JPS58209934A

JPS58209934A - 食品の鮮度を保持する包装方法および包装材料

Info

Publication number: JPS58209934A
Application number: JP57092457A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Okabe; 岡部　光雄; Masaaki Momotome; 百留　公明
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1982-05-31
Filing date: 1982-05-31
Publication date: 1983-12-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、生鮮食品とくに青果物の鮮度を保持する包装
方法に関し、その方法の実施に使用する包装材料を包含
する。

青果物は、採取した後も呼吸が水分の蒸散などの生理作
用が続いており、その進行とともに鮮度が低下して行く
。　従って、青果物の鮮度を保持するためには、この生
理作用を抑制することが肝要である。　また、生理作用
の結果代謝された物質が青果物を損うこともあるので、
それを除去すべき場合がある。

この目的には、従来から低温貯蔵やＣＡ貯蔵すなわち５
０℃程度の低温下に貯蔵したり、さらに貯蔵庫内の炭酸
ガスおよび酸素濃度をそれぞれ３％程度にコント°ロー
ルして、鮮度を保持するなどの手段がとられているが、
犬がかりな設備を必要とするから一部で実用化されてい
るにすぎず、流通段階で広〈実施することはできない。

もつと容易にＣＡ条件をつくり出して昔果物の鮮度を保
持する手段として、最近では、たとえば活性炭やゼオラ
イトからなるガス吸着剤あるいは過マンガン酸カリから
なるガス分解剤を用いて、エチレンなどのガスを吸着ま
たは分解して除去することが試みられ、一部は実用され
ている。　脱酸素剤が有用な場合もある。

しかし、こうした技術は、水分蒸散の少ない果実類には
効果的であるが、水分蒸散のはげしい野菜類とくに葉菜
に対しては、あまり決定的な対策とはいえない。葉菜は
むしろ、蒸散して露結した水分に接触して品質が劣化す
ることが多いからである。　とくに収穫初期の葉菜から
は水分の蒸散が著しく、生理作用に起因する温度の上昇
もあって、水不透過性の材料で包装した葉菜は、露結水
のため鮮度を失いやすいという悩みがあった。

本発明はこのような問題を解決し、青果物とくに葉菜類
の鮮度を保持する包装技術を提供することを目的とする
。

本発明の食品の鮮度を保持する包装方法は、青果物を水
不透過性包装材料で包装し、包装体内部に吸水性樹脂を
存在させたことを特徴とする。

また、上記の包装方法を実施するために使用する本発明
の包装材料は、吸水性樹脂を、基材に塗布、含浸または
温材により保持させた／−ト秋物である。

１−吸水性樹脂」とは、分子内に多量の親水性基を有し
、自身の重量の数十倍から数百倍に及ぶ水を吸収し保持
する能力をもった高分子物質をいう。

種々の系統の化合物が市販されているが、本発明にとっ
ては、つぎのようなものが適当である。

Ｏでんぷん−アクリル酸グラフト共重合体、たとえば、
三洋化成工業■の「サンウェット」や、ヘンケル日本■
のｒ　ＳＧＰ　Ｊ ○　ビニルアルコール−アクリル酸共重合体、りとえば
住友化学工業■の「スミカケ８ル」○　ビニルアルコー
ル−アクリル酸グラフト共重合体なお、これらの吸水性樹脂は、相対湿度が７０係以下に
なると吸水能を失なうに至るので、青果物から蒸散水分
をこえる水分を奪うおそれはない。

吸水性樹脂を包装体内部に存在させるには、これを適宜
の基材に保持させたシート状物の形にして、包装体内に
入れるのが、最も好都合であろう。

保持の態様も種々あり、たとえば有機溶剤に溶がして塗
布したり、多孔質の基材に対しては含浸させることもで
きる。　その実施は、既知の技術に従えばよい。　基材
として不織布はとくに好適であって、これに対しては、
塗布、含浸はもちろん、乾式の温材により吸水性樹脂を
保持させることができる。　あるいはまた、プラスチッ
ク材料、たとえばポリエチレンと溶融混錬して、ンート
状に押出すことで、保持させることもできる。

吸水性樹脂を包装体内に存在させる別法として、これを
保持させたンート状材料で包装を行なうこともできる。

　その場合は、水不透過性の包装材料の内部に吸水性樹
脂を塗布するか、まだは吸水性樹脂を保持した基材と水
不透過性の包装材料とのラミネートを、前者の層を内側
にして使用することになろう。

そのほかに、包装材料が成形品である場合、その内面に
吸水性樹脂を塗布するといった方法がとれることはいう
までもない。

いずれの態様によるにせよ、蒸散水および露結水を吸収
する十分な能力をもった包装を行々うことは容易であり
、その吸水量を調節するには、たとえば吸水性樹脂の塗
布量を加減するとか、これを保持するシートの面積を適
当にえらぶといった手段をとればよい。

本発明の包装方法および包装材料は、前記したガス吸着
剤、ガス分解剤あるいは酸素吸収剤などの、１種、２種
または３種と併用することが可能である。　それにより
、果実類の過熟防止はもとより、葉菜類の鮮度保持の効
果が一層高く得られる。　　このような包装を行なおう
とするときは、吸水性樹脂を、気体透過性基材に塗布、
含浸または混抄により保持させたシート状物で、ガス吸
着剤、ガス分解剤および酸素吸収剤の所望のもの少なく
とも１種を包んだ、鮮度保持剤ともいうべき包装材料を
用意し、包装体内に入れるとよい。

気体透過性基材は、紙、不織布が適当であり、耐水性を
もつことが好ましいので、レーヨン、ナイロン、ポリオ
レフィン、ポリエステルなどの材料を単独または組み合
わせてつくった不織布がすぐれている。

本発明による食品の鮮度保持の効果を、つぎの実施例に
よって示す。

実施例ル −ヨン系の不織布（９４ｆＩ／ｍ”）に、ヘンケル日本
■の吸水性樹脂ｒ　ＳＧＰ　Ｊを、ロールコート法によ
り１２ｆ／ｍ”（乾燥量基準）塗布して、シー　ト状の
材料をつくった。　このシートは、ばちたり３．６館の
水を吸収する能力をもっていた。

被包装物として大葉１０枚ずつを輪ゴムでひとまとめに
したもの１０個の組をえらび、ＨＩＰＳ（ハイインパｚ
トボリスチレン）製のトレーに入れ、収縮性フィルムで
蓋をして、常温に放置した。

本発明に従ったもの（本発明Ｉ）は、トレーの底に上記
のシートを敷きうめ、吸水性樹脂を入れない包装（比較
例■）と比較した。

内容物の鮮度の低下状況は、次のとおりであった。

直後　２日後　４日後　７日後本発明　■　　■　　　○　　　△ 比較例　＠　　○　　　△　　　× （評価基準） ■・・・きわめて新鮮　　△・・・鮮度低下○・・・は
ぼ新鮮　　　　×・・・商品価値なし実施例２ナイロンのスパンボンド不織布（ｃ＋４ｒ／ｉ）に、同
じく吸水性樹脂１−　ＳＧＰ　Ｊをロールコート法によ
り１０　ｆ／ｒｒ？塗布した。

上記のシートでモレキュラーシーブ２Ｏｆを包んで鮮度
保持剤を用意し、実施例１と同様の条件で包装体をつく
った（本発明■）。　また上記のシートを敷きつめたも
の（本発明■）もつくった。

比較のため、モレキュラーシーブだけ入れた包装体（比
較例■）、および何も入れない包装体（比較例■）をつ
くり、全部を同一条件で貯蔵した。

大葉の鮮度の低下状況は、次のように観察された。

直後　２日後　４日後　７日後　１ｏ日後　１４日後本
発明ｎ　　＠　　ｏ　　　　＠　　　○　　　△　　　
　×本発明■　Ｏ■　　　○　　　△　　　×　　　　
×比較例ｎ＠ｏ　　　○〜△　△〜×、××比較例■ｏ
　　　○　　△　　　×××特許出願人　大日本印刷株
式会社代理人弁理士　須　　賀　　総　　夫

Claims

【特許請求の範囲】

（１）　　青果物を水不透過性包装材料で包装し、包装
体内部に吸水性樹脂を存在させたことを特徴とする食品
の鮮度を保持する包装方法。
（２）吸水性樹脂を、基材に塗布、含浸または混抄によ
り保持されたシート状体として包装体内部に存在させる
特許請求の範囲第１項の包装方法。
（３）　　吸水性樹脂とともに、ガス吸着剤、ガス分解
剤および酸素吸収剤の少なくとも１種を存在させる特許
請求の範囲第１項または第２項の包装方法。
（４）吸水性樹脂を、基材に塗布、含浸または混抄によ
り保持させたシート状物である食品の鮮度を保持する包
装材料。
（５）吸水性樹脂を、気体透過性基材に塗布、含浸また
は混抄により保持させたシート状物で、ガス吸着剤、ガ
ス分解剤および酸素吸収剤の少なくとも１種を包んでな
る特許請求の範囲第４項の包装材料。