JP6587313B2 - 緩勾配排水システム - Google Patents
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そのため集合住宅の排水管は、従来、例えば図1に示すように敷設されていた。
従来例では、排水立て管3から上流側に延びる横主管4に、複数の水回り設備7(ユニットバス7a、洗濯機7c)から下流側に延びる枝管10が複数、接続している。また横主管4の上流端が洗面所7bに直接、接続している。従来は、ユニットバス7aに接続する枝管10として、排水勾配1/50で設置した管径(呼び径)が50A(以下、管径50A)の配管を使用していた。また横主管4としては、枝管10より太い、管径(呼び径)が75A(以下、管径75A)の配管を、排水勾配1/100で設置して使用していた。
一般に集合住宅等の床は、図2に示すようにコンクリートスラブ16の上に排水管(例えば横主管4や枝管10)を敷設し、その上にフローリング15を張るいわゆる二重床17である。上述のように排水管4,10の最小排水勾配は決まっているため、排水管4,10の配管長L(配管の長さ)が長くなれば長くなるほど、配管の両端の高低差が大きくなる。フローリング15を段差のない状態にするには、フローリング15の上面の高さを一定にしなければならない。フローリング15は排水管4,10の上流端よりさらに上に設ける必要があるため配管長Lが長くなれば長くなるほど二重床17の高さHが高くなる。二重床17の高さHが増すと床下に空間の無駄を生むことになるため、排水管4,10の排水勾配をなるべく小さくすることが要望されていた。ここで、「二重床17の高さH」は、コンクリートスラブ16の上面からフローリング15の上面までの鉛直方向の距離を意味する。以下、「二重床17の高さH」を「床高さH」と呼ぶ。
排水を流出する複数の水回り設備と前記横主管とを接続し前記横主管に向けて横方向の下向きに延びる排水管である通常枝管及び緩勾配枝管と、を備え、
前記緩勾配枝管は、前記横主管と同じ管径かつ同じ排水勾配を有する同径管部と、
前記横主管より管径が小さくかつ排水勾配がきつい小径管部と、を有し、
同径管部は、前記緩勾配枝管と前記横主管とが接続する合流部から前記水回り設備に向けて延び、
前記小径管部は、前記水回り設備と前記同径管部とを接続する、ことを特徴とする緩勾配排水システムが提供される。
前記横主管と同じ管径と、該横主管よりきつい排水勾配又は前記小径管部と同じ排水勾配とを有し、前記同径同勾配管部と前記小径管部とを接続する同径急勾配管部と、を有する。
前記偏芯ソケットは、前記接続部における前記同径管部の中心線の位置が前記小径管部の中心線の位置より上方に位置し、かつ前記同径管部の下方側の側面が前記小径管部の下方側の側面より下方もしくは同じ高さに位置するように前記小径管部と前記同径管部とを接続する。
図3は、本発明の第1実施形態の緩勾配排水システム100の上面図である。
本発明の緩勾配排水システム100は、横主管104、通常枝管120、及び緩勾配枝管110を備える。以下、通常枝管120及び緩勾配枝管110を総称して枝管110,120と呼ぶ。
同径管部111は、緩勾配枝管110の一部であり、横主管104と同じ管径かつ同じ排水勾配を有する。同径管部111は、緩勾配枝管110と横主管104とが接続する合流部118から水回り設備7に向けて横方向の上向きに延びる。同径管部111の排水勾配は、基準流速を確保できる勾配である。第1実施形態の同径管部111は、その上流端から下流端までが横主管104と同じ排水勾配を有する。
それにより排水性能実験で、ユニットバス7a、洗面所7b、洗濯機7cの3か所から同時排水をしたとしても、同径管部111から排出される排水を横主管104に流入させることができる。
合流部118より上流側の横主管104に通常合流部119があったとしても、緩勾配枝管110が同径管部111と小径管部113を有することにより、緩勾配枝管110の排水は滞りなく横主管104に流入できる。
また一般にユニットバス7aの緩勾配枝管110が他の水回り設備7の通常枝管120に比べて最も長いため、枝管110,120の両端の高低差は、ユニットバス7aに連結する緩勾配枝管110の高低差が最も大きくなる。
しかしこれに限らず、ユニットバス7a以外の水回り設備7に緩勾配枝管110を接続してもよい。
1800mm×1/50−1800mm×1/100=18mm・・・(式1)
また、本発明の緩勾配排水システム100で使用する基準流速は、0.6m/s以上の満流時の断面平均流速に限らず、その他の流速であってもよい。
図4は、本発明の第2実施形態の緩勾配排水システム100の上面図である。
第2実施形態の同径管部111は、同径同勾配管部116と同径急勾配管部117とを有する。
つまり第2実施形態の緩勾配排水システム100は、小径管部113の下流端に接続する排水管(同径急勾配管部117)の勾配が小径管部113と同じであるか横主管104よりきつい勾配である点で第1実施形態の緩勾配排水システム100と異なる。
その他の第2実施形態の緩勾配排水システム100の構成と効果、機能は、第1実施形態のそれらと同様である。
緩勾配枝管110は、小径管部113と同径管部111とを互いの中心線J,Kをずらして接続部で接続する偏芯ソケット115を有することが好ましい。偏芯ソケット115が連結する同径管部111は、第1実施形態の同径管部111の上流端であっても、第2実施形態の同径管部111(つまり同径急勾配管部117)の上流端であってもよい。
(87.5mm−60.5mm)/2=13.5mm・・・(式2)
18mm+13.5mm=31.5mm・・・(式3)
なお、本発明の緩勾配排水システム100は、偏芯ソケット115を使用せずに、中心線J,Kの高さを揃えて小径管部113と同径管部111を連結してもよい。
図6は、実施例1の配管の敷設200を示す上面図である。実施例1では、横主管204として、1/100の排水勾配で設置した管径75Aの排水管を使用した。また実施例1では、ユニットバス7aに接続する枝管210として、管径50Aの排水管を使用した。枝管210の90°の曲管継手より上流側の排水勾配を1/50に設定し、曲管継手より下流側の排水勾配を1/100に設定した。枝管210と横主管204との合流部218より上流側の横主管204には、洗濯機7cから延びる枝管211を連結した。また横主管204の上流端を直接、洗面所7bに接続した。
しかし実施例1は、3か所の水回り設備7から同時排水すると、ユニットバス7aからの枝管210と横主管204との合流部218で満流(配管の中が満水となった状態)となり、枝管210の管内圧力が上昇して、例えばトラップの破封等のような排水性能上の不具合が発生することが確認された。なお破封とは、トラップの封水が無くなり、トラップの機能が失われることを意味する。
実施例2の横主管104として、実施例1と同径(管径75A)、同じ配管長L、かつ同じ排水勾配(1/100)の排水管を使用した。合流部118より上流には、実施例1の洗濯機7cに接続する枝管211と同じ長さ、同径、かつ同勾配である排水管を、実施例2の洗濯機7cから延びる通常枝管120として連結した。また横主管104の上流端を直接、洗面所7bに接続した。
また同径同勾配管部116と同径急勾配管部117は、図4に示す通り、90°の曲管継手で接続した。
それに対し、実施例1のユニットバス7aに接続した排水勾配1/100の枝管210と実施例2の緩勾配枝管110とは、管径が相違する。実施例1のユニットバス7aに接続した枝管210は、上流端から下流端に至るまで全ての管径が50Aであるのに対し、実施例2の緩勾配枝管110は、下流側の一部の管径が75Aである。
その他の実施例2の配管の敷設の構成は、実施例1と同様である。
したがって実施例2は、図7(B)と図8(B)により、実施例1より床高さHを下げ、又は配管長Lを延ばしても、良好な排水性能を確保できることが確認された。
また同径管部111と横主管104が同径かつ同勾配であるため、同径管部111と横主管104の中を流れる双方の排水が同じ流速で流れる。それにより双方の排水が同じ流速で、合流部118でぶつかりあうので、同径管部111の排水が滞りなく横主管104に流入できるものと考えられる。
4,104,204 横主管(排水管)、
7 水回り設備、7a ユニットバス、7b 洗面所、7c 洗濯機、
10,210,211 枝管(排水管)、15 フローリング、
16 コンクリートスラブ、17 二重床、18,118,218 合流部、
100 緩勾配排水システム、110 緩勾配枝管(枝管、排水管)、
111 同径管部、113 小径管部、115 偏芯ソケット、
116 同径同勾配管部、117 同径急勾配管部、119 通常合流部、
120 通常枝管(枝管、排水管)、200 実施例1の配管の敷設、
H 二重床の高さ(床高さ)、L 配管長、
K 同径管部の中心線、J 小径管部の中心線
Claims (4)
- 排水立て管から横方向の上向きに延びる排水管である横主管と、
排水を流出する複数の水回り設備と前記横主管とを接続し前記横主管に向けて横方向の下向きに延びる排水管である通常枝管及び緩勾配枝管と、を備え、
前記緩勾配枝管は、前記緩勾配枝管と前記横主管とが接続する合流部から前記水回り設備に向けて延びる同径管部と、
前記水回り設備と前記同径管部とを接続し前記横主管より管径が小さくかつ排水勾配がきつい小径管部と、を有し、
前記同径管部は、前記合流部から前記水回り設備に向けて延び前記横主管と同じ管径かつ同じ排水勾配を有する同径同勾配管部と、前記横主管と同じ管径と該横主管よりきつい排水勾配又は前記小径管部と同じ排水勾配とを有し前記同径同勾配管部と前記小径管部とを接続する同径急勾配管部と、を有する、ことを特徴とする緩勾配排水システム。 - 前記緩勾配枝管は、前記小径管部と前記同径管部とを互いの中心線をずらして接続部で接続する偏芯ソケットを有し、
前記偏芯ソケットは、前記接続部における前記同径管部の中心線の位置が前記小径管部の中心線の位置より上方に位置し、かつ前記同径管部の下方側の側面が前記小径管部の下方側の側面より下方もしくは同じ高さに位置するように前記小径管部と前記同径管部とを接続する、ことを特徴とする請求項1に記載の緩勾配排水システム。 - 前記緩勾配枝管が接続する前記水回り設備は、ユニットバスである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緩勾配排水システム。
- 前記合流部は、前記通常枝管と前記横主管とが接続する通常合流部のうちの少なくとも1つより下流側に位置する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の緩勾配排水システム。
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