JPH1193616A - 低圧蒸気タービン内車室支持構造 - Google Patents

低圧蒸気タービン内車室支持構造

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JPH1193616A
JPH1193616A JP25209697A JP25209697A JPH1193616A JP H1193616 A JPH1193616 A JP H1193616A JP 25209697 A JP25209697 A JP 25209697A JP 25209697 A JP25209697 A JP 25209697A JP H1193616 A JPH1193616 A JP H1193616A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧蒸気タービン内車室支持構造に関し、内
車室の支持点を基礎部に直接置くようにして内車室の沈
み込みを防止し、回転部との接触を避ける。 【解決手段】 車室基礎部20の周囲には水平補強板2
3が固定され、水平補強板23上にはペデスタル箱24
が固定され、更に軸両側にそれぞれ2ケ所の外車室支持
部25が設けられる。外車室支持部25内には一端が内
車室に固定された2本の内車室支持板11が伸び、その
先端部は上部支持リブ12で支持され、上部支持リブ1
2は下部支持リブ13で水平補強板23上に固定され
る。内車室の支持点は左右の4ケ所でそれぞれ上部、下
部支持体12,13及び水平補強板23を介してその下
のコンクリート製基礎に直接置かれるので、内車室の沈
み込みによる回転部の接触が避けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力や原子力発電
プラントにおける低圧蒸気タービン内車室支持構造に関
し、内車室の支持剛性を確保すると共に回転部と車室壁
との接触が発生しない支持構造とするものである。
【0002】
【従来の技術】図4は火力や原子力発電プラントにおけ
る低圧蒸気タービンの車室の外観を示す斜視図である。
図に示すように、車室基礎部20の周囲には、水平補強
板23が固定され、その上面には多数のリブ26が設け
られ、リブ26で周囲を囲む側壁と共に上面の基礎部フ
ランジ30を支持している。フランジ30の上面には外
車室21のフランジ29が接して外車室21が被せられ
ており、外車室21には上部に蒸気導入口27が開口
し、軸方向には蒸気タービンロータ用穴28が前後に設
けられている。蒸気タービンロータ用穴28の前後には
ロータの軸受を収納するペデスタル箱24が設けられて
おり、このペデスタル箱24は水平補強板23上に固定
されている。25は後述する車室基礎部20に設けられ
た外車室支持部であり、外車室21内の内車室を固定す
るためのものである。
【0003】図5は上記に説明の車室基礎部20の斜視
図であり、図4に示す外車室21を取外した内部を示し
ている。車室基礎部20は周囲を側壁で囲み、周囲には
水平補強板23が取付けられている。水平補強板23に
は両側に多数のリブ26が設けられ周囲を囲む側壁と共
に基礎部フランジ30が固定されている。又、水平補強
板23の上面軸方向両側にはそれぞれ側壁を外側に突出
させて外車室支持部25が2ケ所ずつ設けられており、
後述する外車室21内の内車室支持部が収納されるよう
になっている。
【0004】水平補強板23の軸方向前後にはペデスタ
ル箱24が固定されており、低圧蒸気タービンが収納さ
れた時のロータの軸受部が収納される。又、軸方向前後
には低圧蒸気タービンのロータが貫通するための蒸気タ
ービンロータ用穴28が開口している。車室基礎部20
の内部には補強用リブ41,42,43、支持棒44,
45,46等が設けられ、内部を補強して構成されてい
る。
【0005】図6は図1におけるB−B断面図であり、
車室基礎部20と外車室21との結合部を示している。
図において外車室21のフランジ29と基礎部フランジ
30とは接合しており、外車室21には内車室22が補
強リブ等で取付けられており、内車室22には支持板3
1が左右に水平に突出して取付けられている。この支持
板31には逆L字状の支持材34が固定されて支持部を
それぞれ内車室22の両側に構成している。
【0006】一方、車室基礎部20に取付けられている
水平補強板23にはリブ37で外車室支持部25を形成
し、支持フランジ32が内車室22側に固定されている
支持材34に対向して設けられており、支持フランジ3
2の水平面35で支持材34を受け、ボルト36で固定
して内車室22を支持する構成となっている。このよう
な内車室22側の支持板31、支持部材34及び水平補
強板23側に固定された支持フランジ32から構成され
る支持部は図4,図5に示す外車室支持部25内に設け
られ、車室基礎部20の軸方向に沿った両側において外
車室21内の内車室22をそれぞれ左右の4ケ所で固定
している。又、水平補強板23は基礎(コンクリート
製)50の上面へ固定される。図7は図6におけるC−
C断面図であり、支持フランジ32の水平面35で支持
材34を受けており、ボルト36で支持材34を水平補
強板23側の支持フランジ32に固定している状態を示
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の低圧蒸気タービ
ン内車室支持構造は、前述のように固定側の水平補強板
23に固定されたリブ37で外車室支持部25を形成
し、支持フランジ32とで剛性を保ち、内車室22側の
支持材34の水平面を支持する構造であり、支持材34
は水平補強板23を介して基礎50に固定されると共に
外車室21内に向って突出した支持フランジ32の水平
面で支持されている。従って、内車室22の支持点は基
礎50の面上ではなく、基礎50の面から内車室22へ
向って張り出した点で支持されることになり、支持点が
不安定な構造となっている。
【0008】外車室21は充分に剛性を確保し、又内車
室22も充分に支持しないと、内車室22の重みと真空
により外車室21が変形し、内車室22が沈み込んで内
部の低圧蒸気タービンのロータ又は翼が内車室22の部
材と接触し、摺動してその結果ロータと翼が振動を起
し、蒸気タービンの信頼性が低下し、場合によっては運
転の支障となることがあった。上記の従来の支持構造で
は支持点が不安定であり、このような回転部の接触が起
り易い構造であった。
【0009】そこで本発明は基礎側、内車室側の支持部
材の構成を簡素化すると共に、内車室側支持部材の支持
点が基礎の上に直接置かれるように構成し、内車室の沈
み込みによる内車室とロータや翼との接触を避けること
のできる低圧蒸気タービン内車室支持構造を提供するこ
とを課題としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、次の手段を提供する。
【0011】外車室と、同外車室内で低圧蒸気タービン
を覆う内車室とを備え、同内車室を前記外車室の軸方向
両側において支持部で基礎上に支持する低圧蒸気タービ
ン内車室支持構造において、前記支持部は基礎側支持部
材と内車室側支持部材とからなり、前記基礎側支持部材
は前記基礎面に鉛直に配置し、前記内車室側支持部材は
内車室から前記基礎側支持部材の先端部まで水平に伸
び、同内車室側支持部材の先端部を前記基礎側支持部材
先端部で支持することを特徴とする低圧蒸気タービン内
車室支持構造。
【0012】本発明においては内車室には左右両側に水
平方向に伸びる内車室側支持部材が設けられており、内
車室側支持部材の先端部は鉛直に配置された基礎側支持
部材の上端面で支持されている。従って内車室支持部
材、即ち内車室の支持点は基礎面直下の基礎側支持部材
で支持されることになる。従来の内車室の支持点は支持
フランジが基礎より内車室に向って張り出しており、支
持点が基礎面より張り出した点となっていたので不安定
な支持構造であり、内車室の重みと真空により内車室が
変形して沈み込み、内車室内の低圧蒸気タービンのロー
タや翼に接触して振動を起す原因となっていた。
【0013】本発明では上記のように内車室の支持点が
コンクリート製の基礎上に直接置かれるので内車室の支
持が安定した構造となり、内車室の変形が小さくなり、
それにより回転部と内車室との接触が回避され、低圧蒸
気タービンの信頼性が向上するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係る低圧蒸気タービンの内車室支持構造平
面図である。図において、車室基礎部20、水平補強板
23、ペデスタル箱24、外車室支持部25、リブ26
は従来の構成と同じであり、これらの詳しい説明は省略
するが、図では低圧蒸気タービン1が車室基礎部20内
に収納され、ロータ2、軸受3が配置されている状態を
示している。
【0015】図1において、11は内車室支持板であ
り、後述するように一端が内車室側に固定され、他端が
外車室支持部25内へ伸びて2本が配置されている。1
2は上部支持リブ、13は下部支持リブであり、両リブ
は上下に一体的に結合され、水平補強板23に固定され
て固定側の支持部を構成している。
【0016】上記のように軸方向の左右にそれぞれ2ケ
所づつ設けられた外車室支持部25内に、内車室支持板
11が2本伸びて配置され、それらの先端部は、上部支
持リブ12の上面で支持され、上部支持リブ12は下部
支持リブ13と一体となって内車室を水平補強板23を
介して基礎に支持している。このように外車室21と内
車室22は左右4ケ所の外車室支持部25内で基礎に支
持されることになる。
【0017】図2は本発明の実施の一形態に係る低圧蒸
気タービンの内車室支持構造の断面図で、図4における
B−B断面図に相当している。図において外車室21の
フランジ29と基礎部フランジ30とは接合しており、
フランジ30で水平補強板23上に外車室支持部25を
形成し、この外車室支持部25内には上部支持リブ12
と下部支持リブ13からなる支持部が固定されている。
【0018】一方、内車室22に一端が固定された内車
室支持板11は水平に伸び、その他端は上部支持リブ1
2の上面で水平となるように支持されており、従って内
車室22の左右は内車室支持板11の先端部で上、下部
支持リブ12,13及び水平補強板23を介してコンク
リート製の基礎50上に直接支持されることになる。
【0019】図3は図2におけるA−A矢視図であり、
基礎50上の水平補強板23上にリブ37で外車室支持
部25が形成されており、外車室支持部25内には下部
支持リブ13と上部支持リブ12が設けられ、上部支持
リブ12はU字形状をしており、両支持リブ12、13
はボルト14で固定されている。上部支持リブ12の両
側上面には2本の内車室支持板11の先端が置かれ、こ
れらを支持している。このように軸方向の両側の外車室
支持部25において、内車室22に固定された内車室支
持板11で内車室22が基礎50の面で支持することが
できる。
【0020】以上説明の実施の形態によれば、内車室2
2を支持する内車室支持板11を左右4ケ所の外車室支
持部25内に水平に突出させ、その先端部を外車室支持
部25内に固定した上、下部支持リブ12,13で支持
し、この内車室支持板11の支持点を上、下部支持リブ
12,13及び水平補強板23を介してコンクリート製
の基礎50上に直接置くことにより、内車室22の沈み
込みをなくして低圧蒸気タービンのロータや翼と内車室
21との接触を回避することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の低圧蒸気タービン内車室支持構
造は、外車室と、同外車室内で低圧蒸気タービンを覆う
内車室とを備え、同内車室を前記外車室の軸方向両側に
おいて支持部で基礎上に支持する低圧蒸気タービン内車
室支持構造において、前記支持部は基礎側支持部材と内
車室側支持部材とからなり、前記基礎側支持部材は前記
基礎面に鉛直に配置し、前記内車室側支持部材は内車室
から前記基礎側支持部材の先端部まで水平に伸び、同内
車室側支持部材の先端部を前記基礎側支持部材先端部で
支持することを特徴としている。このような構成によ
り、内車室側支持部材が、基礎側支持部材により基礎上
に直接置かれ、内車室を安定して支持することができる
ので、内車室の変形による沈み込みがなくなり、これに
よる回転部の内車室への接触が回避され、低圧蒸気ター
ビンの安全な運転が確保されて信頼性が向上するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る低圧蒸気タービン
内車室支持構造の平面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る低圧蒸気タービン
内車室支持構造の断面図である。
【図3】図2におけるA−A矢視図である。
【図4】従来の一般的な低圧蒸気タービンの車室外観を
示す斜視図である。
【図5】従来の一般的な低圧蒸気タービンの車室基礎部
の斜視図である。
【図6】図4におけるB−B断面図である。
【図7】図6におけるC−C断面図である。
【符号の説明】 1 低圧蒸気タービン 2 ロータ 3 軸受 11 内車室支持板 12 上部支持リブ 13 下部支持リブ 20 車室基礎部 21 外車室 22 内車室 23 水平補強板 24 ペデスタル箱 25 外車室支持部 26,30 リブ 27 蒸気導入口 28 蒸気タービンロータ用穴 29 外車室フランジ 30 基礎部フランジ 50 基礎

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外車室と、同外車室内で低圧蒸気タービ
    ンを覆う内車室とを備え、同内車室を前記外車室の軸方
    向両側において支持部で基礎上に支持する低圧蒸気ター
    ビン内車室支持構造において、前記支持部は基礎側支持
    部材と内車室側支持部材とからなり、前記基礎側支持部
    材は前記基礎面に鉛直に配置し、前記内車室側支持部材
    は内車室から前記基礎側支持部材の先端部まで水平に伸
    び、同内車室側支持部材の先端部を前記基礎側支持部材
    先端部で支持することを特徴とする低圧蒸気タービン内
    車室支持構造。
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