JPS591897Y2 - 自転車用ペダル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用ペダル、詳しくは踏込力をクランクに
伝達して自転車を走行させるペダルに関する。

一般に此種ペダルは、クランクアームの先端に螺合され
るねじ部をもったペダル軸の両端部に、内板及び外板を
それぞれ球体を介して回転自由に取付けると共に、これ
ら内外板間に踏込面をもつペダル本体を取付けて、前記
ペダル軸のねじ部をクランクアームの先端に螺着するこ
とによ゛り前記ペダルをクランクアームに装着するごと
く構成されている。

所で此種ペダルをクランクアームに装着すれば、該ペダ
ルは、自転車の前後方向中心線に対し左右方向外方に大
きく突出するため、自転車を組立メーカーから販売店な
どに運搬するとき、このペダルが装着されていると嵩張
って邪魔になる問題がある。

従って組立メーカー側ではペダルを装着することなく運
搬し、販売店などでペダルを装着しているが、このペダ
ルは前記にした如くペダル軸のクランクアームへの螺合
により取付けられるため、販売店などの取付けが行ない
難いばかりか、専用工具を必要とするなどの欠点があっ
た。

又ペダル本体とペダル軸とが一体化されていて、クラン
クアームへの取付構造が螺合式であるため、このペダル
が自転車の横転などにより破損した場合、該ペダルの交
換が行ない難かったのである。

しかして本考案は以上の点に鑑みて考案したもので、ペ
ダル本体をペダル軸とは別に形成し、支持筒を介して前
記ペダル軸に対し嵌合するだけで取付けることができる
ようにしたのであって、クランクアームに固定するペダ
ル軸に支持筒を回転自由に支持すると共に、ペダル本体
を前記ペダル軸とは別に形成して、その一側に前記支持
筒に嵌合する嵌合部を設け、このペダル本体を、前記支
持筒に取付けるごとくしたことを特徴とするものである
。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は１対のクランクアームにの先端に固定するペダル軸
で、その両端部外周にはねヒ１１．１２が、又中間部外
周には玉受面１３がそれぞれ設けられており、前記ねし
１１部を前記クランクアームにの先端に設けられたペダ
ル装着用ねし孔に螺合することによりペダル軸１をクラ
ンクアームＫに固定するのである。

２はこのペダル軸１の前記ねし１２部に取付ける筒状の
玉押しで、その内面には前記ペダル軸のねし１２部に螺
合するねじ２１が、又外周には玉受面２２がそれぞれ設
けられている。

又３はこの玉押し２を介して前記ペダル軸１に回転自由
に支持する支持筒で、その両端部内面には前記玉受面１
３．２２に対向する玉受面３１．３２が設けられており
、これら玉受面３１．３２と前記玉受面１３．２２との
間にボール４，５を介装して前記支持筒３をペダル軸１
に回転自由に支持するのである。

しかして前記支持筒３の一端部外筒、即ち前記玉受面３
２の外方に、半径方向外方に突出する円板状の取付フラ
ンジ３３を設けて、このフランジ３３にペダル本体６を
嵌合により取付けるのである。

このペダル本体６は、前記ペダル軸１とは別に形成する
のであって、踏込面部分を肉薄扁平状に形威して、その
左右方向内側に、前記フランジ３３に嵌合する嵌合部６
１を形成し該嵌合部６１の前記フランジ３３への嵌合に
よりペダル本体６を前記支持筒３に取付けるのである。

又前記嵌合部６１は、ペダル本体６の左右方向内側を踏
込面６ａに対し上方に立上らせると共にこの立上部の内
側を凹入させて形成するのであって、第２図の如く前記
嵌合部の一側は前記踏込面６ａに対し下方に開放されて
おり、又その奥部には前記フランジ３３を受入れてその
フランジ外周部に嵌合する凹入溝６１ ａが設けられて
いる。

又一方前記ペダル本体６は、その踏込面６ａを、前記ペ
ダル軸１の中心に対し半径方向下方に偏位させて、前記
クランクアームＫに対し回転自由に支持したとき、水平
性維持性により前記踏込面６ａが常に上向きとなるよう
にするのである、尚この踏込面６ａの前記ペダル軸中心
に対する位置関係は特に限定されるものでないが、図面
の如く前記回転中心に対し下方に偏位させることにより
、使用時ペダル本体６の反転を防止できるので、前記嵌
合部６１を、図面の如く踏込面６ａに対し下方に開口す
る構造にしても嵌合部６１が取付フランジ３３から離脱
することがなく、従って嵌合部６１を、その下方開放側
から該嵌合部を弾性変形させることなく前記フランジ３
３に嵌合させ得るので、ペダル本体６の支持筒３への取
付は並びに取外しを極めて容易に行なうことができるの
である。

又前記嵌合部６１は図面の如く周方向に連続して形成す
る他、一定間隔を置いて形成してもよい。

又図中６２は前記嵌合部６１に穿設されたねし孔、７は
このねじ孔に螺着して前記嵌合部６１の取付フランジ３
３への嵌合状態を維持する抜止ねじ、８は間座、９はロ
ックナツトである。

尚前記嵌合部６１の取付フランジ３３への嵌合状態を維
持する手段として、前記嵌合部６１を弾性変形させて、
その弾性復元力により維持してもよいし、又ボルトなど
の棒状部材により維持してもよい。

この場合第３，４図の如く前記支持筒３に、取付フラン
ジ３３の外周から外方に突出する２つの突出片３４．３
４を形成して、これら突出片３４にそれぞれねし孔３５
、３５を設けると共に、前記嵌合部６１の下方開放部両
側に前記突出片３４．３４を受入れる受入部６３゜６３
を形成して、これら受入部６３．６３に前記ねじ孔３５
、３５に対応する貫通孔６４．６４を設け、この貫通’
ＪＬ６４．６４に挿通する棒状部材１Ｇ、 １０を前記
ねじ孔３５．３５に螺合して、前記支持筒３をペダル本
体６に結合し、前記嵌合部６１の嵌合状態を維持するの
である。

尚前記棒状部材１０．１０は、図面の如くボルトを用い
る他、ピンを用いてもよい。

しかして以上の如く構成したペダルは、ペダル軸１をク
ランクアームにのペダル装着用ねし孔に螺合により取付
けて固定し、該ペダル軸１に支持筒３を玉押し２を介し
て回転自由に支持すると共に、ペダル本体６の嵌合部６
１を前記支持筒３の取付フランジ３３に嵌合し、ペダル
本体６を支持筒３に取付けるのである。

そして抜止ねじ７をねし孔６２に螺合により取付けて前
記嵌合部６１の取付フランジ３３への嵌合状態を確実に
維持するのである。

尚以上の実施例では支持筒３を玉押し２を介して回転自
由に支持すると共に、この支持筒３に取付フランジ３３
を設けて、該フランジ３３にペダル本体６を嵌合により
取付けたものについて説明したが、その地毛５図の如く
、前記ペダル本体６を、前記玉押し２及び取付フランジ
３３を用いることなく取付けるようにしてもよい。

この場合、前記ねじ１１をもつペダル軸１の一端部外筒
に環状突起１４を設けると共に、前記支持筒３を、前記
ペダル軸１の前記突起１４部内方に嵌合する筒状のイン
ナー２０ ａとこのインナー２０ ａにボール２０ ｂ
を介して回転自由に支持するアウター２０ ｃとがら成
る玉軸受の前記アウター２０ Ｃを利用して形威し、こ
のアウター２０ Ｃに前記ペダル本体６の嵌合部６１を
嵌合′して取付けるのである。

又以上の実施例では、支持筒３を回転自由に支持する手
段として、何れもボールを用いているが、このボールに
代えてメタル軸受を用いてもよい。

以上の如く本考案はペダル軸に支持筒を回転自由に支持
すると共に、ペダル本体を前記ペダル軸とは別に形成し
て、該ペダル本体を前記支持筒に嵌合により取付けるの
であるから、メーカー側ではペダル本体のみを取外して
運搬すればよく、又販売店などではこのペダル本体を嵌
合により取付ければよいので、運搬時の嵩張りをなくし
得るばかりでなく、ペダル本体の取付けをも容易に行な
うことができるのである。

しかもこのペダル本体の取付時には工具を必要とせず、
単に嵌合するだけでよいから、このペダル本体の取付け
を極めて栗に行なうことができるのである。

又ペダル本体をペダル軸とは別に形成して、嵌合により
取付けるようにしたから、自転車の横転などによってペ
ダル本体が破損しても、このペダル本体の交換を容易に
行なうことができるのである。

又ペダル本体を、ペダル軸に支持する支持筒に支持する
ことによって、ペダル本体の踏力をクランクアームに伝
えるときにおけるトルクを、径の大きな部分に作用させ
られるから、ペダル本体支持部分の強度を大きくできる
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は縦断正面
図、第２図は第１図ＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図乃至
第５図は別の実施例を示すもので、第３図は縦断側面図
、第４図は一部を省略した断面図、第５図は縦断正面図
である。 １・・・ペダル軸、３・・・支持筒、６・・・ペダル本
体、６１・・・嵌合部、Ｋ・・・クランクアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クランクアームに固定するペダル軸に支持筒を回転自由
   に支持すると共に、ペダル本体を前記ペダル軸とは別に
   形成して、その一側に前記支持筒に嵌合する嵌合部を設
   け、このペダル本体を、前記支持筒に取付けるごとくし
   たことを特徴とする自転車用ペダル。