JPS595729B2 - 排水異形管

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【発明の詳細な説明】この発明は、汚水、雑排水、雨水等の排水経路において
、立生管から横主管に至る接続部に配置される湾曲排水
異形管に関する。

一般に排水用配管は中高層建築物の場合、雑排水用管、
汚水排水用管、通気管の３管方式を採用するか、汚水雑
排水合流の排水管と通気管とによる２管方式、または通
気管を省略した１管方式が採られている。

そして、これらの配管方式で立生管から横主管に至る接
続部には通常の９０°排水異形管が使用されている。

これらの場合いずれも問題となるのは、高負荷時におい
て、立生管の内周面に沿って流下する環状の排水流体が
、９０゜異形管内での急激な方向転換によって一種の湾
状とって管内の空気柱を遮断し、かつ該流体の突入によ
り跳水現象が生じることである。

そのだめ、一流下水に誘引されてきた立柱管内の正圧空
気は、横主管内へ逃がすことが困難となり、これにより
立生管の底部の正圧が異常に高くなり、下層階の衛生器
具のトラップに悪影響を与えることとなる。

まだ、横主管内に洗剤気泡が残留していた場合は流下排
水量が少量であっても正圧上昇傾向が起きこの様な現象
はたとえ道通気配管を使用したとしても何らの効果も期
待できない。

この発明はかかる欠点を解消した排水異形管を提供する
もので、以下その一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は排水経路を示し、１は中高層建築物の各階層を
貫通した立生管、２は流し台、便器、浴槽等の衛生設備
機器、３は横主管、４はこの発明に係る排水異形管であ
る。

該排水異形管は、第２図、第３図のように、湾曲形状の
本体５の上端に立生管１と接続するだめの受口６を有し
、かつ横主管３と接続するための挿ロアを下端に有して
いる。

また、本体５の上半部すなわち鉛直軸に対する角度αが
４５°の地点Ｐより上部はその軸心ｌか湾曲中心経路ｍ
に対して螺旋状に偏心しておりかつ４５°の地点Ｐより
下部は先端側に近づくに従って漸次径太となっている。

なお、上記本体５の軸心ｌはこの実施例では下向き反時
計方向にねじれており、その偏心幅Ｈは内径の〃〜Ｉｎ
が適当である。

偏心部断面の傾斜角θは、１０°〜４５°の範囲が理想
的である。

まだ、該異形管４の材質は鋳鉄等の金属またはプラスチ
ック等が採用される。

このような構成によると、上層階から流下してきた排水
は、立生管１の内面に沿う層状流となって異形管受口６
に入り、本体５内に流れ込む。

そして、この排水は本体５の変形方向に沿って下向き反
時計方向の螺旋状に旋回しながら流下し、４５°の地点
Ｐで旋回作用を減じなから挿ロアへと流出する。

このように、排水流体が９０°湾曲・位置の手前で旋回
することにより、立生管１内の中央に形成された空気柱
は、湾曲地点で遮断されることなく、徐々に管中央から
管上要部へ移行しこのため道通気配管を設けなくても過
大正圧現象の発生を防止することができる。

また、横主管３に至る手前で排水流体が旋回することに
より、流体の落下速度が減じられて横主管３での跳水現
象がなくなり、このことからも正圧現象の防止が確実と
なる。

また、横主管３内に洗剤気泡が残留していても、排水流
体速度が減じられていることによって洗剤気泡との接触
がやわらげられ正圧現象の発生が軽減される。

なお、異形管４の挿口側を図示の例のように徐々に径大
とした場合は、上述の各効果が更に良好に発揮される。

この発明は、以上述べたように実施し得るもので、これ
によねば、排水流体が螺旋状に旋回しながら流下するた
め、排水流体による各種の空気柱遮断作用が緩和され、
過大正圧現象の発生が防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、第１図は配管系統図
、第２図は排水異形管の側面図、第３図Ａ−Ｅはそれぞ
れ第２図の対応符号の位置における断面図である。１・・・立生管、３・・・横主管、４・・・排水異形管
、５・・・本体、ｌ・・・軸心、Ｈ・・・偏心幅。

【特許請求の範囲】