JPH119050A - 乗用型芝刈機の伝動カバー構造 - Google Patents

乗用型芝刈機の伝動カバー構造

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JPH119050A
JPH119050A JP16420897A JP16420897A JPH119050A JP H119050 A JPH119050 A JP H119050A JP 16420897 A JP16420897 A JP 16420897A JP 16420897 A JP16420897 A JP 16420897A JP H119050 A JPH119050 A JP H119050A
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pin
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Kazuo Samejima
和夫 鮫島
Yoshihiro Kawahara
川原  好博
Yoshikazu Togoshi
義和 戸越
Yoshiyuki Ezaki
善幸 江崎
Mitsuhiro Matsuyama
光弘 松山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物巻き付防止機能を損なうことなく維持し
ながらカバーの組付性を改善する。 【解決手段】 機体に対して昇降可能なフロントモーア
Mを備え、ミッションのPTO軸とモーアMの入力軸1
8とを連動連結する軸伝動機構Aを備え、走行機体とモ
ーアMとに亘って架設される左右一対の支持アーム1
0,10に、油圧シリンダで駆動昇降される左右一対の
リフトリンク13,13を左右夫々において枢支連結し
て昇降リンク機構7を構成する。軸伝動機構Aを上方か
ら覆う伝動カバー23を、その後部を支持アーム10と
リフトリンク13とを枢支連結するピン24に嵌装し、
かつ、前部をモーアM側の固定カバー22に付勢接当さ
せて昇降リンク機構7に装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントマウント
型等の乗用型芝刈機に係り、詳しくは、モーア駆動用の
伝動軸に切れ草やゴミ等が巻き付くのを防止するための
伝動カバーの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の技術としては、特開平7‐11
7505号公報の図2に示されたように、ミッションか
らモーアに動力を伝える伝動軸(符号16)を、筒状の
カバー(符記なし)で覆うように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来構造では、筒
状のカバーで伝動軸を覆っているので、異物巻き付きを
有効に防止できるのであるが、組付け時には注意が必要
であった。すなわち、伝動軸の組付け時には、伝動軸を
筒状のカバーに通した状態としてから自在継手に連結す
る順序になるが、先にカバーを嵌めるのを忘れてしま
い、一旦伝動軸を外して組直しするおそれがあるととも
に、カバーを嵌めた状態では、そのカバーが邪魔になっ
て連結操作が行い難いこともあり、カバーの取付け構造
には改善の余地が残されていた。本発明の目的は、異物
巻き付防止機能を損なうことなくカバーの組付性を改善
する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、走行機体に対してモーアを昇降操
作可能な昇降リンク機構を備えるとともに、走行機体の
PTO軸とモーアの入力軸とを連動連結する軸伝動機構
を備えてある乗用型芝刈機の伝動カバー構造であって、
走行機体とモーアとに亘って架設される左右一対の支持
アームに、駆動昇降される左右一対のリフトリンクを左
右夫々において枢支連結して昇降リンク機構を構成し、
軸伝動機構を上方から覆うカバーを、支持アームとリフ
トリンクとを枢支連結するピンに嵌装して設けてあるこ
とを特徴とする。
【0005】第2発明は、第1発明において、一対の支
持アームを各別に昇降動できるようにして、モーアを走
行機体に対してローリング可能に構成するとともに、カ
バーにおけるピン嵌装用の支持孔を上下に長い長孔に形
成してあることを特徴とする。
【0006】第3発明は、第1又は第2発明において、
一対の支持アームを各別に昇降動できるようにして、モ
ーアを走行機体に対してローリング可能に構成するとと
もに、カバーを、左側のピンに枢支される左カバー部分
と、右側のピンに枢支される右カバー部分と、これら左
右のカバー部分を連結する可撓性を有した上面カバー部
分とから構成してあることを特徴とする。
【0007】〔作用〕請求項1の構成によれば、カバー
を軸伝動機構を上方から覆うものに構成してあるので、
組付けの完了した軸伝動機構に被せてカバーを装着する
といった具合に、軸伝動機構とカバーとは互いに干渉無
く組付け可能となり、従来のように軸伝動機構の組付け
に先だってカバーを通しておくという制約が無くなる。
それによって、カバーが邪魔になって軸伝動機構の組付
け操作が行い難いということも解消されるようになる。
そして、カバーの取付けは、リフトロッドと支持アーム
との連結ピンを用いて兼用化しており、従って、専用の
取付け部材が省略できている。
【0008】軸伝動機構はモーアハウジングの上方に位
置しており、異物が下方から軸伝動機構に及ぶことは殆
ど無いことから、本請求項によるカバー構造が実現でき
ている。つまり、軸伝動機構への異物の作用状況として
は、ハウジングからはみ出て舞い上がった刈草や、側方
から倒伏する状態の未刈り雑草が巻き付くとか、運転部
から落ちるゴミや泥等が降りかかるといったことであ
り、従って上方から覆うカバーで実用上は十分であるか
らである。
【0009】請求項2の構成によれば、一対の支持アー
ムを各別に昇降動できるようにして、モーアを走行機体
に対してローリング可能に構成してあるので、刈り残し
が生じないように、芝地等の地面が左右傾斜してもモー
アもそれに追従してローリングできるようになる。
【0010】そして、カバーにおけるピン嵌装用の支持
孔を上下に長い長孔に形成してあるので、ローリング動
によって左右の支持アームの高さが不揃いになっても、
長孔による融通によってカバーとピンとの位置ずれが吸
収でき、カバーとピンとの嵌合部の変形なくカバーも追
従して左右にローリングでき、軸伝動機構に対するカバ
ー作用を発揮し続けることができる。
【0011】請求項3の構成によれば、一対の支持アー
ムを各別に昇降動できるようにして、モーアを走行機体
に対してローリング可能に構成してあるので、刈り残し
が生じないように、芝地等の地面が左右傾斜してもモー
アもそれに追従してローリングできるようになる。
【0012】そして、左側のピンに枢支される左カバー
部分と、右側のピンに枢支される右カバー部分と、これ
ら左右のカバー部分を連結する可撓性を有した上面カバ
ー部分とからカバーを構成してあるので、ローリング動
によって左右の支持アームの高さが不揃いになっても、
上面カバー部分の変形によって左右のカバー部分とピン
との位置ずれが吸収でき、カバーとピンとの嵌合部の変
形なくカバーも追従して左右にローリングでき、軸伝動
機構に対するカバー作用を発揮し続けることができる。
【0013】〔効果〕請求項1〜3のいずれに記載の乗
用型芝刈機でも、(イ)軸伝動機構を上方から覆うカバ
ーの採用により、リフトロッドと支持アームとの連結ピ
ンでカバーの取付けを兼用でき、かつ、軸伝動機構及び
カバーの組付けも行い易いという、経済的で良好な組付
け性を得ながら有効なカバー作用を発揮する伝動カバー
構造を提供できた。
【0014】請求項2に記載の乗用型芝刈機では、カバ
ーにおけるピン嵌合部を長孔にする簡単な改造により、
良好な草刈り状況に寄与するモーアのローリング動にカ
バーも無理なく追従でき、モーアのローリングに拘わら
ずに上記効果(イ)を発揮できる利点がある。
【0015】請求項3に記載の乗用型芝刈機では、可撓
性を有した上面カバー部分を備えた3分割カバーの採用
により、カバーとピンとを単に枢支する簡単な取付け構
造としながら、良好な草刈り状況に寄与するモーアのロ
ーリング動にカバーも無理なく追従でき、モーアのロー
リングに拘わらずに上記効果(イ)を発揮できる利点が
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1にフロントマウント構造の
乗用型芝刈機が示され、1は機体、2は駆動前輪、3は
操向後輪、4は操縦部、5は原動部、6はミッションケ
ース、Mはモーア、7はモーアMを機体1に対して駆動
昇降可能な昇降リンク機構、8はフロアステップであ
る。
【0017】図2,図3に示すように、昇降リンク機構
7は、ミッションケース6の下部とモーアMのハウジン
グ9とを連結する左右一対の支持アーム10,10と、
油圧シリンダ11で駆動揺動される天秤揺動型で左右一
対のリフトアーム12,12と、支持アーム10とリフ
トアーム12とを連結する左右一対のリフトリンク1
3,13とで構成されている。つまり、油圧シリンダ1
1を短縮駆動すればモーアMが上昇し、伸長駆動すれば
モーアMが下降するのである。
【0018】ハウジング9は、その後部と前部のローラ
14、及び、前部左右のゲージ輪15と、3個の刈刃1
6を備えたスリーブレードタイプであり、芝刈り作業時
は、地面に追従してハウジング9が所定範囲内で上下動
及びローリング動可能となるように、各リフトリンク1
3におけるリフトアーム12枢支用の孔を長孔12aと
してある。
【0019】ハウジング9上部には入力ギヤボックス1
7が備えてあり、この入力ギヤボックス17から後向き
に突出した入力軸18と、ミッションケース6から前向
きに突出したPTO軸19とを、前後の自在継手20,
20と伝動軸21とから成る軸伝動機構Aを介して連動
連結してある。
【0020】軸伝動機構Aは、モーアMに取付けられた
固定カバー22と、昇降リンク機構7に取付けられた伝
動カバー23とによって上方から覆われており、切れ草
や土等の異物が伝動軸21等に巻付いたりすることを防
止するようにしてある。固定カバー22及び伝動カバー
23は、共に板材を屈曲して成る断面下向きコ字状のも
のであり、固定バー22はモーアMの入力ギヤボックス
17前面に装着してある。
【0021】図2〜図5に示すように、伝動カバー23
は、支持アーム10及びその補強部材10aとリフトリ
ンク13とを枢支連結するピン24にその後部左右を嵌
装し、かつ、前部は固定カバー22に上方から下向きに
付勢接当することで装着してある。すなわち、リフトリ
ンク13よりも内側の位置においてピン24に伝動カバ
ー23に形成された上下に長い長孔(ピン嵌装用の支持
孔の一例)23aを貫通してあるとともに、左側のピン
24部位に設けた下斜め向きステー25の内向き突出ピ
ン25aと、伝動カバー左内側面に設けた平面視L字状
の板ブラケット26とに亘って引張り型の巻きバネ27
を架設してある。
【0022】つまり、巻きバネ27の付勢力により、ピ
ン24は伝動カバー23の長孔23aの上端に位置し、
かつ、伝動カバー23前部の内面が固定カバー22の後
部上面に接当した状態に維持されている。これにより、
下降接地させての草刈り作業時でも、点検や整備等のた
めに上昇させた時でも伝動カバー23はガタ付くことな
く付勢支持され、固定カバー22と共に軸伝動機構Aを
覆う状態が維持されるようにしてある。
【0023】又、地面が左右傾斜して、左右の支持アー
ム10,10の傾斜姿勢が異なるようにローリング動し
ても、左右の長孔23a,23aによって各ピン24,
24との相対上下移動が吸収されるので、伝動カバー2
3は捩じれ変形することなく追従できるのである。
【0024】図2,図5に示すように、各支持アーム1
0には刈り高さ調節機構Bが装備されている。すなわ
ち、ハウジング9上面のブラケット28に枢支された調
節ロッド30を、支持アーム10に固定されたステー2
9に貫通し、抜け止めピン31の装着位置を上下に選択
設定することにより、ハウジング9後部の吊設高さを設
定するようにしてある。
【0025】そして、抜け止めピン31とステー29と
の間にワッシャ32とクッションゴム33を嵌装すると
ともに、調節ロッド30のロッド部30a下端にもクッ
ションゴム34を嵌装してあり、草刈り作業時における
ワッシャ32とステー29上面との接当、及びモーアM
持ち上げ時における調節ロッド30下端のブラケット部
30bとステー29下面との接当による騒音が生じない
ようにしてある。
【0026】〔別実施形態〕図6に示すように、伝動カ
バー23を、左側のピン24に枢支される左カバー部分
35と、右側のピン24に枢支される右カバー部分36
と、これら左右のカバー部分を連結する可撓性を有した
上面カバー部分37とから構成しても良い。上面カバー
部分37は、例えばゴム板で構成し、多数のリベットや
ボルトナットで左右のカバー部分35,36に連結一体
化してある。
【0027】モーアMがローリングして左右の支持アー
ム10,10の相対高さ位置が異なると、上面カバー部
分37が弾性変形することで伝動カバー23に作用する
捩じり応力を吸収する。従って、左右のカバー部分3
5,36におけるピン24挿通孔35a,36aは単な
る丸孔で良いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントマウント構造の乗用型芝刈機の側面図
【図2】モーア部分及び昇降リンク機構を示す平面図
【図3】昇降リンク機構の構造を示す側面図
【図4】伝動カバーの支持構造を示す断面図
【図5】伝動カバーの装着構造、及び刈高さ調節構造を
示す分解斜視図
【図6】伝動カバーの別構造を示す斜視図
【符号の説明】
7 昇降リンク機構 10 支持アーム 13 リフトリンク 18 入力軸 19 PTO軸 23 伝動カバー 23a 支持孔 24 ピン 35 左カバー部分 36 右カバー部分 37 上面カバー部分 A 軸伝動機構 M モーア
フロントページの続き (72)発明者 江崎 善幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 松山 光弘 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に対してモーアを昇降操作可能
    な昇降リンク機構を備えるとともに、走行機体のPTO
    軸と前記モーアの入力軸とを連動連結する軸伝動機構を
    備えてある乗用型芝刈機の伝動カバー構造であって、 走行機体と前記モーアとに亘って架設される左右一対の
    支持アームに、駆動昇降される左右一対のリフトリンク
    を左右夫々において枢支連結して前記昇降リンク機構を
    構成し、前記軸伝動機構を上方から覆うカバーを、前記
    支持アームと前記リフトリンクとを枢支連結するピンに
    嵌装して設けてある乗用型芝刈機の伝動カバー構造。
  2. 【請求項2】 前記一対の支持アームを各別に昇降動で
    きるようにして、前記モーアを走行機体に対してローリ
    ング可能に構成するとともに、前記カバーにおける前記
    ピン嵌装用の支持孔を上下に長い長孔に形成してある請
    求項1に記載の乗用型芝刈機の伝動カバー構造。
  3. 【請求項3】 前記一対の支持アームを各別に昇降動で
    きるようにして、前記モーアを走行機体に対してローリ
    ング可能に構成するとともに、前記カバーを、左側の前
    記ピンに枢支される左カバー部分と、右側の前記ピンに
    枢支される右カバー部分と、これら左右のカバー部分を
    連結する可撓性を有した上面カバー部分とから構成して
    ある請求項1に記載の乗用型芝刈機の伝動カバー構造。
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