JPH1192461A - ジスルフィド化合物および金属表面処理剤 - Google Patents

ジスルフィド化合物および金属表面処理剤

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JPH1192461A
JPH1192461A JP9255560A JP25556097A JPH1192461A JP H1192461 A JPH1192461 A JP H1192461A JP 9255560 A JP9255560 A JP 9255560A JP 25556097 A JP25556097 A JP 25556097A JP H1192461 A JPH1192461 A JP H1192461A
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JP
Japan
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group
mmol
reaction
disulfide compound
general formula
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Application number
JP9255560A
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English (en)
Inventor
Mikio Kimura
幹雄 木村
Masayuki Aizawa
將之 相澤
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属、特に貴金属に対して充分な初期接着力
を有し、かつ接着耐久性、耐水性に優れ、保存安定性の
良好な金属表面処理剤に好適に使用しうる新規接着性化
合物を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1)または(2) 【化1】 で表される重合性ジスルフィド化合物。(式中、R1
水素原子またはアルキル基であり、R2は水素原子、ア
ルキル基等であり、R3は2価の飽和炭化水素基等であ
り、Zは−COO−基等であり、R4は水素原子または
メチル基である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なラジカル重
合性不飽和結合を有するジスルフィド化合物に関する。
このジスルフィド化合物は貴金属接着剤成分として、金
属にレジンを接着する医療、電子材料、精密機械および
宝飾等の多くの分野で利用可能であるが、特に歯科分野
において有用である。
【0002】
【従来の技術】鉄、ニッケル、クロム、コバルト、ス
ズ、アルミニウム、銅、チタン等の卑金属およびこれら
の元素を主成分とする卑金属合金の接着剤として、フタ
ル酸無水物、フタル酸基、マロン酸基及びリン酸基等の
種々の官能基を有するアクリルまたはメタクリル系重合
性単量体を含む接着剤が提案され実用化されている。し
かしながら、金、白金、パラジウム、銀等の貴金属およ
びこれらの元素を主成分とする貴金属合金に対して充分
な接着力を有する接着剤が開発されていない。そのた
め、貴金属を対象とする場合、その接着性を向上させる
目的で、貴金属合金表面をサンドブラスト処理した後に
更にスズメッキまたは加熱酸化処理等の表面処理が行わ
れていた。
【0003】しかしながら、かかるスズメッキや加熱酸
化処理操作は煩雑であり、かつ充分な接着力が得られな
いため、貴金属用接着剤あるいは貴金属用表面処理剤の
開発が望まれてきた。
【0004】上記要望に応えて近年、チオリン酸基を有
する化合物(特開平1−138282)、チオリン酸ジ
クロリド基を有する化合物(特開平5−11759
5)、トリアジンジチオン誘導体(特開昭64−832
54)等の特定の官能基を有する重合性化合物が提案さ
れている。これら接着性重合性単量体を含む表面処理剤
は予めサンドブラスト処理された貴金属合金面に塗布
し、次いで重合性レジンを硬化させることにより、貴金
属に対する接着を可能にしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記表
面処理剤を用いる貴金属の接着においては、接着力ある
いは耐水性、耐久性が未だ充分でなく、更に接着性重合
性単量体が不安定で表面処理剤の保存安定性が悪い、接
着力が塗布量に影響される等の問題点がある。そこで、
本発明では、金属特に貴金属に対して充分な初期接着力
を有し、かつ接着耐久性、耐水性及び保存安定性の良好
な金属表面処理剤成分としての新規な化合物を提供する
ことを目的とした。
【0006】また、本発明は上記のような貴金属接着成
分としての新規な化合物を含む金属表面処理剤を提供す
ることを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意検討を行った結果、特定構造のラジカル重合可能
なジスルフィド化合物が保存安定性、貴金属に対する接
着強さ、耐水性および耐久性等に効果を有することを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記一般式(1)または
(2)
【0009】
【化3】
【0010】{式中、R1は水素原子またはアルキル基
であり、R2は水素原子、アルキル基またはフェニル基
であり、R3は炭素数2〜12の2価の飽和炭化水素
基、または下記一般式(3)、(4)または(5)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、nは1〜5の整数であり、o及び
pはそれぞれ1〜10の整数であり、qは1〜5の整数
であり、またr及びsはそれぞれ1〜5の整数である。
ただし、いずれも左端の炭素原子が基Zに結合し、右端
の炭素原子が酸素原子に結合する。)で表されるいずれ
かの基であり、Zは、−COO−基、−CH2O−基ま
たは−C64−CH2O−基であり(いずれの基も左端
の炭素原子が不飽和炭素に結合し、右端の酸素原子が基
3に結合する。)、R4は水素原子またはメチル基であ
る。}で示されるラジカル重合性不飽和結合を有するジ
スルフィド化合物に関する。 他の発明は、上記一般
式(1)または(2)で示されるラジカル重合性不飽和
結合を有するジスルフィド化合物及び有機溶媒を含有し
て成る金属表面処理剤、並びに上記一般式(1)または
(2)で示されるラジカル重合性不飽和結合を有するジ
スルフィド化合物、酸性基含有重合性単量体及び有機溶
媒を含有して成る金属表面処理剤である。
【0013】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)および(2)で
表される本発明のラジカル重合性不飽和結合を有するジ
スルフィド化合物(以下、重合性ジスルフィド化合物と
いう)において、R1は水素原子またはアルキル基を表
す。好適なアルキル基としてはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が例
示される。尚、R1が水素原子の場合には、上記一般式
(1)と(2)の化合物は異性体となるため、本明細書
では一般式(1)をもって表記する。
【0014】上記一般式(1)および(2)において、
2は水素原子、アルキル基またはフェニル基を表す。
2がアルキル基の場合、該アルキル基としては、上記
1と同様のものが例示できる。
【0015】上記一般式(1)および(2)において、
3は炭素数2〜12の2価の飽和炭化水素基、或いは
上記一般式(3)、(4)又は(5)で表される何れか
の基を表す。
【0016】R3が炭素数2〜12の2価の飽和炭化水
素基の場合、該飽和炭化水素基は分枝を有してもよい。
この様な基を具体的に例示すれば、エチレン基、プロピ
レン基、イソプロペン基、ヘキシレン基、デシレン基、
ドデシレン基等が挙げられ、これらの中で炭素原子数5
〜10のアルキレン基のものが接着力、合成の容易さの
点で好ましい。
【0017】前記一般式(3)で表される基において、
nは1〜5の整数である。前記一般式(4)で表される
基において、o及びpはそれぞれ1〜10の整数であ
り、接着力、合成の容易さの点でそれぞれ3〜6の整数
であることが好ましい。また、上記一般式(4)で表さ
れる基において、qは1〜5の整数であり、接着力、合
成の容易さの点で1〜3の整数であるのが好ましい。さ
らに、前記一般式(5)で表される基において、r及び
sはそれぞれ1〜5の整数であり、接着力、合成の容易
さの点でそれぞれ1〜3の整数であるのが好ましい。
【0018】一般式(1)および(2)において、R4
は水素原子またはメチル基を表す。
【0019】一般式(1)および(2)において、Z
は、−COO−基、−CH2O−基または−C64−C
2O−基を表す。中でも−COO−基である化合物が
重合性および取り扱い易さ等の点で好適である。
【0020】一般式(1)および(2)で示される重合
性ジスルフィド化合物のうち、上記一般式(1)および
(2)において、R1が水素原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、R2が水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基又はフェニル基であり、R3が炭素数5〜10の
アルキレン基或いは前記一般式(3)、(4)または
(5)で表されるいずれかの基(式中、nは1〜5の整
数であり、o及びpはそれぞれ3〜6の整数であり、r
及びsはそれぞれ1〜3の整数である。)であり、R4
が水素原子又はメチル基であり、Zが−COO−基であ
る重合性ジスルフィド化合物が、接着力、合成の容易さ
及び取り扱い易さの点で特に好適である。
【0021】本発明の重合性ジスルフィド化合物を具体
的に例示すれば下記の通りである。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】本発明の一般式(1)および(2)で示さ
れる重合性ジスルフィド化合物の製造方法は特に限定さ
れるものではなく、如何なる方法を採用してもよい。工
業的に好適な方法の一例を具体的に例示すれば次の通り
である。
【0032】即ち下記一般式(6)
【0033】
【化14】
【0034】(式中、R1は水素原子またはアルキル基
である。)で示されるチオ尿素誘導体と、下記一般式
(7)
【0035】
【化15】
【0036】(式中、R2は水素原子、アルキル基また
はフェニル基である。)で示されるマロン酸誘導体を縮
合反応させ、下記一般式(8)または(9)
【0037】
【化16】
【0038】(式中、R1およびR2は上記一般式におけ
る定義と同義である。)で示されるカルボエトキシチオ
ウラシル誘導体を得た後、該カルボエトキシチオウラシ
ル誘導体を加水分解して下記一般式(10)または(1
1)
【0039】
【化17】
【0040】(式中、R1およびR2は上記一般式におけ
る定義と同義である。)で示されるカルボキシチオウラ
シル誘導体を得る。次いで、該カルボキシチオウラシル
誘導体と下記一般式(12)
【0041】
【化18】
【0042】{式中、R3は炭素数2〜12の2価の飽
和炭化水素基、或いは下記一般式(3)、(4)又は
(5)
【0043】
【化19】
【0044】(式中、nは1〜5の整数であり、o及び
pはそれぞれ1〜10の整数であり、qは1〜5の整数
であり、またr及びsはそれぞれ1〜5の整数である。
ただし、いずれも左端の炭素原子が基Zに結合し、右端
の炭素原子が酸素原子に結合する。)で表されるいずれ
かの基であり、Zは、−COO−基、−CH2O−基ま
たは−C64−CH2O−基であり(いずれの基も左端
の炭素原子が不飽和炭素に結合し、右端の酸素原子が基
3に結合する。)、R4は水素原子またはメチル基であ
る。}で示される重合性不飽和結合を有するアルコール
(以下、重合性アルコールという)を反応させることに
より、下記一般式(13)または(14)
【0045】
【化20】
【0046】(式中、R1、R2、R3、ZさらにR4は上
記一般式における定義と同義である。)で示されるチオ
ウラシル誘導体を得た後、該チオウラシル誘導体を酸化
的二量化反応させることにより本発明の一般式(1)ま
たは(2)で示される重合性ジスルフィド化合物が得ら
れる。
【0047】上記一般式(6)で示したチオ尿素誘導体
としては公知のものが制限なく用いられる。例えば、チ
オ尿素、メチルチオ尿素、エチルチオ尿素、プロピルチ
オ尿素、ブチルチオ尿素等が好適に用いられる。
【0048】上記一般式(7)で示したマロン酸誘導体
は、マロン酸ジエチルとオルト酸トリエチルの反応によ
り合成される。
【0049】オルト酸トリエチルとしては、オルトギ酸
トリエチル、オルト酢酸トリエチル、オルトプロピオン
酸トリエチル、オルト安息香酸トリエチル等が例示さ
れ、マロン酸ジエチル1モルとナトリウムエトキシド2
〜3モルを溶媒存在下で仕込み、該オルト酸トリエチル
1モルを徐々に滴下して反応させることによりマロン酸
誘導体が得られる。
【0050】上記一般式(12)で示される重合性アル
コールとしては、Zが−COO−基の場合、(メタ)ア
クリル酸とグリコールとのエステル化反応、(メタ)ア
クリル酸クロライドとグリコールのエステル化反応等に
より得られるものが使用できる。Zが−CH2O−基の
場合にはアリルクロライドとグリコールとの反応等によ
り得られるものが使用できる。また、Zが−C64−C
2O−基の場合には4−ビニルベンジルクロライドと
グリコールとの反応等により得られるものが使用でき
る。
【0051】該グリコールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコ
ール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオ
ール、1,2−ブタンジオール、1,5−ヘキサンジオ
ール、パラ−キシレングリコール、1,3−ビス(ヒド
ロキシプロピル)テトラメチルジシロキサン等が例示さ
れる。
【0052】一般式(12)においてZが−COO−基
の場合、対応する重合性アルコール(12)は、(メ
タ)アクリル酸1モルに対しグリコール1モル〜4モル
と酸触媒0.01〜0.1モルを仕込み、反応させるこ
とにより得られる。酸触媒としてはp−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸等が好ましく用いられる。或
いは、グリコール1〜4モルと脱ハロゲン化水素剤とし
て第三アミン1モルまたはモレキュラーシーブ3Aを溶
媒存在下で仕込み、(メタ)アクリル酸クロライド1モ
ルを徐々に滴下してエステル化反応することでも得られ
る。第三アミンとしてはピリジン、トリエチルアミン等
が好ましく用いられる。
【0053】また、一般式(12)においてZが−CH
2O−基の場合、対応する重合性アルコール(12)
は、グリコール1モル〜4モルと塩基性触媒1〜1.2
モルを溶媒存在下で仕込み、アリルクロライド1モルを
徐々に滴下して反応させることにより得られる。塩基性
触媒としては水素化ナトリウム等が好ましく用いられ
る。
【0054】さらに、一般式(12)においてZが−C
64−CH2O−基の場合、対応する重合性アルコール
(12)は、グリコール1モル〜2モルと塩基性触媒1
〜1.2モルを溶媒存在下で仕込み、4−ビニルベンジ
ルクロライド1モルを徐々に滴下して反応させることに
より得られる。塩基性触媒としては水素化ナトリウム等
が好ましく用いられる。
【0055】上記エステル化反応の生成物は、通常、目
的のモノ置換体(12)と副生成物のジ置換体との混合
物で得られるので、蒸留またはカラムクロマトグラフィ
ーにより目的のモノ置換体(12)を分離精製する。
【0056】前記一般式(6)のチオ尿素誘導体と一般
式(7)のマロン酸誘導体との縮合反応において、一般
式(6)のチオ尿素誘導体に対する一般式(7)のマロ
ン酸誘導体の反応モル比は0.5〜1.5モルが好まし
い。
【0057】この時用いられる反応触媒としては公知の
ものが使用可能であり、ナトリウムエトキシド等が例示
され、その添加量は一般式(6)のチオ尿素誘導体に対
して0.5〜1.5倍モルが好ましい。またこの反応に
用いる溶媒としてはエタノール等が挙げられる。反応の
温度は40〜80℃の範囲から選択することができ、好
ましくは60〜80℃の範囲である。反応時間は特に限
定されることはなく一般的には1〜10時間程度の範囲
から選択できるが、反応温度との関連で決定されればよ
い。
【0058】反応後は析出した塩を水に溶解させ、酸を
加えて溶液を酸性にすることにより、カルボエトキシチ
オウラシル誘導体が得られる。ただし、一般式(6)の
チオ尿素において、R1がアルキル基の場合、前記反応
において得られるカルボエトキシチオウラシル誘導体は
アルキル基のN原子上の置換位置による異性体の混合
物、すなわち一般式(8)および(9)で表されるカル
ボエトキシチオウラシル誘導体の混合物として得られ
る。これらはカラムクロマトグラフィーにより分離精製
することができる。
【0059】前記一般式(6)のチオ尿素誘導体と一般
式(7)のマロン酸誘導体との反応で得られる一般式
(8)または(9)のカルボエトキシチオウラシル誘導
体の加水分解において、用いられる反応試剤としては公
知のものが使用できるが、カリウムターシャルブトキシ
ドのジメチルスルホキシド溶液を用いるのが好ましい。
該反応試剤の使用量は上記カルボエトキシチオウラシル
誘導体に対して6〜20倍モルの範囲が好適であるが、
12〜16倍の範囲がより好ましい。
【0060】反応の温度は室温〜80℃の範囲から選択
することができるが、好ましくは室温〜40℃の範囲で
ある。反応時間は特に限定されることはなく一般的には
1〜24時間程度の範囲から選択できるが、反応温度と
の関連で決定されればよい。反応後は、反応混合液に水
を添加して、さらに酸を加えて溶液を酸性にすることに
より、一般式(10)または(11)で示されるカルボ
キシチオウラシル誘導体が得られる。
【0061】一般式(10)または(11)のカルボキ
シチオウラシル誘導体と一般式(12)の重合性アルコ
ールとのエステル化反応において、カルボキシチオウラ
シル誘導体に対する重合性アルコールの反応モル比は、
通常1〜5の範囲で反応させることができるが、1〜3
の範囲がより好ましい。
【0062】この時用いらるエステル化触媒としては、
p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、N,
N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられ
る。また、これら反応触媒の使用量は上記カルボキシチ
オウラシル誘導体に対して0.1〜1倍モルの範囲が好
ましい。またこの反応に用いる溶媒としては、テトラヒ
ドロフラン、アセトン、トルエン等が挙げられる。更
に、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル、ブチルヒドロキシトルエン等の重合禁止剤を少量添
加することも好ましい。
【0063】反応の温度は室温〜80℃の範囲から選択
することができるが、好ましくは室温〜70℃の範囲で
ある。反応時間は特に限定されることはなく一般的には
1〜50時間程度の範囲から選択できるが、反応温度と
の関連で反応物が重合しない範囲で決定されればよい。
【0064】反応後は、析出物を濾過し、溶媒を減圧留
去後、その濃縮物を酢酸エチル等の不活性溶媒を展開溶
媒としてシリカゲルカラムを通過させて分離精製するこ
とにより、一般式(13)または(14)で示されるチ
オウラシル誘導体が得られる。
【0065】前記一般式(13)または(14)のチオ
ウラシル誘導体の酸化的二量化反応において用いられる
酸化剤としては、臭素、ヨウ素、過酸化水素、ビス(p
−メトキシフェニル)セレノオキサイド等が挙げられ
る。その使用量は上記チオウラシル誘導体に対して1〜
10倍モルの範囲が好ましい。
【0066】またこの反応に用いる溶媒としては、テト
ラヒドロフラン、アセトン、塩化メチレン、エタノー
ル、水等が挙げられる。また、ハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、ブチルヒドロキシトルエ
ン等の重合禁止剤を少量添加することも好ましい。反応
の温度は室温〜80℃の範囲から選択することができる
が、好ましくは室温〜70℃の範囲である。反応時間は
特に限定されることはなく一般的には1〜50時間程度
の範囲から選択できるが、反応温度との関連で反応物が
重合しない範囲で決定すればよい。
【0067】本発明の前記一般式(1)または(2)で
示される重合性ジスルフィド化合物は、貴金属あるいは
貴金属合金とレジンを接着する際に使用できる金属表面
処理剤の貴金属接着性成分として利用することができ
る。
【0068】金属表面処理剤とする場合、通常、当該重
合性ジスルフィド化合物は有機溶媒に溶解して使用す
る。重合性ジスルフィド化合物の配合量は特に制限され
るものではないが、接着強度の観点から、重合性ジスル
フィド化合物と有機溶媒の合計量を基準にして好ましく
は0.005〜20重量%の範囲内であり、より好まし
くは0.01〜10重量%であり、特に好ましくは0.
05〜5重量%である。該重合性ジスルフィド化合物の
配合量が多すぎても少なすぎても貴金属および貴金属合
金に対する接着強さが小さくなる傾向がある。
【0069】有機溶媒としては、重合性ジスルフィド化
合物を溶解するものであれば、一般の有機溶剤あるいは
液状の重合性単量体が制限なく使用できる。特に、揮発
性を有する有機溶媒を使用した場合には重合性ジスルフ
ィド化合物の濃度が低くても良好な接着強さが得られる
ので、揮発性有機溶媒を使用するのが好適である。
【0070】本発明で好適に使用できる有機溶剤を具体
的に例示すれば、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類;エチルエーテル、1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチ
ル、蟻酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン、
ベンゼン等の芳香族系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン等のハイドロカーボン系溶媒;塩化メチ
レン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素
系溶媒;トリフルオロエタノール等のフッ素系溶媒等が
挙げられる。これらの中で、溶解性および保存安定性等
の理由で、アセトン、トルエン、エタノール等が特に好
ましく使用される。
【0071】また、本発明で有機溶媒として好適に使用
できる液状の重合性単量体としては、例えばラジカル重
合性の重合性単量体が挙げられる。好適に使用できる重
合性単量体を具体的に例示すれば、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の重合性の高
いアクリルまたはメタクリル系重合性単量体及びスチレ
ン等が挙げられる。
【0072】上記の有機溶媒は単独又は2種以上を組み
合わせて使用することもできる。
【0073】本発明の金属表面処理剤においては、卑金
属に対する接着性をより高めるために、更に酸性基含有
重合性単量体を配合することもできる。この様な態様の
金属表面処理剤を用いることにより、コバルトクロム合
金、ニッケルクロム合金等の卑金属とレジン等を良好に
接着することも可能となる。特に、該態様の表面処理剤
を卑金属と貴金属との合金に対して使用した場合に得ら
れる接合体の接着強さは、酸性基含有重合性単量体を配
合しない金属表面処理剤を使用した場合より高くなる。
卑金属と貴金属との合金は、歯科用に使用されることが
多いため、上記態様の金属表面処理剤は、歯科用金属表
面処理剤として特に有効である。
【0074】該酸性基含有重合性単量体は、1分子中に
少なくとも1つの酸性基と少なくとも1つの重合性不飽
和基を持つ重合性単量体であれば特に限定されず、公知
の化合物を用いることができる。
【0075】酸性基としてはリン酸基、カルボン酸基、
無水カルボン酸基、スルホン酸基等が好ましい。代表的
なリン酸基、カルボン酸基、無水カルボン酸基、及びス
ルホン酸基を有する重合性単量体を下記一般式(15)
で示す。
【0076】
【化21】
【0077】{式中、R5は水素原子またはメチル基、
Wはオキシカルボニル基(−COO−)、アミド基(−
CONH−)、またはフェニレン基(−C64−)を表
し、R6は結合手、またはエーテル結合および/または
エステル結合を有していてもよい2〜6価の炭素数1〜
30の有機残基、Xはリン酸基、カルボン酸基、無水カ
ルボン酸基、又はスルホン酸基を含有する基を表し、l
は1〜4の整数を、mおよびnは1又は2の整数を表
す。但し、Wがオキシカルボニル基またはアミド基の場
合にはR6は結合手とはならない。} 上記一般式(15)中、Xはリン酸基、カルボン酸基、
無水カルボン酸基、スルホン酸基を含有する基であり、
その構造は特に限定されることはないが、好ましい具体
例は次の通りである。
【0078】
【化22】
【0079】上記一般式(15)中、R6の構造は特に
制限されることはなく、結合手、または公知のエーテル
結合および/またはエステル結合を有してもよい2〜6
価の炭素数1〜30の有機残基が採用され得るが、該有
機残基を具体的に例示すると次の通りである。尚、R6
が結合手の場合とは基Wと基Xが直接結合した状態をい
い、Wがオキシカルボニル基またはアミド基の場合には
6は結合手とはならず、上記有機残基となる。
【0080】
【化23】
【0081】一般式(15)で表される酸性基含有重合
性単量体の好ましい具体例を挙げると次の通りである。
【0082】
【化24】
【0083】
【化25】
【0084】
【化26】
【0085】
【化27】
【0086】(但し、R5は水素原子またはメチル基で
ある。) その他、ビニル基に直接リン酸基が結合したビニルホス
ホン酸類や、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホ
ン酸等も酸性基含有重合性単量体の好ましい具体例とし
て挙げられる。
【0087】酸性基含有重合性単量体の中でも、金属接
着性の点から、特にカルボキシル基或いはリン酸基を有
する(メタ)アクリレート系単量体が好適に使用され
る。
【0088】上述の酸性基含有重合性単量体は単独で又
は二種以上を混合して用いることができる。
【0089】酸性基含有重合性単量体を含む金属表面処
理剤において、重合性ジスルフィド化合物(a)、酸性
基含有重合性単量体(b)および有機溶媒(c)の配合
割合は特に限定されないが、(a)、(b)および
(c)の合計を100重量部とした場合、(a)の配合
量が0.005〜20重量%、(b)の配合量が0.1
〜15重量%、(c)が残部であるとき卑金属、貴金属
の両方に対して良好な接着が得られる。より好適な配合
割合は、(a)が0.01〜10重量%、(b)が1〜
10重量%および(c)が残部である。
【0090】本発明の金属表面処理剤においては、前記
一般式(1)または(2)で示される重合性ジスルフィ
ド化合物と、該ジスルフィド化合物を溶解し且つ揮発性
を有する有機溶媒を組み合わせて使用することが接着
力、取扱の容易さの点で好適である。さらに、卑金属に
対する接着性を高めたい場合には、該金属表面処理剤に
前記一般式(15)で示される酸性基含有重合性単量体
を配合して使用することが好適である。
【0091】本発明の金属表面処理剤には接着力を低下
させない範囲で必要に応じて、重合触媒を配合すること
もできる。配合可能な重合触媒としては、ベンゾイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシル
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジターシャ
ルブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド
等の過酸化物系重合触媒;5−ブチルバルビツール酸、
5−ブチル−2−チオバルビツール酸等のバルビツール
酸系重合触媒;カンファーキノン、アセチルベンゾイル
等のα−ジケトン;ベンゾインエチルエーテル等のベン
ゾインアルキルエーテル;2−クロロチオキサンソン、
メチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導体;ベン
ゾフェノン、P,P’−メトキシベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン誘導体等の光重合触媒;及びジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、N,Nジメチルパラトルイジ
ン、P−ジメチル安息香酸エチル等のアミン助触媒等が
挙げられる。これら重合触媒および助触媒は、一種また
は必要に応じて2種以上を組合せて添加することができ
る。
【0092】更に必要に応じて、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、ハイドロキノン、4−ターシャルブチル
フェノール等の重合禁止剤を添加することもできる。
【0093】金属表面処理剤を調製する方法については
特に制限がなく、例えば重合性ジスルフィド化合物、有
機溶媒並びに必要に応じて酸性基含有重合性単量体およ
びその他の任意成分を所望の割合で容器に秤り採り、均
一になるまで攪拌混合すればよい。
【0094】本発明の金属表面処理剤の使用方法は特に
限定されないが、金属とレジン等を良好に接着するため
には、本発明の金属表面処理剤を金属表面に塗布した
後、該金属表面に重合硬化性組成物を盛り、次いで該重
合硬化性組成物を硬化させる方法が好適に採用できる。
また、この重合硬化性組成物の上に別途レジン、金属、
セラミックス等の被着体を合着することにより、金属と
被着体を重合硬化性組成物を介して接着することも可能
である。
【0095】上記方法において、処理後の金属表面に盛
られる重合硬化性組成物としては、公知の重合硬化性組
成物が何等制限なく使用できるが、重合性、取り扱い易
さ等を考慮すると、重合開始触媒を含んだアクリルまた
はメタクリル系重合性単量体を主体とするものが好適で
ある。歯科で一般的に用いられている重合硬化性組成
物、例えば義歯床用レジン、即時重合レジン、硬質レジ
ン、コンポジットレジン、レジンセメント等は、アクリ
ルまたはメタクリル系重合性単量体と重合開始剤を必須
成分として含んでいるので好適に使用することができ
る。
【0096】アクリルまたはメタクリル系重合性単量体
の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、メタクリロキシエチルプロピオネート等の
単官能重合性単量体;トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、2,2−ビス(4−(3−メタクリ
ロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多
官能重合性単量体;4−メタクリロキシエトキシカルボ
ニルフタル酸無水物、10−メタクリロキシデシルジハ
イドロジエンホスフェート、10−メタクリロキシデカ
メチレンマロン酸、2−メタクリロキシエチル3’−メ
タクリロキシ2’(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)プロピルサクシネート等の接着性重合性単量体等
が挙げられる。これらは、1種又は2種以上の組合せで
使用される。
【0097】重合開始触媒の具体例としてはベンゾイル
パーオキサイド/N,Nジエタノール−P−トルイジン
の様なレドックス系開始剤;トリブチルボランの部分酸
化物等のアルキル金属化合物;n−ブチルバルビツール
酸/塩化銅のようなバルビツール酸系開始剤;カンファ
ーキノン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト等の光重合開始触媒を挙げることができる。
【0098】本発明の金属表面処理剤は金、パラジウ
ム、白金、銀、または銅等の純金属、または歯科用の金
合金、金銀パラジウム合金、または銀合金等の合金に対
して使用したときにその効果が特に顕著である。
【0099】
【発明の効果】本発明の一般式(1)または(2)で示
される重合性ジスルフィド化合物は新規な化合物であ
り、該ジスルフィド化合物は、貴金属との接着性に優れ
ているので、金属表面処理剤の接着性成分として有用で
ある。
【0100】該重合性ジスルフィド化合物を含有する金
属表面処理剤は、金属、特に貴金属とレジン等を高接着
強度で且つ高耐水性、高耐久性で接着する為の前処理材
として有用である。また、酸性基含有重合性単量体をさ
らに配合した金属表面処理剤は、貴金属、卑金属いずれ
の金属に対しても非常に優れた接着性を発現させること
ができる。特に、該酸性基含有重合性単量体を配合した
金属表面処理剤を卑金属と貴金属の合金に適用した場合
には、有機溶媒に重合性ジスルフィド化合物或いは酸性
基含有重合性単量体をそれぞれ単独で配合した金属表面
処理剤からは予想し得ない高い接着強度が得られる。さ
らに、これら本発明の金属表面処理剤は、保存安定性が
高く、取扱の点でも非常に優れている。
【0101】上記のように優れた効果が発現する理由の
詳細は今のところ不明であるが、以下のように推定して
いる。即ち、まず金属表面に重合性ジスルフィド化合物
と有機溶媒から成る金属表面処理剤を塗布すると、重合
性ジスルフィド化合物中の硫黄原子が速やかに表面の金
属原子または金属酸化物と反応し、耐水性に優れた化学
結合が形成される。次いで、その表面に重合硬化性組成
物が盛られると、重合性ジスルフィド化合物の重合性不
飽和結合が重合硬化性組成物中の重合性単量体と反応
し、共重合・硬化して金属と強固な結合が形成される。
上記前段の反応は、特に貴金属表面で起こりやすいた
め、結果として貴金属とレジン等の良好な接着が可能と
なるものと推定している。
【0102】一方、酸性基含有重合性単量体は、その酸
性基が卑金属原子またはその酸化物と反応し、耐水性に
優れた化学結合を形成する傾向が強いため、該単量体を
さらに配合すると卑金属に対する接着強度が高まるもの
と思われる。そして、卑金属と貴金属との合金に酸性基
含有重合性単量体を配合した金属表面処理剤を適用した
場合には、上記反応と重合性ジスルフィド化合物による
前記反応が併行して起こり、この時の相乗効果により接
着強度が向上したものと推定している。
【0103】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はない。
【0104】実施例1 2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.85g、4
5mmol)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(11.1g、54mmol)、5−カルボキシ−
2−チオウラシル(5.16g、30mmol)、4−
ジメチルアミノピリジン(0.36g、3mmol)お
よびテトラヒドロフラン(300ml)を500ml三
つ口フラスコに入れて溶解し、室温で3日間攪拌を続け
た。反応するに従い白色沈澱物が生成するが、反応終了
後、該白色沈澱物を濾過した。得られたろ液からテトラ
ヒドロフランを減圧留去し、残査をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに添加した。酢酸エチル、塩化メチレ
ンの混合溶媒を展開溶媒として用いることにより、2−
メタクリロイルオキシエチル 2−チオウラシル−5−
カルボキシレート(3.41g)を得た。
【0105】2−メタクリロイルオキシエチル 2−チ
オウラシル−5−カルボキシレート(2.84g、10
mmol)、ビス(p−メトキシフェニル)セレノオキ
サイド(3.40g、11mmol)およびエタノール
(400ml)を1lの三つ口フラスコに入れて溶解
し、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物か
らエタノールを減圧留去し、残渣にクロロホルムを加え
た。不溶物を濾過し、濾液をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに添加し、クロロホルムを展開溶媒として用
いることにより、下記構造のジスルフィド化合物[A]
を得た(1.75g、3.10mmol)を得た。NM
R(d6DMSO)、MASSおよび元素分析の結果を
以下に示す。
【0106】
【化28】
【0107】 NMR(δ、ppm);1.88(3H、−CH ) 4.36(4H、-COO-CH2CH2 -OCO-) 5.68,6.03(2H、CH2 =C-) 7.97(1H、-N-CH=C-) 12.6(1H、-NH-) MASS(M+1)+=567 元素分析;C22224102 C H N 計算値 46.19 3.87 9.86 実測値 46.64 3.91 9.89 実施例2 窒素雰囲気下、1、6−ヘキサンジオール(47.3
g、0.40mol)とモレキュラシーブ3A粉末(4
0g)およびアセトニトリル(470ml)の入った1
リットルの3つ口フラスコに、メタクリル酸クロリド
(20.9g、0.2mol)のアセトニトリル溶液
(30ml)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下
した。滴下終了後、5時間加熱還流させた。その後室温
まで放冷し、反応混合物からモレキュラシーブ3A粉末
を濾過し、ろ液からアセトニトリルを減圧留去した。残
査に塩化メチレン300mlを加え、その塩化メチレン
溶液を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。この残査からシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで無色透明液体6−ヒドロ
キシヘキシルメタクリレート(33.3g)を分離精製
した。
【0108】6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート
(8.36g、45mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、
5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16g、30
mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.36
g、3mmol)およびテトラヒドロフラン(300m
l)を500ml三つ口フラスコに入れて溶解し、室温
で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色沈澱物が生
成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過した。得ら
れたろ液からテトラヒドロフランを減圧留去し、残査を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに添加した。酢酸
エチル、ヘキサンの混合溶媒を展開溶媒として用いるこ
とにより、6−メタクリロイルオキシヘキシル 2−チ
オウラシル−5−カルボキシレート(4.08g)を得
た。
【0109】6−メタクリロイルオキシヘキシル 2−
チオウラシル−5−カルボキシレート(3.40g、1
0mmol)、ビス(p−メトキシフェニル)セレノオ
キサイド(3.40g、11mmol)およびエタノー
ル(400ml)を1lの三つ口フラスコに入れて溶解
し、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物か
らエタノールを減圧留去し、残渣にクロロホルムを加え
た。不溶物を濾過し、濾液をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに添加し、クロロホルムを展開溶媒として用
いることにより、下記構造のジスルフィド化合物[B]
を得た(2.10g、3.10mmol)を得た。NM
R(d6DMSO)、MASSおよび元素分析の結果を
以下に示す。
【0110】
【化29】
【0111】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、−COO−CH (CH
CH−OCO−) 1.87(3H、-CH3 ) 4.09、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-) 7.94(1H、-N-CH=C-) 12.7(1H、-NH-) MASS(M+1)+=679 元素分析;C30384102 C H N 計算値 53.12 5.94 8.21 実測値 53.09 5.92 8.25 実施例3 窒素雰囲気下、1、10−デカンジオール(34.9
g、0.20mol)とモレキュラシーブ3A粉末(2
0g)およびテトラヒドロフラン(350ml)の入っ
た1リットルの3つ口フラスコに、メタクリル酸クロリ
ド(10.5g、0.1mol)のテトラヒドロフラン
溶液(30ml)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり
滴下した。滴下終了後、5時間加熱還流させた。その後
室温まで放冷し、反応混合物からモレキュラシーブ3A
粉末を濾過し、ろ液からテトラヒドロフランを減圧留去
した。残査に塩化メチレン300mlを加え、その塩化
メチレン溶液を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。この残査から
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで無色透明液体1
0−ヒドロキシデシルメタクリレート(14.5g)を
分離精製した。
【0112】10−ヒドロキシデシルメタクリレート
(10.9g、45mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、
5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16g、30
mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.36
g、3mmol)およびテトラヒドロフラン(300m
l)を500ml三つ口フラスコに入れて溶解し、室温
で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色沈澱物が生
成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過した。その
後、実施例1と同様の分離精製処理を行うことによっ
て、10−メタクリロイルオキシデシル 2−チオウラ
シル−5−カルボキシレート(4.87g)を得た。
【0113】10−メタクリロイルオキシヘキシル 2
−チオウラシル−5−カルボキシレート(3.96g、
10mmol)、ビス(p−メトキシフェニル)セレノ
オキサイド(3.40g、11mmol)およびエタノ
ール(400ml)を1lの三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で2時間攪拌した。実施例1と同様の分離精
製処理を行うことによって、下記構造のジスルフィド化
合物[C]を得た(2.17g、2.74mmol)。
NMR(d6DMSO)、MASSおよび元素分析の結
果を以下に示す。
【0114】
【化30】
【0115】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.8(16H、-COO-CH 2(CH2)8 CH2-OCO-) 1.87(3H、-CH3 )、 4.08、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 8CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-)、 7.93(1H、-N-CH=C-)、 12.8(1H、-NH-) MASS(M+1)+=791 元素分析;C38544102 C H N 計算値 57.49 6.72 7.06 実測値 57.70 6.88 7.08 実施例4 窒素雰囲気下、1、6−ヘキサンジオール(47.3
g、0.40mol)とモレキュラシーブ3A粉末(4
0g)のアセトニトリル溶液(470ml)の入った1
リットルの3つ口フラスコに、アクリル酸クロリド(1
8.1g、0.2mol)のアセトニトリル溶液(30
ml)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。
滴下終了後、5時間加熱還流させた。反応後、実施例2
と同様の処理を行い、その後無色透明液体6−ヒドロキ
シヘキシルアクリレート(28.9g)を分離精製し
た。
【0116】6−ヒドロキシヘキシルアクリレート
(7.76g、45mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、
5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16g、30
mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.36
g、3mmol)およびテトラヒドロフラン(300m
l)を500ml三つ口フラスコに入れて溶解し、室温
で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色沈澱物が生
成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過した。その
後、実施例1と同様の分離精製処理を行うことによっ
て、6−アクリロイルオキシヘキシル 2−チオウラシ
ル−5−カルボキシレート(4.12g)を得た。
【0117】6−アクリロイルオキシヘキシル 2−チ
オウラシル−5−カルボキシレート(3.26g、10
mmol)、ビス(p−メトキシフェニル)セレノオキ
サイド(3.40g、11mmol)およびエタノール
(400ml)を1lの三つ口フラスコに入れて溶解
し、室温で2時間攪拌した。実施例1と同様の分離精製
処理を行うことによって、下記構造のジスルフィド化合
物[D]を得た(2.05g、3.14mmol)。N
MR(d6DMSO)、MASSおよび元素分析の結果
を以下に示す。
【0118】
【化31】
【0119】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、-COO-CH 2(CH2)4 CH2-OCO-) 4.09、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO- ) 5.82、6.12、6.45(3H、CH2 =CH-)、 7.93(1H、-N-CH=C-)、 12.7(1H、-NH-) MASS(M+1)+=651 元素分析;C28344102 C H N 計算値 51.52 5.34 8.58 実測値 51.68 5.27 8.60 実施例5 窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム(1.92g、
48mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)
の入った300mlの3つ口フラスコに、1、6−ヘキ
サンジオール(4.72g、40mmol)のテトラヒ
ドロフラン溶液(30ml)を滴下ロートを用いて室温
でゆっくり滴下した。引き続き、クロロメチルスチレン
(6.1g、40mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(30ml)をゆっくり滴下した。滴下終了後、4時間
加熱還流させた。その後室温まで放冷し、反応混合物に
希塩酸を加えて反応を停止した。水層をエーテルで抽出
し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで1−ヒドロキシ−6−(p−ビニルベンジルオ
キシ)ヘキサン(7.97)gを分離精製した。
【0120】1−ヒドロキシ−6−(p−ビニルベンジ
ルオキシ)ヘキサン(10.5g、45mmol)、
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(11.1
g、54mmol)、5−カルボキシ−2−チオウラシ
ル(5.16g、30mmol)、4−ジメチルアミノ
ピリジン(0.36g、3mmol)およびテトラヒド
ロフラン(300ml)を500ml三つ口フラスコに
入れて溶解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに
従い白色沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱
物を濾過した。その後、実施例1と同様の分離精製処理
を行うことによって、6−(p−ビニルベンジルオキ
シ)ヘキシル 2−チオウラシル−5−カルボキシレー
ト(4.20g)を得た。
【0121】6−(p−ビニルベンジルオキシ)ヘキシ
ル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート(3.8
8g、10mmol)、ビス(p−メトキシフェニル)
セレノオキサイド(3.40g、11mmol)および
エタノール(400ml)を1lの三つ口フラスコに入
れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例1と同様の
分離精製処理を行うことによって、下記構造のジスルフ
ィド化合物[E]を得た(2.28g、2.95mmo
l)。NMR(d6DMSO)、MASSおよび元素分
析の結果を以下に示す。
【0122】
【化32】
【0123】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、-COO-CH 2(CH2)4 CH2-OCH2-) 3.49、4.1(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCH2- ) 4.53(2H、-OCH2 -C6H4) 5.27、5.84、6.71(3H、CH2 =CH-)、 7.3〜7.4(4H、C6H4 ) 7.93(1H、-N-CH=C-)、 12.7(1H、-NH-) MASS(M+1)+=775 元素分析;C4046482 C H N 計算値 61.84 5.94 7.21 実測値 62.00 5.98 7.23 実施例6 窒素雰囲気下、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジ
オール(20.8g、0.2mol)とモレキュラシー
ブ3A粉末(20g)およびアセトニトリル(350m
l)の入った1リットルの3つ口フラスコに、メタクリ
ル酸クロリド(10.5g、0.1mol)のアセトニ
トリル溶液(30ml)を滴下ロートを用いて室温でゆ
っくり滴下した。滴下終了後、4時間加熱還流させた。
反応後、実施例2と同様の処理を行い、3−ヒドロキシ
−2,2−ジメチルプロピルメタクリレート(13.1
g)を分離精製した。
【0124】3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピ
ルメタクリレート(7.77g、45mmol)、N,
N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(11.1g、
54mmol)、5−カルボキシ−2−チオウラシル
(5.16g、30mmol)、4−ジメチルアミノピ
リジン(0.36g、3mmol)およびテトラヒドロ
フラン(300ml)を500ml三つ口フラスコに入
れて溶解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従
い白色沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物
を濾過した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を
行うことによって、3−メタクリロイルオキシ−2,2
−ジメチルプロピル 2−チオウラシル−5−カルボキ
シレート(3.71g)を得た。
【0125】3−メタクリロイルオキシ−2,2−ジメ
チルプロピル 2−チオウラシル−5−カルボキシレー
ト(3.26g、10mmol)、ビス(p−メトキシ
フェニル)セレノオキサイド(3.40g、11mmo
l)およびエタノール(400ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[F]を得た(1.82g、2.
80mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0126】
【化33】
【0127】 NMR(δ、ppm);0.91(6H、-CH2C(CH3)2 CH2-) 1.87(3H、CH2=C-CH3 )、 4.1、4.18(4H、-COO-CH2 C(CH3) 2CH2 -OCO- ) 5.66,6.02(2H、CH2 =C-)、 7.93(1H、-N-CH=C-)、 12.8(1H、-NH-) MASS(M+1)+=651 元素分析;C28344102 C H N 計算値 51.52 5.24 8.58 実測値 51.68 5.27 8.61 実施例7 窒素雰囲気下、1−メチル−1、5−ペンタンジオール
(47.3g、0.4mol)とモレキュラシーブ3A
粉末(40g)のアセトニトリル溶液(470ml)の
入った1リットルの3つ口フラスコに、メタクリル酸ク
ロリド(20.9g、0.2mol)のアセトニトリル
溶液(30ml)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり
滴下した。滴下終了後、5時間加熱還流させた。反応
後、実施例2と同様の処理を行い、5−ヒドロキシ−5
−メチルペンチルメタクリレート(29.4g)を分離
精製した。
【0128】5−ヒドロキシ−5−メチルペンチルメタ
クリレート(8.39g、45mmol)、N,N’−
ジシクロヘキシルカルボジイミド(11.1g、54m
mol)、5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.1
6g、30mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.36g、3mmol)およびテトラヒドロフラン
(300ml)を500ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、5−メタクリロイルオキシ−1−メチルペ
ンチル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(4.28g)を得た。
【0129】5−メタクリロイルオキシ−1−メチルペ
ンチル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(3.40g、10mmol)、ビス(p−メトキシフ
ェニル)セレノオキサイド(3.40g、11mmo
l)およびエタノール(400ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[G]を得た(1.63g、2.
40mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0130】
【化34】
【0131】 NMR(δ、ppm);1.24(3H、-OCH(CH3 )CH2-) 1.3〜1.7(6H、-COO-CH(CH2 )3CH2-OCO-) 1.87(3H、CH2=C-CH3 )、 4.69、4.13(3H、-COO-CH(CH2) 3CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-)、 7.94(1H、-N-CH=C-)、 12.7(1H、-NH-) MASS(M+1)+=679 元素分析;C30384102 C H N 計算値 53.01 5.56 8.27 実測値 53.09 5.64 8.25 実施例8 窒素雰囲気下、パラ−キシレングリコール(55.2
g、0.40mol)とモレキュラシーブ3A粉末(4
0g)およびアセトニトリル(470ml)の入った1
リットルの3つ口フラスコに、メタクリル酸クロリド
(20.9g、0.2mol)のアセトニトリル溶液
(30ml)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下
した。滴下終了後、5時間加熱還流させた。その後室温
まで放冷し、反応混合物からモレキュラシーブ3A粉末
を濾過し、ろ液からアセトニトリルを減圧留去した。残
査に塩化メチレン300mlを加え、その塩化メチレン
溶液を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。この残査からシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで白色固体(4−ヒドロキ
シメチル)ベンジルメタクリレート(34.8g)を分
離精製した。
【0132】4−ヒドロキシメチルベンジルメタクリレ
ート(9.72g、45mmol)、N,N’−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(11.1g、54mmo
l)、5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16
g、30mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.36g、3mmol)およびテトラヒドロフラン
(300ml)を500ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、(4−メタクリロイルオキシメチル)ベン
ジル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート(4.
00g)を得た。
【0133】(4−メタクリロイルオキシメチル)ベン
ジル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート(3.
60g、10mmol)、ビス(p−メトキシフェニ
ル)セレノオキサイド(3.40g、11mmol)お
よびエタノール(400ml)を1lの三つ口フラスコ
に入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例1と同
様の分離精製処理を行うことによって、下記構造のジス
ルフィド化合物[H]を得た(2.26g、3.15m
mol)。NMR(d6DMSO)、MASSおよび元
素分析の結果を以下に示す。
【0134】
【化35】
【0135】 NMR(δ、ppm);1.90(3H、-CH3 )、 5.17、5.23(4H、-COO-CH2 -C6H4-CH2 -OCO- ) 5.70,6.07(2H、CH2 =C-)、 7.40(4H、-C6H4 -)、 8.00(1H、-N-CH=C-)、 12.8(1H、-NH-) MASS(M+1)+=719 元素分析;C34304102 C H N 計算値 56.66 4.21 7.77 実測値 56.72 4.21 7.80 実施例9 窒素雰囲気下、1,3−ビス(ヒドロキシプロピル)テ
トラメチルジシロキサン(100g、0.40mol)
とモレキュラシーブ3A粉末(40g)およびアセトニ
トリル(470ml)の入った1リットルの3つ口フラ
スコに、メタクリル酸クロリド(20.9g、0.2m
ol)のアセトニトリル溶液(30ml)を滴下ロート
を用いて室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、5時間
加熱還流させた。その後室温まで放冷し、反応混合物か
らモレキュラシーブ3A粉末を濾過し、ろ液からアセト
ニトリルを減圧留去した。残査に塩化メチレン300m
lを加え、その塩化メチレン溶液を水洗した。塩化メチ
レン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
した。この残査からシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで無色透明液体1−(メタクリロイルオキシプロピ
ル)−3−(ヒドロキシプロピル)テトラメチルジシロ
キサン(46.2g)を分離精製した。
【0136】1−(メタクリロイルオキシプロピル)−
3−(ヒドロキシプロピル)テトラメチルジシロキサン
(14.3、45mmol)、N,N’−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、5
−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16g、30m
mol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.36g、
3mmol)およびテトラヒドロフラン(300ml)
を500ml三つ口フラスコに入れて溶解し、室温で3
日間攪拌を続けた。反応するに従い白色沈澱物が生成す
るが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過した。その後、
実施例1と同様の分離精製処理を行うことによって、化
合物(4.96g)を得た。
【0137】(4.72g、10mmol)、ビス(p
−メトキシフェニル)セレノオキサイド(3.40g、
11mmol)およびエタノール(400ml)を1l
の三つ口フラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌し
た。実施例1と同様の分離精製処理を行うことによっ
て、下記構造のジスルフィド化合物[I]を得た(2.
31g、2.45mmol)。NMR(d6DMS
O)、MASSおよび元素分析の結果を以下に示す。
【0138】
【化36】
【0139】 NMR(δ、ppm);0.06(12H,-Si-CH3)、 0.51(4H、-Si-CH2 -CH2-CH2-OCO-)、 1.69(4H、-Si-CH2-CH2 -CH2-OCO-)、 1.87(3H、-CH3 )、 4.23(4H、-Si-CH2-CH2-CH2 -OCO-)、 5.67,6.03(2H、CH2 =C-)、 7.96(1H、-N-CH=C-)、 12.8(1H、-NH-) MASS(M+1)+=943 元素分析;C38624122Si4 C H N 計算値 48.28 6.82 5.93 実測値 48.38 6.62 5.94 実施例10 窒素雰囲気下、ジエチレングリコール(42.4g、
0.4mol)とモレキュラシーブ3A粉末(40g)
のアセトニトリル溶液(470ml)の入った1リット
ルの3つ口フラスコに、メタクリル酸クロリド(20.
9g、0.2mol)のアセトニトリル溶液(30m
l)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴
下終了後、5時間加熱還流させた。反応後、実施例2と
同様の処理を行い、ジエチレングリコールモノメタクリ
レート(59.2g)を分離精製した。
【0140】ジエチレングリコールモノメタクリレート
(7.83g、45mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、
5−カルボキシ−2−チオウラシル(5.16g、30
mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.36
g、3mmol)およびテトラヒドロフラン(300m
l)を500ml三つ口フラスコに入れて溶解し、室温
で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色沈澱物が生
成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過した。その
後、実施例1と同様の分離精製処理を行うことによっ
て、2−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)エチル
2−チオウラシル−5−カルボキシレート(4.11
g)を得た。
【0141】2−(2−メタクリロイルオキシエトキ
シ)エチル 2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(3.28g、10mmol)、ビス(p−メトキシフ
ェニル)セレノオキサイド(3.40g、11mmo
l)およびエタノール(400ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[J]を得た(1.63g、2.
40mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0142】
【化37】
【0143】 NMR(δ、ppm);1.86(3H、-CH3 ) 3.70(4H、-CH 2CH2 OCH2 CH2-) 4.21、4.26(2H、2H、-CH2 CH2OCH 2CH2 -) 5.66、6.01(2H、CH2 =C-)、 7.95(1H、-N-CH=C-)、 12.8(1H、-NH-) MASS(M+1)+=655 元素分析;C26304122 C H N 計算値 47.81 4.61 8.57 実測値 47.70 4.62 8.56 実施例11 窒素雰囲気下、ナトリウムエトキシド(13.6g、
0.2mol)のエタノール溶液(200ml)の入っ
た1リットルの3つ口フラスコにマロン酸ジエチル(1
6.0g、0.1mol)のエタノール溶液(50m
l)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴
下終了後、加熱還流させた。引き続きオルトプロピオン
酸トリエチル(17.6g、0.1mol)のエタノー
ル溶液(100ml)を滴下ロートを用いてゆっくり滴
下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。室温まで
放冷し、エタノールを減圧留去し、残査に200mlの
水を加えてエーテル抽出(3回)した。エーテル層を飽
和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し
た。残査を減圧蒸留し、1−エトキシ−1−エチルメチ
レンマロン酸ジエチル(17.2g)を得た。
【0144】窒素雰囲気下、ナトリウムエトキシド
(3.4g、0.05mol)のエタノール溶液(50
ml)の入った500mlの3つ口フラスコに1−エト
キシ−1−エチルメチレンマロン酸ジエチル(12.2
g、0.05mol)のエタノール溶液(50ml)を
滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴下終了
後、加熱還流させた。引き続き、チオ尿素(3.8g、
0.05mol)のエタノール溶液(50ml)を滴下
ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、
3時間加熱還流させた。室温まで放冷し、反応混合物を
水(200ml)の入ったビーカーに添加した。得られ
た溶液に濃塩酸を加えたところ、淡黄色固体が析出し
た。析出した固体をろ過することにより、エチル 6−
エチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(7.3g)を得た。
【0145】カリウム ターシャルブトキシド(43.
7g、389mmol)とジメチルスルホキシド(40
0ml)を2リットルナス型フラスコに入れて溶解し、
この溶液にエチル 6−エチル−2−チオウラシル−5
−カルボキシレート(5.70g、25.0mmol)
をゆっくり滴下し、1時間室温で反応させた。反応終了
後、反応混合液にメタノール(500ml)を添加し、
析出した沈澱物を濾過した。得られた沈澱物を水に溶解
させ、この水溶液に塩酸を加え、淡黄色固体5−カルボ
キシ−6−エチル−2−チオウラシル(3.10g)を
得た。
【0146】6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート
(8.36g、45mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(11.1g、54mmol)、
5−カルボキシ−6−エチル−2−チオウラシル(6.
00g、30mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.36g、3mmol)およびテトラヒドロフラン
(300ml)を500ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、6−メタクリロイルオキシヘキシル 6−
エチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(4.03g)を得た。
【0147】6−メタクリロイルオキシヘキシル 6−
エチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(3.68g、10mmol)、ビス(p−メトキシフ
ェニル)セレノオキサイド(3.40g、11mmo
l)およびエタノール(400ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[K]を得た(2.09g、2.
85mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0148】
【化38】
【0149】 NMR(δ、ppm);1.02(3H、-CH 2CH3 ) 1.3〜1.7(8H、-COO-CH 2(CH2)4 CH2-OCO-) 1.87(3H、C=C-CH3 ) 2.05(2H、-CH2 CH3) 4.1、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO-) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-) 12.5(1H、-NH-) MASS(M+1)+=735 元素分析;C34464102 C H N 計算値 55.55 6.30 7.61 実測値 55.57 6.31 7.62 実施例12 窒素雰囲気下、ナトリウムエトキシド(13.6g、
0.20mol)のエタノール溶液(200ml)の入
った1リットルの3つ口フラスコにエトキシメチレンマ
ロン酸ジエチル(43.2g、0.2mol)のエタノ
ール溶液(100ml)を滴下ロートを用いて室温でゆ
っくり滴下した。滴下終了後、加熱還流させた。引き続
き、メチルチオ尿素(18.0g、0.2mol)のエ
タノール溶液(100ml)を滴下ロートを用いてゆっ
くり滴下した。滴下終了後、3時間加熱還流させた。室
温まで放冷し、反応混合物を水(500ml)の入った
ビーカーに添加した。得られた溶液に濃塩酸を加えたと
ころ、淡黄色固体が析出した。析出した固体をろ過し、
これをカラムクロマトグラフィーで分離精製することに
より、エチル 3−メチル−2−チオウラシル−5−カ
ルボキシレート(14.1g)を得た。
【0150】カリウム ターシャルブトキシド(43.
7g、389mmol)とジメチルスルホキシド(40
0ml)を2リットルナス型フラスコに入れて溶解し、
この溶液にエチル 3−メチル−2−チオウラシル−5
−カルボキシレート(5.35g、25.0mmol)
をゆっくり滴下し、1時間室温で反応させた。反応終了
後、反応混合液にメタノール(500ml)を添加し、
析出した沈澱物を濾過した。得られた沈澱物を水に溶解
させ、この水溶液に塩酸を加え、淡黄色固体5−カルボ
キシ−3−メチル−2−チオウラシル(2.88g)を
得た。
【0151】6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート
(2.79g、15mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(3.70g、18mmol)、
5−カルボキシ−3−メチル−2−チオウラシル(1.
86g、10mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.12g、1mmol)およびテトラヒドロフラン
(100ml)を300ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、6−メタクリロイルオキシヘキシル 3−
メチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.38g)を得た。
【0152】6−メタクリロイルオキシヘキシル 3−
メチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.06g、3mmol)、ビス(p−メトキシフェ
ニル)セレノオキサイド(1.02g、3.3mmo
l)およびエタノール(150ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[L]を得た(0.65g、0.
92mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0153】
【化39】
【0154】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、-COO-CH 2(CH2)4 CH2-OCO-) 1.87(3H、C=C-CH3 ) 3.78(3H、N-CH3 ) 4.09、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-) 7.94(1H、-N-CH=C-) MASS(M+1)+=707 元素分析;C32424102 C H N 計算値 54.27 5.91 7.92 実測値 54.38 5.99 7.93 実施例13 実施例12で得られたエチル 3−メチル−2−チオウ
ラシル−5−カルボキシレートの分離精製の際、異性体
であるエチル 1−メチル−2−チオウラシル−5−カ
ルボキシレート(15.3)を得た。
【0155】カリウム ターシャルブトキシド(43.
7g、389mmol)とジメチルスルホキシド(40
0ml)を2リットルナス型フラスコに入れて溶解し、
この溶液にエチル 1−メチル−2−チオウラシル−5
−カルボキシレート(5.35g、25.0mmol)
をゆっくり滴下し、1時間室温で反応させた。反応終了
後、反応混合液にメタノール(500ml)を添加し、
析出した沈澱物を濾過した。得られた沈澱物を水に溶解
させ、この水溶液に塩酸を加え、淡黄色固体5−カルボ
キシ−1−メチル−2−チオウラシル(2.65g)を
得た。
【0156】6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート
(2.79g、15mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(3.70g、18mmol)、
5−カルボキシ−1−メチル−2−チオウラシル(1.
86g、10mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.12g、1mmol)およびテトラヒドロフラン
(100ml)を300ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、6−メタクリロイルオキシヘキシル 1−
メチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.32g)を得た。
【0157】6−メタクリロイルオキシヘキシル 1−
メチル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.06g、3mmol)、ビス(p−メトキシフェ
ニル)セレノオキサイド(1.02g、3.3mmo
l)およびエタノール(150ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[M]を得た(0.67g、0.
95mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0158】
【化40】
【0159】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、-COO-CH 2(CH2)4 CH2-OCO-) 1.87(3H、C=C-CH3 ) 3.61(3H、N-CH3 ) 4.09、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-) 7.94(1H、-N-CH=C-) MASS(M+1)+=707 元素分析;C32424102 C H N 計算値 54.31 6.02 7.89 実測値 54.38 5.99 7.93 実施例14 窒素雰囲気下、ナトリウムエトキシド(13.6g、
0.2mol)のエタノール溶液(200ml)の入っ
た1リットルの3つ口フラスコにマロン酸ジエチル(1
6.0g、0.1mol)のエタノール溶液(50m
l)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴
下終了後、加熱還流させた。引き続きオルト安息香酸ト
リエチル(22.4g、0.1mol)のエタノール溶
液(100ml)を滴下ロートを用いてゆっくり滴下し
た。滴下終了後、6時間加熱還流させた。室温まで放冷
し、エタノールを減圧留去し、残査に200mlの水を
加えてエーテル抽出(3回)した。エーテル層を飽和食
塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。
残査を減圧蒸留し、1’−エトキシ−1’−フェニルメ
チレンマロン酸ジエチル(18.2g)を得た。
【0160】窒素雰囲気下、ナトリウムエトキシド
(3.4g、0.05mol)のエタノール溶液(50
ml)の入った500mlの3つ口フラスコに1’−エ
トキシ−1’−フェニルメチレンマロン酸ジエチル(1
4.6g、0.05mol)のエタノール溶液(50m
l)を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴
下終了後、加熱還流させた。引き続き、チオ尿素(3.
8g、0.05mol)のエタノール溶液(50ml)
を滴下ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴下終
了後、3時間加熱還流させた。室温まで放冷し、反応混
合物を水(200ml)の入ったビーカーに添加した。
得られた溶液に濃塩酸を加えたところ、淡黄色固体が析
出した。析出した固体をろ過することにより、エチル
6−フェニル−2−チオウラシル−5−カルボキシレー
ト(7.6g)を得た。
【0161】カリウム ターシャルブトキシド(43.
7g、389mmol)とジメチルスルホキシド(40
0ml)を2リットルナス型フラスコに入れて溶解し、
この溶液にエチル 6−フェニル−2−チオウラシル−
5−カルボキシレート(6.90g、25.0mmo
l)をゆっくり滴下し、1時間室温で反応させた。反応
終了後、反応混合液にメタノール(500ml)を添加
し、析出した沈澱物を濾過した。得られた沈澱物を水に
溶解させ、この水溶液に塩酸を加え、淡黄色固体5−カ
ルボキシ−6−フェニル−2−チオウラシル(3.21
g)を得た。
【0162】6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート
(2.79g、15mmol)、N,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(3.70g、18mmol)、
5−カルボキシ−6−エチル−2−チオウラシル(2.
00g、10mmol)、4−ジメチルアミノピリジン
(0.12g、1mmol)およびテトラヒドロフラン
(300ml)を500ml三つ口フラスコに入れて溶
解し、室温で3日間攪拌を続けた。反応するに従い白色
沈澱物が生成するが、反応終了後、該白色沈澱物を濾過
した。その後、実施例1と同様の分離精製処理を行うこ
とによって、6−メタクリロイルオキシヘキシル 6−
フェニル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.58g)を得た。
【0163】6−メタクリロイルオキシヘキシル 6−
フェニル−2−チオウラシル−5−カルボキシレート
(1.24g、3mmol)、ビス(p−メトキシフェ
ニル)セレノオキサイド(1.02g、3.3mmo
l)およびエタノール(150ml)を1lの三つ口フ
ラスコに入れて溶解し、室温で2時間攪拌した。実施例
1と同様の分離精製処理を行うことによって、下記構造
のジスルフィド化合物[N]を得た(0.70g、0.
84mmol)。NMR(d6DMSO)、MASSお
よび元素分析の結果を以下に示す。
【0164】
【化41】
【0165】 NMR(δ、ppm);1.3〜1.7(8H、−COO−CH (CH
CH−OCO−) 1.87(3H、C=C-CH3 ) 4.09、4.13(4H、-COO-CH2 (CH2) 4CH2 -OCO- ) 5.65,6.01(2H、CH2 =C-) 7.62(5H、C6H5 ) 12.5(1H、-NH-) MASS(M+1)+=831 元素分析;C42464102 C H N 計算値 60.70 5.54 7.58 実測値 60.71 5.58 7.67 実施例15〜28および比較例1〜4 表1に示す14種のジスルフィド化合物(A〜N)およ
び以下に示す公知の11−メタクリロキシ−1,1−ウ
ンデカンジカルボン酸[O]、10−メタクリロイルオ
キシデシルジハイドロジエンホスフエ−ト[P]或いは
4−メタクリロイルオキシエチルトリメリテート無水物
[Q]をそれぞれ用いて、歯科用貴金属に対する接着効
果を調べた。なお、ジスルフィド化合物の構造とその略
号は先に示した通りである。
【0166】
【化42】
【0167】これらの化合物を各々0.5重量%濃度の
トルエン溶液にして金属表面処理剤とした。被着体であ
る歯科用金−銀−パラジウム合金「金パラ12」(トー
ワ技研社製10×10×3mm)、純金板(10×10
×3mm)をそれぞれ#1500の耐水研磨紙で磨いた
後にサンドブラスト処理し、その処理面に接着面積を固
定するために4mmφの穴を開けた接着テープを貼り付
けた。この面に先に調製した金属表面処理剤をそれぞれ
筆で塗布し、トルエンを風乾させた。1分後、金属表面
処理剤で処理した面に歯科用接着剤「ビスタイトレジン
セメント」(トクヤマ製)の練和ペーストを盛り上げ
た。次いで、あらかじめサンドブラスト処理を行った8
mmφ×18mmのSUS304製丸棒を接着面に押し
つけて接着を行った。余剰のレジンセメントを除去し、
1時間後に接着試験片を37℃水中に浸漬した。24時
間後、島津製作所製オートグラフ(クロスヘッドスピー
ド10mm/分)を用いて引張接着強さを測定した。各
々6個の試験片の測定値を平均し、表1に測定結果を示
した。
【0168】
【表1】
【0169】実施例29および比較例5 実施例16で用いた化合物(B)の0.5%メチルメタ
クリレート溶液を調製し、実施例15〜28の方法に準
じて歯科用貴金属合金である「金パラ12」に塗布し、
1分後に純アセトンで塗布面を洗った後、「ビスタイト
レジンセメント」(トクヤマ製)でステンレス棒を接着
し、接着試験片(実施例29)とした。一方、比較例と
して、メチルメタクリレート単独を塗布した試験片(比
較例5)も作製した。実施例15〜28と同様に、これ
らの試験片を37℃水中に1日浸漬したのち引張接着強
さを測定したところ、平均接着強さが24MPaである
のに対し、比較例では10MPaであった。 実施例30〜43および比較例6 実施例15で用いた化合物Aの0.5%トルエン溶液を
調製し、実施例15〜28の方法に準じて歯科用貴金属
合金である「金パラ12」、および「純金板」に塗布
し、風乾後に「ビスタイトレジンセメント」(トクヤマ
製)を用いてステンレス棒を接着し、接着試験片(実施
例30)とした。同様に化合物B〜Nを用いて接着試験
片(実施例31〜43)とした。一方、比較対象とし
て、トルエン単独を塗布し、ビスタイトレジンセメント
で「金パラ12」、および「純金板」とステンレス棒を
接着した試験片(比較例6)も作製した。これらの試験
片は接着耐久性を評価する目的で接着1時間後に37℃
水中に浸漬し、24時間経過後4℃と60℃の恒温水槽
中に1分間ずつ交互に浸漬する熱サイクル試験を500
0回行い、引張接着強さを測定した。その結果を表2に
示す。
【0170】
【表2】
【0171】いずれの金属表面処理剤を用いた場合(実
施例30〜43)にも、熱サイクル試験後の各種金属の
接着強さは初期の接着強さ{表2中の()内の数値}に
比べて大きく低下することはなかった。これに対して比
較例6では接着強さの大きな低下が見られた。
【0172】実施例44〜57 実施例15で用いた化合物Aの0.5%トルエン溶液を
調製した後、プライマーの保存安定性を評価する目的で
37℃の恒温室で2ヶ月間保存した。保存後のプライマ
ーを実施例15〜28の方法に準じて歯科用貴金属合金
である「金パラ12」および「純金板」に塗布し、風乾
後に「ビスタイトレジンセメント」(トクヤマ製)を用
いてステンレス棒を接着し、接着試験片(実施例44)
とした。同様に化合物B〜Nの0.5%トルエン溶液を
調製後、37℃で2ヶ月間保存し、それらを用いて接着
を行い、接着試験片(実施例45〜57)とした。これ
らの試験片は接着1時間後に37℃水中に浸漬し、24
時間経過後、引張接着強さを測定した。その結果を表3
に示す。
【0173】
【表3】
【0174】37℃で2カ月間保存した金属表面処理剤
を用いた場合(実施例44〜57)にも、各種金属に対
する接着強さは初期の接着強さ{表3中の()内の数
値}に比べて大きな低下は見られなかった。
【0175】実施例58 ジスルフィド化合物[A]0.001g、11−メタク
リロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸
[R]1.4g、およびアセトン18.599gを混合
し均一溶液を得た。これを金属表面処理剤とした。被着
体である歯科用金−銀−パラジウム合金「金パラ12」
(ト−ワ技研社製10×10×3mm)、歯科用コバル
ト−クロム合金「ワクローム」(ト−ワ技研社製10×
10×3mm)をそれぞれ#1500の耐水研磨紙で磨
いた後にサンドブラスト処理し、その処理面に接着面積
を固定するために4mmφの穴を開けた接着テープを貼
り付けた。この面に先に調製した金属表面処理剤をそれ
ぞれ筆で塗布し、アセトンを風乾させた。1分後、金属
表面処理剤で処理した面に歯科用接着剤「ビスタイトレ
ジンセメント」(トクヤマ製)の練和ペーストを盛り上
げた。次いで、あらかじめサンドブラスト処理を行った
8mmφ×18mmのSUS304製丸棒を接着面に押
しつけて接着を行った。余剰のレジンセメントを除去
し、1時間後に接着試験片を37℃水中に浸漬した。2
4時間後、島津製作所製オートグラフ(クロスヘッドス
ピード10mm/分)を用いて引張接着強さを測定し
た。各々6個の試験片の測定値を平均し、表5に測定結
果を示した。
【0176】実施例59〜72 実施例58の方法に準じて表4記載の組成で金属表面処
理剤を調製し、同様に各種金属との接着強さを測定し
た。測定結果を表5に示す。なお、用いた酸性基含有重
合性単量体の構造とその略号を下記に示す。
【0177】
【化43】
【0178】
【表4】
【0179】
【表5】
【0180】実施例58、60、61、65および69
は異なる酸性基含有重合性単量体を用いた場合の結果を
代表し、実施例58〜65、67〜72は異なるチオウ
ラシル誘導体を用いた場合の結果を代表し、さらに実施
例58、63、69および72は異なる溶媒を用いた場
合の結果を代表する。実施例58と72はチオウラシル
誘導体の含有量、実施例60、67は酸性基含有重合性
単量体の含有量について試験した範囲を表している。実
施例67は複数の有機溶媒を用いた例、実施例64は複
数の酸性基含有重合性単量体を用いた例である。以上全
ての実施例において、「金パラ12」、「ワクローム」
に対する接着強さはいずれも良好な結果を示した。
【0181】また、実施例66と実施例16及び実施例
68と実施例24の対比から明らかなように、卑金属と
貴金属との合金である「金パラ12」に対する接着強さ
は、いずれも酸性基含有重合性単量体を配合しない場合
よりも高くなっている。
【0182】実施例73〜74及び比較例7〜8 実施例58と同様の方法で表6に示す組成の金属表面処
理剤を調製し評価を行った。その結果を表7に示す。
【0183】
【表6】
【0184】
【表7】
【0185】比較例7は重合性ジスルフィド化合物を含
まない例であり、「金パラ12」に対する接着強さに問
題を生じた。実施例73と74は酸性基含有重合性単量
体の含有量が範囲から外れているために「ワクローム」
に対する接着強さが低下している。比較例8は有機溶媒
を使用しなかったので、重合性ジスルフィド化合物が酸
性基含有重合性単量体に溶解せず、均一溶液が得られな
かった為、測定に供することができなかった。
【0186】実施例75〜82および比較例9 実施例61で使用した金属表面処理剤を実施例58の方
法に準じて歯科用合金である「金パラ12」、「ワクロ
ーム」にそれぞれ塗布し、風乾後に「ビスタイトレジン
セメント」(トクヤマ製)を用いてステンレス棒を接着
し、接着試験片(実施例75)とした。同様に実施例6
2、63、64、65、66、67および68で使用し
た金属表面処理剤を用いて接着試験片(実施例76〜8
2)を作製した。一方、比較対象として、純アセトン液
単独を塗布した場合の接着試験片(比較例9)も作製し
た。これらの試験片は接着耐久性を評価する目的で接着
1時間後に37℃水中に浸漬し、24時間経過後4℃と
60℃の恒温水槽中に1分間ずつ交互に浸漬する熱サイ
クル試験を5000回行い、引張接着強さを測定した。
その結果を表8に示す。
【0187】
【表8】
【0188】いずれの金属表面処理剤を用いた場合(実
施例75〜82)にも、熱サイクル試験後の各種金属の
接着強さは初期の接着強さ{表8中の()内の数値}に
比べて大きく低下することはなかった。これに対して比
較例9では接着強度の大きな低下が見られた。
【0189】実施例83〜90 実施例61で使用した金属表面処理剤を37℃の恒温室
で2ヶ月間保存したものを実施例58の方法に準じて
「金パラ12」、「ワクローム」に塗布し、風乾後に
「ビスタイトレジンセメント」(トクヤマ製)を用いて
ステンレス棒を接着し、接着試験片(実施例83)とし
た。同様に実施例62、63、64、65、66、67
および68で使用した金属表面処理剤を37℃で2ヶ月
間保存したものを用いて接着し、接着試験片(実施例8
4〜90)とした。これらの試験片は接着1時間後に3
7℃水中に浸漬し、24時間経過後、引張接着強さを測
定した。その結果を表9に示す。
【0190】
【表9】
【0191】37℃で2ヶ月間保存した金属表面処理剤
を用いた場合(実施例83〜90)にも、各種金属に対
する接着強さは初期の接着強さ{表9中の()内の数
値}に比べて大きな低下は見られなかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)または(2)で示され
    るラジカル重合性不飽和結合を有するジスルフィド化合
    物。 【化1】 {式中、R1は水素原子またはアルキル基であり、R2
    水素原子、アルキル基またはフェニル基であり、R3
    炭素数2〜12の2価の飽和炭化水素基、または下記一
    般式(3)、(4)または(5) 【化2】 (式中、nは1〜5の整数であり、o及びpはそれぞれ
    1〜10の整数であり、qは1〜5の整数であり、また
    r及びsはそれぞれ1〜5の整数である。ただし、いず
    れも左端の炭素原子が基Zに結合し、右端の炭素原子が
    酸素原子に結合する。)で表されるいずれかの基であ
    り、Zは、−COO−基、−CH2O−基または−C6
    4−CH2O−基であり(いずれの基も左端の炭素原子が
    不飽和炭素に結合し、右端の酸素原子が基R3に結合す
    る。)、R4は水素原子またはメチル基である。}
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)または
    (2)で示されるジスルフィド化合物および有機溶媒を
    含有してなることを特徴とする金属表面処理剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の一般式(1)または
    (2)で示されるジスルフィド化合物、酸性基含有重合
    性単量体および有機溶媒を含有してなることを特徴とす
    る金属表面処理剤。
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