JPS596225Y2 - 断熱箱体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、組立て作業性を向上するとともに、ファン
モータ、ファン等のサービス交換の作業性を向上するよ
うにした断熱箱体に関する。

従来、セパレートファン方式を採用した冷蔵庫等の断熱
箱体は、外箱と内箱との間に断熱材を充填して構戊され
、さらに、この内箱の背面部に内箱に連通された冷気供
給ダクトが形或されるとともにダクトの一部にファンモ
ータの収納凹部が形威されている。

そして、ファンモータと、ファンモータの回転軸に固定
されたファンと、ファンモータとファンとを仕切る仕切
板とが、一体に組立てられたモータ組立体が、内箱内方
より収納凹部に組込まれている。

すなわち、収納凹部内にファンモータを固定するととも
に、仕切板により凹部を閉塞し、ファンをダクト内に回
転自在に設けている。

これはファンモータの回転軸とファンとの結合を、一定
の寸法関係に保持し送風性能の一定化をはかる目白勺に
よるもので゛ある。

し力化、前記従来の装置は、モータ組立体を組込む際、
断熱箱体内に既に冷却器が固定されている等の理由によ
り、その組込みスペースに余裕がなく、極めて作業性の
悪いものである。

さらに、仕切板はダクトの後面にシール材を介してねし
止め等により取付けられているが、この仕切板によりシ
ール材を圧縮するため、仕切材のダクトに対する平行度
が不安定となり、時としてファンの後端が仕切板の前面
に衝突することもあり、激しいばらつきを生じる欠点が
ある。

またファンモータの不良によるサービス交換時、モータ
組立体全体を収納凹部より前方へ抜出す必要があり、冷
却器の後端に手が当り、また、フィンのエッジで手を傷
つける等の事故が生じ、その作業性が非常に悪いもので
ある。

この考案は、以上の点に留意してなされたものであり、
つぎにこの考案を、その実施例を示した図面とともに詳
細に説明する。

まず、１実施例を示した第１図ないし第３図の図面にお
いて、１は前面が開口された外箱、２は箱体１内に収納
された前面が開口された内箱、３は外箱１と内箱２との
間に充填されたウレタン等の発泡性断熱材、４は内部に
前後方向に通路５が形或され内箱２内を上部の冷凍室６
と下部の冷蔵室７とに区画する中仕切部、８は中仕切部
４に内蔵された冷却器、９は中仕切部４の上面を形戒す
る冷凍室底板、１０は中仕切部４の上部断熱材、１１．
１２は中仕切板４の前部上下面に形或され冷凍室６、冷
蔵室７と中仕切部４内の通路５とを連通ずる吸入口、１
３は内箱２の背面に配置された冷気供給ダクト、１４は
ダクト１３の後面のダクト後板、１５．１６は冷凍室６
、冷蔵室７の後面の内箱２にそれぞれ形戊されダクト１
３と冷凍室６、冷蔵室７とをそれぞれ連通ずる吐出口、
１７，１８はそれぞれ冷凍室６、冷蔵室７を開塞する扉
、１９は通路５とダクト１３との間に設けられオリフイ
ス２０が形威された仕切板、２１．２２は中仕切部４の
後方の外箱１、ダクト後板１４にそれぞれ透設された透
孔、２３は周縁が透孔２１の周縁にシール材２４を介し
て後方から当接されねじ止めにより外箱１に固定された
後板であり、後板２３にはその後面に凹状の収納部２５
が形威され、さらに、後板２３の後面中心部には後述の
防振ゴムが嵌着される嵌合凹部２６が形成されている。

２７は周縁が透孔２２の周縁にシール材２８を介して後
方から当接された前板、２９は後板２３の嵌合凹部２６
と前板２７の中心部とを一体に連結する挿通管であり、
挿通管２９内には後板２３の後面と前板２７の前面とを
連通する挿通孔３０がダクト１３に直交して形威されて
いる。

この挿通管２９と後板２３と前板２７とにより、後述の
ファンモー夕の取付体３１が構或される。

３２はファンモータであり、ファンモータ３２の前ブラ
ケツ）− ３２ ３、後ブラケット３２ｂがそれぞれ設
けられている。

３３．３４は前ブラケット３２ａ、後ブラケツ）− ３
２ ｂにそれぞれ嵌着された防振ゴムであり、防振ゴム
３３の前部は嵌合凹部２６に嵌着されている。

３５はファンモータ３２の回転軸であり、回転軸３５は
挿通孔３０に挿通され先端３５′が前板２７より前向に
突出されている。

３６はダクト１３内に設けられ回転軸３５の先端３５′
に着脱自在に装着されたターボファン等のファンであり
、ファン３６の回転中心がオリフイス２０に臨んで位置
されている。

３７は後ブラケツ｝ ３２ ｂが防振ゴム３４を介して
当てがわれ両端が後板２３の後面に形戒された取付部３
８．３８にねじ止めにより取付けられた固定板であり、
固定板３７の中心部に透設された支持孔３９に防振ゴム
３４の後部が嵌合されている。

４０は外箱１の背面にシール材４１を介してビス４２に
より取付けられたモータカバーであり、外箱１、後板２
３、モータカバー４０により密閉されたモータ室４３が
形或されている。

つぎに、前記実施例の動作について説明する。

まず、組立時、ファンモータ３２、回転軸３５、ファン
３６等が組込まれた取付体３１を、外箱１および内箱２
の組合わせ状態の外箱１の透孔２１に挿入し、前板２７
の周縁を、ダクト後板１４の透孔２２の周縁にシール材
２８を介して当接するとともに、後板２３の周縁を、外
箱１の透孔２１の周縁にシール材２４を介して当接し、
後板２３を外箱１にねし止めにより固定し、さらに、モ
ータカバー４０をビス４２により外箱１にシール材１２
を介して固定する。

このとき、ファンモータ３２のリード線は、モータカバ
ー４０に形或された切欠きあるいは座押しによる凹部よ
りモータ室４３へ導出し、モータ室４３内炸のシールを
確実に行ない、吸湿、水洩れの危険を防止する。

そののち、取付体３１と外箱１と内箱２とダクト後板１
４とにより形或された空間に、発泡性断熱材３を充填す
る。

このとき、充填された断熱材３は、外箱１およびダクト
後板１４と取付体３１との間にそれぞれシール材２４．
２８が介在されるため、洩出するようなことはない。

そして、ファンモータ３２の駆動による回転軸３５の回
転によりファン３６が回転されると、冷凍室６および冷
蔵室７内の空気がそれぞれ吸入口１１．１２より通路５
に吸引され、冷却室８と熱交換して冷気となり、仕切板
１９のオリフイス２０よりダクト１３内に導かれ、一方
はダクト１３を上昇して吐出口１５より冷凍室６に供給
されるとともに、他方はダクト１３を下降して吐出口１
６より冷蔵室７に供給される。

つぎに、サービス交換時にファンモータ３２を交換する
場合、まずモータカバー４０を外箱１より取外し、さら
に、内箱２内の冷凍室６より冷凍室底板９、上部断熱材
１０、仕切板１９を順次取外し、ファン３６を回転軸３
５により取外し、そののち、固定板３７を後板２３より
取外して、ファンモータ３２、回転軸３５を後方へ抜取
り、新たなファンモータ３２を取付けて回転軸３５を挿
通管３５に挿入し、前述と逆の操作を行なう。

したがって、前記実施例によると、組立て時、外箱１と
内箱２との組合わせ状態に取付体３１を後方から挿入し
て固定し、そののち断熱材３を充填すればよく、その作
業性を極めて簡単にすることができ、さらに、ファンモ
ータ３２、回転軸３５、ファン３６等を一体に組込むこ
とができるため、ファン３６を回転軸３５に直交してセ
ットすることができ、回転むらをなくすことかで゛きる
とともに、ファン３６の仕切板１９への衝突等の事故を
防ぐことができ、送風性能を向上することができる。

また、サービス交換時、回転軸３５とファン３６との結
合を解除しファン３６を前方がら、ファンモータ３２を
後方からそれぞれに取外すことができるため、作業性を
向上するとともに、安全性を向上することができ、極め
て能率のよい作業を行なうことができる。

つぎに、他の実施例を示した第４図について説明する。

第４図において、前述と同一記号のものは同一もしくは
対応するものを示し、異なる点は、内箱２の透孔の周縁
にシール材２８を介して取付体３１の前板３７の周縁を
当接したものであり、断熱材３が取付体３１と外箱１と
内箱２とにより形或された空間に充填されている。

なお４４は内箱２の前面に形戒されたダクト１３の前面
のダクト前板、４５は外箱１の後方に配置された放熱用
コンデンサである。

したがって、前述と同様の効果を得ることができる。

なお、防振ゴム３３ ．３４の内面に軸方向のリブを形
或するとともに、前，後ブラケット３２ａ，３２ｂの外
周に軸方向のリブを形威し、両リブを係合させれば、フ
ァンモータ３２の起動時の揺動を防止することができる
。

以上のように、この考案の断熱箱体によると、挿通管と
前記挿通管の前後に設けられる前板および嵌合凹部を有
する後板とを一体に形威してファンモータの取付体を構
或し、挿通管にファンモータの回転軸を挿通するととも
に、回転軸の先端を前板より突出し、かつ、嵌合凹部に
ファンモータの前ブラケットを防振ゴムを介し挿入して
、ファンモータの後ブラケットに、防振ゴムを介して固
定板を当てがい、固定板を後板に固定し、回転軸の先端
にファンを装着し、取付体を、内箱および外箱の組合わ
せ状態の外箱の透孔に挿入し、前板の周縁を、内箱ある
いはダクトの透孔の周縁に、シール材を介して当接する
とともに、後板の周縁を、外箱の透孔の周縁にシール材
を介して当接し、後板を外箱に固定し、取付体と外箱と
内箱ないしはダクトとにより形或された空間に、発泡性
断熱材を充填したことにより、組立作業性を向上するこ
とができるとともに、ファンの送風性能を向上すること
ができ、かつ、サービス変換時の作業性を向上すること
ができ、この考案は実用に最適な断熱箱体を提供するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の断熱箱体の実施例を示し、第１図ない
し第３図は１実施例を示し、第１図は一部の切断側面図
、第２図は要部の拡大切断側面図、第３図は要部の分解
斜視図、第４図は他の実施例の一部の切断側面図である
。 １・・・・・・外箱、２・・・・・・内箱、３・・・・
・・発泡性断熱材、１４・・・・・・ダクト後板、２１
．２２・・・・・・透孔、２３・・・・・・後板、２４
．２８・・・・・・シール材、２６・・・・・・嵌合
凹部、２７・・・・・・前板、２９・・・・・・挿通管
、３１・・・・・・取付体、３２・・・・・・ファンモ
ー夕、３２ａ・・・・・・前ブラケット、３２ｂ・・・
・・・後ブラケツ１−、３３．３４・・・・・・防振ゴ
ム、３５・・・・・・回転軸、３６・・・・・・ファン
、３７・・・・・・固定板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 挿通管と、前記挿通管の前後に設けられる前板および嵌
   合凹部を有する後板とを、一体に形威してファンモータ
   の取付体を構威し、前記挿通管に前記ファンモータの回
   転軸を挿通するとともに、前記回転軸の先端を前記前板
   より突出し、かつ、前記嵌合凹部に前記ファンモータの
   前ブラケットを防振ゴムを介して挿入し、前記ファンモ
   ー夕の後ブラケットに、防振ゴムを介して固定板を当て
   がい、前記固定板を前記後板に固定し、前記回転軸の先
   端にファンを装着し、前記取付体を、内箱および外箱の
   組合わせ状態の外箱の透孔に挿入し、前記前板の周縁を
   、内箱あるいはダクトの透孔の周縁に、シール材を介し
   て当接するとともに、前記後板の周縁を、外箱の透孔の
   周縁にシール材を介して当接し、前記後板を外箱に固定
   し、前記取付体と外箱と内箱ないしはダクトとにより形
   威された空間に、発泡性断熱材を充填した断熱箱体。