JP3195667B2 - 菌茸類の加熱殺菌方法 - Google Patents

菌茸類の加熱殺菌方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば椎茸,しめじ,
えのき茸等の菌茸類の保存性を向上させるための加熱殺
菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】椎茸,しめじ,えのき茸等の菌茸類は人
工栽培の普及と共に生産量及び消費量が共に増加してお
り、各種の調理用素材として広範囲に亙って使用されて
いる。生鮮菌茸類の流通形態は、例えば、椎茸のネット
包装体、椎茸やえのき茸のポリエチレン袋による密封包
装体、しめじのプラスチック製トレーとラップフィルム
とによる包装体等が一般的である。また、保存性能を有
する菌茸類として乾椎茸や乾えのき茸等が利用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】生鮮菌茸類は人工栽培
の結果時期を問わずに販売されるようになった。前記し
た従来の流通形態での包装体による生鮮菌茸類は、生鮮
菌茸類が一般的に温,湿度の変化に敏感であるためにそ
の保存性が悪く、例えば10℃前後の冷蔵品の場合であ
っても当日の完売が原則となっており、販売業者を初め
とする取り扱い業者にとって取り扱い難い商品とされて
いる。
【0004】また、保存性の良い乾椎茸や乾えのき茸等
は、調理の際に水戻しが必要なためにそのための操作が
煩雑であり、また、調理によって得られる風味が生鮮菌
茸類とは全く異なる等の問題を有する。
【0005】これに対して本発明は、外観の低下がな
く、しかも、保存性能の良好な菌茸類が得られる加熱殺
菌方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、菌茸
類を、少なくとも1部が通気性シートからなる包装材料
で脱酸素剤を包装した脱酸素剤包装体と共に、酸素バリ
ヤー性を有する包装材料で密封した後、これを80℃以
上に加熱する菌茸類の加熱殺菌方法からなる。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、通気性シートが、編,織成布または不織布か
らなる通気性シートと水不透過性かつ酸素透過性の微細
孔群を有するプラスチックフィルムとを貼着させた複合
シートによる菌茸類の加熱殺菌方法からなる。
【0008】前記構成による本発明の菌茸類の加熱殺菌
方法において、加熱殺菌に付される菌茸類としては、椎
茸,しめじ,えのき茸等の生鮮菌茸類が好適であるが、
乾椎茸や乾えのき茸等を水戻ししたものであっても良
い。
【0009】酸素バリヤー性を有する包装材料で菌茸類
と共に密封する脱酸素剤包装体は、脱酸素剤を少なくと
も1部が通気性シートからなる包装材料で包装した包装
体であり、耐水性,耐破損性,衛生安全性等を兼備する
包装材料による包装体が好ましい。例えば、包装材料の
少なくとも1部をなす通気性シートとして、編,織成布
または不織布からなる通気性シートと水不透過性かつ酸
素透過性の微細孔群を有するプラスチックフィルムとを
貼着した複合シートを該複合シートにおける水不透過性
かつ酸素透過性の微細孔群を有するプラスチックフィル
ム面が包装体の外側周面となるようにして使用するのが
好ましい。かかる脱酸素剤包装体においては、包装体内
の脱酸素剤が外部に漏れるようなことが無く、また、菌
茸類に付着している水が脱酸素剤を濡らすことが無いた
め、脱酸素剤による脱酸素能を有効に利用できる。な
お、編,織成布または不織布からなる通気性シートとし
ては合成繊維製のものが好ましく、また、水不透過性か
つ酸素透過性の微細孔群を有するプラスチックフィルム
としては、例えばポリオレフィン系樹脂フィルム等の疎
水性プラスチックフィルムに、直径0.01〜50μ程
度の微細孔群を熱針等によって形成したものが好まし
い。
【0010】なお、脱酸素剤包装体の包装材料の少なく
とも1部に利用する通気性シートとしては、例えば、ガ
ーレー式透気度が0.01〜10000sec/100
ml程度であれば良い。
【0011】脱酸素剤包装体内の脱酸素剤は、酸素を吸
収する作用を奏する粉末等の固体であればいかなるもの
であっても良く、例えば、亜硫酸塩,亜硫酸水素塩,亜
二チオン酸塩,第1鉄塩,ヒドロキノン,カテコール,
レゾルシン,ピロガロール,没食子酸,ロンガリット,
アスコルビン酸及び/又はその塩,イソアスコルビン酸
及び/又はその塩,ソルボース,グルコース,リグリ
ン,ジブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキシア
ニソール等を含有する脱酸素剤や、鉄粉等の金属粉を含
有する脱酸素剤が利用される。なかでも、アスコルビン
酸及び/又はその塩,イソアスコルビン酸及び/又はそ
の塩あるいは鉄粉を含有する脱酸素剤が好適である。
【0012】菌茸類と脱酸素剤包装体とを密封する酸素
バリヤー性を有する包装材料には、ガスバリヤー層を有
する積層シートが利用される。ガスバリヤー層は、例え
ば、ポリ塩化ビニリデンコート延伸ナイロンフィルム,
ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム,ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリプロ
ピレンフィルム,エチレン−ビニルアルコール共重合体
フィルム,ポリ塩化ビニリデンフィルム,アルミニウム
箔,アルミニウム蒸着プラスチックフィルム,SiOx
蒸着プラスチックフィルム,SnOx 蒸着プラスチック
フィルム,AlOx 蒸着プラスチックフィルム等によっ
て形成し得る。
【0013】酸素バリヤー性を有する包装材料の具体的
な構成は、包装材料がパウチや蓋材料等のタイプの場合
には、例えば、[延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム/ポリ塩化ビニリデンコート延伸ナイロンフィルム
/未延伸ポリプロピレンフィルム],[ポリ塩化ビニリ
デンコート延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/
延伸ナイロンフィルム/ポリエチレンフィルム],[延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/ポリ塩化ビニ
リデンフィルム/未延伸ポリプロピレンフィルム],
[ポリ塩化ビニリデンコート延伸ナイロンフィルム/ポ
リエチレンフィルム],[ポリ塩化ビニリデンコート延
伸ポリプロピレンフィルム/未延伸ポリプロピレンフィ
ルム],[延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/
アルミニウム箔/未延伸ポリプロピレンフィルム]等に
よる積層シートが利用される。
【0014】また、包装材料がトレータイプの場合に
は、[ポリプロピレン層/エチレン−ビニルアルコール
共重合体層/ポリプロピレン層],[ポリプロピレン層
/ポリ塩化ビニリデン層/ポリプロピレン層],[ポリ
プロピレン層/アルミニウム箔/ポリプロピレン層],
[ポリプロピレン層/ナイロン層/ポリ塩化ビニリデン
層/ポリプロピレン層],[ポリプロピレン層/ナイロ
ン層/エチレン−ビニルアルコール共重合体層/ポリプ
ロピレン層],[ポリプロピレン層/ナイロン層/アル
ミニウム箔/ポリプロピレン層]等による積層シートが
利用される。
【0015】脱酸素剤を少なくとも1部が通気性シート
からなる包装材料で包装した脱酸素剤包装体と菌茸類と
を、酸素バリヤー性を有する包装材料で密封した密封包
装体を加熱殺菌する加熱処理は、80℃以上の温度で5
〜200分程度の処理を行なうのが好ましい。
【0016】
【作用】本発明は、菌茸類を、少なくとも1部が通気性
シートからなる包装材料で脱酸素剤を包装した脱酸素剤
包装体と共に、酸素バリヤー性を有する包装材料で密封
した後、この密封包装体を80℃以上に加熱する菌茸類
の加熱殺菌方法であり、酸素の不存在下に菌茸類を加熱
殺菌することにより、菌茸類の酸化に起因する褐変を防
止する作用が果たされる。
【0017】したがって、本発明の菌茸類の加熱殺菌方
法によれば、外観の状態の良好なしかも保存性の良い菌
茸類が得られる。
【0018】
【実施例】以下本発明の菌茸類の加熱殺菌方法の具体的
な構成を実施例に基づいて説明する。
【0019】「実施例1」流水で洗浄した8個の生鮮椎
茸をポリプロピレン製トレー[長さ270mm,幅18
0mm,深さ20mm]上に2列に並列させて配置した
後、これを市販の脱酸素剤包装体[三菱瓦斯化学 (株)
:エージレスFX−200]と共に、酸素バリヤー性
を有する包装材料によるパウチ[長さ300mm,幅2
00mm]内に密封した。なおパウチは、[延伸ナイロ
ンフィルム(15μ)/ポリ塩化ビニリデンフィルム
(15μ)/延伸ナイロンフィルム(15μ)/未延伸
ポリプロピレンフィルム(60μ)]からなる積層フィ
ルムによる包装材料を、未延伸ポリプロピレンフィルム
面が内周面となるようにして製袋したものである。
【0020】続いて、前記生鮮椎茸と脱酸素剤包装体と
が封入されているパウチを、熱水式レトルト殺菌機によ
り90℃,1.0kg/cm2 ,30分間の殺菌処理に
付した。
【0021】「実施例2」いしづきを切断,除去した後
に流水で洗浄した150gの生鮮しめじを、[ポリプロ
ピレン層(90μ)/エチレン−ビニルアルコール共重
合体層(15μ)/ポリプロピレン層(90μ)]の積
層シートを成形したトレー[長さ150mm,幅100
mm,深さ20mm]上に載置した後、この上に市販の
脱酸素剤包装体[三菱瓦斯化学 (株) :エージレスFX
−100]を添え、さらに、トレーの開放口部に酸素バ
リヤー性を有する包装材料を接当し、該包装材料をトレ
ーの開放口部に熱接着させることにより、生鮮しめじと
脱酸素剤包装体とが封入されている酸素バリヤー性を有
する包装材料による密封包装体を得た。
【0022】なお、トレーの開放口部を被覆した酸素バ
リヤー性を有する包装材料は、[延伸ナイロンフィルム
(15μ)/ポリ塩化ビニリデンフィルム(15μ)/
延伸ナイロンフィルム(15μ)/未延伸ポリプロピレ
ンフィルム(60μ)]からなる積層フィルムであり、
該積層フィルムにおける未延伸ポリプロピレンフィルム
面がトレー内に向くようにしてトレーの開放口部に熱接
着させた。
【0023】続いて、前記生鮮しめじと脱酸素剤包装体
とが封入されている密封包装体を、熱水式レトルト殺菌
機により90℃,1.0kg/cm2 ,30分間の殺菌
処理に付した。
【0024】「比較例1」脱酸素剤包装体を利用するこ
となく、それ以外の手順については全て実施例1の対応
する手順と同様にして、生鮮椎茸が封入されているパウ
チを殺菌処理に付した。
【0025】「実施例2」脱酸素剤包装体を利用するこ
となく、それ以外の手順については全て実施例2の対応
する手順と同様にして、生鮮しめじの密封包装体を殺菌
処理に付した。
【0026】[実験]前述の実施例1〜2及び比較例1
〜2による殺菌処理に付した菌茸類の密封包装体を10
℃の雰囲気中に保存し、保存経過途中にて菌茸類1g当
たりに付着している一般生菌数(単位:ケ/g)と菌茸
類の外観とを観察した。結果を[表1]に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【効果】本発明の菌茸類の加熱殺菌方法によれば、生鮮
菌茸類であってもその保存性を良好なものにすることが
できるため、流通業者及び消費者にとって取り扱いが容
易になり、産業への寄与が大きく多大の効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 7/152

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 菌茸類を、少なくとも1部が通気性シ
    ートからなる包装材料で脱酸素剤を包装した脱酸素剤包
    装体と共に、酸素バリヤー性を有する包装材料で密封し
    た後、これを80℃以上に加熱することを特徴とする菌
    茸類の加熱殺菌方法。
  2. 【請求項2】 通気性シートが、編,織成布または不
    織布からなる通気性シートと水不透過性かつ酸素透過性
    の微細孔群を有するプラスチックフィルムとを貼着させ
    た複合シートからなる請求項1記載の菌茸類の加熱殺菌
    方法。
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