JPS5853609B2 - 車両用座席の高さ調整装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車等の車両の座席の高さ調整装置の改良に
関する。

自動車用座席でも、特にドライバー用の座席はドライバ
ーの体格により最も運転し易い目の位置が選択できるよ
うに上下動調節できることが好ましく、更に望ましくは
シートクッションの傾斜角度も変化できて安楽姿勢を選
択できることがよい。

このような要望により従来から各種の座席高さ調整装置
が提案されているが、これらは倒れも第１図に例示する
ように座席ＳのシートクッションフレームＳ、Ｆ下ｉ１
Ｌ！：、該シートクッションフレームＳ、ＦをフロアＦ
側に固定するシートスライドレールＳ、Ｌとの間に高さ
調整装置Ｕを介在させた構造となっており、従って、こ
の高さ調整装置Ｕを極力薄く（高さを低く）構成しても
この高さ調整装置Ｕの厚み分だけ上下方向のスペースが
必要となり、自動車等の限られた単室スペースに配置す
る場合に不利となってしまう。

また、かかる従来の高さ調整装置の中でも前述の要望に
よりシートクッションフレームＳ、Ｆの前後の傾斜角度
を任意に調整できるようにしたものであるが、このよう
な前後傾斜角調整機構を備えていても、その操作機構が
それぞれ前後に独立しているものが殆んどであり、傾斜
角調整に際しては前後の操作レバーを操作しなければな
らないという使用上の便に欠けるものであった。

更に、このように操作機構が前後をこ独立しているため
部品点数が多くなることはもとより、構造が複雑となり
、組付工数の増大、コストアップ等が余儀なくされてし
まうという不具合があった。

本発明はかかる従来の実状に鑑み、高さ調整装置をシー
トクッションフレームの高さ範囲に組込み、上下方向の
占有スペースをなくすと共に、単一の操作レバーにより
シートクッションフレームの前後傾斜角度の調整装に高
さ調整を行えるようにし、併せて構造の簡素化を図った
ものである。

以下、本発明の実施例を図面と共に詳述する。

第２，３図において、１はシートクッションフレームを
示し、該シートクッションフレーム１の両側壁２，２の
上側前後部には各一対の前後方向のスライドスリット３
，４を形成しである。

５゜６は該シートクッションフレーム１の両側壁２゜２
の内側にそれぞれ中間部をピン７．８（こより回動自在
にヒンジした前後ロックレバ−並に後部ロックレバ−で
、それぞれの先端部上縁には各対応するスライドスリッ
ト３，４の形成範囲で複数個（本例では３個の場合を示
すがこれに限ることはない）のロック溝９，１０を形成
しである。

また、前、後部ロックレバ−５，６の各後端部とシート
クッションフレーム側壁２，２の下縁とに跨ってセット
スプリングｌＬ１２を弾装して、これら各ロックレバ−
５，６の後端部を下方に付勢している。

１３は例えば第１図に示すシートスライドレールＳ、Ｌ
上に図外のボルト・ナツト等により固定するベースブラ
ケットで、その前後部ｌこはアーム１４，１５をピン１
６，１７により回動自在にヒンジしである。

前後アーム１４，１５の各上端部Ｉこは対応する前後ス
ライドスリット３，４に遊嵌し、かつ前後ロックレバ−
５，６のロック溝９．１０と係脱するロックピン１Ｂ、
１９を固着しである。

前述の前後アーム１４，１５をヒンジしたピン１６．１
７はそれぞれ左右対向のピン（第２図手前側の前後ロッ
クレバ−１前後アーム等の機能部材は側壁２の裏側に隠
れているので図示は省略したが、一方の構成と全く同様
である）同志をパイプ材２０，２１およびノックピン２
３゜２３で連結して互いに抜止めしている。

２４はシートクッションフレーム１の両側壁２ 、２に
跨って、前記前後ロックレバ−５，６の後端部間の中間
を貫通して配置した操作レバー軸で、その一端は左右何
れか一方の側壁２の外方に突出させて該突出端に操作レ
バー２５をビス２６固定しである。

２７は前記操作レバー軸２４に溶接等により固着した囲
動部材である駆動レバーで、該駆動レバー２７は前後ロ
ックレバ−５，６の後端部間の中間部で、かつロックレ
バ−５，６の下側縁に近接配置しており、操作レバー２
５の上、下方向の回動によす前記ロックレバ−５又は後
部ロックレバ−６の後端部をセットスプリング１１又は
１２力に抗して上方に回動させる。

また、後部アーム１５の上側部と操作レバー軸２４との
間にはスプリング２８を張設して該後部アーム１５の上
端部にシートクッションフレーム１後端部を持上げる方
向に上向きの回動力を付勢している。

このスプリング２８は勿論、場合によって前部アーム１
４と操作レバー軸２４との間に跨って設けてもよい。

２９は一端を操作レバー軸２４に遊嵌し、他端を後部ア
ーム１５のヒンジピン１７又は前部アーム１４のヒンジ
ピン１６（本例では後部アーム１５のヒンジピン１７の
場合を示す）に遊嵌してこれら両者間を連結する連結部
材である連結アームで、この連結アーム２９は前記ヒン
ジピン１７又は１６と操作レバー軸２４との間の間隔を
固定し、シートスライドレールＳ ｔ Ｌに取付けたベ
ースブラケット１３に対してシートクッションフレーム
１が前後方向にガタッキを起すのを防止している。

なお、第２，３図中３０はストッパリングを示す。

次に以上の構成よりなる実施例装置の作動について説明
する。

例えば、シートクッションフレーム１の前端部を上げる
場合、第４図Ａに示すシートクッションフレーム１の水
平状態で、操作レバー２５を上方に回動すると、同図Ｂ
／Ｉこ示す如く操作レバー軸２４に固定した駆動レバー
２７の回動によって前部ロックレバ−５の後端部をセッ
トスプリング１１力に抗して上方に持ち上げる。

この結果、該前部ロックレバ−５の前端部は下動し、ロ
ック溝９と前部アーム１４のロックピン１８との係合を
解除し、該ロックピン１８のスライドスリット３内での
摺動を自由にする。

従って、着座者はシートクッションフレーム１の前端部
を手で支えて上方に持ち上げ、希望する高さのところで
操作レバー２５の回動力を解除すれば、前部ロックレバ
−５はセットスプリング１１力により逆方向に回動し、
第４図（ｊｃ示す如く前述の保合位置とは異なるロック
溝９がロックピン１８に係合してシートクッションフレ
ーム１の前端部傾斜角度を固定する。

前述とは逆ｉこ、シートクッションフレーム１の後端部
を上げる場合は、操作レバー２５を第４図Ａの状態から
下方に回動すると、駆動レバー２７により後部ロックレ
バ−６の後端部を持ち上げて、その先端部のロック溝１
０と後部アーム１５のロックピン１９との係合を解除す
る。

このロック解除ニヨり後部アーム１５の上端部はスプリ
ング２８によりシートクッションフレーム１を持上げる
方向の回動力が付勢されているので、着座者は腰ヲ浮か
せ、シートクッション後部を手で押えてシートクッショ
ン後部の上昇を抑制し、シートクッション後部が所望の
高さになったところで操作レバー２５の回動力を解除す
れば後部ロックレバ−６はセットスプリング１２力によ
り復位し、ロックピン１９は前述とは異なる位置のロッ
ク溝１０が係合してこの高さを固定する。

このように、シートクッションフレーム１の前端部高さ
および後端部高さを任意に調整することができるので、
次にシートクッションフレーム１を前、後端部の傾斜角
度を変えないで高さ調整する場合には、前述の前端部高
さ調節と後端部高さ調節とを交互に行うことにより容易
に高さ調整を行うことができる。

以上のよう（こ本発明装置（こよれば、装置全体がシー
トクッションフレームの高さ範囲で組付けであるため、
該高さ調整装置の付設に伴って従来の如くシートクッシ
ョンフレームの取付高が高くすることはなく、のって占
有スペースの解消により室内の居住空間（こ悪影響を及
ぼすのを回避できるのである。

また、シートクッションフレームに配設した一本の操作
レバーによってシートクッションフレームの前、後角度
調整を自在に行え、しかも、着座者と操作レバーとの相
対位置が常に一定であるので操作性を一段と向上できる
のである。

また、高さ調整装置の各構成部品を前後並に左右対象に
配置した構造で、同一規格部品の使用が可能であり、従
って構造が一段と簡素化され、かつ組立て工数も至って
簡単となり、更にはシートクッションフレームは回動自
在な連結部材によりシートスライドレールに連結されて
いるのでシートクッションフレームがロック状態でガタ
ッキを起すことがなく、品質感、信頼性をより一層向上
できるなど実用上多大な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は在来の高さ調整機構を備えた座席の側面説明図
、第２図は本発明装置を組込んだシートクッションフレ
ームの斜視図、第３図は同シートクッションフレームの
一側部における高さ調整装置の分解斜視図、第４図Ａ
＋ Ｂ ｔ Ｃは本発明装置の作動説明図である。 １・・・・・・シートクッションフレーム、２・・・・
・・側壁、３・・・・・・前部スリット、４・・・・・
・後部スリット、５・・・・・・前部ロックレバ−１６
・・・・・・後部ロックレバ−１９，１０・・・・・・
ロック溝、１３・・・・・・ベースブラケット、１４・
・・・・・前部アーム、１５・・・・・・後部アーム、
１８．１９・・・・・・ロックピン、２４・・・・・・
操作レバー軸、２５・・・・・・操作レバー、２γ・・
・・・・駆動レバー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シートクッションフレームの両側壁に前後方向に形
   成した前後釜一対のスライドスリットと、前記側壁の内
   側に中間部を回動自在に支持され、一端部上縁に各対応
   するスライドスリットの形成範囲で複数個のロック溝を
   有し、他端部をスプリングによりロック方向に付勢した
   前後釜一対のレバーと、一端はシートスライドレールに
   回動自在に支持され、他端は前記スライドスリットに遊
   嵌し、かつレバーのロック溝と係脱するロックピンを備
   えた前後釜一対のアームと、前後レバーの間に位置し、
   シートクッションフレームの側壁に設けられた操作レバ
   ーの回動により対応するレバーを回動して前記ロックピ
   ンとロック溝との保合を解除する回動部材と、シートク
   ッションフレームとシートスライドレール間を回動自在
   に連結する連結部材とを具備してなる車両用座席の高さ
   調整装置。 ２ アームの上端部は、シートクッションフレームを持
   上げる方向に上向きの回動力が付勢されてなる特許請求
   の範囲第１項記載の車両用座席の高さ調整装置。