JPS6027858Y2 - ダクト用換気扇 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井板に設けた開口部から挿入されて天井壁に
吊下げ状態に固定する構成のダクト用換気扇に関する。

この種の換気扇にあっては本体をダクトに接続するため
の継手パイプを備えているが、従来のダクト用換気扇は
天井板やダクトの配設後では取付が困難となるため、取
付時期が天井板やダクトの配設前に限られてしまい、家
屋の新築工事が換気扇の取付工事の進捗度合に左右され
るという不都合があった。

また換気扇の取付後において、修理或は部品交換等のた
めに取外しの必要が生じた場合、既に天井板やダクトが
配設された状態にあるため面倒でも天井裏に上って取外
し作業をせねはならす極めて不便なものであった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は
天井板やダクトを配設した後であっても取付は可能であ
り、また点検修理等のために取外しの必要が生じた場合
でも逐一天井裏などに上らずとも室内側からの操作のみ
によって取外し及び再取付けすることができるダクト用
換気扇を提供するにある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は室の天井部に設けられた野縁、２は野縁１に打ち付
けられた天井板であり、この天井板２の所定部位には開
口部３が形成されている。

４は取付板で、これは縦板部５と横板部６とから成るも
のであって、両版部５，６は縦板部５の上端に形成した
フ字状部７を介して連続的に形成され、且つ縦板部５の
下端を折曲してフランジ部８を形成すると共に横板部６
のうちコ字状部７に連続する部位には縦板部５からの延
出方向に向って下降するガイド面部９を形成している。

１０．１０はこの横板部６の延出端の両側部に斜め下方
に向けて突設したガイド片で、これらの各先端部位は夫
々略水平に折曲されて取付部１０ａ、ｌｅａを形威して
いる。

而して、斯かる取付板４は開口部３から天井裏に挿入さ
れ、そのフランジ部８を開口部３の一側縁に存する野縁
１に宛がった状態にて、ガイド片１０．１０の取付部１
０ａｔ ｌｅａを天井壁１１に固定した吊り具たる吊
りボルト１２．１２にナツト１３，１３により締結して
固定し、更にフランジ部８を前記野縁１に木ねじ１４に
より補助的に取付けている。

また、取付板４の縦板部５にはその上方寄りの部位に円
形孔１５を形成すると共に、下方部に二個のねじ孔１６
，１６を形威している。

１７は取付板４の円形孔１５と前記開口部３の近傍に延
在されるダクト１８とを連通ずるテーパ状の継手パイプ
で、これは径大側に形威されたフランジ部１７ａを取付
板４の円形孔１５の周縁部にねじ１９により螺着してお
り、またその径小側端部はダクト１８に嵌合されている
。

２０は取付板４の内面に貼着されたシール部材で、これ
の中央部には取付板４の円形孔１５を介して継手パイプ
１７に連通ずる矩形状の連結空間２１を開口形成してい
る。

斯るシール部材２０の上端部分は取付板４上端のコ字状
部７内に挿入され、該コ字状部７の折返し部７ａとの間
に小なる幅の保持溝２２を形威している。

２３は換気扇本体２４の外箱で、これは前記開口部３か
ら天井裏に挿入されている。

２５は外箱２３に形威した突出部たる突片部で、これは
外箱２３の取付板４側の一側部をそのまま上方に延長す
るようにして形威したものであり、その上端部分が前記
保持溝２２内に嵌入している。

尚、突片部２５の肉厚寸法は保持溝２２の幅寸法より若
干大きく設定され、突片部２５が保持溝２２内に嵌入す
ると、シール部材２０は若干弾性的に圧縮される。

２６．２６は外箱２３の取付板４側の一側部下力に形威
した二個の透孔で、これら各透孔２６，２６に蝶ボルト
２７．２７を挿入して取付板４のねじ孔１６．１６に螺
着している。

而して外箱２３は突片部２５の保持溝２２への嵌入及び
蝶ボルト２７．２７のねじ孔１６，１６への螺着によっ
て取付板４と結合され、取付板４側の一側部を′シール
部材２０に圧接させている。

更に、この外箱２３はその下端開口部の二側縁に延設し
た取付片部２８を木ねじ２９により野縁１に螺着するこ
とによって野縁１に補助的に固定している。

そしてシール部材２０に圧接する外箱２３の一側部には
通気口３０を形威し、該通気口３０をシール部材２０の
連結空間２１に連通させている。

３１は外箱２３内に配設した送風装置で、これはモータ
３２とファン３３とから成り、ファン３３が回転駆動さ
れると室内の空気をベルマウス３４を介して吸引し、こ
れを通気口３０から連結空間２１及び継手パイプ１７を
介してダクト１８内に吐出する。

尚、３５は継手パイプ１７とダクト１８とに跨って巻回
されたシール用テープ、３６は継手パイプ１７内に配置
された風圧開放形のシャッタ、３７は開口部３を覆うよ
う着脱可能に装着されたグリルである。

次に換気扇本体２４の取付手順につき説明する。

家屋の新築途中において天井板２が張られ且つ天井裏に
ダクト１８が配設されている場合には、まず、取付板４
を室内側から開口部３を介して天井裏に挿入し、継手パ
イプ１７をダクト１８に嵌込んだ状態にて、吊りボルト
１２．１２に横板部６のガイド片１０．１０の取付部１
０ａ、１０ａをナツト１３，１３により締結して固定し
、更に取付板４のフランジ部８を木ねじ１４により野縁
１に取付ける。

そして、テープ３５を継手パイプ１７とダクト１８とに
跨って巻回した後、換気扇本体２４の外箱２３を開口部
３を介して天井裏に挿入する。

而して、この外箱２３の挿入過程において、外箱２３が
取付板４に対し第３図において左右方向例えば右方向に
ずれた状態で挿入されたとすると、外箱２３上面の対応
両校角部のうちの右側の稜角部が取付板４の横板部６の
右側のガイド片１０に下方から当接する。

このため、外箱２３は左方向の力を受けて同方向に移動
しつつ挿入されることになり、最終的に外箱２３上面の
両校角部のいずれもが左右のガイド片１０，１０の夫々
に下方から当接して取付板４に対し左右方向に関して所
定の位置に案内された状態に至る（第３図参照）。

逆に、外箱２３の挿入過程において取付板４に対し例え
ば左方向にずれた位置のまま挿入された場合には、前述
とは逆のガイド片１０に当接し逆方向の力を受けつつ最
終的に前述と同様な状態に至る。

また、上記挿入過程において外箱２３が取付板４に対し
前後方向（第１図において左右方向）にずれた状態即ち
縦枠部５から離れた状態で挿入されたとしても、外箱２
３の突片部２５が取付板４の横板部６のガイド面部９の
下面に当接腰これに沿って縦板部５側に移動して外箱２
３を取付板４に対して前後方向に関し所定位置に案内す
る。

このように、外箱２３が取付板４に対して左右方向或い
は前後方向に若干ずれた太さつばな位置決めのもとに挿
入されたとしても、必ず正規の相対位置に案内されるか
ら、透孔２６．２６は取付板４のねじ孔１６．１６に確
実に合致する。

また、外箱２３の挿入過程においては、前述したように
外箱２３の突片部２５がガイド面部９の下面に沿って縦
枠部５側に移動し、そして保持溝２２内に嵌り込むよう
になり、これにより外箱２３の一側部がシール部材２０
に確実なる気密状態で密接する。

然る後、蝶ポルト２７゜２７を外箱２３の内側から透孔
２６，２６を介して取付板４のねじ孔１６，１６に螺着
すると共に、外箱２３の取付片部２８を木ねじ２９によ
って野縁１に固定し、最後にグリル３７を装着する。

以上により換気扇本体２４は天井裏に固定配設され、通
気口３０と継手パイプ１７とが連結空間２１を介して気
密に連通される。

また天井板２及びダクト１８の配設前にあっては、まず
取付板４をナツト１３．１３により吊りボルト１２．１
２に固定し、更にそのフランジ部８を木ねじ１４により
野縁１に取付は次に前述と同様にして換気扇本体２４の
外箱２３を開口部３から天井裏に挿入腰外箱２３を蝶ボ
ルト２７゜２７により取付板４に連結すると共に木ねじ
２９により野縁１に固定する。

そして、ダクト１８の配設時にこれを継手パイプ１７に
接続し、最後に天井板２を取付ける。

さて上記のようにして取付られた換気扇本体２４を点検
修理等のために取外す場合には、グリル３７を取外して
、蝶ボルト２７．２７及び木ねじ２９を取外せはよく、
このようにすることにより取付板４を開口部３側に残し
たまま換気扇本体２４を開口部３から取外すことができ
る。

点検修理等の後、再び換気扇本体２４を取付けるには上
記手順とは逆の手順にて行なえばよい。

このように本実施例によれば、家屋の新築途中で換気扇
本体２４を取付ける場合、その取付時期は従来のように
天井板２．ダクト１８の取付前に限られることなく、そ
の取付後であっても室内側からの操作のみによって容易
に取付けることができ、また点検修理等のために換気扇
本体２４を取外しその後再び取付ける場合であっても、
これを室内側からの操作のみによって容易に行うことが
できる。

しかも、換気扇本体２４を取付けるべく外箱２３を開口
部３を介して天井裏に挿入する際には、外箱２３をおお
よその位置決め状態のもとで挿入してもガイド面部９及
びガイド片１０．１０の案内作用により所定の取付位置
に案内され取付板４のねじ孔１６と外箱２３の透孔２６
とは必ず合致するようになるから蝶ボルト２７．２７を
容易に螺合することができて作業性が頗る向上する。

また、この際同時に、外箱２３の突片部２５が取付板４
のガイド面部９の下面に沿って摺動して外箱２３の一側
部をシール部材２０に強く密接させるように作用腰且つ
外箱２３の固定後にあっても突片部２５は保持溝２２内
に嵌込んだ状態にあって外箱２３ををシール部材２０に
所定の押圧力をもって密接した状態に保持するので、外
箱２３の一側部のうち蝶ボルト２７．２７により取付板
４に締付けられている下半部分は勿論のこと上半部分に
おいてもシール部材２０との間に隙間が生ずる虞れは全
くなく、従って、通気口３０と継手パイプ１７とを良好
なる気密状態をもって連通ずることができ、空気洩れ等
を生ずる虞れは全くない。

尚、上記実施例ではシール部材２０を取付板４に貼着し
たが、これに限らず、シール部材２０を外箱２３に貼着
するようにしてもよく、また、上記実施例では取付板４
をガイド片１０，１０を介して吊りボルト１２．１２に
取着したが、これに限らず、取付板４の横板部６を直接
吊りボルト１２に固定するようにしてもよい。

更に換気扇本体は、本実施例の如く外箱２３の下面を開
放して該開放下面から室内空気を吸入するようにしたも
のに限られず、例えば一端が屋外に連通ずると共に他端
が室内に連通ずるよう天井裏に配管されたダクトの途中
部位に換気扇本体を設ける所謂中間形ダクト用換気扇で
あってもよく、この場合には天井板に設ける取付用開口
部は換気扇本体の着脱用及び点検用の開口部として作用
する。

本考案は以上説明したように、家屋の新築途中で換気扇
本体を取付ける場合、その新築工事の進行状況とは無関
係にいつでも取付けることができると共に、点検修理等
のために換気扇本体を取外しその後再取付する場合にあ
っても逐一天井裏に上る必要がなく室内側からの操作の
みによって取外し或は取付けることができるダクト用換
気扇を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の縦断面
図、第２図は分解斜視図、第３図は一部切除して示す第
１図中■−■線に沿う縦断面図である。 図中、２は天井板、３は開口部、４は取付板、５は縦板
部、６は横板部、９はガイド面部、１０はガイド片、１
１は天井壁、１２は吊りボルト（吊り具）、１７は継手
パイプ、１８はダクト、２４は換気扇本体、２５は突片
部（突出部）、３０は通気口である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 縦板部及びこれの上端から略水平に延びる横板部が
   天井裏に挿入され横板部が天井壁に固定された吊り具に
   取着される取付板と、この取付板の縦板部に設けられダ
   クトに接続される継手パイプと、−側部に通気口を形成
   し天井板に設けられた開口部から天井裏に挿入されて一
   側部が前記縦板部と対接して前記通気口が前記継手パイ
   プと連通ずるよう前記取付板に着脱可能に取付けられる
   換気扇本体とを具備して成るダクト用換気扇。 ２ 換気扇本体は上方に突出する突出部を有し、一方取
   付板は横板部に縦板部からの延出方向に向って下降する
   ガイド面部を有すると共に横板部の上記延出方向両側部
   に斜め下向きに延びるガイド片を有していて、換気扇本
   体の挿入時にその上面の対応両校角部が前記ガイド片に
   、前記突出部が前記ガイド面部に夫々摺接して、前記換
   気扇本体を所定の取付位置に案内することを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載のダクト用換気扇
   。