JP6921693B2 - 排水配管システム - Google Patents

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Description

本発明は、サイフォン現象を利用して排水を行う排水配管システムに関する。
近年、サイフォン現象を利用して効率的に排水を行う排水配管システムが用いられている。
例えば、特許文献1には、軒樋の任意の箇所に設けることができてコンパクトで見栄えがよく、サイフォン現象を誘発させて排水性能を向上させる雨樋構造を得るために、排水孔を備えた軒樋に、排水孔に連通する開口を上部に備えた水溜め容器を接続し、水溜め容器の下部に、外部の排水筒に接続する接続孔を設け、軒樋の前端から垂下させた面と軒樋の後端から垂下させた面の間に、水溜め容器を設けた雨樋構造について開示されている。
特許第5828066号公報
しかしながら、上記従来の雨樋構造では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された構成において、サイフォン現象を利用して排水を行う複数の排水配管(主管と枝管)を、立て管の一部において合流させる排水配管システムを構成すると、主管とこれに合流する枝管のそれぞれの流入口の高さ位置に落差がある場合には、サイフォン排水を効果的に合流させて排水を行うことが困難である。
すなわち、サイフォン排水は、管断面が満管の状態で立て管の内部を移動するため、高い位置から流れてくる主管の内部のサイフォン排水の方が、低い位置から流れてくる枝管の内部のサイフォン排水よりも圧力が高くなりやすい。
このため、主管と枝管とを合流させる部分において、サイフォン排水の圧力差が生じ、枝管から主管側へ排水を合流させることができず、排水性能が低下するおそれがある。
本発明の課題は、サイフォン現象を誘発させて排水を行う構成において、主管に対して枝管を合流させた場合でも、排水性能が低下することを防止することが可能な排水配管システムを提供することにある。
第1の発明に係る排水配管システムは、サイフォン現象を誘発させて排水を行う複数の配管を合流させて排水を行う排水配管システムであって、第1流入口を有する主管と、主管においてサイフォン現象を誘発させる第1誘発部と、第1流入口よりも低い位置に配置される第2流入口を有する枝管と、枝管においてサイフォン現象を誘発させる第2誘発部と、主管と枝管とが合流する合流部と、合流部の上流に設けられており主管の断面積を縮小した縮径部と、を備えている。第1流入口および第2流入口の高低差は、4〜9mの範囲になるように設定される。
ここでは、サイフォン現象を誘発させて排水を行う複数の配管を合流させて排水を行う排水配管システムにおいて、第1流入口が高い位置に設けられており排水の圧力が高い主管に対して、第2流入口が第1流入口よりも低い位置に設けられており排水の圧力が低い枝管を合流させる合流部の直上流側に、主管よりも断面積が縮小された縮径部を設けている。
ここで、主管に枝管を合流させる合流部は、例えば、主管の略鉛直方向に沿った部分に設けられていてもよいし、略水平方向に沿った部分に設けられていてもよい。
これにより、主管に対して枝管が合流する合流部の直上流側の位置に縮径部が設けられていることで、排水の圧力が大きい主管側の合流部における排水の圧力を低減することができる。具体的には、縮径部において管摩擦による排水のエネルギー損失により、主管側の排水の圧力を低減する。
縮径部によって主管側の排水の圧力が低減されるのは、ベルヌーイ式((定数)=(エネルギー損失)+(圧力))によって、排水のエネルギー損失が高いと排水の圧力が下がることに起因するものである。
そして、第1流入口および第2流入口の高低差は、4〜9mの範囲になるように設定される。
これにより、互いに高低差が上記範囲になるように、第1流入口および第2流入口を設けたことにより、排水の圧力が大きい主管側の排水の圧力を低減することができる。
この結果、合流部における主管側と枝管側との排水の圧力バランスがとれるため、枝管から主管へ合流する排水をスムーズに合流させて、効率よく排水することができる。
第2の発明に係る排水配管システムは、第1の発明に係る排水配管システムであって、合流部は、主管における略鉛直方向に沿って配置された部分に設けられている。
ここでは、主管に対して枝管を導入させる合流部が、主管における略鉛直方向に沿った部分(立て管の部分)に設けられている。
これにより、サイフォン現象と重量によって主管内を略鉛直方向下向きに移動してくる排水の圧力が枝管側よりも大きい場合でも、合流部の直上流側に設けられた縮径部によって主管側の排水のエネルギーを損失させて圧力を低減することができる。
この結果、主管側と枝管側との排水の圧力差が小さくなって、枝管側から主管側へ排水を合流させて効率よく排水を行うことができる。
第3の発明に係る排水配管システムは、第1または第2の発明に係る排水配管システムであって、縮径部は、第1流入口と第2流入口との高さの差の6.25〜100%の長さを有している。
ここでは、縮径部の長さを、第1流入口と第2流入口との高さの差の6.25〜100%の範囲になるように設定している。
ここで、主管側の第1流入口と枝管側の第2流入口との高さの差が大きくなると、主管側と枝管側の排水の圧力差も大きくなる。
そこで、本システムでは、主管側の第1流入口と枝管側の第2流入口との高さの差に応じた長さを有する縮径部を設けることで、主管側と枝管側の排水の圧力差が大きくなった場合でも、縮径部によって排水のエネルギー損失を大きくして、枝管から主管へ合流する排水をスムーズに合流させて、効率よく排水することができる。
第4の発明に係る排水配管システムは、第1から第3の発明のいずれか1つに係る排水配管システムであって、縮径部は、主管の断面積の45〜75%の断面積を有している。
ここでは、縮径部の断面の大きさが、主管の断面積を基準にして45〜75%の範囲に規定される。
これにより、主管から縮径部にかけて徐々に断面積を小さくしながら、効果的に排水のエネルギーを軽減することができる。
この結果、縮径部の断面積が主管の断面積に対して急激に小さくなることに起因するキャビテーション等の不具合の発生を防止しつつ、枝管から主管へ合流する排水をスムーズに合流させて、効率よく排水することができる。
本発明に係る排水配管システムによれば、サイフォン現象を誘発させて排水を行う構成において、主管に対して枝管を合流させた場合でも、排水性能が低下することを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る排水配管システムの構成を示す模式図。 図1の排水配管システムにおける第1排水口と第2排水口との高低差を示す模式図。 本発明の一実施例に係る排水配管システムの構成と各配管の長さ・太さの関係を示す模式図。 図3の実施例の構成に係る排水配管システムの排水性能について、実施例1から11と比較例1〜3とを比較した図。 図4の実施例と比較例とを、縮径長さと縮径長/高低差との関係で比較したグラフ。 図5のグラフの部分拡大図。 図4の実施例と比較例とを、高低差と縮径長/高低差との関係で比較したグラフ。
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係る排水配管システムについて、図1および図2を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態に係る排水配管システム10は、例えば、非住宅用の排水配管を用いて構成されるシステムであって、サイフォン現象を誘発させて排水を行う複数の配管(主管11および枝管13)を合流させて排水を行う。そして、排水配管システム10は、図1に示すように、主管11、第1誘発部12、枝管13、第2誘発部14、合流部15、および縮径部16を備えている。
主管11は、例えば、太さ100Aの排水配管であって、図1に示すように、流入口(第1流入口)11a、第1配管部11b、第2配管部11cを有している。
流入口11aは、図1に示すように、雨水等の排水を集めて排水する容器状の部材であって、主管11における上端部分に設けられている。そして、流入口11aは、容器状の底面において第1配管部11bと接続されており、流入口11aに集められた排水は第1配管部11bへ送り込まれる。また、流入口11aにおける容器状の内部には、第1誘発部12が設置されている。
本実施形態の排水配管システム10では、図2に示すように、主管11側の流入口11aは、枝管13側の流入口13aよりも高い位置に配置されている。よって、本実施形態の排水配管システム10では、主管11側における排水の圧力が、枝管13側における排水の圧力よりも大きくなりやすい。
第1配管部11bは、主管11を構成する排水管の一部であって、図1に示すように、上端部において流入口11aに接続されている。そして、第1配管部11bは、略鉛直方向に沿って配置されている。
第2配管部11cは、第1配管部11bとともに主管11を構成する排水管の一部であって、図1に示すように、縮径部16を介して、第1配管部11bの下端部と接続されている。そして、第2配管部11cは、略鉛直方向に沿って配置されている。
第1誘発部12は、主管11内において排水される排水にサイフォン現象を誘発させるために、図1に示すように、流入口11a内に設置されている。そして、第1誘発部12は、例えば、流入口11aにおいて集められた排水が第1配管部11bへ落下していく際に第1配管部11b内を下方へ移動していく排水の中心部分に空気の柱が生じて排水性能を低下させないように、第1配管部11bの断面が排水によって充填された満管状態を形成して、効率よく排水を行う。
枝管13は、例えば、主管11と同じ太さ100Aの排水配管であって、図1に示すように、流入口(第2流入口)13a、第1配管部13b、第2配管部13cを有している。
流入口13aは、図1に示すように、雨水等の排水を集めて排水する容器状の部材であって、枝管13における上端部分に設けられている。そして、流入口13aは、容器状の底面において第1配管部13bと接続されている。そして、流入口13aに集められた排水は、第1配管部13bへ送り込まれる。また、流入口11aにおける容器状の内部には、第1誘発部12が設置されている。
本実施形態の排水配管システム10では、図2に示すように、枝管13側の流入口13aに対して、主管11側の流入口11aが高い位置に配置されている。具体的には、主管11側の流入口11aは、枝管13側の流入口13aに対して、高低差hの部分だけ高い位置に配置されている。
ここで、高低差hは、最大で9mの差があるものとする。
よって、本実施形態の排水配管システム10では、主管11側において第1配管部11b内を移動する排水が、枝管13側の第1配管部13b内を移動する排水よりも大きな位置エネルギーを有する。よって、これらの排水同士をそのまま合流させたのでは、主管11側の排水の圧力が枝管13側の排水の圧力よりも大きいため、枝管13側から主管11側へ排水が入っていかないため、効率よく排水を実施することが難しくなるおそれがある。
第1配管部13bは、枝管13を構成する排水管の一部であって、図1に示すように、上端部において流入口13aに接続されている。そして、第1配管部13bは、略鉛直方向に沿って配置されている。
第2配管部13cは、第1配管部13bとともに枝管13を構成する排水管の一部であって、図1に示すように、主管11側における第1配管部11bと第2配管部11cとの間に設けられた合流部15において、主管11側と接続されている。そして、第2配管部11cは、略水平方向に沿って配置されている。
第2誘発部14は、枝管13によって搬送される排水にサイフォン現象を誘発させるために、図1に示すように、流入口13a内に設置されている。そして、第2誘発部14は、例えば、流入口13aにおいて集められた排水が第1配管部13bへ落下していく際に第1配管部13b内を下方へ移動していく排水の中心部分に空気の柱が生じて排水性能を低下させないように、第1配管部14bの断面が排水によって充填された満管状態を形成して、効率よく排水を行う。
合流部15は、主管11に対して枝管13を接続して、主管11側の排水に枝管13側の排水を合流させるために設けられている。具体的には、合流部15は、図1に示すように、略鉛直方向に沿って配置された主管11の第2配管部11cの上部側面に形成された開口と、枝管13側の第2配管部13cの下流側の端部とを接続して構成されている。
縮径部16は、主管11を構成する第1配管部11bおよび第2配管部11cに対して、断面積が縮小された部分であって、図1に示すように、第1配管部11bと第2配管部11cの間に設けられている。
具体的には、縮径部16は、例えば、主管11よりも1サイズ小さい太さ75Aの配管を用いて形成されている。そして、縮径部16は、上端部が第1配管部11bの下端に、下端部が第2配管部11cの上端に、それぞれ接続されている。
また、縮径部16は、例えば、長さが0.5〜9.0mであって、その断面積は、主管11(第1配管部11b)の断面積の45〜75%の範囲になるように設定されている。
さらに、縮径部16は、第1配管部11bとの接続部分において、徐々に内径が小さくなるように、略鉛直方向に対して斜めに配置された外周面を有している。
同様に、縮径部16は、第2配管部11cとの接続部分において、徐々に内径が大きくなるように、略鉛直方向に対して斜めに配置された外周面を有している。
これにより、主管11内を搬送される排水が、極端に内径が狭められた縮径部16を通過する際に、排水内に泡が発生する現象、いわゆるキャビテーションの発生を防止することができる。この結果、キャビテーションに起因する排水性能の低下を効果的に防止することができる。
さらに、縮径部16は、主管11における上述した合流部15の直上流側に配置されている。
これにより、合流部15を通過して枝管13側から主管11側へ合流する排水は、図2に示すように、縮径部16によって、主管11側の排水のエネルギーを軽減した後で、主管11内へ合流することができる(図2中の矢印参照)。
すなわち、主管11側において縮径部16を通過する前の排水は、流入口11aの位置が枝管13側の流入口13aよりも高低差hだけ高い位置にあるため、合流部15において合流してくる枝管13側の排水よりも大きなエネルギーを持っている。
このため、そのまま主管11側へ枝管13側の排水を合流させると、主管11側の排水の圧力が枝管13側の排水の圧力よりも大き過ぎて、枝管13側の排水が主管11側へ入っていかず、合流できないおそれがある。
そこで、本実施形態の排水配管システム10では、主管11に対して枝管13が接続された合流部15の直上流側に、縮径部16が設けられている。
これにより、主管11側において、第1配管部11bよりも断面積が小さい縮径部16を通過する際にエネルギー損失が発生して、主管11側の排水の圧力が低減されるため、枝管13側の排水の圧力とバランスさせてから、主管11側へ枝管13側の排水を合流させることができる。
この結果、主管11側への枝管13側の排水の合流をスムーズに行わせ、効率よく排水を行うことができる。
また、本実施形態の排水配管システム10では、縮径部16の長さとして、図2に示す高低差h(主管11側の流入口11aと枝管13側の流入口13aとの高低差)に対して、30〜70%の範囲の長さを有していることが好ましい。
ここで、例えば、主管11側の流入口11aと枝管13側の流入口13aとの高低差が大きくなった場合には、高低差hの拡大(高低差の拡大)に伴って、主管11側の排水と枝管13側の排水の圧力差も大きくなる。
そこで、本実施形態の排水配管システム10では、高低差hに対して所定の割合になるように、縮径部16の長さを設定している。
これにより、例えば、主管11側の流入口11aと枝管13側の流入口13aとの高低差が大きくなった場合でも、それに合わせて、縮径部16の長さを大ききすることで、主管11側のエネルギー損失を大きくして排水の圧力を下げてから、合流部15において、枝管13側の排水を合流させることができる。
この結果、高い排水性能を維持することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、排水にサイフォン現象を誘発させる第1・第2誘発部として、流入口11a,13a内に設置された第1・第2誘発部12,14を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第1・第2誘発部の設置場所としては、流入口の内部に限定されるものではなく、第1配管の内部等、他の場所であってもよい。
(B)
上記実施形態では、主管11に対して枝管13を合流させる合流部15が、主管11の立て管(略鉛直方向に沿って配置された第1・第2配管部11b,11c)の部分に設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、合流部が、主管における鉛直方向に対して斜めに配置された部分や、略水平方向に沿って配置された部分等、他の部分に設けられていてもよい。
(C)
上記実施形態では、1本の主管11に対して1本の枝管13を合流させる構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、1本の主管に対して、複数の枝管を合流させる構成であってもよい。
この場合には、主管と複数の枝管とが合流する複数の合流部の直上流側に、それぞれ縮径部を設けることで、上記と同様の効果を得ることができる。
(D)
上記実施形態では、主管11に対して枝管13が略水平方向から接続された構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、主管に対する枝管の接続方向は、略水平方向に限らず、斜め方向であってもよい。また、主管が略水平方向、あるいは斜め方向に沿って配置されている場合には、枝管が略鉛直方向、あるいは斜め方向から接続されていてもよい。
本発明の一実施例に係る排水配管システム10について、図3から図7を用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、本実施例は、上述した実施形態1の排水配管システム10による排水性能と、比較例に係る排水配管システムによる排水性能とを比較した実験結果について説明する。
(実施例)
本実施例に係る排水配管システム10は、図3に示すように、主管11側の流入口11aと枝管13側の流入口13aとの高低差hが4〜9mの範囲になるように設定されている。
そして、主管11として、流入口11aとの接続部分に太さ75A、長さ0.6m、第1配管部11bの部分に太さ100A、長さ1m+α、第2配管部11cの部分に太さ100A、長さ1mの配管を用いた。
また、枝管13として、流入口13aと接続された第1配管部13bの部分に太さ75A、長さ0.6m、第2配管部13cの部分に太さ100A、長さ1mの配管を用いた。
さらに、縮径部16として、太さ75A、長さ0.5〜9mの配管を用いた。
具体的には、図4に示すように、実施例1では、高低差hが4m、縮径部16の長さ(縮径長)0.5m、縮径長/高低差が0.125の場合について、排水性能を評価した。
ここで、評価される排水性能としては、合流部15における枝管13側から主管11側への排水の合流のしやすさ、振動、音の発生等について検証した。
その結果、実施例1の構成では、排水性能、振動、音ともに、非常に良好(◎)であった。
以下同様に、実施例2では、高低差hが4m、縮径部16の長さ(縮径長)2m、縮径長/高低差が0.5の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例2の構成では、排水性能、振動、音ともに、非常に良好(◎)であった。
次に、実施例3では、高低差hが4m、縮径部16の長さ(縮径長)4m、縮径長/高低差が1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例3の構成では、排水性能、振動、音ともに良好(○)であった。
次に、実施例4では、高低差hが5m、縮径部16の長さ(縮径長)0.5m、縮径長/高低差が0.1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例4の構成では、排水性能、振動、音ともに良好(○)であった。
次に、実施例5では、高低差hが6m、縮径部16の長さ(縮径長)0.5m、縮径長/高低差が0.0833の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例5の構成では、排水性能、振動、音ともに、概ね良好(△)であった。
次に、実施例6では、高低差hが7m、縮径部16の長さ(縮径長)0.5m、縮径長/高低差が0.0714の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例6の構成では、排水性能、振動、音ともに、概ね良好(△)であった。
次に、実施例7では、高低差hが7m、縮径部16の長さ(縮径長)7m、縮径長/高低差が1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例7の構成では、排水性能、振動、音ともに、良好(○)であった。
次に、実施例8では、高低差hが8m、縮径部16の長さ(縮径長)0.5m、縮径長/高低差が0.0625の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例8の構成では、排水性能、振動、音ともに、良好(○)であった。
次に、実施例9では、高低差hが8m、縮径部16の長さ(縮径長)4m、縮径長/高低差が0.5の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例9の構成では、排水性能、振動、音ともに、非常に良好(◎)であった。
次に、実施例10では、高低差hが8m、縮径部16の長さ(縮径長)8m、縮径長/高低差が1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例10の構成では、排水性能、振動、音ともに、良好(○)であった。
次に、実施例11では、高低差hが9m、縮径部16の長さ(縮径長)9m、縮径長/高低差が1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、実施例11の構成では、排水性能、振動、音ともに、概ね良好(△)であった。
以上の結果から、実施例1〜11の構成であれば、排水性能、振動、音ともに、概ね良好(△)〜非常に良好(◎)であることが分かった。
具体的には、高低差h=4〜9m、縮径部16の長さ=0.5〜9m、縮径長/高低差=0.5〜1の範囲内であれば、概ね良好以上の評価を得られることが分かった。
(比較例)
一方、比較例1〜3の構成では、主管側の流入口と枝管側の流入口との高低差hが4,8,10mになるように設定されている。
具体的には、比較例1の構成では、高低差hが4m、縮径部の長さ(縮径長)0.2m、縮径長/高低差が0.05の場合について、排水性能を評価した。
その結果、比較例1の構成では、排水性能、振動、音ともに、好ましい結果は得られなかった。
この理由としては、高低差hに対する縮径部の長さが小さすぎたため、主管側の排水の圧力を充分に低減することができず、枝管側の排水をスムーズに合流させることができなかったためと考えられる。
また、比較例2の構成では、高低差hが8m、縮径部の長さ(縮径長)0.4m、縮径長/高低差が0.05の場合について、排水性能を評価した。
その結果、比較例2の構成では、排水性能、振動、音ともに、好ましい結果は得られなかった。
この理由としては、比較例1と同様に、高低差hに対する縮径部の長さが小さすぎたため、主管側の排水の圧力を充分に低減することができず、枝管側の排水をスムーズに合流させることができなかったためと考えられる。
さらに、比較例3の構成では、高低差hが10m、縮径部16の長さ(縮径長)10m、縮径長/高低差が1の場合について、排水性能を評価した。
その結果、比較例3の構成では、排水性能、振動、音ともに、好ましい結果は得られなかった。
この理由としては、高低差hが大き過ぎたために、縮径部の長さを高低差と同程度の長さまで大きくしても、主管側の排水の圧力を充分に低減することができず、枝管側の排水をスムーズに合流させることができなかったためと考えられる。
以上の結果から、比較例1〜3の構成によれば、高低差hに対する縮径部の長さが0.05では小さすぎて、あるいは高低差hが10mでは大き過ぎて、良い結果が得られないことが分かった。
ここで、上述した実施例1〜11と比較例1〜3の結果を、図5に示す。
図5に示すグラフでは、横軸を縮径部16の長さ、縦軸を縮径長/高低差とし、好ましい結果が得られた範囲を破線で示している。
図5に示すように、好ましい排水性能が得られるのは、縮径部16の長さについては、0.5〜9.0mの範囲であった。
また、縮径長/高低差については、0.0625〜1(6.25%〜100%)の範囲で、好ましい排水性能を得ることができた。
また、図6に、図5のグラフにおける縮径長/高低差を示す縦軸を拡大したグラフを示す。
図6に示すように、縮径部16の長さが0.5mの場合において、好ましい排水性能が得られるのは、縮径長/高低差が、0.06以上の範囲であった。
さらに、図7に示すグラフでは、横軸を高低差h、縦軸を縮径長/高低差としたグラフを示している。
図7に示すように、好ましい排水性能が得られるのは、高低差hについては、9m以下の範囲であった。
本発明の排水配管システムは、サイフォン現象を誘発させて排水を行う構成において、主管に対して枝管を合流させた場合でも、排水性能が低下することを防止することができるという効果を奏することから、各種排水配管システムに対して広く適用可能である。
10 排水配管システム
11 主管
11a 流入口(第1流入口)
11b 第1配管部
11c 第2配管部
12 第1誘発部
13 枝管
13a 流入口(第2流入口)
13b 第1配管部
13c 第2配管部
14 第2誘発部
15 合流部
16 縮径部
h 高低差

Claims (3)

  1. サイフォン現象を誘発させて排水を行う複数の配管を合流させて排水を行う排水配管システムであって、
    第1流入口を有する主管と、
    前記主管においてサイフォン現象を誘発させる第1誘発部と、
    前記第1流入口よりも低い位置に配置される第2流入口を有する枝管と、
    前記枝管においてサイフォン現象を誘発させる第2誘発部と、
    前記主管と前記枝管とが合流する合流部と、
    前記合流部の上流に設けられており、前記主管の断面積を縮小した縮径部と、
    を備え、
    前記第1流入口および前記第2流入口の高低差は、4〜9mの範囲になるように設定されるとともに
    前記合流部は、前記主管における略鉛直方向に沿って配置された部分に設けられている、
    排水配管システム。
  2. 前記縮径部は、前記第1流入口と前記第2流入口との高さの差の6.25〜100%の長さを有している、
    請求項1に記載の排水配管システム。
  3. 前記縮径部は、前記主管の断面積の45〜75%の断面積を有している、
    請求項1または2に記載の排水配管システム。
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