JP2000255647A - 長期保存性に優れた食品の包装方法 - Google Patents

長期保存性に優れた食品の包装方法

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JP2000255647A
JP2000255647A JP6301399A JP6301399A JP2000255647A JP 2000255647 A JP2000255647 A JP 2000255647A JP 6301399 A JP6301399 A JP 6301399A JP 6301399 A JP6301399 A JP 6301399A JP 2000255647 A JP2000255647 A JP 2000255647A
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Hirokazu Tanaka
宏和 田中
Takao Ishihara
孝雄 石原
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Abstract

(57)【要約】 【目的】劣化又は腐敗を起こしやすい食品に対して極め
て有効な保存方法及び包装体の提供。 【解決手段】食品を、鉄系脱酸素剤組成物を熱可塑性樹
脂と混練しシート化してなるシート状脱酸素剤と共に、
マイクロ波耐性を有するガスバリア性容器に収容、密封
し、マイクロ波加熱処理した後保存する。 【効果】保存性に優れ、しかも加熱処理時の加熱による
風味低下が小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腐敗、変質及び劣
化を防止した長期保存性に優れた食品の保存方法及び食
品の包装体に関する。本発明の方法及び包装体は、半調
理、調理食品をはじめ、マイクロ波による加熱殺菌に適
する各種高水分食品、特に惣菜類の品質保持用途に利用
できる。
【0002】
【従来の技術】近年開発された、食品を脱酸素剤を用い
て長期間保存することを可能にする技術は、多種多様の
食品へ利用が拡大している。脱酸素剤を用いて保存する
技術は、脱酸素剤が酸素を吸収して包装体内部環境を嫌
気状態に保つことにより、食品の油脂分の酸化防止、変
退色防止、風味保持、虫害防止、好気性菌の繁殖防止を
図り、食品の品質を維持するものである。
【0003】従来、脱酸素剤としては、鉄粉を主成分と
する組成物を通気性包装材料で包装した脱酸素剤包装体
が使用され、通気性包装材料は、紙と有孔ポリエチレン
フィルムとの積層体、有孔プラスチックフィルムと紙と
有孔ポリエチレンフィルムとの積層体などが一般的であ
る。
【0004】しかしながら、腐敗が起こりやすい高水分
食品においては、脱酸素剤を使用しても、通性嫌気性の
細菌や酵母の増殖による腐敗が発生することがある。
【0005】食品の腐敗を防止して保存性向上をはかる
方法として、低温殺菌技術がある。低温殺菌は、一般に
真空包装した食品包装体を、蒸気や熱水により100℃
以下で加熱する殺菌のことであり、食品中に存在するカ
ビ、酵母、耐熱性のない細菌を殺菌することができ、こ
れら微生物の増殖による腐敗を防止することが可能であ
る。しかし、本方法では加熱処理時に加熱による食品の
劣化が起こりやすく、また加熱後の保存において、包装
体内に侵入する酸素によって、色素・油脂分・ビタミン
類等の酸化や風味劣化がおこるという問題がある。
【0006】そこで脱酸素剤包装と低温殺菌技術を併用
して、食品の保存性を向上させる方法が提案されてい
る。特開昭59−196030号公報や特開平8−10
4371号公報には、脱酸素剤包装と低温加熱殺菌とを
併用した保存技術が知られており、脱酸素剤包装した食
品を低温加熱殺菌することにより、食品の腐敗を防止す
ると共に、加熱後の保存において酸化防止を行うことが
でき、食品の保存性を著しく向上させることが可能であ
る。しかし、脱酸素剤包装では食品を含気包装しなけな
ければならず、脱酸素剤包装された食品を低温加熱殺菌
する場合には、加熱効率が悪くなる。脱酸素剤包装され
た食品にて、低温加熱による十分な殺菌効果を得るため
には、長時間の加熱が必要である。そのため脱酸素剤包
装と低温殺菌技術を併用した場合、加熱処理時におい
て、加熱による食品からの加熱臭の発生や食品の品質劣
化が起こりやすいという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
を解決して、劣化又は腐敗を起こしやすい食品に対して
きわめて有効な保存方法及び包装体の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、食品を、鉄系
脱酸素剤組成物を熱可塑性樹脂と混練しシート化してな
るシート状脱酸素剤と共に、マイクロ波耐性を有するガ
スバリア性容器内に密封した後、マイクロ波加熱処理す
ることを特徴とするものである。本発明では、鉄系脱酸
素剤組成物を熱可塑性樹脂と混練しシート化してなるも
のを脱酸素シートと言い、脱酸素シートを少なくとも一
部又は全部を通気性包材で被覆したものをシート状脱酸
素剤と言う。ただし、以下においては、脱酸素シート、
シート状脱酸素剤を含めてシート状脱酸素剤と言うこと
もある。
【0009】本発明におけるシート状脱酸素剤として
は、鉄系脱酸素剤を熱可塑性樹脂と混練し分散させシー
ト化した後、このシートを延伸処理して得られる脱酸素
シートが、マイクロ波耐性に優れ、かつ酸素吸収能にも
優れ、好適に使用される。
【0010】脱酸素シートに用いられる鉄粉系脱酸素剤
は、鉄粉を主剤としハロゲン化金属塩を含み、さらに必
要に応じ活性炭、水難溶性フィラー等の成分を添加する
ことができる。この鉄粉系脱酸素剤は上記成分の単なる
混合物でもよいが、鉄粉もしくは鉄粉と活性炭等の混合
物の表面をハロゲン化金属塩で被覆あるいはハロゲン化
金属塩を分散付着させたものが好ましい。
【0011】鉄粉は、例えば、還元鉄粉、電解鉄粉、噴
霧鉄粉等が用いられ、その粒度は細かいものが好まし
く、通常、粒径は100μm以下、好ましくは50μm
以下のものが用いられる。ハロゲン化金属としては、例
えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化バリウム、
塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が用いられる。
【0012】鉄系脱酸素剤の分散される熱可塑性樹脂と
しては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポ
リメチルペンテン等のオレフィン系樹脂が用いられる。
【0013】脱酸素シートは、例えば特開平2−728
51号公報に記載の方法により容易に製造することがで
きる。上記の熱可塑性樹脂15〜75重量%に対し鉄粉
系脱酸素剤を25〜85重量%の割合で混練、溶融して
シート化し、延伸される。延伸倍率は1.5〜10倍が
好ましい。脱酸素シートの厚さは、0.2〜3mmの範
囲が好ましく、必要酸素吸収性能、加工性、装填性等を
考慮して適宜選択される。
【0014】本発明においては、脱酸素シートは少なく
とも一部又は全部を通気性包材で被覆したシート状脱酸
素剤として使用される。シート状脱酸素剤の形態として
は、例えば、通気性包材を用い脱酸素シートを包装した
形態および通気性包材と脱酸素シートを積層して被覆し
た形態が挙げられる。具体的なシート状脱酸素剤とし
て、次の形態のものが挙げられる。
【0015】1)脱酸素シートを通気性包材で包装した
形態。 片面をポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、他
面を耐水性の不織布(「タイベック」デュポン社製、
「ルクサ−」旭化成(株)製等)とし、二つの包材の間に
脱酸素シートを挟み、その周縁部をヒ−トシ−ルした形
態。 2)脱酸素シートと通気性包材とを組み合わせたラベル
型形態。 好ましくは粘着層を有するベ−ス層/脱酸素シート/通
気性層の順に積層し、かつ周縁部では通気性層を直接ベ
−ス層に接着したラベル型形態、通気性粘着層/通気性
包材層/脱酸素シート/接着層/表示ラベル層の順に積
層された表示ラベルと一体化したラベル型形態。 3)脱酸素シートを通気性包材と積層または包装した台
紙形態。
【0016】通気性包材としては、従来の脱酸素剤包装
体の包装材料が使用できる。例えば、紙に有孔フィルム
を積層した包材、耐水性の不織布(例:「タイベック」
デュポン社製、「ルクサー」旭化成(株)製等)、各種微
多孔膜(「ジュラガード」セラニ−ズ社製、「NFシー
ト」徳山曹達(株)製、「ニトフロン」日東電工(株)
製)、及び、上記耐水性不織布、微多孔膜に有孔フィル
ムを積層した包材等が挙げられ、さらにこれらに耐水及
び/又は耐油処理したものも使用できる。
【0017】調理食品は、液汁や油分を含むことが多
く、シート状脱酸素剤の包材は耐液性のものが望まし
く、また鉄錆等の溶出を防止するために、上記の不織
布、微多孔膜他、耐水・耐油性通気性包材に、有孔のポ
リエチレンテレフタレート、ポリアミド、エバ−ル、ア
ルミ箔等の耐熱性フィルムを積層したものが好ましい。
例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンの
有孔フィルム、ナイロン/ポリエチレンの有孔フィルム
等と耐水性の不織布、微多孔膜、耐水耐油性包材等を積
層した包材、更には、他面に有孔ポリオレフィン系樹脂
フィルムを積層した三層構成包材等が挙げられる。
【0018】本発明では、シート状脱酸素剤は、通常、
食品から蒸散する水分を利用して酸素吸収する、水分依
存型のものが使用される。シート状脱酸素剤が食品と隔
離され、食品から蒸散する水分を十分に利用できない場
合には、水分を保持させた吸水性樹脂及びシートを併用
し自力反応型のものとして使用することができる。ま
た、目的に応じ、適宜、活性炭等を担持させた紙等で例
示される脱臭シート、吸水性樹脂、吸水性シート、炭酸
ガス吸収シート等も併用することが可能である。
【0019】シート状脱酸素剤は食品と共にバリアー性
容器内に密封して食品包装体とされる。封入に際し、シ
ート状脱酸素剤は目的に応じて固定されるが、単に封入
するだけの場合もある。固定化には接着剤、ホットメル
ト、両面テープ等を使用することができ、その方法によ
り前記形態のシート状脱酸素剤が適宜選ばれる。
【0020】食品を収納するバリアー性容器は、少なく
とも酸素バリアー性であり、かつ電子レンジにかけてマ
イクロ波を透過して調理のできるものであり、その形態
は袋でも容器でもよい。バリアー性容器は、バリアー性
能として、酸素透過度100ml/m2・24Hr・atm 以
下のものが好ましい。
【0021】バリアー性容器として、一般的に食品の脱
酸素剤保存包装に利用される各種の酸素バリア−性の包
装袋および容器等が使用できる。酸素バリアー性の包装
袋は、酸素バリアー性フィルムからなる袋であり、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド類、ポリ
塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体、
ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンコートフィ
ルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔、シリカ蒸着フィ
ルム等のバリアー性フィルムおよび、上記フィルムとポ
リエチレン、EVA、アイオノマー、EAA、EMM
A、EEA、他のポリオレフィン系樹脂フィルムを積層
したバリア−性複合フィルム、トリプルナイロン(オザ
キ軽化学(株)製)、バリアロン(旭化成(株)製)他の各
種共押出フィルム等からなる袋が好適に用いられる。ま
た、バリアシュリンクフィルム等の袋も使用することが
できる。また、酸素バリアー性の容器は、酸素バリアー
性シートからなる容器であり、例えば、ポリプロピレン
/エチレンビニルアルコール共重合体/ポリプロピレン
積層シートからなる器に上記酸素バリアー性フィルムで
トップシールしたもの等が使用できる。
【0022】バリア−性容器の食品にシート状脱酸素剤
を同封した包装体の包装態様の例を図面に沿って説明す
る。図1の包装体は、シート状脱酸素剤を台紙にして食
品をバリアー性フィルムの包装袋に入れてヒートシール
したものである。図2の包装体は、食品を入れたバリア
ー性プラスチックトレイを、ラベル型のシート状脱酸素
剤を添着した蓋でトップシールした包装容器である。図
3の包装体は、通気孔にシート状脱酸素剤の通気性面を
当てて接着した容器に食品を入れ、さらにこれをバリア
ー性フィルムの包装袋に入れてヒートシールしたもので
ある。
【0023】バリアー性容器に密封した食品包装体は、
マイクロ波を照射して加熱殺菌して、食品殺菌包装体と
する。マイクロ波の照射は、工業用のマイクロ波照射オ
ーブンや、業務用や家庭用の電子レンジ等にて行われ
る。マイクロ波の照射条件は、包装袋内の食品が十分に
殺菌されるように決められる。マイクロ波照射後は、増
殖可能なカビ、酵母、耐熱性のない細菌が、脱酸素剤包
装袋内に残存しないことが好ましい。
【0024】本発明では、マイクロ波の照射により殺菌
が行われるが、同時に食品の調理を行うこともできる。
好ましいマイクロ波による加熱処理条件は、食品の温度
を60〜75℃、好ましくは65〜70℃に、10〜3
0分間、好ましくは15〜20分間保つことである。食
品の温度が前記の温度に前記の時間維持されるように、
マイクロ波を照射することにより、酵母や乳酸菌等の食
品の保存上、好ましくない細菌類を完全に死滅せしめつ
つ、食品固有の歯ざわりや色調を保持することができ
る。そのためには、食品の温度が前記温度に前記時間維
持されるようにモニターしながら、マイクロ波の強度を
必要に応じ調節して所要時間照射することが好ましい。
食品の温度のモニターには、赤外線センサーが好適に使
用される。また、本発明のマイクロ波加熱処理により殺
菌された食品の包装体は、喫食前に電子レンジにより再
加熱することもできる。
【0025】本発明が適用される食品は、マイクロ波加
熱に適した食品で、好ましくは水分活性が0.80以上
の高水分食品である。具体的には、煮る、蒸す、焼く、
炒める、揚げるなどの調理を行なう総菜類、蒲鉾、竹
輪、薩摩揚げ等の水産練り製品、炊飯米、おこわ、赤
飯、タコス、ナン等の主食類、クレープ、カスタードケ
ーキ、ワッフル等の洋菓子、どら焼き、きんつば、饅頭
等の和菓子が例示される。また、ジャム類、野菜の漬物
等の農産加工品、鮭フレークやちりめん等の水産加工
品、ハム、ソーセージ等の畜肉加工品、うどん、そば、
ラーメン等の半生麺や生麺にも適用される。また、酒類
にも適用できる。
【0026】
【実施例】実施例1 平均粒径70μmの鉄系脱酸素剤100部とポリエチレ
ン150部とを混合後190℃に加熱溶融し押出機によ
りシート状に製膜し、次いで、このシートを120℃で
縦方向に4倍延伸し、厚さ1mmの高性能の脱酸素シー
トを作成した。作成した脱酸素シートを径60mmφの
円形に打ち抜いた。また、延伸ナイロン(厚さ15μ
m)/ポリエチレン(厚さ15μm)フィルムに径0.
8mmの小孔を開孔率7%で設けた有孔フィルムと耐水
性不織布ルクサ−(旭化成(株)製)とを熱ラミネートし
た通気性のシートを70mmφの円形に打ち抜いた。こ
の円形通気性シート2枚をルクサー面同士を内側にして
重ね、この間に上記円形脱酸素シートを挟み周縁部を熱
シールして、台紙状のシート状脱酸素剤Aを得た。
【0027】調理したきんぴらごぼう(水分72.4
%、塩分2.2%、水分活性0.99/25℃、pH
5.1、一般生菌数4.1×104cfu/g)50g
をプラスチックトレイに載せ、前記シート状脱酸素剤A
を内側に貼り付けた塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリ
エチレンフィルムのバリアー性包装袋に収納し、袋口部
をヒ−トシ−ルして包装体を作成した。密封した包装体
内の内部空気量は約80ccであった。作成した包装体
に出力500Wの家庭用電子レンジ(三菱電機(株)製R
R−50)で30秒間マイクロ波照射により加熱殺菌し
た後、温度5℃で3500lxの蛍光灯照射下にて保存
した。保存期間1〜3週間目の包装体を開封して、きん
ぴらごぼうの外観の観察および官能評価を実施した。結
果を表1に示す。
【0028】比較例1 マイクロ波照射による加熱殺菌を行なわなかったこと以
外は、実施例1と同様にして、きんぴらごぼうの包装体
を作成し、温度5℃で3500lxの蛍光灯照射下にて
保存した。保存期間1〜3週間目の包装体を開封して、
きんぴらごぼうの外観の観察および官能評価を実施し
た。結果を表1に示す。
【0029】比較例2 シート状脱酸素剤Aを使用しなかったこと以外は、実施
例1と同様にして、きんぴらごぼうの包装体を作成し、
30秒間マイクロ波照射により加熱殺菌した後、温度5
℃で3500lxの蛍光灯照射下にて保存した。保存期
間1〜3週間目の包装体を開封して、きんぴらごぼうの
外観の観察および官能評価を実施した。結果を表1に示
す。
【0030】
【表1】 外観…○:良好。△:退色あり。×:ドリップあり。
【0031】実施例2 薩摩揚げ1枚(50g)を、前記シート状脱酸素剤Aを
内側に貼り付けた塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエ
チレンフィルムのバリアー性包装袋に収納し、袋口部を
ヒートシールして包装体を作成した。密封した包装体内
の内部空気量は約80ccであった。作成した包装体に
出力500Wの家庭用電子レンジ(三菱電機(株)製RR
−50)で30秒間マイクロ波照射により加熱殺菌した
後、温度10℃で保存した。保存期間15〜45日目の
包装体を開封して、薩摩揚げの外観の観察および官能評
価を実施した。結果を表2に示す。
【0032】比較例3 マイクロ波照射による加熱殺菌を行なわなかったこと以
外は、実施例2と同様にして、薩摩揚げの包装体を作成
し、温度10℃で保存した。保存期間15〜45日目の
包装体を開封して、薩摩揚げの外観の観察および官能評
価を実施した。結果を表2に示す。
【0033】比較例4 シート状脱酸素剤Aを使用しなかったこと以外は、実施
例2と同様にして、薩摩揚げの包装体を作成し、30秒
間マイクロ波照射により加熱殺菌した後、温度10℃で
保存した。保存期間15〜45日目の包装体を開封し
て、薩摩揚げの外観の観察および官能評価を実施した。
結果を表2に示す。
【0034】
【表2】 外観…○:良好。△:退色あり。×:ドリップあり。
【0035】表1、2の結果から明らかなように、本発
明の保存方法による実施例1、2では、食品は菌の増殖
による腐敗及び酸素による酸化劣化が防止され、長期間
保存しても外観及び風味は良好に保持されていた。また
マイクロ波照射による風味の変化は見られなかった。一
方、脱酸素剤を使用してもマイクロ波照射による加熱殺
菌を行わなかった比較例1、3では、菌の増殖による腐
敗が起こった。脱酸素剤を使用せず、マイクロ波照射に
よる加熱殺菌のみを行った比較例2、4では、保存期間
が長くなるにしたがって包装袋内の酸素や包装体外から
の透過酸素による風味劣化が進行した。
【0036】
【発明の効果】本発明では、脱酸素剤包装による酸化防
止とマイクロ波による殺菌により、劣化または腐敗を起
こしやすい食品に対してきわめて有効な保存方法が提供
される。マイクロ波による加熱殺菌は、包装袋内の食品
のみを選択的に加熱するため、脱酸素剤包装と併用して
も加熱効率が低下することがない。そのため脱酸素剤包
装とマイクロ波加熱を併用すると、食品を短時間で殺菌
できるため、脱酸素剤包装と低温殺菌を併用した際に問
題となる食品の劣化を防止することが可能である。また
シート状脱酸素剤がマイクロ波耐性に優れるために、従
来の脱酸素剤で懸念されたマイクロ波照射による脱酸素
剤の破袋、脱酸素剤からの発火等の問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子レンジ食品包装体の例(断面図)
【図2】電子レンジ食品包装体の例(断面図)
【図3】電子レンジ食品包装体の例(断面図)
【符号の説明】
1:シート状脱酸素剤 2:バリアー性容器 21:蓋 22:内包装容器 3:電子レンジ加熱調理食品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 81/24 B65D 81/24 K 4J002 // A23L 1/212 A23L 1/212 Z 1/325 101 1/325 101E C08J 5/18 CER C08J 5/18 CER CEZ CEZ C08K 3/08 C08K 3/08 C08L 101/16 C08L 101/00 Fターム(参考) 3E067 AB01 BB14A BB15A BB16A BB22A CA04 CA30 EE25 EE32 EE48 GC01 GD02 4B016 LC06 LG08 LP05 LP10 4B021 LA07 LA16 LA30 LP06 LP10 LW03 LW10 MC04 MK09 MP08 MQ04 4B034 LB05 LC01 LE16 LK01Y LK26Y LP11 LP18 LY02 4F071 AA02 AA15 AA16 AA17 AA20 AA21 AB08 AD05 AE22 AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 4J002 AA011 BB031 BB121 BB151 BB171 DA086 FD206 GG00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を、鉄系脱酸素剤組成物を熱可塑性
    樹脂と混練しシート化してなるシート状脱酸素剤と共
    に、マイクロ波耐性を有するガスバリア性容器内に収
    納、密封し、マイクロ波加熱処理した後保存することを
    特徴とする、食品の保存方法。
  2. 【請求項2】 マイクロ波加熱処理が、食品の温度を6
    0〜75℃に、10〜30分間保つようにマイクロ波に
    より加熱することである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 食品を、鉄系脱酸素剤組成物を熱可塑性
    樹脂と混練しシート化してなるシート状脱酸素剤と共
    に、マイクロ波耐性を有するガスバリア性容器内に収
    納、密封した後、マイクロ波加熱処理してなる、食品の
    包装体。
  4. 【請求項4】 マイクロ波加熱処理が、食品の温度を6
    0〜75℃に10〜30分間保つようにマイクロ波によ
    り加熱することである請求項3の包装体。
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