JP2002238521A - 食品の保存方法 - Google Patents

食品の保存方法

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JP2002238521A JP2001037903A JP2001037903A JP2002238521A JP 2002238521 A JP2002238521 A JP 2002238521A JP 2001037903 A JP2001037903 A JP 2001037903A JP 2001037903 A JP2001037903 A JP 2001037903A JP 2002238521 A JP2002238521 A JP 2002238521A
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Takashi Kashiba
隆史 加柴
Atsuko Takahagi
敦子 高萩
Kozo Mita
浩三 三田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 完全な脱酸素が行われ、食品の酸化が防止さ
れ、食品の色調、品質が良好に保持されたまま、長期間
の保存が可能な食品の保存方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一部が脱酸素多層体からなる
酸素吸収性を有する包装容器に、食品を充填し、真空・
不活性ガス置換包装又は不活性ガスフラッシュ包装を行
い、完全密封後、加熱処理を施して、 殺菌と脱酸素を同
時に行うことを特徴とする食品の保存方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品の保存方法に
関し、特に完全な脱酸素が行われ、食品の酸化が防止さ
れ、食品の色調、品質が良好に保持されたまま、長期間
の保存が可能な食品の保存方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品を保存する方法として、従来から、
食品をボイル殺菌処理やレトルト殺菌処理等の加熱殺菌
処理を行い保存する技術が知られている。また、ガス置
換により初期容器内酸素を低減し、食品を保存するガス
置換包装技術が知られている。また、食品、医薬品等を
保存する方法として、鉄系の酸素吸収剤を脱酸素剤とす
る包装が知られているが、近年、脱酸素包装技術の一つ
として、熱可塑性樹脂に酸素吸収剤を配合した酸素吸収
性樹脂組成物を通気性包装材料に成形して包装してなる
ラベル型、パッキン型、カード型等の脱酸素剤が使用さ
れている。さらに、熱可塑性樹脂に酸素吸収剤を配合し
た樹脂組成物からなる酸素吸収層を配し、脱酸素機能を
備えた多層体材料からなる包装容器、すなわち脱酸素容
器の開発が行われている。脱酸素機能を備えた包装容器
は、通常、脱酸素剤組成物を配した酸素吸収層を中間層
とし、外側にガスバリア性の外層、内側に酸素透過性の
内層を備えた脱酸素性多層体で構成され、袋、カップ、
トレイ、ボトル等の成形容器として開発されている。
【0003】さらに、脱酸素多層体を用いた食品等の保
存方法としては、特開平10−45177号公報、特開
平9−278024号公報、特開平10−248541
号公報、特開平6−335373号公報等に、バリア性
包装材料を使用した方法が記載されている。しかしなが
ら、従来のバリア性包装材料を使用した加熱殺菌処理で
は、ガス置換方法を併用しても、容器中に若干残留する
酸素による加熱処理中の酸化劣化により食品の品質を保
持できなかったり、脱酸素性多層体を使用した容器での
加熱殺菌処理でも、容器内の酸素を除去するのに一定の
時間を要するため、食品の品質保持効果が向上するもの
の万全ではない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、完全な脱酸素が行われ、
食品の酸化が防止され、食品の色調、品質が良好に保持
されたまま、長期間の保存が可能な食品の保存方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
部が脱酸素多層体からなる酸素吸収性を有する包装容器
に食品を充填し、真空・不活性ガス置換包装又は不活性
ガスフラッシュ包装を行い、完全密封後、加熱処理を施
して、 殺菌と脱酸素を同時に行うことを特徴とする食品
の保存方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。本発明の食品の保存方法は、少なくとも一部が脱
酸素多層体からなる酸素吸収性を有する包装容器に、食
品を充填し、真空・不活性ガス置換包装又は不活性ガス
フラッシュ包装を行い、完全密封後、加熱処理を施し
て、 殺菌と脱酸素を同時に行う。本発明で使用する包装
容器は、脱酸素多層体が、熱可塑性樹脂からなる酸素透
過層(1)、熱可塑性樹脂に脱酸素剤組成物を配合した
酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層(2)及びガ
スバリア性材料からなるガスバリア層(3)を有し、前
記酸素吸収層の一方の面に少なくとも前記酸素透過層
が、他方の面に少なくとも前記ガスバリア層が積層され
てなることが好ましく、各層が包装容器内側からこの順
に積層されている。
【0007】酸素透過層(1)に用いられる熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリメチルペンテン等のポリオレフィン類及びこれらの
カルボン酸変性ポリオレフィン類、ポリスチレン等のポ
リスチレン類及びこれらの変性物、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等の各
種エチレン共重合体、エラストマー類等が挙げられる。
これらの中でも、耐薬品性、耐熱性及び衛生性が高いこ
とから、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィンが好ましい。これらの樹脂は単独または適宜ブレン
ドして用いられる。また、酸素透過層(1)は、容器を
作成する際のシーラント層を兼ねることができる。
【0008】酸素透過層(1)は、包装容器とする場
合、最内層となり、食品との接触層及び酸素吸収層
(2)と食品との隔離層となる。酸素透過層(1)に用
いる樹脂は、酸素吸収層(2)との接着性を考慮して適
宜選択される。酸素吸収層(1)の厚みは20〜180
μmが好ましく、酸素透過度は100cc/m2 ・at
m・day以上が好ましく、200cc/m2 ・atm
・day以上がより好ましい。また、酸素透過層(1)
には、顔料、スリップ剤等を適宜添加してもよい。
【0009】酸素吸収層(2)に用いられる脱酸素剤組
成物は、鉄粉を主剤とし酸素吸収促進剤としてハロゲン
化金属を配合したものが好ましい。鉄粉としては、例え
ば、噴霧鉄粉、海綿鉄粉、電解鉄粉、鉄研削粉、粉砕鉄
等挙げられ、不純物としての酸素及び珪素等の含量が少
なく、金属鉄含量95重量%以上の鉄粉が特に好まし
い。鉄粉の粒子径は、平均粒径1〜100μmの範囲が
好ましい。ハロゲン化金属としては、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属の塩化物、臭化物又は沃化物が好まし
い。本発明で使用する脱酸素剤組成物は、鉄粉にハロゲ
ン化金属水溶液を混合した後、乾燥して水分を除去して
調製され、鉄粉表面にハロゲン化アルカリ金属又はハロ
ゲン化アルカリ土類金属を被覆したものが好ましい。ま
た、この脱酸素剤組成物に、アルカリ土類金属酸化物、
活性炭、ゼオライト、酸化チタン等各種添加剤を加えて
もよい。酸素吸収層(2)に用いられる熱可塑性樹脂と
しては、前記酸素透過層(1)に用いられる熱可塑性樹
脂と同様である。
【0010】ガスバリア層(3)の材質としては、例え
ば、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム、酸化ア
ルミニウム、酸化珪素等の金属又は金属酸化物を蒸着し
た樹脂フィルム、MXD6(ポリ(メタキシリレンジア
ミンアジパミド))、非晶性ポリアミド等のナイロン、
エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン等の樹脂、ポリ塩化ビニリデン被覆フィルム等
が挙げられ、ガスバリア性が損なわれない限り、必要に
応じて延伸したり、他樹脂と積層等により複合化しても
よい。ガスバリア層(3)の酸素透過度は20cc/m
2 ・atm・day(23℃、90%RH)以下が好ま
しく、10cc/m2 ・atm・day(23℃、90
%RH)以下がより好ましい。また、ガスバリア層
(3)の外側に、熱可塑性樹脂からなる保護層(4)を
設けることが好ましい。保護層に用いる熱可塑性樹脂に
は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン等のポリエチレン類、各種ポリプロ
ピレン、ナイロン6、ナイロン6, 6及びポリエチレン
テレフタレート並びにこれらの組合せが挙げられる。
【0011】本発明における脱酸素多層体の積層方法
は、多層体の層構成、各層の材料や性状に応じ、押出ラ
ミネーション、ドライラミネーション、共押出、ブロー
成形等の公知の方法により積層できる。本発明において
は、包装容器壁面に、脱酸素多層体の酸素透過層(1)
を容器内面側に配することにより、容器内酸素を吸収除
去して、容器内の物品の酸素による変質を防止する。ま
た、包装容器壁面全体に酸素吸収性多層体を使用しても
良く、密封容器壁面の一部に酸素吸収性多層体を使用し
て他の壁面部分に酸素吸収性の無いガスバリア材料を使
用してもよい。具体的には、脱酸素多層体を、例えば、
袋、カップ、トレイ状に加工することにより脱酸素機能
が付与される。
【0012】本発明は、少なくとも一部が脱酸素性多層
体からなる酸素吸収性を有する包装容器に内容物を充填
した後、真空・不活性ガス置換又は不活性ガスフラッシ
ュし、密封した後、加熱処理を行う。真空・不活性ガス
置換又は不活性ガスフラッシュ包装時における、包装容
器内の酸素濃度は5容量%以下にすることが好ましく、
3容量%以下がより好ましい。真空・不活性ガス置換又
は不活性ガスフラッシュに使用する不活性ガスとして
は、窒素ガス、ヘリウムガス又はアルゴンガスを使用す
ることが好ましい。
【0013】酸素吸収性を有する容器は、真空・不活性
ガス置換又は不活性ガスフラッシュして容器内の酸素濃
度を一定濃度以下に下げておくことにより、次いで加熱
処理を行った際に酸素吸収性能が向上して完全な脱酸素
を行い、残留酸素に基づく食品の酸化劣化を防ぐ。真空
・不活性ガス置換としては、内容物を充填した包装容器
を一旦真空にして、包装容器内の空気を脱気し、その後
不活性ガスを容器のヘッドスペースに吹き込み、容器開
口部を密封する。不活性ガスフラッシュは、真空脱気せ
ずに直接不活性ガスを包装容器ヘッドスペースに吹き付
けて、ガス置換を行う。加熱処理温度は、80℃以上が
好ましく、100〜130℃がより好ましい。加熱処理
時間は、4〜120分が好ましく、10〜60分がより
好ましい。加熱処理により、容器内の脱酸素と食品の殺
菌とを同時に行うことができる。
【0014】本発明の保存方法に用いられる食品として
は、例えば、白飯、五目飯、チャーハン、ピラフ等の米
類、茶、コーヒー、ソース、ゼリー飲料、健康飲料等の
液体飲料、シチュー、スープ、等の液体加工食品、豆、
栗、いも、煮物、漬け物等の食品、魚介類、珍味、そ
ば、ラーメン等の生麺、ドレッシング等の液体調味料等
が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1 平均粒径30μmの還元鉄粉100重量部を加熱ジャケ
ット付き真空圧空乾燥機中に投入し、10mmHg以下
の減圧下140℃で加熱しつつ、 塩化カルシウム50重
量%水溶液5重量部を噴霧、乾燥した後、篩い分けして
80μmオーダーの粗粒を除き、最大径80μmの塩化
カルシウム被膜鉄粉を得た。得られた被膜鉄紛100重
量部に平均粒径30μmの硫酸カルシウム0.3重量部
をタンブラーにて混合し、脱酸素剤組成物を得た。次
に、 ベント付き45mmφ同方向回転二軸押出機と定量
フィーダーからなる押し出し装置を用いて、 プロピレン
−エチレンランダム共重合体と前記脱酸素剤組成物とを
重量比75:25で混練し、 ストランドダイから押し出
した後、 空冷、破砕して酸素吸収性樹脂組成物からなる
マスターバッチAのペレットを得た。
【0016】次いで、単軸押出機、Tダイ、冷却ロール
からなる押出装置を有するタンデム押出ラミネーターを
用い、繰り出されるポリプロピレンからなる厚さ50μ
mの無延伸フィルム(酸素透過層)の片面に押出機から
前記マスターバッチAを厚さ30μmで押出しラミネー
トし、 酸素透過層/酸素吸収層からなる積層フィルムを
得た。得られた積層フィルムの酸素吸収層側に、ガスバ
リア層として厚さ7μmのアルミニウム箔、 保護層とし
て厚さ15μmのナイロンフィルム及び厚さ12μmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを順次
ドライラミネートして、酸素透過層/酸素吸収層/ガス
バリア層/保護層からなる酸素吸収性多層フィルムを得
た。この酸素吸収性多層フィルムを15cm×15cm
の大きさに2枚切り取り、無延伸ポリプロピレンからな
る酸素透過層同士を対面させて3辺をヒートシールにて
接合して口の開いた袋状とし、 この袋に剥き栗80gを
入れ、真空・ガス置換後、密封包装して、両面が酸素吸
収性多層フィルムからなる包装袋を作製した。作製直後
の包装袋の酸素濃度は2. 0容量%であった。この剥き
栗を充填した包装袋に対し120℃で20分の加熱処理
を行った。
【0017】この剥き栗を充填した包装袋に対し、以下
に示す酸素濃度試験及び官能試験を行った。その結果を
表1に示す。 (酸素濃度試験)剥き栗を充填した加熱処理した包装袋
を23℃で保管し、 加熱処理直後、1日後、1週間後の
酸素濃度を酸素濃度計にて測定した。 (官能試験)保管1ヵ月後に栗の風味について、以下の
基準で評価し、色を観察した。 1.加熱処理直後よりも好ましくない 2.加熱処理直後よりもやや好ましくない 3.加熱処理直後と同等
【0018】比較例1 シーラント層として厚さ70μmの無延伸ポリプロピレ
ンフィルム、 ガスバリア層として厚さ7μmのアルミニ
ウム箔、 保護層として厚さ15μmのナイロンフィルム
及び厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを、順次ドライラミネートして、シーラント層/ガス
バリア層/保護層からなる酸素バリアー性多層フィルム
を得た。この酸素バリアー性多層フィルムを15cm×
15cmの大きさに2枚切り取り、 無延伸ポリプロピレ
ンフィルムからなるシーラント層同士を対面させて3辺
をヒートシールにて接合して口の開いた袋状とし、 この
袋に剥き栗80gを実施例1と同様の真空・ガス置換
後、密封包装して、包装袋を作製した。作製直後の包装
袋内の酸素濃度は2.0容量%であった。この剥き栗を
充填した包装袋に対し120℃で20分の加熱処理を行
った。この剥き栗を充填した包装袋に対し、実施例1と
同様にして酸素濃度試験及び官能試験を行った。その結
果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 平均粒径35μm、最大粒子径80μmの鉄紛を加熱ジ
ャケット付き真空混合乾燥機中に投入れ、130℃、1
0mmHgの減圧下で加熱しつつ、鉄紛100重量部に
対し、塩化カルシウム:水=1:1の割合で混合した混
合水溶液3重量部を、噴霧乾燥して、塩化カルシウムを
鉄粉表面に付着させた粒状の脱酸素剤組成物を得た。次
に、45mmφの同方向回転二軸押出機にて、プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体と前記脱酸素剤組成物と
を混合比3:2で混練、押し出して、 ブロワ付きネット
ベルトで冷却後にペタライザーを経て、酸素吸収性樹脂
組成物からなるペレットBを得た。
【0021】次いで、第1〜第4押出機、フィードブロ
ック、Tダイ、 冷却ロール引取り機からなる4種6層多
層シート成形装置を用い、第1押出機;プロピレン−エ
チレンブロック共重合体、第2押出機;前記ペレットB
酸素吸収性樹脂組成物、第3押出機;ポリメタキシレン
アジパミド(MXD6ナイロン)及び第4押出機;無水
マレイン酸変性ポリプロピレンを押し出し、(内層)プ
ロピレン−エチレンブロックコポリマー100μm/酸
素吸収性樹脂組成物100μm/無水マレイン酸変性プ
ロピレン15μm/MXD6ナイロン15μm/無水マ
レイン酸変性プロピレン15μm/プロピレン−エチレ
ンブロックコポリマー100μm(外層)として、(内
層)酸素透過層/酸素吸収層/ガスバリア層/接着層/
保護層(外層)からなる多層シートを得た。
【0022】次に真空成型機を用い、前記多層シートを
約180℃でプラグアシスト成形してトレイ状容器を得
た。得られたトレイ状容器に筍の土佐煮を、蓋材を用い
てガス置換包装した。この容器開口部の蓋材としてPE
Tフィルム20μm/アルミニウム箔7μm/無延伸ポ
リプロピレンフィルム(50μm)からなるガスバリア
性多層フィルムを使用した。包装直後のトレイ内酸素濃
度は2. 0容量%だった。この筍の土佐煮を密封したト
レイ状容器を定差圧方式にて、 80℃から120℃まで
2℃/分の速度で昇温し、 加熱処理した。
【0023】この筍の土佐煮を密封したトレイ状容器に
対し、以下に示す酸素濃度試験及び官能試験を行った。
その結果を表2に示す。 (酸素濃度試験)筍の土佐煮を密封した加熱処理後のト
レイ状容器を23℃で保管し、 加熱処理直後、1日後、
1週間後の酸素濃度を酸素濃度計にて測定した。 (官能試験)保管1ヵ月後に筍の土佐煮の風味につい
て、以下の基準で評価した。 1.加熱処理直後よりも好ましくない 2.加熱処理直後よりもやや好ましくない 3.加熱処理直後と同等
【0024】比較例2 実施例2において、多層シートの酸素吸収性樹脂組成物
からなるペレットBをプロピレン−エチレンブロックコ
ポリマーに代えた以外は同様にして酸素バリアー性多層
シートを得、次いで筍の土佐煮を密封したトレイ状容器
を作製した。この筍の土佐煮を密封したトレイ状容器に
対し、実施例2と同様にして酸素濃度試験及び官能試験
を行った。その結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
方法により食品を保存すると、酸素吸収性を有する容器
は、加熱処理を行った際に、食品の殺菌と同時に、脱酸
素多層体に配合された脱酸素剤組成物が活性化されて完
全な脱酸素が行われ、食品の酸化が防止され、色調、品
質が良好に保持されたまま、長期間の保存が可能にな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高萩 敦子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 三田 浩三 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4B021 LA07 LA17 LP01 LW02 MC04 MK13 MP06 MQ02 4B036 LC04 LE05 LF19 LH28 LH29 LP01 LP18 LP19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が脱酸素多層体からなる
    酸素吸収性を有する包装容器に、食品を充填し、真空・
    不活性ガス置換包装又は不活性ガスフラッシュ包装を行
    い、完全密封後、加熱処理を施して、 殺菌と脱酸素を同
    時に行うことを特徴とする食品の保存方法。
  2. 【請求項2】 前記脱酸素多層体が、熱可塑性樹脂から
    なる酸素透過層、熱可塑性樹脂に脱酸素剤組成物を配合
    した酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層及びガス
    バリア層を有し、前記酸素吸収層の一方の面に少なくと
    も前記酸素透過層が、他方の面に少なくとも前記ガスバ
    リア層が積層されてなることを特徴とする請求項1に記
    載の食品の保存方法。
  3. 【請求項3】 前記包装容器が、前記脱酸素多層体を袋
    状に加工してなる容器であることを特徴とする請求項1
    記載の食品の保存方法。
  4. 【請求項4】 前記包装容器が、前記脱酸素多層体をカ
    ップ又はトレー状に成形加工してなる容器であることを
    特徴とする請求項1記載の食品の保存方法。
  5. 【請求項5】 前記真空・不活性ガス置換包装又は不活
    性ガスフラッシュ包装に使用する不活性ガスが、窒素ガ
    ス、ヘリウム及びアルゴンの中から選ばれる少なくとも
    一種類であることを特徴とする請求項1記載の食品の保
    存方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱処理温度が80℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の食品の保存方法。
  7. 【請求項7】 前記真空・不活性ガス置換又は不活性ガ
    スフラッシュ包装後、加熱処理前の容器内の酸素濃度が
    5容量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    食品の保存方法。
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