JPS6133457B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ 産業上の利用分野 本発明は、車輛を停止させた状態で走行状態を
設定して動的試験を行うシヤーシダイナモメータ
に関する。

Ｂ 発明の概要 本発明は、ダイナモメータと増速機構とをロー
ラ内に内蔵し、装置全体の小型化を達成したシヤ
ーシダイナモメータである。

Ｃ 従来の技術 自動車等の性能試験に使用されるシヤーシダイ
ナモメータは、その配置構成を表わす第１図に示
すように、被試験車の駆動輪を載せる一対のロー
ラ１と、該ローラ１の回転軸２に連結されるダイ
ナモメータ４と、負荷装置の小型化と配置上の自
由度をもたせる増速機６および被試験車輛の等価
慣性を与えるフライホイール７とから成り、それ
ぞれカツプリング５で連結されている。尚、オー
トバイ等の性能試験に使用されるシヤーシダイナ
モメータでは、１本のローラ１を備えている。

Ｄ 発明が解決しようとする問題点 被試験車輛との関係から軸受３に支承されるロ
ーラ１部分の小型化は困難であるが、広い試験場
敷地を望めない我国においては他の分を工夫する
ことによりシヤーシダイナモメータ全体として小
型化が望まれる。例えば、ダイナモメータ４を小
型化するためには増速機６を設けてダイナモメー
タ４の入力軸８が高速回転するようにさせれば良
いが、これによつて回転軸２からダイナモメータ
４までの間にそれぞれカツプリング５を介して増
速機６とフライホイール７とを直列に配設しなけ
ればならず、軸長が長くなつて結局はシヤーシダ
イナモメータ４の据付面積を広く取ることになり
上述の要望を満たすものとは言えない。

本発明は、ローラの内部空間を有効に利用して
ダイナモメータと増速機を内蔵することによりシ
ヤーシダイナモメータの小型化を企図しようとす
るものである。

Ｅ 問題点を解決するための手段 本発明のシヤーシダイナモメータは、揺動軸受
に支持された揺動軸と、揺動軸にベアリングを介
して回転自在に支持されると共に試験車輛の駆動
輪が載せられるローラと、ローラ内に設けられる
と共に揺動軸に固定された固定円筒と、固定円筒
内の中心に回転自在に設けられた回転軸と、ロー
ラの内部に装備されると共に固定円筒の内周面に
取付けられた固定子と回転軸に取付けられた回転
子からなるダイナモメータを備え、ローラと回転
子との間の一方端側に、ローラに設けられた内歯
と、固定円筒に回転自在に支持されると共に内歯
に噛合した遊星歯車と、回転軸に固着されると共
に遊星歯車に噛合した太陽歯車とから構成されて
ローラの回転を増速させて回転子を回転させる増
速機構を装備したことを特徴とする。

Ｆ 作 用 ローラの回転は、内歯、遊星歯車、太陽歯車を
介して回転軸に伝えられ、回転軸に取付けられて
いるダイナモメータの回転子をローラの回転に対
して増速して回転させる。

Ｇ 実施例 本発明に係るシヤーシダイナモメータの実施例
を図面に基づいて説明する。第２図に示すのは一
本のローラ１０の上に被試験車輛の駆動輪（図示
省略）を載せるタイプのもので、ローラ１０内に
固定円筒１５を設けてこれにダイナモメータ１１
の固定子１３を取付ける一方、前記ローラ１０と
遊星歯車列を介して接続される回転軸１６を設け
てこれに回転子１２を取付けたものである。前記
固定円筒１５は幾つかに分割製作されたものを一
体的に組立てたもので、揺動軸１７に固定されて
から揺動軸受１４に支持されている。この固定円
筒１５にはその内周面に固定子１３が取付けられ
る一方、ローラ１０の一方端側に設けられた内歯
１８と噛合する遊星歯車１９が回転自在に支持さ
れている。他方、該固定円筒１５の中心には回転
軸１６が回転自在に設けられ、回転軸１６の一方
端側に前述の遊星歯車１９と噛合する太陽歯車２
０が固着されている。したがつて、揺動軸１７に
回転自在に支持されているローラ１０が回転すれ
ば、この回転は遊星歯車１９を介して太陽歯車２
０に増速されて伝達され、固定円筒１５内の回転
子１２を回転させる。即ち、ローラの内歯１８と
遊星歯車１９および太陽歯車２０によつて増速機
構が構成されている。尚、ローラ１０は揺動軸１
７にベアリング２１を介して回転自在に支持され
ている。また、トルクメータ（図示省略）揺動軸
１７にカツプリング２２を介して連結される。更
に、該実施例の場合、電気式フライホイールが採
用される。

機械的フライホイールを採用した例を第３図に
示す。該実施例によると、回転軸１６の一端にフ
ライホイール（図示省略）を直接に連結するよう
に設けられている。即ち、固定円筒１５の一端部
を中空軸にして揺動軸受１４に支持させる一方、
この中空軸部分（揺動軸１７に相当する）１５ａ
から回転軸１６を外部へ引出すのである。フライ
ホイールはカツプリング２３を介して結合され
る。

尚、ローラ１０は駆動輪を同時に載せる一本の
ものでなくとも、二本のローラを連続円筒（図示
省略）で連結して同時に回転させる場合もある。
この場合、必要がなければダイナモメータおよび
増速機は一方のローラ内にのみ内蔵させれば済
む。

Ｈ 発明の効果 以上のように本発明によれば、駆動輪を載せる
ローラの内部空間を利用してダイナモメータと増
速機構を内蔵し、ローラの回転によつてダイナモ
メータの回転子を増速させるようにしたので、別
途ダイナモメータおよび増速機を設ける必要がな
い。したがつて、ダイナモメータと増速機の据付
スペースを節減でき、敷地の有効利用惹いては建
屋の建設費等を節減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシヤーシダイナモメータの配置
構成図、第２図は本発明に係るシヤーシダイナモ
メータのローラ部分の内部構造を示す断面図、第
３図は同じく他の実施例を示す断面図である。 図面中、１０はローラ、１１はダイナモメー
タ、１２は回転子、１３は固定子、１４は揺動軸
受、１５は固定円筒、１６は回転軸、１７は揺動
軸、１８，１９および２０は増速機構を構成する
内歯、遊星歯車および太陽歯車である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 揺動軸受に支持された揺動軸と、揺動軸にベ
   アリングを介して回転自在に支持されると共に試
   験車輛の駆動輪が載せられるローと、ローラ内に
   設けられると共に揺動軸に固定された固定円筒
   と、固定円筒の中心に回転自在に設けられた回転
   軸と、ローラの内部に装備されると共に固定円筒
   の内周面に取付けられた固定子と回転軸に取付け
   られた回転子からなるダイナモメータを備え、ロ
   ーラと回転子との間の一方端側に、ローラに設け
   られた内歯と、固定円筒に回転自在に支持される
   と共に内歯に噛合した遊星歯車と、回転軸に固着
   されると共に遊星歯車に噛合した太陽歯車とから
   構成されてローラの回転を増速させて回転子を回
   転させる増速機構を装備したことを特徴とするシ
   ヤーシダイナモメータ。