JPH0314991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモアー装置に関し、走行時等にゲージ
部材に作用する衝撃を良好に分散すると共に、強
度の向上を図ることを目的とする。

ミツドマウントモアー、リヤーマウントモアー
等、トラクタに対する装着形態に応じて種々のモ
アー装置があるが、何れもデツキ本体に回転自在
に刈刃体を備え、外部動力によつて刈刃体を回転
させて芝生等を刈取るようになつている。しか
し、従来のモアー装置は、板金製のデツキ本体を
使用しており、このデツキ本体に前後のゲージ輪
がブラケツトを介して個々に取付けられ、これら
前後のゲージ輪を接地輪として走行するものであ
るが、この走行の際、ゲージ輪に作用する衝撃は
直接デツキ本体に作用し、デツキ本体が変形する
惧れがあり、デツキ本体が変形すると刈刃体がデ
ツキ本体に接触するという不具合を生じる。ま
た、部分的には補強構造を採用しているものの、
デツキ本体に衝撃等を受けると簡単に変形するも
のであつた。

本考案は、このような従来の問題点を解消する
ものであつて、その特徴とする処は、走行車体に
取付機構を介して装着されるデツキ本体に回転自
在に刈刃体を備えたモアー装置において、デツキ
本体を支える支持フレームを該デツキ本体に沿つ
て設け、この支持フレームに、前後のゲージ部材
を取付けると共に、支持フレームを前記取付機構
に連結して成る点にある。

以下、図示の実施例について本考案を詳述する
と、第１図乃至第３図はミツドマウントモアーを
例示し、１は板金製のデツキ本体で、前方側から
左右の一側を経て後方全域にわたる側板２を有
し、刈草を側方に放出するように他側の放出口３
が設けられ、またその放出口３側には飛散防止用
の放出カバー４が開閉自在に枢着されている。５
はデツキ本体１を支える支持フレームで、デツキ
本体１の上面側に沿つて前後方向に設けられた左
右一対の主フレーム部６と、この一対の主フレー
ム部６の前端同士を側板２の前部側中央部で左右
に連結する前フレーム部７とを備えて成り、これ
らは例えばパイプ材を折曲げて一体に構成されて
いる。そして、前フレーム部７と側板２とに跨つ
てブラケツト８が取付けられ、このブラケツト８
に前ゲージ部材としての前ゲージ輪９が支持され
ている。また各主フレーム部６の後部側はデツキ
本体１から浮上して上方に屈曲されており、その
後端に保持筒１０を介して後ゲージ部材としての
後ゲージ輪１１が首振り自在に取付けられてい
る。なお、各主フレーム部６の屈曲浮上部とデツ
キ本体１との間には、補強材１２が設けられてい
る。またデツキ本体１は支持フレーム５に対して
溶接等で固定されている。

デツキ本体１には、縦軸１３を介して３個の刈
刃体１４が回転自在に支持され、その各刈刃体１
４はデツキ本体１上の第１及び第２ベルト伝動機
構１５，１６によつて駆動される。第２ベルト伝
動機構１６は各縦軸１３の上端側に固設された３
個のプーリー１７と、これらに跨つて掛装された
ベルト１８とから構成されている。第１ベルト伝
動機構１５は中央の縦軸１３に固定のプーリー１
９と、その後方側に取付けられた伝動ケース２０
側のプーリー２１と、これらに跨つて掛装された
ベルト２２とから構成されている。２３はテンシ
ヨンプーリーで、両者ベルト１８，２２に共通の
ものであり、テンシヨンアーム２４を介してデツ
キ本体１に支持され、かつバネ２５によりベルト
１８，２３側に付勢されている。伝動ケース２０
は動力受入れ用の入力軸２６を有し、その入力軸
２６は自在接手軸を介してトラクタ３８の前部
PTO装置４２に接続される。

３７は平行リンク機構（取付機構）で、これを
介してデツキ本体１がトラクタ３８の下腹部に昇
降自在に装着されると共に、デツキ本体１はトラ
クタ３８の油圧装置４１により昇降可能とされて
いる。平行リンク機構３７は前部リンク３５及び
後部リンク３６から成り、各リンク３５，３６の
一端側はトラクタ３８に連結され、他端側は支持
フレーム５の主フレーム部６に固着した連結ブラ
ケツト３９，４０に夫々連結されている。

放出カバー４の端縁内側には、第４図に示すよ
うに石等の飛散防止を兼用した補強部材３３がカ
バー端縁に沿つて固着されている。なお、この補
強部材３３は丸棒、丸パイプ等であつて、草の放
出に支障を来たさないようになつている。３４は
伝動カバーである。

上記構成において、作業時にはゲージ輪９，１
１を接地させ、トラクタ３８からの動力により各
刈刃体１４を回転させながら、トラクタ３８によ
りモアーを走行させる。するとモアー全体が地面
の起伏に追従しながら走行し、各刈刃体１４によ
つて芝生等を所定の刈高さで刈取ることができ、
また刈草は放出口３から側方へと放出されて行
く。

ところでモアーは、ゲージ輪９，１１を接地輪
として走行するが、このゲージ輪９，１１はデツ
キ本体１を補強する支持フレーム５に取付けてい
るので、走行時の衝撃が支持フレーム５、平行リ
ンク機構３７に分散され、直接デツキ本体１に作
用することがなく、デツキ本体１の変形が防止で
きる。また支持フレーム５があるため、その他の
障害物との接触に対しても強く、強度及び安全性
が向上する。

本考案によれば、デツキ本体に沿つて設けた支
持フレームに前後のゲージ部材を取付けると共
に、支持フレームを取付機構に連結しているの
で、走行時等に、ゲージ部材に作用する衝撃は、
支持フレーム及び取付機構に分散して、直接デツ
キ本体を作用することがなく、その衝撃によるデ
ツキ本体の変形を防止することができ、また、支
持フレームによつてデツキ本体の強度が増大し、
安全性及び耐久性が向上する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体の
側面図、第２図は要部の平面図、第３図は同断面
側面図、第４図は放出カバー部の断面図である。 １……デツキ本体、５……支持フレーム、９…
…前ゲージ輪、１１……後ゲージ輪、１４……刈
刃体、３７……走行リンク機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 走行車体に取付機構を介して装着されるデツキ
   本体に回転自在に刈刃体を備えたモアー装置にお
   いて、 デツキ本体を支える支持フレームを該デツキ本
   体に沿つて設け、この支持フレームに、前後のゲ
   ージ部材を取付けると共に、支持フレームを前記
   取付機構に連結して成ることを特徴とするモアー
   装置。