JPS5848468Y2 - 排水集合管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、汚水、雑排水等の排水系統に用いられる排水
集合管に関するものである。

一般に排水用配管は、堅管と横枝管とをＹ字管、Ｔ字管
等の接続管で以って接続して構成されている。

このうち堅管は、排水流量、臭気防止、通気性能等から
、中高層建築物の場合、雑排水用管、汚水排水用管、通
気管の三管を採用するか、または汚水雑水合流の排水管
と通気管とによる二管採用の所謂合流方式をとっている
。

しかし、上述のような従来の排水配管では、特に中高層
建築物の場合、堅管内の高負荷時においで各種の衛生厨
房機器類の封水装置のトラップにその深さ以上の圧力変
化が生じて必ずしも充分な封水効果が期待できず、また
特に最下階地点においては排水による流下発生音が想像
以上である等、種々の問題を有していた。

そこで一管合流方式を採用して、堅管内壁に上方から流
下する流体に旋回力を与えるための羽根体を装着し、こ
れによって流体に強制的に遠心力を付与せしめて、管内
壁に沿う層流として流下せしめると共Ｉこ、その流速を
減じることも考えられたが、羽根体付近が径小となって
いる為、流体に含まれるゴミ等が羽根体に付着し、管内
がつまる慣れがあって、これとて未だ完全とは言えず、
かかる一管合流方式の採用は困難視されでいた。

本考案は、上記問題点を解放した一管合流方式の排水集
合管を提供することを目的とするものである。

このため本考案は、上下方向の竪主管に接続可能な上部
接続口および下部接続口を有し、軸心に沿って横断面形
状がほぼ一様で、かつ、前記上部接続口の中心と前記下
部接続口の中心とを結ぶ直線に沿う柱状の空間が連続し
で形成された螺旋状ねじれ部を備え、さらに、前記上部
接続口と前記螺旋状ねじれ部との間に適宜数の横枝管を
設けたものである。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

まず第１図に基づいて中高層建築物に配置した状態Ｑつ
概略を説明すると、１は上下方向の竪主管であり、各階
の竪主管１は、その上下端部を各階の床２位置で本考案
に係る排水集合管１０により連結されで、一直線状に配
設されている。

３は、流し台４、洗面台５、便器６等の各種衛生設備機
器につながる横枝管であり、上記竪主管１と同様に上記
排水集合管１０に連結されている。

次に上記排水集合管１０について第２図〜第４図に基づ
いて具体的に述べる。

すなわち、軸心方向両端部に前記竪主管１に接続するた
めの受口を形成する上部接続口１１および挿口を形成す
る下部接続口１２を設けた管本体１３の、上部接続口１
１と下部接続口１２の間は、ねじれ管部２０に構成され
ている。

該ねじれ管部２０は、その軸心Ｏに沿って横断面形状が
ほぼ一様で、かつ、上部接続口１１の中心と下部接続口
１２の中心とを結ぶ直線に沿う柱状の空間Ｐが連続して
形成された螺旋状の管から成っている。

前記管本体１３の上部、すなわちねじれ管部２０よりも
上方部分には、この実施例では一つの横枝管３接続用の
開口１４が設けられている。

なお前記ねじれ管部２０の軸心Ｏは、この実施例では下
向き反時計方向にねじ１ れており、その偏心中Ｒは管内径の−〜−が適当０５ である。

また上記横枝管接続用開口１４は管本体１３の接線に沿
って配設されている。

次に上記構成の作用を説明する。

すなわち上層階より流下してきた排水は、竪主管１の管
内壁上を層流状となって上部接続口１１内に入り、管本
体１３内に流れ込む、そしてこの排水はねじれ管部２０
の変形方向に沿って第４図のＡ−）Ｂ−）Ｃ→Ｄの順に
下向き反時計方向に螺旋状に旋回しながら流下し、下部
接続口１２に至る。

したがつてこの下部接続口１２を出た排水は、下方の竪
型管１内壁面上を層状となって螺旋状に旋回しながら静
かに流下する。

またこのように排水が管内壁上をあたかも付着したごと
く流下することから、柱状の空間Ｐが排水によって閉塞
されることはなく、この排水に含まれていた空気は分離
されて、柱状の空間Ｐを経て最上端の竪主管１から大気
に開放される。

また横枝管３より開口１４を介して管本体１３に流れ込
んだ排水は管本体１３内壁面に沿って旋回し、上方の竪
主管１より流下する排水と合流して前述した場合と同様
に螺旋状に旋回しながら流下する。

なお第５図に示すごとく管本体１３と横枝管接続用開口
１４との管内接続周縁の上半分上に、内壁面が管本体１
３内壁面に連続すると共に下に向って若干内側に傾斜す
る下向き突起１５を設けるならば、上方の竪主管１より
上記管本体１３内に流れ込んだ排水が横枝管接続用開口
１４を介して横枝管３内に流れ込むのを防止することが
できる。

また上記実施例では、横枝管接続用開口１４を管本体１
３の接続方向に沿わせて開口させたが、第６図に示すご
とく上記開口１４の軸心Ｏ′と管本体１３の軸心Ｏとを
一致させるようにしてもよい。

以上説明したことからも明らかなように本考案の排水集
合管によれば、軸心に沿って横断面形状がほぼ一様で、
かつ、上部接続口の中心と下部接続口の中心とを結ぶ直
線に沿う柱状の空間が連続して形成された螺旋状ねじれ
管部を備えているので、このねじれ管部内に上方の竪主
管および横枝管を介して流れ込む排水は、必ずその螺旋
状の通路を流れることになり、この螺旋状通路を流れる
間に旋回力を付与され、あたかも管内壁面上を付着する
ごとく流下する。

したがって上記柱状の空間は排水によって閉塞されるこ
とはなく、これにより管内圧力の変動がなくなり、衛生
厨房機器類の封水装置のトラップにその深さ以上の圧力
変化が生じるおそれがない。

また上記ねじれ管部には不要な径小部が存在しないため
、流体に含まれるゴミ等がつまる惧れかない。

さらに流下排水による発生音も減少させることができ、
従来必要であった通気管を設ける必要がない。

また本考案の排水集合管は、簡単な構成であるから、配
管施工が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は配管状態を示す
概略図、第２図は縦断面図、第３図は第２図の■−■線
に沿う横断面図、第４図Ａ〜Ｄは、それぞれ第２図の同
符号で示す断面線に沿う断面図である。 第５図、第６図は、それぞれ本考案の他の変形例を示す
部分断面図および平面図である。 １・・・竪主管、３・・・横枝管、１０・・・排水集合
管、１１・・・上部接続口、１２・・・下部接続口、１
３・・・管本体、１４・・・開口、２０・・・ねじれ管
部、Ｏ・・・軸心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向の竪主管に接続可能な上部接続口および下部接
   続口を有し、軸心に沿って横断面形状がほぼ一様で、か
   つ、前記上部接続口の中心と前記下部接続口の中心とを
   結ぶ直線に沿う柱状の空間が連続して形成された螺旋状
   ねじれ部を備え、さらに、前記上部接続口と前記螺旋状
   ねじれ部との間に適宜数の横枝管接続用開口を設けたこ
   とを特徴とする排水集合管。