JPS6139034B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6139034B2
JPS6139034B2 JP7844182A JP7844182A JPS6139034B2 JP S6139034 B2 JPS6139034 B2 JP S6139034B2 JP 7844182 A JP7844182 A JP 7844182A JP 7844182 A JP7844182 A JP 7844182A JP S6139034 B2 JPS6139034 B2 JP S6139034B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shochu
mash
ginseng
carrots
rice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP7844182A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58198286A (ja
Inventor
Yonemi Tanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP57078441A priority Critical patent/JPS58198286A/ja
Publication of JPS58198286A publication Critical patent/JPS58198286A/ja
Publication of JPS6139034B2 publication Critical patent/JPS6139034B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Alcoholic Beverages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は人参を利用した全く新規な焼酎、つま
り人参焼酎を製造する方法に関するものである。 したがつて、本発明は、焼酎の産業分野だけで
なく、人参の有効利用という面でも非常に重用さ
れる技術である。 (従来の技術) 従来、人参を用いる酒類の製法としては、人参
粉末を麹と共に仕込んで酒を造る混醸法、袋に入
れた人参粉末を酒に単に浸す浸出法(外池良三
「酒の事典」東京堂出版、昭50−6−25、第179
頁)、及び、清酒製造における高濃度アルコール
生成に有効な物質についての添加効果を検討すべ
く、人参汁液上澄液を培地に添加した場合の技
術(醗酵工学雑誌、47〔11〕p.689−692、
(1969))が知られている。 しかしながら、これらの文献は清酒ないし醸造
酒の製造において人参を利用することを開示する
のみであつて、蒸留酒、特に焼酎の製造に人参を
利用することを開示はおろか示唆するものですら
ない。ましてや、焼酎製造に人参を利用すること
による後記するような顕著な効果については、何
の記載もない。 蒸留対象である焼酎もろみは、原料、仕込み、
発酵法、発酵温度のいずれにおいても通常の清酒
とは全く製法が異なるものである。したがつて、
これらのことからして、蒸留酒である焼酎の製造
に人参を利用することは、従来未知の新規な技術
なのである。ましてや、人参を利用することによ
つて、焼酎の風味が改善されて味、香り、コク、
口当り等にすぐれ、特に焼酎特有のいやなくさみ
が消えて非常にうまい焼酎が得られることにいた
つては、従来、示唆すらなされていないのであ
る。 (発明の目的) 本発明は、上記した技術の現状に鑑みてなされ
たものであつて、人参焼酎という従来未知の全く
新規な焼酎を製造することを目的とするものであ
る。 (発明の構成及び効果) 人参は、セリ科に属し、水分約90%、炭水化物
約8%(澱粉及びデキストリン3%、蔗糖2%、
還元糖3%)カロチン約13000IU、灰分約0.5%、
その他ペクチン及び粗繊維等を約1.5%を含有
し、すぐれた黄色野菜として四季を通して広く生
産されている。特に近年では、水田の裏作として
さかんに裁培されるようになり、地方によつては
栽培面積が100ha以上となり、30t/1ha以上の収
穫がある。しかしながら、そのうちの約1/3は二
股になつていたり瘤ができていたりして市販する
ことができず、飼料としての利用価値しかなく、
最悪の場合には廃棄したり肥料としてしか利用す
ることができない。したがつて、このような商品
価値がなく処分するのも困難な人参を有効に利用
することが当業界における重要な技術的課題とし
てクローズアツプされてきたのである。 本発明は、このような現状に鑑み、屑人参の利
用法について鋭意研究した結果、醸造技術におい
てこれを利用するのが最も有利であるとの結論に
達し、本発明を完成させるに到つた。 すなわち、本発明は人参もしくはその処理物を
焼酎もろみに添加し、熟成したもろみを単式蒸留
することを特徴とする人参焼酎の製造方法であ
る。 人参を利用して焼酎もろみを醸造し、これを蒸
留して得た焼酎は、蒸留酒特有の舌を刺すような
不快感が除去され、非常にマイルドなものとな
る。これらの効果は、人参のみでなく、その処理
物、例えばその擂漬物、破砕物、その汁部、その
滓部等でも同様にこれらの効果を達成することが
できる。また、人参もしくはその処理物は、生の
ままでも、蒸煮等の加熱処理を施したものでも、
同じ様に自由に使用して全く差し支えない。ま
た、本発明方法によれば、人参が有する不快な野
菜臭、生くささも発酵処理により又はアルコール
その他の作用によつて消失してしまい、これらの
異味、異臭が製品酒類に付与されることはない。 焼酎もろみは、常法によつて製造する。すなわ
ち、麹に汲み水を加え、これにSaccharomyces
cerevisiaeに属する培養酵母を加えて25℃程度で
仕込みを行い、30℃をあまりこえないように品温
を調節しながら5〜7日間熟成せしめて一次もろ
みを製造する。 麹としては、一般的には、穀類その他の原料、
例えば米、麦、大豆、〓、糠、栗、ヒエ、トウモ
ロコシ、コウリヤン、澱粉粕等にリゾプス属、ア
ブシジア属、アスペルギルス属といつたカビ類、
酵母類、乳酸菌、酪酸菌といつた細菌を接種培養
したものを指すが、Aspergillus oryzae又は
Aspergillus awamoriの胞子を培養した種麹を使
用して製造した麹も自由に使用することができる
し、市販されている麹製品も適宜必要に応じて自
由に使用することが可能であるので、麹について
は入手容易性上問題は全く存在しない。麹の中で
は、特に米麹ないし麦麹が一般的である。 このようにして製造した一次もろみに水及び主
原料を加えて20〜50℃で仕込みを行い、常法によ
り熟成を行う。熟成に要する日数は、芋製の場合
で約10〜15日、米製その他穀類原料及び黒糖製の
場合で約15〜20日である。このようにして、アル
コール分約9〜19度の二次もろみが得られる。 本発明方法を実施するには、人参を原料とし
て、これを生のまま、又は例えば100℃、3分間
といつた短時間瞬間加熱したもの、蒸煮したもの
を用い、また必要あればこれらの擂砕物、破砕
物、汁部、その滓部を、上記した一次もろみ及
び/又は二次もろみの工程中に添加すればよい。 このようにして製造した人参焼酎もろみを常法
にしたがつて単式蒸留機で蒸留すれば、人参蒸留
酒である人参焼ちゆうが得られる。10Kgのもろみ
を蒸留処理した場合、25〜45W/V%の蒸留酒が
1.2〜4.5得られる。本法によつて製造される蒸
留酒は、蒸留酒特有の舌に対する不快な刺激がな
く、アルコール濃度が高いにもかかわらず、舌感
が柔かくマイルドであり、味、香りともにすぐれ
ており、特に現代人の嗜好に良く適合している。 この点を立証するために次のようなパネルテス
トを行つた。 試験例 1 パネルとしては熟練したパネル10人に対して、
後記する実施例1で得られた人参焼酎を試飲して
10点満点法により各試験項目についてテストを行
つた。これと同時に、人参を除いたほかは実施例
1と同様に処理して製造した通常の焼酎を試飲し
て同様にテストを行い、次の結果を得た。
【表】 上記結果から明らかなように、味香りともに人
参焼酎の方がすぐれており、特に口に含んだとき
舌をさすような鋭い刺激感がなく、焼酎特有の異
臭が消失してむしろ香りが改善され、きわめてマ
イルドであつて非常に飲み口がやわらかく、舌感
においてはすべてのパネルが10点満点の評価をし
た。そして、人参焼酎は、各項目のいずれにおい
ても通常焼酎にくらべて格段にすぐれており、総
合点においても格段にすぐれていた。 試験例 2 米麹、蒸米及び吸み水70V/V%を原料としても
ろみにしておき、これに人参擂砕物30V/V%を加
えて発酵せしめ、得られたもろみを単式蒸留して
人参焼酎を製造した。 得られた人参焼酎2.0μを日立163型ガスクロ
マト装置に直接注入し、常法により各成分を測定
した。 同様にして、いずれも市販されている従来から
の焼酎である米焼酎(第2,3図)(みねのつゆ
及びケンジヨウ)、甲類焼酎(第4,5図)(タカ
ラ及び協和)、芋焼酎(第6図)(白波)について
も各成分の測定を行つた。 その結果は、添付図面に示したとおりである
が、そのクロマトグラフから明らかなように、本
法につて製造した人参焼酎(第1図)は、従来既
知の焼酎の悪臭、刺激味の主因であるアセトアル
デヒドの絶対量が、既知の焼酎に比して格段に低
いだけでなく、他の成分特にn−プロパノールに
対するアセトアルデヒドの相対量が従来の焼酎と
は全く逆の態様を示して、アルデヒドの相対量が
低くなつており、試験例1の官能テストの結果が
科学的にも完全に裏付けられたのである。 以下本発明の実施例を述べる。 実施例 1 (a) 一次もろみ 次の各成分を15〜30℃で10日間発酵せしめて
一次もろみを製造する。 Saccharomycea cerevisiae(協会7号)菌体
2.0g 蒸煮人参擂砕物 1.5Kg 米麹(Aspergillus awamori、IFO 4116 を用い常法により製麹したもの) 1.0Kg (b) 二次もろみ 次の各成分を20〜30℃で10日間発酵せしめ本
仕込みを実施する。 一次もろみ(上記a)工程に よつて製造したもの) 500 g 生人参擂砕物 15.0Kg 麦麹(Aspergillus awamori、IFO 4398 を用い常法により製麹したもの) 10.0Kg 得られた二次もろみを常法によつて単式蒸留し
て、エタノール含量が35W/V%のすぐれた品質
を有する焼ちゆう5を製造した。 得られた製品及び二次もろみの成分組成は、次
の第1表のとおりである。
【表】 実施例 2 (a) 一次もろみ 実施例1(a)と同じ。 (b) 生酸菌もろみ 次の各成分を30℃で5日間培養して、乳酸含
量が0.85%のもろもを製造する。 蒸煮人参擂砕物 500ml Lactobacillus plantarium IFO 3074 を殺菌人参汁中で35℃、5日間培養したもの
10ml Lactobacillus sake IFO 3541 を同様に培養したもの 10ml (c) 二次もろみ 次の各成分を15〜30℃で10日間発酵せしめ本
仕込みを実施する。 (a)で得た一次もろみ 500 g 人参擂砕物 15.0Kg コーン擂砕物 5.0Kg (b)で得た生酸菌もろみ 500 ml 麦麹(実施例1b)で製造したもの 5.0Kg 得られた二次もろみを単式蒸留し、エタノール
含量25W/V%のすぐれた焼酎7.5を製造した。 得られた製品の成分組成は次の第2表のとおり
である。
【表】 【図面の簡単な説明】
各図面は、第1図が、本発明に係る人参焼酎、
第2,3図が、比較例としての市販の米焼酎(み
ねのつゆ)、同(ケンジヨウ)、同じく第4,5図
が、甲類焼酎(タカラ)、同(協和)、同じく第6
図が甘藷焼酎(白波)のそれぞれのクロマトグラ
ムである。 図中各ピークは、それぞれ次の成分を表わす。
a:酢酸メチル、b:酢酸エチル、c:エチル及
びメチルアルコール、d:n−プロパノール、
e:アセトアルデヒド、f:イソアミルアルコー
ル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発醗中の焼酎もろみに人参もしくはその処理
    物を添加し、発醗を完了せしめた後、単式蒸留機
    で蒸留することを特徴とする人参焼酎の製造方
    法。
JP57078441A 1982-05-12 1982-05-12 人参焼酎の製造方法 Granted JPS58198286A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57078441A JPS58198286A (ja) 1982-05-12 1982-05-12 人参焼酎の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57078441A JPS58198286A (ja) 1982-05-12 1982-05-12 人参焼酎の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60116822A Division JPS6170969A (ja) 1985-05-31 1985-05-31 人参酒類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58198286A JPS58198286A (ja) 1983-11-18
JPS6139034B2 true JPS6139034B2 (ja) 1986-09-02

Family

ID=13662123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57078441A Granted JPS58198286A (ja) 1982-05-12 1982-05-12 人参焼酎の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58198286A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6119480A (ja) * 1984-07-09 1986-01-28 Honbou Syuzo Kk 焼酎の製造方法
JPH0634694B2 (ja) * 1984-10-11 1994-05-11 純二 森永 ニンニクを主原料とした焼酎の製造方法
JPS61152272A (ja) * 1984-12-25 1986-07-10 Nariwa Oozeki Syuzo Kk アルコ−ル性飲料
JP5754903B2 (ja) * 2010-09-09 2015-07-29 サントリーホールディングス株式会社 新規焼酎の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58198286A (ja) 1983-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101489999B1 (ko) 전통 메주에서 분리한 신규한 균주인 아스퍼질러스 오리재 cj 1354 균주와 이를 이용한 쌀 고추장 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 쌀 고추장
US4115591A (en) Process for producing koji and utilization of the koji
JP4577706B2 (ja) 液体麹の製造方法及びその利用
CN114365784B (zh) 一种利用微生物发酵改善咖啡风味的方法
US6110510A (en) Process for producing a seasoning sauce using smoked pork rind
JP4503002B2 (ja) 梅スピリッツの製造方法
KR101230280B1 (ko) 막걸리의 제조 방법
KR101788925B1 (ko) 유자 스파클링 약주의 제조방법
JPS6139034B2 (ja)
GB2041972A (en) Process for preparing soy sauce
JPH06225721A (ja) 発酵調味料およびその製法並びにそれを用いた漬物調味料
KR101762002B1 (ko) 콩식초의 제조방법 및 그로부터 수득되는 콩식초
KR102346060B1 (ko) 전통주 제조방법
KR20140055617A (ko) 메주를 이용한 즙장의 제조방법
JP3065694B2 (ja) 低塩醤油様調味液の製造法
JP3118122B2 (ja) 甘味調味料の製造法
JPH09149771A (ja) 昆布を含有する醤油及びこの醤油を使用した調味料
JPH01265878A (ja) 食酢の製造方法及び食酢組成物
JPH084473B2 (ja) 発酵調味料の製造法
JP5594870B2 (ja) ジャガイモ焼酎及びその製造方法
KR100280270B1 (ko) 식품의 향미개량법
KR102042229B1 (ko) 고추 추출액을 이용한 증류주의 제조방법
JP3448552B2 (ja) アルコール飲料の製造方法
DE10002389A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Würzmitteln aus Hanfsamen
CN107686797A (zh) 一种以绍兴风味甜酒专用曲为曲种的甜型酒及其酿造工艺