JPH1181044A - ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の製造方法

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JPH1181044A
JPH1181044A JP9238260A JP23826097A JPH1181044A JP H1181044 A JPH1181044 A JP H1181044A JP 9238260 A JP9238260 A JP 9238260A JP 23826097 A JP23826097 A JP 23826097A JP H1181044 A JPH1181044 A JP H1181044A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアミド繊維に優れた染色堅牢度を付与す
ると共に、フィックス処理を行っても、塩素劣化防止剤
により向上したポリウレタン弾性繊維の塩素耐久性が低
下しない染色布帛の製造方法を提供すること。 【構成】 ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維から
なる染色布帛の製造に際し、ポリウレタン弾性繊維に、
(1)式の成分を5〜50モル%含む数平均分子量50
0〜5000のポリアルキレンエーテルジオールを用
い、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムから選択された
金属を含む酸化物、前記金属の酸化物又はハイドロタル
サイト化合物を0.5〜10.0重量%含有することを
特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタン弾性繊維
とポリアミド繊維からなる染色された布帛の製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、水泳プール中のよ
うな塩素水環境における塩素耐久性が向上すると共に、
染色堅牢度に優れ、主に競泳用水着として有用なポリウ
レタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維
とを交編・交織し染色した布帛を用いた水着は、プール
中で活性塩素濃度0.5〜3ppmの塩素水に繰り返し
暴露されると、ポリウレタン弾性繊維は塩素により劣化
して物理的性能が低下し、ポリアミド繊維に染着した染
料は変退色するということが知られている。
【0003】ポリウレタン弾性繊維の塩素耐久性を改善
するため、脂肪族ポリエステルジオールを原料に用いた
ポリエステル系ポリウレタン弾性繊維が用いられていた
が、脂肪族ポリエステルは生物活性が高いため、ポリエ
ステル系ポリウレタンは黴に侵されやすく、使用中また
は保管中に水着の弾性機能が低下したり断糸が生じやす
いという問題があった。
【0004】一方、生物活性の極めて少ないポリエーテ
ルジオールを原料に用いたポリエーテル系ポリウレタン
弾性繊維の塩素耐久性は、ポリエステル系ポリウレタン
よりも劣るという問題があった。ポリエーテル系ポリウ
レタン弾性繊維の塩素耐久性の改善に関しては、従来よ
り各種塩素劣化防止剤の添加が提案されており、例えば
酸化亜鉛(特公昭60−43444号公報)、酸化マグ
ネシウム、酸化アルミニウム(特公昭61−35283
号公報)、ハイドロタルサイト類化合物(特開昭59−
133248号公報)、酸化マグネシウムと酸化亜鉛の
固溶体(特開平6−81215号公報)などの無機金属
化合物が提案されている。
【0005】水泳プール中の塩素、洗濯、汗などに対し
て、ポリアミド繊維の染料変退色を防止する方法とし
て、染色後にさらに染料を固着させるフィックス処理が
現在広く行われている。フィックス処理に使用されるフ
ィックス剤には、大別して、タンニン酸を含有する天然
タンニンと、ジフェニールスルホンのホルマリン縮合物
や4,4’−メチレンビスフェノールとナフタリンスル
ホン酸のホルマリン縮合物といった合成フィックス剤が
あるが、天然タンニンを含むフィックス処理の方がより
優れた染色堅牢度の効果が得られる。
【0006】しかし、前記無機金属化合物を含有したポ
リウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる布帛を、
染色処理後にフィックス処理と、ポリウレタン弾性繊維
中の無機金属化合物が溶出したり、また無機金属化合物
表面へフィックス剤成分が吸着し活性低下を引き起こす
ため、ポリウレタン弾性繊維の塩素耐久性が低下すると
いう問題がある。特に優れた染色堅牢度を与える天然タ
ンニンによるフィックス処理(pH3〜5)を行った場
合には、この塩素耐久性の低下の幅が大きい。
【0007】この問題を解決する手段として、無機金属
化合物の溶出や活性の低下の起こりにくい条件でフィッ
クス処理する方法が提案されている。例えば、フィック
ス剤としてアルカリとの接触においてキノン構造をとら
ないアニオン系フェノール化合物を使用する方法(特開
平3−279472号公報)や、染色の前後にモノまた
はポリヒドロキシベンゼン誘導体を含ませる方法(特開
平6−264301号公報)など、天然タンニンを使用
しない処理により染色堅牢度を向上させる方法が提案さ
れている。しかし、これらの方法では、ポリウレタン弾
性繊維の塩素耐久性は向上するが、ポリアミド繊維の塩
素に対する染色堅牢度が不十分となる。
【0008】また、バット染料を用いアルカリ側で染色
を行う方法(特開平4−352844号公報)、アルカ
リ側で染色を行い、かつモノスルホン酸型のアニオン染
料を用いポリウレタン弾性繊維の汚染を少なくする方法
(特開平6−330476号公報)、硫化染料により染
色する方法(特開平9−132877号公報)など、耐
塩素変退色の良好な染料を使用することにより、耐塩素
水染色堅牢度を向上させ、さらに無機金属化合物の溶出
を抑制する方法が提案されているが、いずれの場合も使
用される染料が限定されるばかりか、塩素耐久性と染色
堅牢度の両者を充分満足するものとは言えない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ポリ
ウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる布帛を酸性
染料で染色後に、天然タンニンでフィックス処理(pH
3〜5)を行うことによって、ポリアミド繊維に優れた
染色堅牢度を付与すると共に、フィックス処理を行って
も、塩素劣化防止剤により向上したポリウレタン弾性繊
維の塩素耐久性が低下することなく、長期間にわたって
水泳プール中での使用に適したポリウレタン弾性繊維と
ポリアミド繊維からなる染色された布帛の製造方法を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するために鋭意研究した結果、ポリウレタン
弾性繊維とポリアミド繊維の交編布帛に使用するポリウ
レタン弾性繊維として、下記に示すように特定のアルキ
レンエーテルユニットを含有するポリアルキレンエーテ
ルジオールを原料としたポリウレタン重合体を採用し、
これに特定の無機金属化合物を含有させたポリウレタン
弾性繊維を用いる場合、天然タンニンによりフィックス
処理を行っても、塩素劣化防止剤により向上したポリウ
レタン弾性繊維の塩素耐久性が損なわれないことを見出
した。
【0011】すなわち、本発明はポリウレタン弾性繊維
とポリアミド繊維からなる布帛を、酸性染料で染色後に
天然タンニンでフィックス処理して、染色堅牢度及び塩
素耐久性に優れた布帛を製造するに際し、ポリウレタン
弾性繊維として、(1)式で示す成分を5〜50モル
%含む数平均分子量が500〜5000のポリアルキレ
ンエーテルジオール、有機ジイソシアネートおよび
有機ジアミンからなり、マグネシウム、亜鉛、アルミニ
ウムから選択された金属を含む酸化物、前記金属の水酸
化物又はハイドロタルサイト化合物を、0.5〜10.
0重量%含有するポリウレタン弾性繊維を用いることを
特徴とするポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維から
なる染色布帛の製造方法である。
【0012】
【化3】
【0013】本発明に用いられるポリアルキレンエーテ
ルジオールは、上記(1)式のアルキル側鎖を有するア
ルキレンエーテルユニットと(2)式のブチレンエーテ
ルユニットから構成され、かつ(1)式で示す成分を、
5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%含む。
(1)式で示されるアルキレンエーテルユニットが5モ
ル%未満である場合、酸性染料による染色後の天然タン
ニンによるフィックス処理によるポリウレタン弾性繊維
の塩素耐久性の低下が大きくなり、また50モル%を越
えるとポリウレタンの重合を行う際に困難が生じる。
【0014】
【化4】
【0015】このポリアルキレンエーテルジオールは上
記構造を有する共重合ポリアルキレンエーテルジオール
を単独で用いても、上記構造を有する共重合ポリアルキ
レンエーテルジオールとポリテトラメチレンエーテルグ
リコール(PTMG)を混合し、その混合ジオール中に
含まれる(1)式で示されるアルキレンエーテルユニッ
トが、5〜50モル%の範囲で存在する混合ポリアルキ
レンエーテルジオールを用いてもよい。この共重合ポリ
アルキレンエーテルジオールは、(1)式と(2)式の
アルキレンエーテルユニットが、交互状、ブロック状ま
たはランダム状のどの状態で結合していてもよい。
【0016】さらに本発明に用いるポリアルキレンエー
テルジオールの数平均分子量は、500から5000で
あり、1000から4000がより好ましい。数平均分
子量が500未満の場合、弾性回復性が低下し、500
0を越えると紡糸性が悪化する傾向がある。本発明に用
いられるジイソシアネート化合物としては、例えば2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、キシレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンイジ
イソシアネート等のポリウレタンにおける常用の化合物
があげられる。これらは単独で用いてもよいが必要に応
じて予め2種類以上混合して用いてもよい。
【0017】本発明において用いられるイソシアネート
基と反応するジアミン化合物としては、イソシアネート
基と反応し得る水素原子を少なくとも2個含有するジア
ミン化合物等を用いることができる。この具体例として
は、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリレン
ジアミン、m−キシレンジアミン、1,3−ジアミノシ
クロヘキサン、イソホロンジアミン、ヒドラジン、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、ピペラジン、ジヒド
ラジド等のジアミン化合物や、特開平5−155841
号公報に開示されている2個のウレア基を含み両末端に
活性水素を有するジアミノウレア化合物があげられる。
上記有機ジアミン化合物は、単独で用いても、また予め
2種類以上混合してから用いてもよい。また場合によ
り、イソシアネート基と反応し得るジアルキルアミン等
の活性水素を1個含有するモノアミン化合物と併用して
もよい。
【0018】ポリアルキレンエーテルジオール、ジイソ
シアネート化合物およびジアミン化合物を用いたポリウ
レタン重合体を製造する方法に関しては、公知のポリウ
レタン化反応の技術を用いることができる。たとえば、
ポリアルキレンエーテルジオールと有機ジイソシアネー
トとを、1:1.2〜2.0、好ましくは1:1.3〜
1.8(モル比)の割合で反応させ、両末端にイソシア
ネート基を有するウレタンプレポリマーを合成し、ウレ
タン部分を得る。次いで、このウレタンプレポリマーを
ジアミン化合物で鎖伸長反応を行い、ウレア部分を製造
することによって、ウレタン部分とウレア部分との交互
ブロック共重合体であるポリウレタンを得ることができ
る。
【0019】ポリウレタン化反応の操作に関しては、ウ
レタンプレポリマー合成時やこのウレタンプレポリマー
とジアミンとの反応時に、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルアセトアミド等の溶剤を用
いてもよい。また本発明で用いられる各種化合物の化学
量論的割合は、ポリアルキレンエーテルジオールの水酸
基とジアミン化合物等の活性水素の総和が、イソシアネ
ート化合物のイソシアネート基に対して1.00〜1.
07等量であることが望ましい。
【0020】本発明においては、上記のポリウレタン
に、少なくともマグネシウム、亜鉛及びアルミニウムか
ら選択される金属を含む酸化物、前記金属の水酸化物又
はハイドロタルサイト化合物を添加する。このような化
合物としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化アルミニウム、
水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト化合物Mg
4 . 5 Al2 (OH)1 3CO3 ・3.5H2 Oおよび
2価金属M2 + (但しM2 + は亜鉛およびマグネシウム
から選択される少なくとも1種類を表す)とアルミニウ
ムを含み、アルミニウムに対する2価金属のモル比が1
〜5である複合酸化物がある。特に好ましいのは上記の
複合酸化物であり、この複合酸化物は、染色やフィック
ス処理における酸性条件下でのポリウレタン弾性繊維か
らの溶出がより少ないことから好適である。本発明の複
合酸化物は、例として下記式(3)で表される。
【0021】
【化5】
【0022】この複合酸化物は、公知の方法、例えば、
ハイドロタルサイト化合物を焼成して得ることができる
(特公昭51−37640号公報および特公昭51−2
0997号公報)が、これに限定されない。前記無機金
属化合物は、ポリウレタン重合体に対して、0.5〜1
0.0重量%、好ましくは、0.5〜5.0重量%含有
させる。これらの無機金属化合物の過剰な添加は生産時
の紡糸安定性や繊維の物理的性質に悪影響を及ぼすため
好ましくない。本発明におけるこれらの無機金属化合物
は、平均粒径1μm以下の微細な粉末であることが好ま
しい。これら無機金属化合物粒子の表面を脂肪酸、脂肪
酸エステル、シラン系カップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤またはこれらの混合物で表面処理してもよ
い。
【0023】ポリウレタン重合体組成物には、上記無機
金属化合物以外に、ポリウレタン弾性繊維に用いられる
公知の有機または無機の化合物、例えば、熱安定剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、熱変色防止剤、
粘着防止剤、顔料、帯電防止剤、防黴剤、着色剤、充填
剤等を併用して添加してもよい。この様にして得られた
ポリウレタン重合体組成物を、公知の乾式紡糸法、湿式
紡糸法等により紡糸する。
【0024】紡糸したポリウレタン弾性繊維に油剤とし
て、ポリエステル変性シリコン、ポリエーテル変性シリ
コン、ポリオルガノシロキサン、アミノ変性シリコン、
鉱物油、タルク、シリカ、コロイダルアルミナ等の鉱物
性微粒子、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム等の高級脂肪酸金属塩粉末、高級脂肪族カルボ
ン酸、高級脂肪族アルコール、パラフィン、ポリエチレ
ン等の常温で固体のワックスなどを付与することができ
る。
【0025】本発明に用いられるポリアミド繊維は、例
えば、ナイロン66、ナイロン6があげられるが、これ
に限定されるものではない。ポリアミド繊維は、艶消
剤、安定剤、制電剤などの添加剤を含んでいてもよい。
ポリアミド繊維と交編交織されるポリウレタン弾性繊維
は、裸糸をそのまま用いても、ポリアミド繊維を巻き付
けたカバリング糸を用いてもよい。
【0026】ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維か
らなる編地を作製するには種々の交編方法が用いられ
る。交編編地は、経編みでも緯編みでもよく、例えば、
トリコット、ラッセル、丸編み等が挙げられる。また編
組織は、ハーフ編み、逆ハーフ編み、ダブルアトラス編
み、ダブルデンビー編み等いづれの編組織でもよい。ま
た風合いの面から、編地表面がポリアミド繊維で構成さ
れていることが好ましい。
【0027】ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維か
らなる織物は、通常の方法で製織される。ポリウレタン
弾性繊維を経あるいは緯にのみ用いたワンウェーストレ
ッチ、経緯両方に用いたツーウェーストレッチのいづれ
の織物でもよい。ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊
維からなる布帛を通常の条件で、精錬、リラックス、セ
ットをおこなう。布帛の染色は、ポリアミド繊維の酸性
染料による染色条件(pH3〜6)で行う。染料は、酸
性染料、含金染料のほか、ポリアミド繊維用として使用
されるている公知の染料を用いることができる。
【0028】染色後に染料を固着させるためのフィック
ス処理として、天然タンニンを成分として含有するフィ
ックス剤を用いる。フィックス剤での処理の際には、p
Hを3〜5に調整して、通常の昇温過程を経た後80℃
〜100℃で処理する。フィックス処理時間は、長い方
が良いが、20〜60分間が好ましい。必要に応じて、
フィックス処理液に、スカム防止剤や浴中柔軟剤を混在
させてもよい。
【0029】本発明により、酸性染料で染色後に天然タ
ンニンを含むフィックス処理を行っても、布帛中のポリ
ウレタン弾性繊維が優れた塩素耐久性を保持する理由は
明らかではないが、ポリアミド繊維中の染料を天然タン
ニンが固着させると同時に、ポリウレタン弾性繊維中へ
も天然タンニンが浸透する。その際、ポリアルキレンエ
ーテルジオールに側鎖を有するユニットが存在するた
め、天然タンニンのポリウレタン弾性繊維内への浸透が
遅くなり、ポリウレタン弾性繊維中の無機金属化合物の
溶出や天然タンニンの吸着による失活が抑制されるもの
と考えられる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、実施例に記載評価項目の測定法は以下の通りであ
る。 (1)塩素耐久性評価 編地を緯方向に80%伸長させて水泳用プールに12時
間浸漬と12時間風乾を繰り返す。この12時間浸漬中
の有効塩素濃度は3.0ppm、pH7、25℃に常時
調整されており、12時間風乾は水道水(有効塩素濃度
0.3ppm)で濯いでから行う。12時間浸漬から取
り出すときに編地の欠点発生の有無を確認し、欠点の発
生するまでの日数をその編地の塩素耐久日数とする。塩
素耐久日数が多いほど塩素耐久性が高い。 (2)染色堅牢度 編地を、有効塩素濃度100ppm、pH7、25℃に
調整された次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に30分間入
れ、原布からの変退色をJIS規格の変退色用グレース
ケールで判定した。 (3)有効塩素濃度 塩素水試料25mlを100mlの三角フラスコに秤量
し、乾燥済みのヨウ化カリウム2gを加えて振り混ぜ
る。1/100Nのチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し、
溶液が橙色から薄黄色に変化した時点で澱粉溶液を加え
る。ヨウ素澱粉反応による青色が消えるまで1/100
Nチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。別に、イオン交
換水25mlを採取し、同上の操作により滴定し、ブラ
ンク滴定量を求める。有効塩素濃度Hは、数式(1)で
与えられる。
【0031】
【数1】
【0032】但し、Hは有効塩素濃度(ppm)、Vs
は塩素水を滴定した時の1/100Nのチオ硫酸ナトリ
ウム溶液の滴定量(ml)、Vbはイオン交換水を滴定
したときの1/100Nのチオ硫酸ナトリウムの滴定量
(ml)、fは1/100Nのチオ硫酸ナトリウムの力
価、Wsは塩素水の重量(g)である。
【0033】
【実施例1】ブチレン基(以下BGと略す)と2,2−
ジメチルプロピレン基(以下NPと略す)からなる数平
均分子量(Mn)1800の共重合ポリアルキレンエー
テルジオール(NPの共重合率10モル%)400g
と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下MDIと表す)80.5gとを乾燥窒素雰囲気下、8
0℃で3時間、撹拌下で反応させて、末端がイソシアネ
ートでキャップされたポリウレタンプレポリマーを得
た。これを室温に冷却した後、ジメチルアセトアミド7
20gを加え溶解してポリウレタンプレポリマー溶液を
調整した。
【0034】一方、エチレンジアミン5.41gおよび
ジエチルアミン0.80gをジメチルアセトアミド39
0gに溶解し、これを前記プレポリマー溶液に室温下添
加して、粘度4500ポイズ(30℃)のポリウレタン
溶液を得た。このポリウレタン溶液に、ポリウレタン固
形分に対して、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)を1重量%、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾールを0.5
重量%及び平均粒径1μ以下の複合酸化物3ZnO・Z
nAl24を4.0重量%添加し、これを乾式紡糸して
40デニール/5フィラメントのポリウレタン弾性繊維
を得た。
【0035】このポリウレタン弾性繊維と、ポリヘキサ
メチレンアジパミドを溶融紡糸して得られたポリアミド
繊維50デニール/17フィラメントとを、トリコット
機を用いて編成し、経編2wayトリコットを作製し
た。編み組織はハーフ、編立ては、フロントにポリアミ
ド繊維、バックにポリウレタン弾性繊維を配し、28ゲ
ージ、フロントランナー160cm、バックランナー8
0cm、の条件で行った。
【0036】得られた2wayトリコット生機を精錬、
リラックス、乾燥、ヒートセットして、染色を行った。
染色は、染料としてIrgalan Black BG
L2.7%owf、硫安3%owf、酢酸0.2%ow
fの浴中(pH5.5)にて、95℃で30分間処理し
た。この染色した2wayトリコットに天然タンニンを
含むフィックス処理を行った。フィックス処理は、ハイ
フィックスSLA(天然タンニン30%含有、大日本製
薬(株)製 商品名)5%owfの浴中(pH3.7)
にて、90℃で30分間処理した。
【0037】
【実施例2〜5】実施例1の複合酸化物3ZnO・Zn
Al2 4 の代わりに、ハイドロタルサイト化合物Mg
4 . 5 Al2 (OH)1 3 CO3 ・3.5H2 O、酸化
亜鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムをそ
れぞれ用いて、実施例1と同様にポリウレタン弾性繊維
とポリアミド繊維からなる染色された2wayトリコッ
トを作成した。
【0038】
【実施例6】BGとNPからなり、NPの共重合率30
モル%である数平均分子量(Mn)1800の共重合ポ
リアルキレンエーテルジオールを用いて、実施例1と同
様にポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染
色された2wayトリコットを作成した。
【0039】
【実施例7】BGと3−メチルペンチレン基(以下MP
と略す)からなり、MPの共重合率16モル%である数
平均分子量(Mn)1800の共重合ポリアルキレンエ
ーテルジオールを用いて、実施例1と同様にポリウレタ
ン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色された2wa
yトリコットを作成した。
【0040】
【実施例8】BGとNPからなる数平均分子量(Mn)
1800の共重合ポリアルキレンエーテルジオール(N
Pの共重合率30モル%)と数平均分子量(Mn)18
00のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTM
G)との1:2の混合ポリアルキレンエーテルジオール
(NPの含有率10モル%)を用いて、実施例1と同様
にポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色
された2wayトリコットを作成した。
【0041】
【比較例1】実施例1のBGとNPからなる共重合ポリ
アルキレンエーテルジオールの代わりに、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール(PTMG)を用いて、実施
例1と同様にポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維か
らなる染色された2wayトリコットを作成した。
【0042】
【比較例2】金属酸化物もしくは水酸化物をなにも添加
しない以外は、実施例1と同様にポリウレタン弾性繊維
とポリアミド繊維からなる染色された2wayトリコッ
トを作成した。
【0043】
【比較例3】実施例1の天然タンニンを含むフィックス
処理の代わりに、ジフェニールスルホンのホルマリン縮
合物のスルホン化物を主成分とする合成フィックス剤
(大日本製薬製 商品名 ハイフィックスGM)5%o
wfを含む浴中で、90℃で30分間処理をおこない、
ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色さ
れた2wayトリコットを作成した。
【0044】
【比較例4】染色後のフィックス処理を全く行わない以
外は、実施例1と同様にポリウレタン弾性繊維とポリア
ミド繊維からなる染色された2wayトリコットを作成
した。実施例1〜8、比較例1〜4で得られた布帛の塩
素耐久性評価(有効塩素3ppm)及び染色堅牢度評価
結果を表1、2及び3に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ポリウレタン弾性繊維
とポリアミド繊維からなる布帛を酸性染料で染色後に、
染色堅牢度を向上させるために行う天然タンニンによる
フィックス処理を行っても、塩素劣化防止剤により向上
したポリウレタン弾性繊維の塩素耐久性がほとんど損な
われない。
【0049】本発明により製造される布帛は、例えば、
水泳プール中のような塩素水環境で多用される競泳用水
着等の使用に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06P 3/82 D06P 3/82 F 5/00 DBG 5/00 DBG 5/08 5/08 Z // D06P 3/24 3/24 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン弾性繊維とポリアミド繊維
    からなる布帛を、酸性染料で染色後に天然タンニンでフ
    ィックス処理して、染色堅牢度及び塩素耐久性に優れた
    布帛を製造するに際し、ポリウレタン弾性繊維として、
    (1)式で示す成分を5〜50モル%含む数平均分子
    量が500〜5000のポリアルキレンエーテルジオー
    ル、有機ジイソシアネートおよび有機ジアミンから
    なり、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムから選択され
    た金属を含む酸化物、前記金属の水酸化物又はハイドロ
    タルサイト化合物を、0.5〜10.0重量%含有する
    ポリウレタン弾性繊維を用いることを特徴とするポリウ
    レタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の製
    造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 ポリアルキレンエーテルジオールが
    (1)式と(2)式で示す成分から成り、(1)式で示
    す成分を5〜50モル%含む共重合ポリアルキレンエー
    テルジオールであることを特徴とする請求項1記載のポ
    リウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛
    の製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】 ポリアルキレンエーテルジオールが
    (1)式と(2)式で示す成分からなる共重合ポリアル
    キレンエーテルジオールとポリテトラメチレンエーテル
    グリコールの混合物からなり、(1)式で示す成分を5
    〜50モル%含むことを特徴とする請求項1記載のポリ
    ウレタン弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 マグネシウム、亜鉛及びアルミニウムか
    ら選択される金属を含む酸化物が、2価金属M2 + (但
    しM2 + は亜鉛およびマグネシウムから選択される少な
    くとも1種類を表す)とアルミニウムを含み、アルミニ
    ウムに対する2価金属のモル比が1〜5である複合酸化
    物であることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン
    弾性繊維とポリアミド繊維からなる染色布帛の製造方
    法。
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