JPS6119645B2 - - Google Patents

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JPS6119645B2
JPS6119645B2 JP52067477A JP6747777A JPS6119645B2 JP S6119645 B2 JPS6119645 B2 JP S6119645B2 JP 52067477 A JP52067477 A JP 52067477A JP 6747777 A JP6747777 A JP 6747777A JP S6119645 B2 JPS6119645 B2 JP S6119645B2
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JP
Japan
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ether
magnesium
titanium
hydroxyhalide
propylene
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JP52067477A
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English (en)
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JPS543183A (en
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Genjiro Kakogawa
Masayoshi Hasuo
Sadanori Suga
Yumito Uehara
Hisashi Kitada
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Priority to GB4941277A priority patent/GB1569228A/en
Priority to FR7737242A priority patent/FR2373565A1/fr
Priority to NL7713763A priority patent/NL185014C/xx
Priority to DE19772755529 priority patent/DE2755529A1/de
Priority to IT3064177A priority patent/IT1088721B/it
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Publication of JPS6119645B2 publication Critical patent/JPS6119645B2/ja
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、プロピレン重合体の製造方法に関す
るものである。更に詳しくは、本発明は、高重合
活性を有する担体付触媒成分と有機アルミニウム
化合物とを組合せてなる触媒系の存在下、プロピ
レンを重合又は他のα−オレフインと共重合して
プロピレン重合体を製造する方法に関するもので
ある。 従来、高重合活性を有する担体付オレフイン重
合用触媒が種々提案されている。例えば、特公昭
43−13050及び同44−5547においては二価金属の
塩化物、酸化物あるいは水酸化物から製造される
二価金属のヒドロキシ塩化物を触媒支持体とし、
これにチタンのハロゲン化合物を反応させて得ら
れる固体触媒をα−オレフインの重合に使用する
ことが提案されている。しかしながら、このよう
な触媒を使用した場合、プロピレン、ブテン−1
などのオレフインの重合活性及び得られるオレフ
イン重合体の立体規則性は極めて低いので工業的
有用性に乏しいという欠点があつた。 そこで、本発明者等は、そのような欠点を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、マグネシウムヒド
ロキシハロゲン化物のエーテル錯体、四ハロゲン
化チタン及び特定の電子供与性化合物を接触処理
することにより、極めて高活性で且つ、高位体規
則性の重合体を与える触媒が得られるという知見
を得て、本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明の要旨は、(a)一般式Mg(OH)
X・nE(式中、Xはハロゲン原子、Eはエーテ
ル、nは0.4〜25の数を示す。)で表わされる2価
金属のヒドロキシハロゲン化物のエーテル錯体、
(b)四ハロゲン化チタン及び(c)アミン及び又はカル
ボン酸エステルからなる電子供与性化合物を接触
させて得られるチタン含有固体触媒成分と、有機
アルミニウム化合物とからなる触媒系を使用して
プロピレンを重合又は他のα−オレフインと共重
合することを特徴とするプロピレン重合体の製造
方法に存する。 本発明で使用されるこれら各成分について説明
する。 (a) マグネシウムヒドロキシハロゲン化物のエー
テル錯体 一般式Mg(OH)X・nE(式中、Xはハロ
ゲン原子、Eはエーテル、nは0.4〜25の数を
示す。)で表わされる。 上記一般式中、Xとしては塩素、臭素、沃素
等が挙げられるが塩素が好ましい。Eとして
は、一般式R−O−R′(式中R、R′は炭素数
1〜30の炭化水素基を示し、RとR′は相互に
結合し環を形成していてもよい。)で表わされ
るエーテル、ポリエーテル、グリコールエーテ
ル類、ジオキサン等が挙げられる。具体的には
ジエチルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテ
ル、ジイソブチルエーテル、ジ第三級ブチルエ
ーテル、ジ−n−アミルエーテル、ジイソアミ
ルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ−
n−オクチルエーテル等のジアルキルエーテ
ル;ジフエニルエーテル、ジベンジルエーテル
等のジアリールエーテル又はジアラルキルエー
テル;フエネトール、アニソール等のアルキル
アリールエーテル;メチルシクロヘキシルエー
テルのようなアルキルシクロアルキルエーテ
ル;メチルベンジルエーテルのようなアルキル
エーテル;ポリエチレングリコールアルキルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエ
ーテル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレ
ンオキシド等のポリエーテル;エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル等のグリコールエーテル類;プ
ロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、4−メチル−1・3−ジオキサン、
テトラヒドロピラン等の環式エーテル等が挙げ
られるが、テトラヒドロフランがとくに好まし
い。nとしては0.4〜10、とくに0.4〜5が好ま
しく、この範囲でとくに活性の高い触媒が得ら
れる。 しかしてこのようなマグネシウムヒドロキシ
ハロゲン化物のエーテル錯体は、マグネシウム
ヒドロキシハロゲン化物に所定量又は過剰のエ
ーテルを添加し、室温〜100℃で0.1〜10時間程
度反応をおこなわせたのち、加熱、減圧蒸留、
抽出、洗浄等の手段により過剰のエーテルを除
去することにより製造できる。この反応に際し
ては、ヘキサン、ヘプタン等の不活性炭化水素
溶媒を存在させることが好ましい。原料として
用いるマグネシウムヒドロキシハロゲン化物
は、公知の方法、例えばマグネシウムハロゲン
化物の水和物を加熱脱塩酸させる方法、マグネ
シウム酸化物、水酸化物を一部ハロゲン化する
方法、マグネシウムハロゲン含有有機金属化合
物を加水分解する方法等で製造しうる。これら
の方法のうち、マグネシウムハロゲン含有有機
金属化合物就中グリニヤール化合物に水を加え
て製造する方法が好ましく、このようにして得
られたヒドロキシハロゲン化物は、極めて活性
で非晶質なものである。またエーテルは前述の
ものが使用され、その添加量はマグネシウムヒ
ドロキシハロゲン化物に対して0.4モル倍以上
である。 またマグネシウムハロゲン含有有機金属化合
物をエーテル中で加水分解することにより、マ
グネシウムヒドロキシハロゲン化物のエーテル
錯体を直接製造することができ、前述のように
この方法はとくに好ましい。グリニヤール化合
物から製造する方法について詳述すると、まず
グリニヤール化合物のエーテル溶液または付加
体を調製し、−50〜100℃、好ましくは室温付近
で水を添加するか逆に水に添加する。次いで、
50〜200℃、好ましくは50〜150℃で0.1〜10時
間反応させたのち、反応混合物から過により
或は気化させることにより過剰のエーテルを除
去する。原料中のエーテルの量はグリニヤール
化合物に対して0.3モル倍以上とし、水の量
は、水/グリニヤール化合物中のアルキル基の
モル比で、0.01〜2、好ましくは0.5〜1.5、特
に好ましくは0.7〜1.3である。なお、加水分解
後過剰のエーテルを除去する場合には、錯化し
ているエーテルをできるだけ除去しないように
し、生成物中の錯化しているエーテル量がマグ
ネシウムヒドロキシハロゲン化物に対し0.4モ
ル倍以上にする。従つて例えば過剰のテトラヒ
ドロフランを気化させて除去する場合には、室
温付近の温度でおこなうことが好ましい。原料
として用いるグリニヤール化合物は一般式
RMgX(式中、Rは炭化水素基を表わし、Xは
ハロゲン原子を表わす。)で表わされ、Rとし
ては炭素数20までのアルキル、アリール、アラ
ルキル基、とくにメチル、エチル、プロピル、
ブチル、アミル、ヘキシル等のアルキル基、フ
エニル等のアリール基、ベンジル等のアラルキ
ル基が好ましく、Xとしては塩素、臭素、ヨウ
素等が挙げられる。エーテルとしては、ジエチ
ルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ
イソブチルエーテル、ジ第三級ブチルエーテ
ル、ジ−n−アミルエーテル、ジイソアミルエ
ーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ−n−
オクチルエーテル等のジアルキルエーテル;ジ
フエニルエーテル、ジベンジルエーテル等のジ
アリールエーテル又はジアラルキルエーテル;
フエネトール、アニソール等のアルキルアリー
ルエーテル;メチルシクロヘキシルエーテルの
ようなアルキルシクロアルキルエーテル;メチ
ルベンジルエーテルのようなアルキルアラルキ
ルエーテル;エチレングリコールジメチルエー
テル、エチレングリコールジエチルエーテル等
のグリコールエーテル類;テトラヒドロピラ
ン、テトラヒドロフラン、4−メチル−1・3
−ジオキサン等の環式エーテル等が挙げられ
る。 (b) 四ハロゲン化チタン 四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタ
ン等を挙げることができるが、とくに四塩化チ
タンが好ましい。 (c) 電子供与性化合物 アミンまたはカルボン酸エステルを使用す
る。なお、ここでいうカルボン酸エステルにお
いては、カルボン酸残基の炭化水素基はアミノ
基、アルコキシ基のような置換基を有していて
もよい。そのような例としては、アミノ酸エス
テルが挙げられる。 電子供与性化合物の具体例は、テトラメチル
エチレンジアミン、テトラエチルエチレンジア
ミン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息
香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸フエ
ニル、P−メトキシ安息香酸メチル、P−メト
キシ安息香酸エチル、P−メトキシ安息香酸プ
ロピル、m−メトキシ安息香酸ブチル、O−メ
トキシ安息香酸フエニル、P−エトキシ安息香
酸メチル、P−エトキシ安息香酸エチル、酢酸
フエニル、プロピオン酸フエニル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチ
ル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、
ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸プロピル、ケイ皮酸
ブチル、ジメチルグリシンエチルエステル、ジ
メチルグリシンプロピルエステル、ジメチルグ
リシンブチルエステル、ジフエニルグリシンエ
チルエステル、ジフエニルグリシンプロピルエ
ステル、ジフエニルグリシンブチルエステル、
P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等
が挙げられる。特にカルボン酸エステルが好ま
しい。これらの電子供与性化合物は、純粋なも
のもよく、また適宜稀釈剤で稀釈して用いても
よい。稀釈剤としては、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ドデカ
ン、流動パラフイン等の飽和脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂
環式炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテルなど
が挙げられる。 本発明においては、上述した(a)、(b)、及び(c)の
3成分を適宜の順序に接触させて、チタン含有固
体触媒成分を得る。 次に、上記(a)、(b)及び(c)成分の接触させる方法
について具体例を挙げると、 (イ) (a)成分のマグネシウムヒドロキシハロゲン化
物エーテル錯体と(c)成分の電子供与性化合物と
を接触反応させて得られた生成物を(b)成分の四
ハロゲン化チタンで処理する方法。 (ロ) (a)成分のマグネシウムヒドロキシハロゲン化
物エーテル錯体と(b)成分の四ハロゲン化チタン
とを接触反応させて得られた生成物を(c)成分の
電子供与性化合物で処理する方法。 (ハ) (a)成分のマグネシウムヒドロキシハロゲン化
物エーテル錯体を、(b)成分の四ハロゲン化チタ
ンと(c)成分の電子供与性化合物で同時に処理す
る方法。 等種々の方法があるが、(イ)の方法が好ましい。更
に具体的にチタン含有固体触媒成分の調整法を上
記(イ)〜(ハ)の各方法について説明する。 (イ) (a)成分のマグネシウムヒドロキシハロゲン化
物エーテル錯体に(c)成分電子供与性化合物を加
え室温〜200℃で0.1時間以上、好ましくは0.5
〜5時間処理する。その際溶媒としてトルエ
ン、キシレン、灯油等を用いることも可能であ
る。処理後、この生成物を不活性炭化水素溶媒
で洗浄するか加熱蒸発させる。不活性炭化水素
溶媒としては先に挙げたものが使用される。次
いで得られた固体に(b)成分の四ハロゲン化チタ
ンを添加し、60〜150℃好ましくは80〜140℃で
0.1時間以上、好ましくは0.1〜10時間処理す
る。処理後、反応混合物から固体触媒成分を分
離し、次いで不活性炭化水素溶媒で洗浄する。 (ロ) 上記(イ)と同様にして(a)成分のマグネシウムヒ
ドロキシハロゲン化物のエーテル錯体と(b)成分
の四ハロゲン化チタンとを接触させた後、(c)成
分の電子供与性化合物を加えて処理する。 (ハ) (a)成分のマグネシウムヒドロキシハロゲン化
物のエーテル錯体に(b)成分の四ハロゲン化チタ
ンと(c)成分の電子供与性化合物とを同時に添加
し、上記(イ)と同様にして処理する。 この際、(b)成分の四ハロゲン化チタンと(c)成
分の電子供与性化合物とを予め接触、錯体化し
ておいてもよい。 また、これらの操作の間に含ハロゲンケイ素
化合物のようなハロゲン化剤での処理等各種処
理も適宜適用することができる。 しかして、これらの方法で使用される各成分の
量は、次の範囲から選ばれる。 電子供与性化合物/マグネシウムヒドロキシハ
ロゲン化物エーテル錯体中のマグネシウムヒドロ
キシハロゲン化物=0.2〜10好ましくは、0.4〜4
(モル比)。 4ハロゲン化チタン/マグネシウムヒドロキシ
ハロゲン化物エーテル錯体中のマグネシウムヒド
ロキシハロゲン化物=0.1〜50好ましくは1〜30
(モル比)。 かくしてマグネシウムヒドロキシハロゲン化物
エーテル錯体、四ハロゲン化チタン及び特定の電
子供与性化合物の各成分を接触反応させることに
よりチタン含量0.1〜20重量%好ましくは0.1〜10
重量%の淡褐色ないし淡灰緑色の固体触媒成分が
得られる。 プロピレンの重合は、上述のようにして得られ
たチタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化
合物とを組み合わせた触媒系を使用して行なう。 有機アルミニウム化合物としては、例えば、一
般式AlR″nX3-n(式中、R″は炭素数1〜8のア
ルキル基を表わす。R″が2個以上あるときは、
それぞれ異なつていてもよい。mは1〜3の数、
Xはハロゲン原子を示す。)で表わされるものが
使用される。特に、トリエチルアルミニウム、ト
リプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウムが
好ましい。有機アルミニウム化合物の使用量は、
Ti1モルあたり1〜100モル、好ましくは、1〜
15モル、特に好ましくは、2〜8モルの範囲から
選ばれる。 本発明による触媒系を使用し、プロピレンの単
独重合、他のα−オレフインとのランダム共重合
または同ブロツク共重合等を行なつて、有利にプ
ロピレン重合体を得ることができる。共重合の場
合に使用される他のα−オレフインとしては、エ
チレン、ブテン−1等が挙げられ、共重合体中の
コモノマーの含量が10重量%以下であるように重
合するのが好ましい。 本発明方法において、重合又は共重合反応は、
不活性炭化水素又は液化プロピレン溶媒存在下で
の溶液重合、あるいはスラリー重合、そして溶媒
不存在下での気相重合など種々の重合方法をとり
うる。さらに、必要に応じて公知の第3成分を添
加することもできる。第3成分には、電子供与性
化合物、例えば、チタン含有固体触媒成分の製造
に用いられる前記(c)成分の電子供与性化合物が含
まれる。 重合時の温度は、50〜100℃、好ましくは、50
〜80℃の範囲から選ばれ、圧力は大気圧〜100気
圧の範囲から選ばれる。また、重合帯域に水素を
存在させることによつて、生成する重合体の分子
量を容易に調節することができる。 以上詳述したように、本発明方法に従えば、立
体規則性の良好なプロピレン重合体を容易に得る
ことができる。そして、得られたプロピレン重合
体の立体規則性が高いので、重合体からの非晶性
重合体の除去を省略することができる。更に、本
発明で使用するチタン含有固体触媒成分は、極め
て重合活性が高いので、得られたプロピレン重合
体からの触媒残留物除去工程をも省略することが
できる利点がある。 次に、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明
する。なお、実施例及び比較例において、アイソ
タクチツクインデツクス(II)は、改良型ソツク
スレー抽出器で沸騰n−ヘプタンで6時間抽出後
の固体残量を重量%で表わした。また、メルトイ
ンデツクス(MFI)は、ASTM−D1238に準じて
測定した値を示した。 実施例 1 〔〕 チタン含有固体触媒成分の調整 〔〕−(A) マグネシウムヒドロキシクロリドエ
ーテル錯体の調整 乾燥窒素で置換した容量500mlの四つ口フ
ラスコに2.3mmol/mlの濃度の塩化n−ブチ
ルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶液87
mlを仕込み、これに水200mmolを含有した
テトラヒドロフラン溶液150mlを、撹拌下、
系を25℃に保ちながら30分間で滴下した。更
に温度を60℃に昇温して1時間撹拌を続けた
後、n−ヘプタン250mlで3回洗浄し、室温
で溶媒を乾燥させ、白色粉末を得た。得られ
た粉末のCl/Mg原子比は0.93であつた。 この粉末にエタノールを加えて溶解し、エ
タノール中のテトラヒドロフランをガスクロ
分析した結果、マグネシウムヒドロキシクロ
リドのマグネシウム1モル原子当り1.37モル
のテトラヒドロフラン(以下、「THF/
Mg」と略称する。)が錯化していることが確
認された。 〔〕−(B) チタン含有固体触媒の調製 次いで上記粉末2.2gにトルエン23ml、安
息香酸エチル35.2mmolを添加し、60℃で2
時間処理し、その後n−ヘプタンで十分洗浄
し、溶媒を減圧留去した。次いで四塩化チタ
ン28mlを加え、130℃で1時間加熱処理を行
なつた後、この系にトルエンを添加し、50ml
で2回洗浄し、更にn−ヘプタンで十分洗浄
して灰緑色の固体を得た。得られた固体のチ
タン含有量は3.29重量%であつた。 〔〕 プロピレンの重合 上記〔〕−(B)で調整したチタン含有固体触
媒成分を用いてオレフインの重合を下記の手法
で行なつた。 乾燥窒素で置換した容量500mlの四つ口フラ
スコにn−ヘプタン200ml、トリエチルアルミ
ニウム0.10mmol、及び上記〔〕−(B)で調整し
たチタン含有固体触媒成分20mgを仕込んだ。次
いで撹拌下、70℃に昇温後常圧でプロピレンガ
スを導入し、2時間重合を行なつた後、少量の
i−プロピルアルコールを添加して重合を停止
した。内容物をメタノール中に加えた後、分
離、乾燥して白色粉末状ポリプロピレン28gを
得た。重合活性KCAT(ポリマー(g)/触媒
成分(g)・時間(hr)・プロピレン圧(Kg/
cm2)、以下においても同意義を示す。)は1167、
Ti(ポリマー(g)/チタン(g)・時間
(hr)・プロピレン圧(Kg/cm2)、以下においても
同意義を示す。)は35.5×103であり、IIは77.3
%であつた。 比較例 1 実施例1、〔〕−(B)において、水と塩化−n−
ブチルマグネシウムの反応生成物のテトラヒドロ
フラン錯体のかわりに塩化マグネシウム六水塩
〔MgCl2・6H2O〕を予め200℃で20時間加熱し、
次いで振動ミルで72時間粉砕し、更に石英管中で
乾燥窒素ガスの存在下で285℃に加熱して調整し
たマグネシウムヒドロキシ塩化物を用いた以外は
実施例1、〔〕−(B)と同様にしてチタン含有固体
触媒成分を調製した。 次いで、実施例1、〔〕と全く同様にしてプ
ロピレンの重合を行なつた。この際の重合活性K
CAT、は25、KTiは1.92×103、IIは45.3%であつ
た。 比較例 2 実施例1の〔〕−(A)において、水と塩化−n
−ブチルマグネシウムの反応生成物のテトラヒド
ロフラン錯体を200℃、減圧下に8時間処理し
た。THF/Mg=0.0016(モル比)であつた。こ
の粉末を用いた以外は実施例1の〔〕−(B)と同
様にしてチタン含有固体触媒成分の調製及び
〔〕と同様にしてプロピレンの重合を行なつ
た。その際の重合活性KCATは73、KTiは4.45×
103、IIは51.9%であつた。 比較例 3 実施例1の〔〕−(A)において、水と塩化−n
−ブチルマグネシウムの反応生成物のテトラヒド
ロフラン錯体を150℃5時間減圧処理した。その
結果THF/Mg=0.24(モル比)であつた。この
粉末を用いた以外は実施例1の〔〕−(B)と同様
にしてチタン含有固体触媒成分の調製及び〔〕
と同様にしてプロピレンの重合を行なつた。その
際の重合活性KCATは303、KTiは12.5×103、IIp
は45.2%であつた。 実施例1、と比較例1、2、3から、チタン含
有固体触媒成分の調製に用いるヒドロキシマグネ
シウム塩化物に対するテトラヒドロフランの錯化
が触媒性能に極めて大きな影響を与えることがわ
かる。 実施例 2〜4 実施例1、〔〕−(A)で得られたマグネシウムヒ
ドロキシクロリドのテトラヒドロフラン錯体を更
に減圧処理するか、あるいはトルエン溶媒中で所
定量のテトラヒドロフランを添加することによ
り、表1のようにテトラヒドロフランの錯化量
(TEF/Mgで表示)を制御し、実施例1、〔〕
−(B)と同様にしてチタン含有固体触媒を調製し
た。次いで実施例1の〔〕と同様にしてプロピ
レンの重合を行なつた。その結果を表1、に示し
た。
【表】 実施例 5 実施例1、〔〕−(B)で得られたチタン含有固体
触媒成分を用いてプロピレンの重合を下記の手法
で行なつた。 乾燥窒素で充分置換した容量500mlの四つ口フ
ラスコにn−ヘプタン200ml、トリエチルアルミ
ニウム0.20mmol安息香酸エチル0.0310mmol、チ
タン含有固体触媒成分26mgを仕込んだ。次いで撹
拌下70℃に昇温した後常圧でプロピレンガスを導
入し、2時間重合を行なつた後i−プロピルアル
コールを添加して重合を停止した。内容物をメタ
ノール中に投入し、分離、乾燥して白色粉末状ポ
リプロピレン23.8gを得た。この際の重合活性K
CATは763、KTiは23.2×103、IIは91.6%であつ
た。 実施例 6 実施例1、〔〕−(A)で得られた水と塩化−n−
ブチルマグネシウムとの反応生成物のテトラヒド
ロフラン錯体2.0gに四塩化チタン25mlを加え、
130℃で1時間加熱処理を行なつた。n−ヘプタ
ンで洗浄した後、安息香酸エチル31.9mmolを添
加し、60℃で1時間処理した。次いでn−ヘプタ
ンで洗浄して、チタン含有量3.02重量%の固体触
媒成分を得た。 上記で得られた触媒成分を用い、実施例1の
〔〕と同様にしてプロピレンの重合を行なつた
ところ、重合活性KCATは、938 KTiは31.1×
103、IIpは79.1%であつた。 実施例 7 実施例1、〔〕−(A)で得られた水と塩化−n−
ブチルマグネシウムとの反応生成物のテトラヒド
ロフラン錯体2.2gに、予め調整した四塩化チタ
ン28mlと安息香酸エチル35.2mmolとの混合物を
加え130℃で1時間処理した。その後、トルエン
50mlで2回、次いでn−ヘプタンで洗浄してチタ
ン含有量3.44重量%の固体触媒成分を得た。 上記で得られた触媒成分を用い、実施例1、
〔〕と同様にしてプロピレンの重合を行なつた
ところ、重合活性KCATは728 KTiは21.2×103
IIは82.0%であつた。 実施例 8〜12 実施例1、の〔〕−(A)において、テトラヒド
ロフランの代りに表2に示したエーテルを用いた
以外は実施例1、と同様にして触媒調製、及びプ
ロピレンの重合を行なつた。その結果を表2に示
した。
【表】 実施例 13〜15 実施例1、〔〕、において安息香酸エチルの代
りに表3に示した電子供与性化合物を用いる以外
は同様にして触媒調製及びプロピレンを重合し
た。その結果を表3に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)一般式Mg(OH)X・nE(式中、Xはハ
    ロゲン原子、Eはエーテル、nは0.4〜25の数を
    示す。)で表わされるマグネシウムヒドロキシハ
    ロゲン化物のエーテル錯体(b)四ハロゲン化チタン
    及び(c)アミン及び/またはカルボン酸エステルか
    らなる電子供与性化合物を接触させて得られるチ
    タン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化合物
    とからなる触媒系を使用してプロピレンを重合又
    は他のα−オレフインと共重合することを特徴と
    するプロピレン重合体の製造方法。 2 マグネシウムヒドロキシハロゲン化物のエー
    テル錯体の一般式中、Xが塩素であり、nが0.4
    〜10であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 マグネシウムヒドロキシハロゲン化物のエー
    テル錯体がグリニヤール化合物をエーテル中で加
    水分解することにより得られたものであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記
    載の方法。 4 マグネシウムヒドロキシハロゲン化物のエー
    テル錯体の一般式中、Eがテトラヒドロフランで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれか1項に記載の方法。 5 電子供与性化合物がカルボン酸エステルであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第4項のいずれか1項に記載の方法。
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FR7737242A FR2373565A1 (fr) 1976-12-13 1977-12-09 Procede de preparation d'une polyolefine
NL7713763A NL185014C (nl) 1976-12-13 1977-12-13 Werkwijze voor de bereiding van een polymerisatie-katalysator en werkwijze voor het polymeriseren van een olefine in aanwezigheid van een dergelijke katalysator.
DE19772755529 DE2755529A1 (de) 1976-12-13 1977-12-13 Verfahren zur herstellung eines polyolefins
IT3064177A IT1088721B (it) 1976-12-13 1977-12-13 Procedimento per la preparazione di poliolefine

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51120992A (en) * 1975-03-28 1976-10-22 Montedison Spa Catalyst composites for polymerizing or copolymerizing olefine*manufacture and catalysts therefor

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