JP4449120B2 - 酸素吸収性樹脂組成物及び脱酸素性多層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱酸素剤の分散ムラが隠蔽された酸素吸収性樹脂組成物、及びこれを用いた、遮光性に優れ、保存品の光による劣化のない脱酸素性多層体、及び脱酸素性包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、脱酸素包装技術の一つとして、脱酸素剤を配合した酸素吸収性樹脂組成物を配した多層材料で包装体を構成し、容器のガスバリア性の向上を図ると共に包装容器に脱酸素機能を付与した包装体の開発が行われている。脱酸素機能を備えた包装体は、通常、脱酸素剤を配合した酸素吸収性樹脂層からなる酸素吸収層を中間層とし、その両側にガスバリア性を有するガスバリア層と酸素透過性を有する酸素透過層とを備えた脱酸素性多層体で構成される。特に、シート状の脱酸素性多層体は、カップ又はトレイ等の包装容器に成形加工の容易な多層樹脂積層構造体として開発されている。
【0003】
脱酸素性多層体からなる袋、カップ、トレイ等の包装容器は、一般に食品及び医薬品の長期保存を目的として用いられ、包装容器内の酸素、及び包装容器外から僅かに侵入する酸素を吸収除去し、包装容器内収納物の酸素による劣化を防止している。一方、従来、脱酸素性多層容器は酸素吸収層に用いられる酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤の分散ムラが目立ち、容器外観に悪影響を与えるとともに、遮光性がないために、容器内収納物の光による劣化があった。さらに、脱酸素性多層体からなる包装袋はこれを開封した際、包装袋内面側から酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤の分散ムラが目立つことがあった。また、これらの問題を解決するために、包装容器内外層又は酸素吸収層に酸化チタンを配合することも提案されているが、脱酸素剤の分散ムラを完全に隠蔽することは難しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、外観の良好な、しかも遮光性に優れた脱酸素性包装容器を提供することを目的とする。本発明では従来技術の酸素吸収性樹脂組成物、及びこれを用いた脱酸素性包装容器の前記問題点を解決して、脱酸素剤の分散ムラが隠蔽された酸素吸収性樹脂組成物を用いて、容器外観の良好な、しかも光による容器収納物の劣化のない、遮光性に優れた脱酸素性包装容器を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、粒径1〜200μmの脱酸素剤100重量部、粒径3〜100μmの、周期律表第II族及び第III族の炭酸塩、硫酸塩、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の白色無機フィラー0.1〜30重量部及び熱可塑性樹脂30〜1000重量部からなる酸素吸収性樹脂組成物及びこれよりなる脱酸素剤性多層体及びこれよりなる包装容器に関する。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、好ましくはシート状等に成形後、通気性包装材料にて包装して、ラベル型、パッキン型、カード型等の脱酸素剤シートとして使用される。すなわち、本発明の酸素吸収性樹脂組成物の一態様は、成形後、通気性包装材料にて包装してなる、脱酸素剤シートである。
【0006】
また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、脱酸素性多層体の酸素吸収樹脂層に用いることができる。すなわち、本発明は、順に、酸素透過性の熱可塑性樹脂からなる酸素透過層、脱酸素剤組成物を配合した酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層、ガスバリア性物質からなるガスバリア層、熱可塑性樹脂からなる保護層を備えた脱酸素性多層体において、酸素吸収層が、粒径1〜200μmの脱酸素剤、粒径3〜100μmの白色無機フィラー及び熱可塑性樹脂からなる酸素吸収性樹脂組成物により構成され、かかる酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤の配合量が10〜80重量%、熱可塑性樹脂の配合量が90〜20重量%、且つ、脱酸素剤100重量部に対し、白色無機フィラーの配合量が0.1〜30重量部であることを特徴とする酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層を備えた脱酸素性多層体及びこれからなる脱酸素性包装容器に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明における酸素透過層は、容器内の酸素を酸素吸収層に達せしめると同時に、容器内収納物が脱酸素剤と接触するのを防ぐ層で、酸素透過性の樹脂からなる。酸素透過層の樹脂は、ヒートシールに適した熱融着性を有する熱可塑性が好ましい。酸素透過層には、脱酸素剤を隠蔽するために酸化チタンなどの着色顔料を配合することが好ましい。
【0008】
本発明における酸素吸収層は、粒径1〜200μmの脱酸素剤、粒径3〜100μmの白色無機フィラー及び熱可塑性樹脂からなる酸素吸収性樹脂組成物により構成される。酸素吸収性樹脂組成物とは、脱酸素剤と白色無機フィラーからなる脱酸素剤組成物を酸素透過性の熱可塑性樹脂に配合してなる酸素吸収層に用いられる成分である。
【0009】
脱酸素剤とは、鉄粉を主剤とし酸素吸収促進剤としてハロゲン化金属を配合したものが好ましく用いられる。鉄粉としては例えば、噴霧鉄粉、海面鉄粉、電解鉄粉、鉄研削粉、粉砕鉄等が用いられるが、不純物としての酸素及び珪素等の含量が少なく、金属鉄含量95重量%以上の鉄粉が特に好ましく用いられる。またハロゲン化金属としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩化物、臭化物及び沃化物が好ましい。本発明では鉄粉にハロゲン化金属水溶液を混合した後、乾燥して水分を除去して調製された、ハロゲン化アルキル金属又はハロゲン化アルキル土類金属を被覆した鉄粉組成物が好適に用いられる。脱酸素剤の粒径は1〜200μmが好ましく、5〜150μmがより好ましい。酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤の含有量は10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%がより好ましい。
【0010】
白色無機フィラーには、周期律表第II族及び第III族に属する元素の炭酸塩、硫酸塩、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の物質の白色粉末が用いられる。たとえば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム等の白色粉末が好適に用いられる。最も好ましくは、硫酸カルシウム、硫酸バリウム又は酸化アルミニウムを配合する。
白色無機フィラーの粒径は3〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。白色無機フィラーの粒径が3μm未満になると脱酸素性多層容器の脱酸素剤の分散ムラを隠蔽する効果がなくなり、100μmを超えると異物となり、酸素吸収層の製膜性又は隣接層との積層時の密着性に悪影響を与える。
【0011】
白色無機フィラーの酸素吸収性樹脂組成物中の含有量は脱酸素剤100重量部に対し、0.1〜30重量部が好ましく、0.3〜10重量部がより好ましい。白色無機フィラーの含有量が前記した範囲より小さいと遮光性が十分でなく、前記した範囲より大きいと酸素吸収層の製膜又は隣接層との積層ができないことがある。本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、好ましくはシート状等に成形後、通気性包装材料にて包装して、ラベル型、パッキン型、カード型等の脱酸素剤として使用される。
【0012】
また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、脱酸素性多層体の酸素吸収樹脂層に用いられる。本発明の脱酸素性多層体の酸素吸収層及び酸素透過層、保護層に用いられる熱可塑性樹脂は、メタロセン触媒ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン類、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等のポリプロピレン類、他の樹脂としてはポリブタジエン、ポリメチルペンテンやエチレン−プロピレンゴム等のエラストマー類、あるいはこれらの混合物が用いられる。
【0013】
ガスバリア層は包装容器外部から侵入する酸素を遮断する層で、ガスバリア性物質として、例えばナイロンMXD6、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸−イソフタル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の樹脂系バリア材及びアルミ箔等の金属箔が好適に用いられ、ガスバリア性が損なわれない限り必要に応じて延伸したり、他樹脂と積層等により複合化してもよい。
ガスバリア層には、その外側に、ポリプロピレン、ポリアミド又はポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる保護層が積層されることが好ましい。
【0014】
脱酸素性多層体からなるシート及びフィルムの酸素透過層、酸素吸収層、ガスバリア層及び保護層の各層の厚みは、5〜1000μmが好ましく、10〜500μmがより好ましい。脱酸素性多層シート全体の厚みは、300〜3000μmが好ましく、500〜1500μmがより好ましい。また脱酸素性多層フィルム全体の厚みは、30〜300μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。
【0015】
本発明の脱酸素性多層シートは、真空圧空成形などの成形工程を経て、カップ、トレーなどの形状を賦与された脱酸素性容器と成る。また本発明の脱酸素性多層フィルムは、製袋機により、スタンディングパウチ或いは4方シール袋と成る。
【0016】
【実施例】
本発明を実施例に沿ってさらに詳しく説明する。なお、本発明は実施例に必ずしも限定されない。
[実施例1]
平均粒径30μmの還元鉄粉100kgを加熱ジャケット付き真空圧空乾燥機中に投入し、10mmHg以下の減圧下140℃で加熱しつつ、塩化カルシウム50重量%水溶液5kgを噴霧、乾燥した後、篩い分けして80μmオーバーの粗粒を除き、最大径80μmの脱酸素剤を得た。
また、上記脱酸素剤100重量部に平均粒径30μmの硫酸カルシウム0.3重量部をタンブラーにて混合し、脱酸素剤と白色無機フィラーからなる脱酸素剤組成物を得た。
次に、ベント付き45mmΦ同方向回転二軸押出機と定量フィーダーからなる押し出し装置を用いて、融点167℃、メルトフローレート0.4g/10分(JIS K7210;230℃2.16kgf)であるプロピレン−エチレンブロック共重合体(商品名;XF1936、チッソ(株)製)と前記脱酸素剤組成物とを重量比70:30で混練し、ストランドダイから押し出した後、空冷、破砕して酸素吸収性樹脂組成物からなるペレットを得た。
【0017】
次いで第1〜第4押出機、フィードブロック、Tダイ、冷却ロール及びシート引取機からなる4種6層多層シート成形装置を用い、酸素透過層及び保護層として第1押出機から酸化チタンを14重量%含有した融点162℃、メルトフローレート0.45g/10分(JIS K7210;230℃、2.16kgf)のエチレン−プロピレンブロック共重合体(商品名;XF1936、チッソ(株)製)、第2押出機から酸素吸収層として前記酸素吸収性樹脂組成物、第3押出機からガスバリア層としてMXD6(商品名;MXナイロン、三菱ガス化学(株)製)とヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体からなる非晶性ポリアミド(商品名;シーラPA、三井デュポンケミカル(株)製)との重量比50:50の混合樹脂、及び第4押出機から接着層として無水マレイン酸変性ポリプロピレン(商品名;アドマーQF305、三井化学(株)製)を共押出し、シート幅700mmの4種6層脱酸素性多層シートを製造した。
【0018】
共押出による多層シートの製造は作業性よく行うことができた。多層シートの層構成は、表1に示すように、酸素透過層/酸素吸収層/接着層/ガスバリア層/接着層/保護層からなる。酸素透過層及び保護層には、酸素吸収層を隠蔽するために、白色顔料の酸化チタンを加えたエチレン−プロピレンブロック共重合体を用いた。
【0019】
【0020】
次いで1ショット8個取りの連続真空圧空成形機を用いて、前記多層シートを175℃まで加熱軟化させた後、真空圧空を利用して金型に絞り込む方法でプラグアシスト成形を行い、トレイ状容器(内容積350cc、表面積200cm2、絞り比1.5)を得た。光をあて遮光性を評価したところ、遮光性は良好であった。また、脱酸素性多層シートには、脱酸素剤の分散ムラは観察されなく、外観良好であった。
【0021】
次に得られたトレイ状容器8個にビタミンCを有するオレンジ果肉入りゼリーを満杯充填、トップフィルムにアルミ箔積層フィルムを用い密封し、容器側を上にして40ワックス蛍光灯2本を20cmの高さからあて保存した。3ヶ月後開封し、ゼリーを観察したところ、変色もなく、またビタミンC量も初期値の99%と良好に保存されていた。
【0022】
[実施例2]
脱酸素剤100重量部に平均粒径20μmの酸化アルミニウム20重量部を混合したこと、及び酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤組成物の配合量を60重量%としたこと以外は、実施例1と同様に試験を行った。3ヶ月後開封し、ゼリーを観察したところ、変色もなく、またビタミンC量も初期値の98%と良好に保存されていた。また、脱酸素性多層シートには、脱酸素剤の分散ムラは観察されなく、外観良好であった。
【0023】
[実施例3]
平均粒径30μmの還元鉄粉100kgを加熱ジャケット付き真空圧空乾燥機中に投入し、10mmHg以下の減圧下140℃で加熱しつつ、塩化カルシウム50重量%水溶液5kgを噴霧、乾燥し、塩化カルシウムを被覆した鉄粉からなる脱酸素剤を得た。次いで該脱酸素剤100重量部に平均粒径30μmの硫酸バリウム0.5重量部をタンブラーにて混合し、篩い分けして80μmオーバーの粗粒を除き、最大径80μmの脱酸素剤と白色無機フィラーからなる脱酸素剤組成物を得た。
次に、ベント付き45mmΦ同方向回転二軸押出機と定量フィーダーからなる押し出し装置を用いて、融点147℃、メルトフローレート23g/10分(JIS K7210;230℃2.16kgf)であるプロピレン−エチレンブロック共重合体と前記脱酸素剤組成物とを重量比75:25で混練し、ストランドダイから押し出した後、空冷、破砕して酸素吸収性樹脂組成物からなるマスターバッチAを得た。
【0024】
次いで、単軸押出機、Tダイ、冷却ロールからなる押出装置を有するタンデム押出ラミネーターを用い、繰り出されるプロピレンーエチレンブロック共重合体からなる厚さ50μm、融点167℃の無延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、押出機から前記マスターバッチAを厚さ30μmで押し出しラミネートし、酸素透過層/酸素吸収層からなる脱酸素性多層フィルムを得た。
【0025】
得られた多層フィルムの酸素吸収層側に厚さ9μmのアルミ箔、厚さ15μmのナイロン−6フィルム、および厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを順次ドライラミネートして、酸素透過層/酸素吸収層/ガスバリア層/保護層からなる脱酸素性多層フィルムを得た。得られたフィルムの酸素透過層側から脱酸素剤の隠蔽性を観察したところ、脱酸素剤の分散ムラは認められなく、隠蔽性は良好であった。
【0026】
この脱酸素性多層フィルムを15cm×15cmに2枚切り取り、無延伸ポリプロピレンからなる酸素透過層同士を対面させて三辺をヒートシールにて接合し、両面が脱酸素性多層フィルムからなる包装袋を作製した。次いで、この袋に、お粥を充填し、空気5ccと共に密封した。
【0027】
さらに、お粥を密封した包装袋を121℃30分の加熱処理を行った。処理後、23℃RH60%下に6ヶ月保存し、包装袋を開封したところ、脱酸素性多層フィルム作製時同様、包装袋には脱酸素剤の分散ムラは光にあてても観察されなく、隠蔽性は良好に保持されていた。また、お粥の官能試験を行った結果、色、臭い及び味ともに良好に保持されていることを確認した。
【0028】
[比較例1]
脱酸素剤100重量部に平均粒径0.5μmの酸化チタン8重量部を混合したこと以外は実施例1と同様に試験を行った。得られたトレイ状容器に光をあて遮光性を評価したところ、光の透過が認められた。さらに3ヶ月後開封し、ゼリーを観察したところ、若干の褐変が認められ、またビタミンC量も88%と若干低下していた。また、脱酸素性多層シートの内面側から、脱酸素剤の分散ムラが観察された。
【0029】
[比較例2]
脱酸素剤100重量部に平均粒径20μmの酸化アルミニウム40重量部を混合したこと以外は実施例1と同様の順で4種6層多層シートを製造した。得られた多層シートは酸素吸収層の厚みムラにより、外観不良となった。
【0030】
【発明の効果】
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、酸素吸収成分である酸素吸収性樹脂組成物中の脱酸素剤の分散ムラを隠蔽し、遮光効果を発揮し、外観が良好で、しかも酸素による容器収納物の劣化を防ぐだけではなく、光透過による容器収納物の劣化をも防ぐ、収納物の長期保存を可能とした脱酸素性多層体又は脱酸素性包装容器となる。
【0031】
本発明の脱酸素性多層シートから成形されて成る脱酸素性包装容器は、遮光性に優れ、脱酸素剤の分散ムラの見られない、外観が良好な容器である。したがって、本発明の脱酸素性包装容器は、容器内収納物の酸素による劣化だけでなく、光による劣化も防ぐ、高性能な容器であり、収納物の長期保存が可能となる。
Claims (3)
- 順に、酸素透過性の熱可塑性樹脂からなる酸素透過層、酸素吸収層、ガスバリア性物質からなるガスバリア層並びにポリエチレンテレフタレート及びナイロン−6からなる保護層を備えた加熱処理用脱酸素性多層体であって、酸素吸収層が鉄粉を主剤とする脱酸素剤100重量部、硫酸バリウム0.1〜0.5重量部及びプロピレン−エチレンブロック共重合体30〜300重量部からなる加熱処理用酸素吸収性樹脂組成物からなることを特徴とする加熱処理用脱酸素性多層体。
- 一部が請求項1記載の多層体からなる加熱処理用脱酸素性包装容器。
- 請求項1記載の多層体のみからなる加熱処理用脱酸素性包装容器。
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