JPS61295085A

JPS61295085A - 被熱転写シ−ト

Info

Publication number: JPS61295085A
Application number: JP60137431A
Authority: JP
Inventors: Yoshikazu Itou; 伊藤　喜員
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1985-06-24
Filing date: 1985-06-24
Publication date: 1986-12-25
Anticipated expiration: 2010-02-08
Also published as: JPH0710630B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は熱転写シートと組み合わせて使用される被熱転
写シートの改良に関する。

（従来の技術）熱転写シートとしてポリエチレンテレフタレートフィル
ム等の表面に、昇華性染料およびバインダー等からなる
熱転写層を設けてなるものを用い、一方、被熱転写シー
トとして合成紙の表面にポリエステル樹脂等の塗工層を
設けてなるものを用いて、両シートを重ね合わせ、熱転
写シートの背面側から電気信号により制御されて発熱す
るサーマルヘッド等により点状に加熱し、熱転写層中の
昇華性染料をポリエステル樹脂等の塗工層中に転写させ
て文字や絵を形成する手法が試みられている。

しかし、上記のような手法においては被熱転写シートは
片側からの不均一な加熱を受けるために熱収縮して全体
にカールしやすく、また、加熱部分が凹状になりやすい
欠点がある。

これらの欠点を解消する意味で、基材として耐熱性の高
いプラスチックシートやセルロース繊維からなる紙を使
用することも考えられる。

けれども耐熱性の高いプラスチックシートは比較的汎用
性のあるポリエチレンテレフタレートフィルムであって
も価格が合成紙にくらべて高価である上、巻きぐせかつ
きやすく、セルロース繊維からなる紙の場合には得られ
る画像の濃度が合成紙を使用したときにくらべて低い欠
点がある。

（発明が解決しようとする問題点）従って、本発明においては得られる画像そのものは優れ
ている合成紙の長所を活かしつつ、合成紙を使用したと
きに生ずる上記欠点を解消することを目的としている。

（問題点を解決するための手段）本発明者は上記の問題点を解消するため種々研究を重ね
た結果、合成紙と受容層との間に水溶性合成樹脂または
合成樹脂水性エマルジョンを用いて中間層を設けること
により、上記の従来技術の欠点が解消されることを見い
出して本発明に至った。

本発明の被熱転写シートは、「合成紙上に、加熱により熱転写シートから移行する染
料を受容する受容層を有する被熱転写シートであって、
前記合成紙と前記受容層との間には、水溶性合成樹脂お
よび／または合成樹脂水性エマルジョンを用いて構成さ
れた中間層を有することを特徴とする被熱転写シート」
に関するものである。

以下、図面を参照しながら本発明を更に詳細に説明する
。

第１図は本発明の被熱転写シートの基本構造を示す断面
図であって、被熱転写シート１は基材である合成紙２の
上に中間層３および受容層４を有している。

（合成紙）合成紙２としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂等のポリオレフィン樹脂もしくはその他の樹脂に無
機質充填剤などを添加して混合し、押し出して製造した
もの、または、ポリスチレン樹脂もしくはポリプロピレ
ン樹脂等の樹脂のフィルムの表面に体質顔料を塗工して
製造したもの等、いずれも使用できる。

（中間層）中間層３は本発明の特徴的部分であり、水溶性合成樹脂
または合成樹脂水性エマルジョンを用いて構成されてい
るか、または、水溶性合成樹脂および合成樹脂水性エマ
ルジョンの両者を用いて構成されている。

本発明において水溶性合成樹脂や合成樹脂水性エマルジ
ョンを用いて中間層を構成すると合成紙の有する欠点が
解消される理由は明らかではないが、水溶性合成樹脂、
合成樹脂水性エマルジョン中の樹脂のいずれも溶解度パ
ラメーター’（ＳＰ値）が大きく、親水性ないし多くは
吸水性であり、従って、樹脂が水分を含有しているため
、加熱時に水分の蒸発により与えられた熱が緩和され、
合成紙に過度の熱がかかるのを防止し得るものと考えら
れる。

また、本発明において合成樹脂水性エマルジョンから形
成される中間層被膜は合成樹脂の有機溶剤溶液から形成
される被膜よりも、よりミクロポーラスであり、断熱的
な効果で合成紙にかかる熱を緩和できるものと考えられ
る。

水溶性合成樹脂としては、■ポリビニルアルコール、ポ
リアクリルアマイド、■カルボキシル基を含む各種の樹
脂、例えば、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチ
レン等、■セルロース樹脂、例えば、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース等、■澱粉、カゼイン等
が使用できる。なお、米明細書においてはアルカリで水
溶化する自己乳化性合成樹脂をも含めて水溶性合成樹脂
と称讐ることとする。

合成樹脂水性エマルジョンとしては、ポリアクリル酸エ
ステル類、エチレン／酢酸ビニル共重合体、ポリウレタ
ン、ポリエステル等が使用できる。

水溶性合成樹脂と合成樹脂水性エマルジョンとはおのお
の単独で用いて中間層３を形成することが可能である。

ただし、水溶性合成樹脂のみを使用した場合と合成樹脂
水性エマルジョンのみを使用した場合とでは、水溶性合
成樹脂のみを使用した場合の方が上層の受容層４と中間
層３との接着性が若干低い。また、合成樹脂水性エマル
ジョンンのみを使用した場合は前記した熱の緩和効果が
若干ではあるが低い。この意味で、水溶性合成樹脂およ
び合成樹脂水性エマルジョンを併用するのがよい。

水溶性合成樹脂と合成樹脂水性エマルジョンとの混合比
は、使用する水溶性合成樹脂、合成樹脂水性エマルジョ
ンの種類に応じて、塗工性、塗膜の耐ブロッキング性等
を考慮して選択する必要があるが、水溶性合成樹脂／合
成樹脂水性エマルジョンおのおのの固形分の比が９：１
〜３ニアであることが好ましい。ここで９：１よりも水
溶性合成樹脂が多くなると、上層の受容層４との密着性
が低くなり、また、３ニアよりも合成樹脂水性エマルジ
ョンが多（なると、熱収縮性が残存するのでカール防止
効果が充分でない。

上記のような水溶性合成樹脂および／または合成樹脂水
性エマルジョンを用いて構成された中間層は塗工量（乾
燥時基準）で３〜２０ｇ／Ｍであることが好ましい。

中間層４には塗工時の塗料の塗布適性、塗膜の耐ブロッ
キング性・隠蔽性の向上の意味で体質顔料が添加しであ
ることが好ましく、体質顔料としては酸化チタン、酸化
亜鉛、クレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等が使用
できる。

体質顔料は受容層４の表面に中間層３の表面状態が影響
して画像の荒れが生じるのを防止する意味で、中間層３
を構成する合成樹脂固形分の１００重量部中に５重量部
〜３０重量部含まれていることが好ましい。

中間層４は水溶性合成樹脂および／または合成樹脂水性
エマルジョン、必要に応じて体質顔料等の添加剤ならび
にその他の添加剤、溶剤希釈剤等と共に混練して塗料化
し、エアーナイフコーティング、リバースロールコーテ
ィング、グラビアコーティングまたはワイヤーバーコー
ティング等のコーティング方法により塗布し、乾燥させ
て形成することができる。

（受容層）受容層５は熱転写シートから移行してくる昇華性染料を
受容する働きをするものであり、具体的には次のような
合成樹脂を用いて構成される。

（イ）エステル結合を有するもの。

ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアク
リレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等。

（ロ）ウレタン結合を有するもの。

ポリウレタン樹脂等。

（ハ）アミド結合を有するもの。

ポリアミド樹脂（ナイロン）。

（ニ）尿素結合を有するもの。

尿素樹脂等。

（ホ）その他極性の高い結合を有するもの。

ポリカプロラクトン樹脂、スチレン／マレイン酸樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等。

上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物もしく
は共重合体等も使用できる。

あるいは上記のような合成樹脂を単に用いて構成された
ものでなく、次のような海−島構造を有する受容層も使
用できる。

例えば、−１００〜２０℃のガラス転移温度を有する合
成樹脂により受容層の第１領域を、また４０℃以上のガ
ラス転移温度を有する合成樹脂により受容層の第２領域
をそれぞれ形成して第１および第２の領域を共に受容層
４の表面に露出させ、第１領域を表面の１５％以上とす
ると同時に第１領域を互いに独立して島状に形成し、そ
れぞれの島状部の長手方向の長さを好ましくは０．５〜
２００μｍとしたもの。

上記した（イ）〜（ホ）の材料を使用して構成されたも
の、海−島構造を有するもののいずれにも更に必要に応
じてシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、参加亜鉛等
の体質顔料を含ませることができる。

受容層４も中間層３と同様に、層を構成する合成樹脂お
よび必要に応じて添加するその他の成分と共に混練して
塗料化し、エアーナイフコーティング、リバースロール
コーチインク、クラビアコーティングまたはワイヤーバ
ーコーティング等のコーティング方法により塗布し、乾
燥させて形成することができる。

本発明の被熱転写シートは基本的には以上のような構造
からなっているが、更に次のような改変を施してもよい
。

（カール防止層）第２図は改変の一例を示し、被熱転写シート１は第１図
のものに加えて、中間層３および受容層４を有していな
い方の面、即ち背面にカール防止層５を有している。

本発明の被熱転写シートの中間層３を構成する合成樹脂
として水溶性合成樹脂の割合が多いときには、中間層３
のある側を内面としてカールする傾向があるので、カー
ルを防止する意味で、このようなＮ５を設けるとよい。

カール防止層５は前記した中間層３と同様の材料を用い
て形成できるが、サーマルヘッド等により加熱される側
ではないから、水溶性樹脂、合成樹脂水性エマルジョン
のいずれでも、また、それらの混合物で形成してもよく
、混合比も限定されないし、体質顔料の添加も任意であ
り、添加する際の割合も中間層３の説明におけるのと同
様な定義において５０重量部〜２００重量部と広くとる
ことができる。ただし、合成紙２の表裏の両面に同じ塗
料を塗布すれば、塗料の種類が少なくて済み、煩雑さが
なくなる利点はある。

（使用法）本発明の被熱転写シート１ば第２図に示すように、支持
体６に、昇華性染料およびバインダ−等からなる熱転写
層７を積層しである熱転写シート８と受容層４および熱
転写層７が接するようにして両シートを重ね合わせ、熱
転写シートの背面側から画像情報に応じた□電気信号に
より制御されて発熱するサーマルヘッドなどの点状印字
手段により加熱し、熱転写層７から受容層４に昇華性染
料を移行させて、受容層４に文字□や絵を形成するもの
であり、このような手法によればテレビジョンの画゛面
のコピー、′磁気□記録媒体に記録された画像情報のコ
ピー、コン□ピユーター処理による製版内容のコピー買
・校正刷の代替）等が可能になる。

（実施例）１１■上（被熱転写シート）基材シートとして合成紙（玉子油化合成紙製、ユボＦＰ
Ｇ’１５０、厚さ１’５’０μｍｍ）を用い、■自己乳
化性ポリエチレン（製鉄化学製、ザイクセンＮ）と■ポ
リウレタン樹脂エマルジョン（保土谷化学製、アイゼラ
ックス５−１０６０）をそれぞれ水で希釈し混合して■
：■−８０：２′０（固形分比）、固形分１５％の塗料
を調製□し、上記合成紙の片面にワイヤーバーを用いて
塗布し乾燥させ、１２ｇ／ｒｒｒ（固形分）の中間層を
設けた。

更に下記組成の受容層用組成物を用いてやはりワイヤー
バーを用いて９ｇ／ｒｒｒ（固形分）の受容層を設けて
被熱転写シートとした。

ヘキサノン＝４／４／２、重量比）（熱転写シート）一方、片面に熱硬化アクリル樹脂からなる耐熱性層を設
けた厚さ６μｍのポリエチレンテレフタレートフィルム
（東洋結語）を基材とし、耐熱性層を設けた側とは反対
の側に下記組成物をワイヤーバーを用いて塗布し乾燥さ
せ、１ｇ／ｍ′（固形分）の熱転写層を設け、熱転写シ
ートとした。

熱転写層用組成ノ勿− 分散染料・・・・・・・・・・・・４重量部（日本火薬
製、ＫＳＴ−Ｂ−１３６）エチルヒドロキシエチルセルロース上記で得られた熱転写シートと被熱転写シートとをいず
れも１０ｃｍ角の大きさにカットして両シートを熱転写
層と受容層とが接触するようにして重ね合わせ、熱転写
シートの耐熱性層側よりサーマルヘッドにて加熱し、そ
の後、両シートを剥離し、受容層に熱転写層中の染料を
転写させた。

転写後の被熱転写シートを平らな面に置き、カールの状
態を観察したところ、平均で２ｍｍのカール高さであり
、被熱転写シートの裏面から見て熱転写画像の部分的凹
凸は殆ど認められなかった。

比較例１　（中間層の効果）実施例］と同様に、ただし、中間層を設けずに被熱転写
シートとして同様に熱転写を行ったところカール高さは
平均で７ｍｍであり、被熱転写シートの裏面から見て熱
転写画像に部分的に凹凸が見られた。

実施例２（被熱転写シート）基材シートとして合成紙（玉子油化合成祇製、ユボＦＰ
ＧＩ　１０、厚さ１１０μｍ）を用い、■ポリビニルア
ルコール（日本合成化学工業製、ゴーセノールＮ　Ｈ−
１８）の水溶液と■ポリエステル樹脂のサスペンション
（東洋紡製、パイロナール１２００）とを■：■−４＝
６　（固形分比）となるように混合し、上記合成紙の片
面にワイヤーバーを用いて塗布し乾燥させ、７ｇ／ｍ＜
固形分）の中間層を設けた。更に、合成紙の反対面には
、ポリエチレン樹脂水溶液（製鉄化学製、ザイクセンＮ
）にその固形分１００重量部に対しクレー１００重量部
を混合した塗料を塗布し乾燥させて５ｇ／ｍ（固形分）
のカール防止層を設けた。

上記の被熱転写シートを用いた以外は実施例１と同様に
して熱転写を行ったところ、カール高さは平均で３ｍｍ
であった。

１ｌ１１（中間層・カール防止層の効果）中間層とカー
ル防止層とを設けずに、その他は実施例２と同様にして
被熱転写シートを作成し、熱転写を行ったところ、カー
ル高さは平均でｌＱｍｍであった。

また、中間層のみを設けずに、その他は実施例２と同様
にして被熱転写シートを作成し、熱転写を行ったところ
、カール高さは平均で８ｍｍであった・更にまた、カール防止層を設けずに、その他は実施例２
と同様にして被熱転写シートを作成して熱転写を行った
ところ、カール高さは平均で５ｍｍであった。

実施例３実施例１で用いたのと同じ合成紙に、自己乳化性ポリエ
チレン（製鉄化学製、ザイクセンＮ）に酸化チタンを１
５％（ザイクセンＮの固形分１００重量部に対し１５重
量部の意味）添加し混練して塗料とし、ワイヤーバーを
用いて塗布し乾燥させ、Ｌｏｇ／ｍ（固形分）の中間層
を設けた。その後、受容層を６　ｇ　／　ｇにした以外
は実施例１と同様にして熱転写を行ったところ平均でカ
ール高さは１ｍｍであり、被熱転写シートの裏面から見
て熱転写画像の部分的凹凸は認められなかった。この被
熱転写シートは中間層と受容層との密着強度が実施例１
のものとくらべて、若干弱目であった。

実施例４実施例１で用いたのと同じ合成紙の片面にポリエステル
樹脂のサスペンション（東洋紡製、パイロナール１２０
０）をワイヤーバーを用いて塗布し乾燥させ、１０ｇ／
ｒ＋？（固形分）の中間層を設けた。その後、受容層を
５　ｇ／ｍにした以外は実施例１と同様にして熱転写を
行ったところ平均でカール高さは４ｍｍであり、被熱転
写シートの裏面から見て熱転写画像の部分的凹凸は殆ど
認められなかった。

（発明の効果）以上の説明で明らかなように、本発明の被熱転写シート
は基材としての合成紙と受容層との間に水溶性合成樹脂
および／または合成樹脂水性エマルジョンを用いて構成
された中間層を有しているので、熱転写シートと組み合
わせて加熱しても合成紙が部分的に熱収縮したり、カー
ルしたり、あるいは、特に高エネルギーで加熱された部
分の基材が凹状となる欠点が解消され゛る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の被熱転写シートの構造を示す断面図・
　・　　　曲−−“ 第１図は本発明の被熱転写シートの他の態様を示す断面
図、第３図は熱転写の様子を禾す断面図である。（符号の説明）１・・・・被熱転写シート２・・・・合成紙３・・・・中間層４・・・・受容層５・・・・カール防止層６・・・・支持体７・・・・熱転写層８・・・・熱転写シート容　英　ギ紳　至　ゼ躯　　４）−乍ｊ　　　　　娃１−し１−」

Claims

【特許請求の範囲】

（１）合成紙上に、加熱により熱転写シートから移行す
る染料を受容する受容層を有する被熱転写シートであっ
て、前記合成紙と前記受容層との間には、水溶性合成樹
脂および／または合成樹脂水性エマルジョンを用いて構
成された中間層を有することを特徴とする被熱転写シー
ト。
（２）中間層は水溶性合成樹脂と合成樹脂水性エマルジ
ョンおのおのの合成樹脂固形分の比が９：１〜３：７で
あることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の
被熱転写シート。
（３）中間層は更に体質顔料を含むことを特徴とする特
許請求の範囲第（１）項記載の被熱転写シート。
（４）体質顔料を中間層を構成する合成樹脂固形分１０
０重量部中に３０重量部以下含むことを特徴とする特許
請求の範囲第（３）項記載の被熱転写シート。
（５）合成紙の中間層および受容層を有する面とは反対
の面にカール防止層を有することを特徴とする特許請求
の範囲第（１）項記載の被熱転写シート。