JP2944975B2 - 排水用集合管 - Google Patents

排水用集合管

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JP2944975B2
JP2944975B2 JP10003384A JP338498A JP2944975B2 JP 2944975 B2 JP2944975 B2 JP 2944975B2 JP 10003384 A JP10003384 A JP 10003384A JP 338498 A JP338498 A JP 338498A JP 2944975 B2 JP2944975 B2 JP 2944975B2
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正雄 仲石
克弘 魚井
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、中・高層集合住宅
等において用いられるところの、汚水と雑排水を同一の
排水管に流す一管式排水配管における排水立管中に介在
させる排水用集合管に関する。 【0002】 【従来の技術】一管式排水配管における排水管構成は、
上階から下階に向かって多数の排水立管を一本の排水管
状に連結貫通させ、各階における居住区の汚水や雑排水
を横枝管を介して前記排水立管内に流入させるものであ
り、このさい各階における横枝管の排水を受ける部分
は、排水立管よりも大径の管状体であるとともに、その
周側面に横枝管の接合用開口部を突出状に形成した排水
集合管を、排水立管中に介在させるのであるが、この一
管式排水配管における問題点は、排水が排水立管を流下
するに当つて、上階より下階に降りるに従って大きく発
生するところの、高い管内空気圧力の変動と排水騒音の
点である。 【0003】従来この問題点を解決するために採用され
た手段は、例えば集合管における大径管形状を、単なる
円筒形状から少なくとも下半分はテーパ形の絞り筒構造
とするとか、横枝管との接続部分に邪魔板を設けると
か、あるいは集合管内部に排水流の制御構造を設けると
かである(特公昭57−18015号公報、特公昭57
−896号公報、実開昭49−115946号公報参
照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のも
のでは、管内空気圧の変動防止、及び、騒音防止の点で
いま一歩十分なものでなかった。即ち、一管式排水管に
おける管内圧力変動には、プラス圧力とマイナス圧力変
動がある。前記マイナス圧力が発生する原因は、排水の
流下速度が大きくなるためである。逆にプラス圧力が生
じる原因は、排水によって管内が密封され、該密封状態
が排水流下とともに下方に移動するため、密封状態の下
部の管内空気が圧縮されて圧力が上昇するためである。 【0005】しかし、前記特公昭57−896号公報に
記載の上部に凸面部を有するものでは、排水が該凸面部
に衝突してその流速を減じることはできるが、下部のテ
ーパ部において排水は、管中心部に向かって流れるた
め、管壁から剥離し、管を密封して、プラス圧の発生が
多くなり易いものであった。また、特公昭57−180
15号公報、実開昭49−115946号公報に記載の
ものは、大径筒部に旋回羽根が設けられているので、排
水流に旋回が付与されるが、しかし、下部のテーパ部に
おいて排水は、管中心部に向かって流れるため、管壁か
ら剥離し、管を密封して、プラス圧の発生が多くなりや
すいものであった。 【0006】本発明は上記問題点を解決することを目的
とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明の特徴
とするところは、排水立管を接合するための上下開口接
合部と、該上開口接合部の下部に連設され、前記排水立
管よりも大径の円筒部と、該円筒部の下部と前記下開口
接合部とをつなぐ上広下狭状のテーパ筒部とから成り、
前記円筒部の内面には、前記上開口接合部からの排水流
を一側に片寄らせるための仕切板が設けられ、前記テー
パ筒部の内面には、該テーパ筒部の内面を伝って流下す
る排水流に旋回を付与して、該排水流が前記下開口接合
部の内面から剥離するのを防止するための羽根板が突設
されている点にある。 【0008】本発明によれば、上方の排水立管から流下
してきた排水は、排水用集合管の上開口接合部をとお
り、その下方に配置された仕切板により円筒部の一側に
片寄らされ、円筒部の壁面を伝ってテーパ筒部に至り、
該テーパ筒部の内面を伝って下方に流れる。このテーパ
筒部の下端において、排水は、管中心方向に向かって流
れているので、管壁から剥離しようとする。 【0009】しかし、本発明では、テーパ筒部に羽根板
が突設されているため、該羽根板により排水に旋回が付
与され、排水は遠心力により管壁を伝って流下すること
になる。即ち、排水の剥離防止効果は、羽根板を大径円
筒部に設けるよりも、テーパ筒部に設けることにより、
一層優れたものになる。 【0010】従って、本発明によれば、排水立管中心部
に空気コアが形成され、管内圧力変動が防止される。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1において、上位の排水立管1 お
よび下位の排水立管2 間に介在される排水集合管3 は、
管軸X−X線方向における上下両端に、前記両立管1,2
と既知の封水接続構造によって接続される開口接合部4,
5 が形成されると共に、両接合部4,5 間を連ねる管本体
部分は立管1,2 より大径の管状体の集合部とされる。こ
の実施の形態では集合管3 の上端の開口接合部4 に続く
上部から中部に至る大径部分は円筒部3aとされ、中部か
ら下端の開口接合部5 に至る下部は、図示のようにゆる
やかな勾配周面3bを内部に有する上広下狭のテーパ筒部
とされている。 【0012】前記円筒部3aにおいて、上端の開口接合部
4 における下端内周面の一側から管軸X−X線に向かっ
て垂下状に張り出す舌片状の仕切板6 が設けられること
によって、上部の排水立管1 より流下してくる排水流
を、矢印イのように円筒部3aの内周面一側に向かって偏
流させ、かつ減速させる偏流減速室7 が画成される。こ
の偏流減速室7 は、仕切板6 の垂下長さと相まって、円
筒部3aの上部全体を略占有する。 【0013】前記偏流減速室7 に続く中部は、前記仕切
板6 によって偏流減速された排水立管1 側よりの排水流
と、円筒部3aの周側から流入される横枝管からの排水流
とが合流する集合室8 とされる。即ち、前記仕切板6 に
よって偏流減速室7 を経て集合室8 の一側に片寄せ流入
される立管1 からの排水流の反対方向、またはこれより
可及的遠く離れた集合室8 の周側面に、便器または雑排
水源特許接続された横枝管9 と接続される一個以上の枝
管接合部10が、突出開口状に設けられている。この図例
では一個の枝管接合部10を示しているが、二以上のもの
を設けるのは自由である。 【0014】前記集合室8 に続く先に述べたゆるやかな
勾配周面3bによって囲まれた下部は、集合室8 において
合流された排水立管1 及び横枝管9 よりの排水流を、下
位の排水立管2 側に下端の開口接合部5 を介して流下さ
せるための旋回室11とされ、この旋回室11の内壁面、即
ち、勾配周面3b上には、矢印イで示した排水立管1 側か
らの排水、矢印ロで示した横枝管よりの排水の集合流に
対し、矢印ハで示すように、管軸X−Xをめぐってスパ
イラル状に旋回しながら排水立管2 を流下するように、
複数枚の羽根板12を突設している。 【0015】即ち、これら羽根板12は何れも管軸X−X
線に対して傾斜した略台形形状のプレート体であり、か
つ勾配周面3bの上下方向に沿って突設されると共に、上
端かた下端に至るに従いその幅員は漸次小とされるもの
で、勾配周面3bに等分配置状に突設されている。前記横
枝管9 と枝管接合部10とは、既知の封水接続構造によっ
て接続されている。 【0016】図1に示したものでは、集合管3 が、その
上端の開口接合部4 から下端の開口接合部5 に至るま
で、一体構造のものとして図示されているが、本発明に
係わる集合管3 は、上下分割構造とすることも可能であ
る。上記集合管3 によれば、上位の排水立管1 より流下
した縦排水は、開口接合部4 から仕切板6 に案内されて
偏流減速室7 に流下し、集合管3 の大径部3aにおける管
周一側に片寄らせられて流下することになる。即ち、立
管1 からの縦排水は集合管3 内にその大径部3aの全面積
にわたって直流することなく、仕切板6 による屈曲偏流
によって排水速度が減少される。 【0017】また仕切板6 により、横枝管9 より流入す
る横排水と前記縦排水との直接の衝突が防止され、円滑
な合流が達成される。更に仕切板6 により、縦排水の横
枝管9 への逆流を防止することができる。そして合流し
た排水は最下位の旋回室11内に流下し、この旋回室11
は、ゆるやかな勾配周面3bによって下方に至るに従い絞
られた断面形状であると共に、その勾配周面3bには、管
軸方向に対して傾斜した羽根板12が突設されているの
で、合流した集合排水が最も密になる部分で、排水流は
羽根板12の案内を介して旋回性が与えられ、管軸の回り
に旋回下降する。即ち、羽根板12で旋回性が付与される
ことにより、遠心力が発生し、排水は管壁からの剥離が
防止され、水栓現象を生じることなく円滑に流下し、管
中心部に空気コアを生成することができ、管内圧力変動
を防止することができる。 【0018】尚、図2に示すものは、仕切板が設けられ
ず、集合管3 の大径部に羽根板12のみを突設した従来の
集合管である。この従来のものでは、排水は、大径部で
旋回性が付与されるが、テーパ部3b' でその旋回性が減
じられるため遠心力が小さくなり、テーパ部3b' の下端
で排水は管中心部に向かう分力により、管壁から剥離し
やすく、水栓現象が生じやすくなる。 【0019】しかし、本発明では、勾配周面に羽根板が
設けられているので、勾配周面の下端部で旋回性が最も
大きく、最大の遠心力が発生して、管壁からの剥離が防
止される。また図3に示すグラフは、11階建ての中層
建築物における本発明集合管3 を用いた一管式排水配管
と、前記図 2に示した従来集合管を用いた一管式排水配
管との排水実験結果であり、11階より排水流量330 l/m
inで連続排水した場合で、その1階より8階までの管内
空気圧力の変動状況を示し、Y,Y’で示した曲線は、
本発明集合管3 を用いた変動曲線であり、Z,Z’は、
従来集合管を使用したものの変動曲線を示している。図
中、中心の各階を示す中心線の向かって右側は空気変動
の+P値、向かって左側は−P値(共にmmAq値)で
あり、許容限±25mmAqとして、本実施例のもの
は、従来のものに比して優れ、特に下層階に至るに従っ
て顕著に優れていることが判明した。 【0020】 【発明の効果】本発明によれば、上方の排水立管から流
下してきた排水は、排水用集合管の上開口接合部をとお
り、その下方に配置された仕切板により円筒部の一側に
片寄らされ、円筒部の壁面を伝ってテーパ筒部に至り、
該テーパ筒部の内面を伝って下方に流れる。このテーパ
筒部の下端において、排水は、管中心方向に向かって流
れているので、管壁から剥離しようとする。 【0021】しかし、本発明では、テーパ筒部に羽根板
が突設されているため、該羽根板により排水に旋回が付
与され、排水は遠心力により管壁を伝って流下すること
になる。即ち、排水の剥離防止効果は、羽根板を大径円
筒部に設けるよりも、テーパ筒部に設けることにより、
一層優れたものになる。 【0022】従って、本発明によれば、排水立管中心部
に空気コアが形成され、管内圧力変動が防止される。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は本発明集合管の実施の形態を示す縦断面
正面図である。 【図2】図2は従来の集合管の断面図である。 【図3】図3は本発明と従来例との管内圧力変動の実験
結果のグラフである。 【符号の説明】 1 排水立管 2 排水立管 3 集合管 3a 大径円筒部 3b テーパ筒部 4 上開口接合部 5 下開口接合部 6 仕切板 12 羽根板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 魚井 克弘 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番 22号 久保田鉄工株式会社 恩加島工場 内 (72)発明者 赤崎 弘典 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番 22号 久保田鉄工株式会社 恩加島工場 内 (56)参考文献 実開 昭49−115946(JP,U) 特公 昭57−18015(JP,B2) 特公 昭57−896(JP,B2) 仏国特許2402041(FR,B) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E03C 1/12 F16L 41/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.排水立管(1)(2)を接合するための上下開口接合部
    (4)(5)と、該上開口接合部(4) の下部に連設され、前記
    排水立管(1)(2)よりも大径の円筒部(3a)と、該円筒部(3
    a)の下部と前記下開口接合部(5) とをつなぐ上広下狭状
    のテーパ筒部(3b)とから成り、 前記円筒部(3a)の内面には、前記上開口接合部(4) から
    の排水流を一側に片寄らせるための仕切板(6) が設けら
    れ、 前記テーパ筒部(3b)の内面には、該テーパ筒部(3b)の内
    面を伝って流下する排水流に旋回を付与して、該排水流
    が前記下開口接合部(5) の内面から剥離するのを防止す
    るための羽根板(12)が突設されていることを特徴とする
    排水用集合管。
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CN101831940B (zh) * 2010-05-28 2012-10-17 哈尔滨工业大学 用于室内排水系统中的气水分离旋流器

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