JPS591896Y2 - 自転車用ペダル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用ペダル、詳しくは踏込力をクランクに
伝達して自転車を走行させるペダルに関する。

一般に此種ペダルは、クランクアームの先端に螺合され
るねじ部をもったペダル軸の両端部に、内板及び外板を
それぞれ球体を介して回転自由に取付けると共に、これ
ら内外板間に踏込面をもつペダル本体を取付けて、前記
ペダル軸のねじ部をクランクアームの先端に螺着するこ
とにより前記ペダルをクランクアームに装着するごとく
構成されている。

所で此種ペダルをクランクアームに装着すれば、該ペダ
ルは、自転車の前後方向中心線に対し左右方向外方に大
きく突出するため、自転車を組立メーカーから販売店な
どに運搬するとき、このペダルが装着されていると嵩張
って邪魔になる問題がある。

従って組立メーカー側ではペダルを装着することなく運
搬し、販売店などでペダルを装着しているが、このペダ
ルは前記した如くペダル軸のクランクアームへの螺合に
より取付けられるため、販売店などでの取付けが行ない
難いばかりか、専用工具を必要とするなどの欠点があっ
た。

又ペダル本体とペダル軸とが一体化されていて、クラン
クアームへの取付構造が螺合式であるため、このペダル
が自転車の横転などにより破損した場合、該ペダルの交
換が行ない難かったのである。

しかして本考案は以上の点に鑑みて考案したもので、ペ
ダル本体をペダル軸とは別に形成して、ペダル軸をクラ
ンクアームに回転自由に支持させるべく威すと共に、ペ
ダル本体を前記ペダル軸に対し嵌合するだけで取付ける
ことができるようにしたのであって、クランクアームに
回転自由に支持するペダル軸に、取付はフランジを設け
ると共に、ペダル本体を前記ペダル軸とは別に形成して
、その一側に前記フランジに嵌合する嵌合部を設け、こ
のペダル本体を、前記ペダル軸に取付けるごとくしたこ
とを特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は１対のクランクアームにの先端に固定する固定筒で
、その一端部外周にはねじ１１が、又両端部内面には玉
受面１２．１３がそれぞれ設けられており、前記ねし１
１部を前記クランクアームにの先端に設けられたペダル
装着用ねし孔に螺合することにより固定筒１をクランク
アームＫに固定するのである。

２はこの固定筒１に玉押し３を介して回転自由に支持す
るペダル軸で、その一端側外周には前記固定筒の玉受面
１２と対向する玉受面２１が、又他端部外層にはねじ２
２が設けられており、このねじ２２部に前記玉押し３を
螺合により取付けるのである。

この玉押し３の内面には前記ペダル軸２のねじ２２に適
合するねじ３１が、又外周には前記固定筒の玉受面１３
と対向する玉受面３２がそれぞれ設けられており、この
玉受面３２と前記玉受面１３との間及び前記玉受面２１
．１２間にそれぞれボール４゜５を介装して、前記ペダ
ル軸２を固定筒１に回転自由に支持するのである。

しかして前記ペダル軸２の一端部外周、即ち前記−玉受
面２１の外方に、半径方向外方に突出する円板状の取付
フランジ２３を設けて、このフランジ２３にペダル本体
６を嵌合により取付けるのである。

このペダル本体６は、前記ペダル軸２とは別に形成する
のであって、踏込面部分を肉薄扁平状に形成して、その
左右方向内側は、前記フランジ２３に嵌合する嵌合部６
１を形成し、該嵌合部６１の前記フランジ２３への嵌合
によりペダル本体６を前記ペダル軸２に取付けるのであ
る。

又前記嵌合部６１は、ペダル本体６の左右方向内側を踏
込面６ａに対し上方に立上らせると共に、この立上部の
内側を凹入させて形成するのであって、第２図の如く前
記嵌合部の一側は前記踏込面６ａに対し下方に開放され
ており、又その奥部には前記フランジ２３を受入れてそ
のフランジ外周部に嵌合する凹入溝６１ ａが設けられ
ている。

又一方前記ペダル本体６は、その踏込面６ａを、前記ペ
ダル軸２の回転中心に対し半径方向下方に偏位させて前
記クランクアームＫに対し回転自由に支持したとき、水
平性維持特性により前記踏込面６ａが常に上向きとなる
ようにするのである。

尚この踏込面６ａの前記回転中心に対する位置関係は特
に限定されるものでないが、図面の如く前記回転中心に
対し下方に偏位させることにより、使用時ペダル本体６
の反転を防止できるので、前記嵌合部６１を、図面Ｏ如
く踏込面６ａに即対し下方に開口する構造にしても嵌合
部６１が取付フランジ２３から離脱することがなく、従
って嵌合部６１を、その下方開放側から該嵌合部を弾性
変形させることなく前記フランジ２３に嵌合させ得るの
で、ペダル本体６のペダル軸２への取付は並びに取外し
を極めて容易に行なうこうができるのである。

又前記嵌合部６１は図面の如く周方向に連続して形成す
る他、一定間隔を置いて形成してもよい。

又図中６２は前記嵌合部６１に穿設されたねし孔、７は
このねじ孔に螺着して前記嵌合部６１の取付フランジ２
３への嵌合状態を維持する抜止ねじである。

尚前記嵌合部６１の取付フランジ２３への嵌合状態を維
持する手段として、前記嵌合部６１を弾性変形させて、
その弾性復元力により維持してもよし、又ボルトなどの
棒状部材により維持してもよい。

この場合第３，４図の如く前記ペダル軸２に、取付フラ
ンジ２３の外周がら外方に突出する２つの突出片２４．
２４を形成して、これら突出片２４にそれぞれねし孔２
５．２５を設けると共に、前記嵌合部６１の下方開放部
両側に前記突出片２４．２４を受入れる受入部６３．６
３を形成して、これら受入部６３、６３に前記ねし孔２
５．２５に対応する貫通孔６４゜６４を設け、この貫通
孔６４．６４に挿通する棒状部材８．８を前記ねじ孔２
５．２５に螺合して、前記ペダル軸２をペダル本体６に
結合し、前記嵌合部６１の嵌合状態を維持するのである
。

尚前記棒状部材８゜８は、図面の如くボルトを用いる他
、ピンを用いてもよい。

しかして以上の如く構成したペダルは、固定筒１をクラ
ンクアームにのペダル装着用ねし孔に螺合により取付け
て固定し、該固定筒１にペダル軸２を玉押し３を介して
回転自由に支持すると共に、ペダル本体６の嵌合部６１
を前記ペダル軸２の取付フランジ２３に嵌合し、ペダル
本体６をペダル軸２に取付けるのである。

そして抜止ねじ７をねじ孔６２に螺合により取付けて前
記嵌合部６１の取付フランジ２３への嵌合状態を確実に
維持するのである。

尚以上の実施例ではクランクアームＫに螺着する固定筒
１を用い、この固定筒１にペダル軸２を回転自由に支持
したものについて説明したが、その化第５図の如く前記
固定筒１に代えて玉受面９ａをもつ１対の椀９，９を用
い、この椀９，９をクランクアームにのペダル装着用貫
通孔に嵌合により固定して、該椀９，９に前記ペダル軸
２を支持してもよい。

又以上の実施例では、ペダル軸２を回転自由に支持する
手段として、何れもボールを用いているが、このボール
に代えてメタル軸受を用いてもよい 以上の如く本考案はクランクアームに回転自由に支持す
るペダル軸に取付フランジを設けると共に、ペダル本体
を前記ペダル軸とは別に形成して該ペダル本体を前記取
付フランジに嵌合により取付けるのであるから、メーカ
ー側ではペダル本体のみを取外して運搬すればよく、又
販売店などではこのペダル本体を嵌合により取付ければ
よいので、運搬時の嵩張りをなくし得るばかりでなく、
ペダル本体の取付けをも容易に行なうことができるので
ある。

しかもこのペダル本体の取付時には工具を必要とせず、
単に嵌合するだけでよいから、このペダル本体の取付け
を極めて楽に行なうことができるのである。

゛又ペダル本体をペダル軸とは別に形成して、嵌
合により取付けるようにしたから、自転車の横転などに
よってペダル本体が破損しても、このペダル本体の交換
を容易に行なうことができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は縦断正面
図、第２図は第１図ＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図乃至
第５図は別の実施例を示すもので、第３図（封従断側面
図、第４図は一部を省略した断面図、第５図は縦断正面
図である。 ２・・・ペダル軸、２３・・・取付フランジ、６・・・
ペダル本体、６１・・・嵌合部、Ｋ・・・クランクアー
ム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クランクアームに回転自由に支持するペダル軸に、取付
   フランジを設けると共に、ペダル本体を前記ペダル軸と
   は別に形成して、その一側に前記フランジに嵌合する嶺
   部を設け、このペダル本体を前記ペダル軸に取付けるご
   とくしたことを特徴とする自転車用ペダル。