製品窒素ガスを供
給することができる。しかもこの装置では、製品
窒素ガスの需要量に変動が生じても液面計25の
ような制御手段がバルブ26の開度等を制御し第
2の凝縮器22aに対する液体窒素の供給量を制
御することにより分縮器21内の液体空気の液面
を一定に制御するため、製品窒素ガスの需要量の
変動に迅速に対応でき、かつこのときにも先に述
べた理由により純度ばらつきを生じない。すなわ
ち、製品窒素ガスの需要量が多くなると、生成窒
素ガスの殆どが取出パイプ27から取り出される
ため、、第1の凝縮器21aに送られる窒素ガス
の量が少なくなつて第1の凝縮器21aで生成さ
れる還流液量が少なくなり、その結果、精留塔底
部の貯溜液体空気18の量が減少し、そこから送
られる液体空気の量が減少する。そのため分縮器
21における液体空気の液面が下がる。これによ
り液面計25が作動し第2の凝縮器22aに対す
る液体窒素の供給量を増加させ、それによつて精
留塔15内における原料空気の液化量を増大させ
精留塔底部の貯溜液体空気量を増大させる。そし
て貯溜液体空気量が増大し、それに伴つて分縮器
21内の液面が回復すると、再び液面計25が作
動し精留塔15に対する液体窒素の供給量が減少
制御される。製品窒素ガスの需要量が少なくなる
と、上記とは逆に、分縮器21内の液面が上昇す
るため、液面計25が作動して精留塔15に対す
る液体窒素の供給量を減少させ液体窒素の過剰供
給にもとづく不合理を排除する。このように、こ
の装置は、純度のばらつきを生じることなく迅速
かつ合理的に需要量の変動に対応できるのであ
る。そのうえ、液体窒素貯槽23内の液体窒素は
第2の凝縮器22aに供給され、製品窒素ガスと
混じらないため、液体窒素を低圧で使用すること
ができて冷熱の有効利用を達成でき、使用液体窒
素量を節約できるようになる。また、上記液体窒
素として多少不純分が混じつているものも使用で
きるようになる。
第3図は他の実施例を示している。
すなわち、この高純度窒素ガス製造装置は、取
出パイプ27に、超低温において酸素および一酸
化炭素を選択的に吸着する吸着剤内蔵の酸素吸着
筒40を設けている。それ以外の部分は第2図の
装置と実質的に同じであるから相当部分に同一符
号を付して説明を省略する。
上記吸着剤としては、例えば3Å,4Å,もし
くは5Åの細孔径をもつ合成ゼオライト3A,4A
もしくは5A(モレキユラーシーブ3A,4A,
5A、ユニオンカーバイト社製)が用いられる。
この合成ゼオライト3A,4A,5Aは、それぞれ第
4図に示すように、超低温における酸素および一
酸化炭素(第4図では示していないが同図のO2
曲線と同様の曲線を示す)に対する優れた選択吸
着性を有している。したがつて、精留塔15の上
部空間から取り出された窒素ガス中の上記不純分
が除去され、製品窒素ガスの純度が一層向上す
る。この場合、酸素吸着筒40内へ導入される超
低温窒素ガス中の不純酸素および一酸化炭素量が
精留塔15を経ることによりすでに低レベルにな
つているため、吸着される酸素および一酸化炭素
量は微量である。したがつて、吸着筒も1基のみ
で足り、ゼオライトの再生も年1回で充分なので
ある。
第5図はさらに他の実施例を示している。
この高純度窒素ガス製造装置は、第1および第
2の熱交換器13,14ならびに精留塔15を1
点鎖線で示す真空保冷函内に収容し、真空断熱し
ている。それ以外の部分は第2図の実施例と同じ
である。特に、この実施例のように、精留塔15
を真空断熱すると、精留精度が向上するようにな
るため、製品窒素ガスの純度が一層向上するよう
になる。
〔発明の効果〕
この発明の高純度窒素ガス製造装置は、膨脹タ
ービンを用いず、それに代えて何ら回転部をもた
ない液体窒素貯槽のような液体窒素貯蔵手段を用
いるため、装置全体として回転部がなくなり故障
を全く生じない。しかも膨脹タービンは高価であ
るのに対して液体窒素貯槽は安価であり、また特
別な要員も不要になる。そのうえ、膨脹タービン
(窒素精留塔内に溜る液体空気から蒸発したガス
の圧力で駆動する)は、回転速度が極めて大(数
万回/分)であるため、負荷変動(製品窒素ガス
の取出量の変化)に対するきめ細かな追従運転が
困難である。したがつて、製品窒素ガスの取出量
の変化に応じて膨脹タービンに対する液体空気の
供給量を正確に変化させ、窒素ガス製造原料であ
る圧縮空気を常時一定温度に冷却することが困難
であり、その結果、得られる製品窒素ガスの純度
がばらつき、頻繁に低純度のものがつくりだされ
全体的に製品窒素ガスの純度が低くなつていた。
この発明の装置は、それに代えて液体窒素貯槽を
用い、供給量のきめ細かい調節が可能な液体窒素
を寒冷源として用いるため、負荷変動に対するき
め細かな追従が可能となり、純度が安定していて
極めて高い窒素ガスを製造しうるようになる。し
たがつて、従来のPSA方式のような精製装置が不
要となる。また、回転部がなく、PSA方式のよう
な多数の弁もないため故障が生じず、予備設備を
もう一組設けるという必要もない。特に、この発
明の装置は、精留塔の上部に凝縮器内蔵型の分縮
器を設け、この凝縮器へ精留塔内で生成した窒素
ガスの一部を常時導入して液化し還流液化し、還
流液が常時精留塔内へ戻るようにするため製品純
度のばらつきを生じず、かつ精留塔の内部に第2
の凝縮器を設けてそこへ液体窒素貯槽から液体窒
素を供給するため、上記液体窒素の圧力を下げて
液体窒素の使用量を低減できると同時に、多少不
純分の混入しているものも使用できるようになり
極めて実用的価値が高くなる。そのうえ、この装
置は、制御手段によつて上記第2の凝縮器に対す
る液体窒素貯槽からの液体窒素の供給量を制御し
て分縮器の液面を一定に保つようにするため、負
荷変動に対して極めて迅速に対応でき、その際、
製品窒素ガスの純度ばらつきを生じないのであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例の説明図、第2図はこの発明の
一実施例の構成図、第3図は他の実施例の構成
図、第4図はそれに用いる合成ゼオライトの特性
曲線図、第5図はさらに他の実施例の構成図であ
る。 9……空気圧縮器、12……吸着筒、13,1
4……熱交換器、15……精留塔、17……パイ
プ、18……液体空気、21……分縮器、21a
……第1の凝縮器、21d……液体窒素溜め、2
2a……第2の凝縮器、23……液体窒素貯槽、
24a……導入路パイプ、24b……導出路パイ
プ、27……取出パイプ、28……メインパイ
プ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 外部より取り入れた空気を圧縮する空気圧縮
    手段と、この空気圧縮手段によつて圧縮された圧
    縮空気中の炭酸ガスと水分とを除去する除去手段
    と、この除去手段を経た圧縮空気を超低温に冷却
    する熱交換手段と、この熱交換手段により超低温
    に冷却された圧縮空気の一部を液化して底部に溜
    め窒素のみを気体として上部側から取り出す精留
    塔を備えた窒素ガス製造装置において、精留塔の
    上部に設けられた凝縮器内蔵型の分縮器と、精留
    塔の底部の貯溜液体空気を上記凝縮器冷却用の寒
    冷として上記分縮器中に導く液体空気導入パイプ
    と、上記分縮器中で生じた気化液体空気を外部に
    放出する放出パイプと、精留塔内で生成された窒
    素ガスの一部を上記凝縮器内に案内する第1の還
    流液パイプと、上記凝縮器内で生じた液化窒素を
    還流液として精留塔内に戻す第2の還流液パイプ
    と、装置外から液体窒素の供給を受けこれを貯蔵
    する液体窒素貯蔵手段と、上記精留塔内の上部に
    設けられた第2の凝縮器と、上記液体窒素貯蔵手
    段内の液体窒素を冷熱発生用膨脹器からの発生冷
    熱に代え圧縮空気液化用の寒冷として連続的に上
    記第2の凝縮器内に導く導入路と、上記第2の凝
    縮器に対する上記液体窒素貯蔵手段からの液体窒
    素の供給量を制御することにより上記分縮器内の
    液体空気の液面を一定に制御する制御手段と、上
    記第2の凝縮器内において寒冷としての作用を終
    え気化した液体窒素を上記熱交換手段に導きその
    内部を通る圧縮空気と熱交換させ昇温させて装置
    外に導出する導出路と、上記精留塔から気体とし
    て取り出される窒素を上記熱交換手段を経由させ
    その内部を通る圧縮空気と熱交換させることによ
    り温度上昇させ製品窒素ガスとする窒素ガス取出
    路を備えたことを特徴とする高純度窒素ガス製造
    装置。
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