JP4639041B2 - ポリアミド系繊維構造物の染色加工方法 - Google Patents

ポリアミド系繊維構造物の染色加工方法 Download PDF

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Description

本発明はポリアミド系繊維構造物の染色方法に関し、特に、ポリアミド系繊維を改質して、ポリアミド系繊維構造物の染料固着率を向上させることにより、ポリアミド系繊維構造物の発色性、染色堅牢度を向上させる方法及び染色後のソーピング時における汚染を防止する方法に関する。
一般にポリアミド系繊維の染色堅牢度を高めるために、アニオン性の染料などで染色を行った後に固着剤を用いて堅牢度を高める種々の方法が行われている。そのなかでもタンニン酸と吐酒石を用いる2浴処理方法が固着性能の点で最も効果的であるとされていた。この2浴処理法では湿潤作用に対し高い染色堅牢度は得られるものの、染色物への着色いわゆる汚染が生じるために、特に白場を有するプリント染色物においては使用が困難であり、また、吐酒石処理のための排水公害防止処理などの必要が生じる。
これらタンニン酸−吐酒石の諸欠点を改良する代替手段の一つとして、ジヒドロキシフェニルスルホンのホルマリン縮合物などからなる、着色の少ないいわゆる合成タンニン系化合物を用いて染色後に染料を固着する方法が用いられるようになってきた。しかしながら、この方法では、タンニン酸-吐酒石を用いる方法より染料固着効果は劣り、また、極濃色での良好な染色堅牢度が得られにくいという問題がある。
また、特許文献1にはポリアミド系繊維染色物の堅牢度を向上させる手段としては、ポリアミド含有材料に対し、染色工程の前、間、または後に、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸から誘導される天然ポリフェノール類などの、いわゆる、天然タンニンを塗布することにより、優れた全般的堅牢性、例えば、優れた湿潤堅牢度、及び優れた塩素堅牢度を有し、熱及びオゾンに対する高い安定性が得られることが開示されている。
しかし、この方法によると、湿潤堅牢度などは向上するが、天然タンニンを用いているために染色物への汚染をさけることが出来ず、例えば白場などの染色されていない部分を含むポリアミド系繊維含有プリント品などには用いることが出来ないという問題があった。
また、近年ポリアミド系繊維構造物は高強度、細繊度、耐摩耗性、ソフトさ、光沢特性、吸湿性等の優れた機能を付与するために、繊維断面の異形化、機能性を付与する成分の混入等が行われている。これらの機能性の付与は、染料の固着率を低下させるため、鮮明性に優れた、高濃度の染色物を得られないばかりでなく、染色堅牢度を低下させる要因にもなっている。また、染料の固着率が低いため、染色後のソーピング処理時に未固着染料が多量に繊維から脱落し、汚染を生じやすいという問題も生じている。
特開2000−54277号公報
本発明はポリアミド系繊維構造物の染色において、上記の問題点を解決し、通常のポリアミド系繊維構造物のみならず上述の機能性を付与されたポリアミド系繊維構造物においても高濃度で鮮明性、堅牢性に優れ、染色終了後のソーピング処理時に汚染のない、ポリアミド系繊維構造物を得ることができる染色方法及びそれによって得られた染色物を提供するものである。
本発明者等は、ポリアミド系繊維構造物にビスフェノール誘導体を付与することで、鮮明で高濃度のプリント染色物が得られることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は(1)染色前のポリアミド系繊維構造物にビスフェノール誘導体を付与後、染色することを特徴とするポリアミド系繊維構造物の染色加工法であって、該ビスフェノール誘導体が、平均分子量が8000乃至80000のジヒドロキシジフェニルスルホンとフェノールスルホン酸塩とのホルムアルデヒド縮合物、または、ジヒドロキシジフェニルスルホンとそのスルホン化合物とのホルムアルデヒド縮合物であり、該ビスフェノール誘導体付与後に、100〜130℃で乾燥する工程を有する染色加工方法である。
また、(2)ビスフェノール誘導体の平均分子量が20000乃至30000であることを特徴とする(1)記載の染色加工法である。
また、(3)付与されるビスフェノール誘導体の量が処理するポリアミド系繊維構造物の総重量の0.1乃至10重量%であることを特徴とする(1)乃至(2)記載の染色加工法である。
また、(4)染色がスクリーン、ロータリー及びインクジェット等プリント染色のいずれかであることを特徴とする(1)乃至(3)記載のポリアミド系繊維構造物の染色加工方法である。
本発明の方法でポリアミド系繊維構造物を改質し次いで染色することにより、高濃度で、鮮明性、堅牢度、汚染防止性に優れたポリアミド系繊維構造染色物を得ることができる。また、本発明の染色方法は、風合いの硬化、黄変、収縮、均染性の低下などといった問題を起こすことなく染色性を向上させることができる。
本発明は、染色前のポリアミド系繊維構造物に、予めビスフェノール誘導体を付与することによって、ポリアミド系繊維に皮膜を形成するものである。通常、浸染では、この皮膜により染料の染着が阻害される(ブロッキング)。これは、浸染では水浴中にある染料が徐々にポリアミド系繊維に移行し染着するために、つまり染料の繊維への直接性が低いためにブロッキング現象が生じる。しかし、プリント染色においてはポリアミド系繊維に直接的に付与された染料が発色処理時の飽和蒸気によって、水浴を介さずにほぼダイレクトに繊維に染着するために(直接性が高いために)、染料はビスフェノール誘導体からなる皮膜の隙間より繊維内に染着する。更に、繊維内に入り込んだ一部の未染着染料や弱い結合力で染着している染料はビスフェノール誘導体の皮膜により繊維内に封じ込められる。
また、ポリアミド系繊維構造物のアミノ末端基をビスフェノール誘導体皮膜で保護することにより乾燥や染色時に熱が加えられても、ポリアミド系繊維のアミノ末端基の酸化が防止され、染料の染着が損なわれることを防止できると推測される。このために、ビスフェノール誘導体を付与されたポリアミド系繊維構造物はプリント染色において染色性が向上させられ、且つ染色堅牢度が向上させられると考えられる。
また、染色後に未染着染料を除くソーピング処理においては、ビスフェノール誘導体による皮膜が、洗い落とされた未染着染料のポリアミド系繊維への再付着を防止するために、汚染は生じない。
さらに、ソーピング処理後にビスフェノール誘導体などを使用して固着処理を施すことによって、染料が染着する際に入り込んだわずかな隙間を完全にふさぐことによって、染色堅牢度は更に向上すると考えられる。
本発明に用いられるビスフェノール誘導体としては、ナフチルアミン、フェノール、ナフトール、ジヒドロキシジフェニルスルホン等の化合物をホルマリンで結合したオリゴマータイプのものを挙げることが出来、特に染色堅牢度や日光堅牢度などへの悪影響が少なく、更には生地への着色が少ない等の優れた性質を持つものとして、例えば式(1)で表される様なジヒドロキシジフェニルスルホン及びフェノールスルホン酸塩とホルムアルデヒドとを縮合反応させた縮合物や式(2)で表される様なジヒドロキシジフェニルスルホン及びそのスルホン化合物とホルムアルデヒドとを縮合反応させた縮合物などに代表されるホルムアルデヒド縮合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらのビスフェノール誘導体は、単独で使用しても良く、また2種以上を混合して使用しても良い。また、本発明で用いられるビスフェノール誘導体の平均分子量は8000乃至80000が好ましい。平均分子量が8000未満だと繊維との結合力が小さくなり洗濯に対する染色堅牢度が低下する虞があり、80000より大きいと繊維への着色、風合の硬化があるばかりか不均一に吸着しやすいため均染性不良、堅牢度のバラツキ、発色性不良といった問題が生じる虞がある。
Figure 0004639041
Figure 0004639041
本発明においてポリアミド系繊維構造物としては、ポリアミド系繊維を主体とする繊維構造物であれば特に限定されず、ポリアミド系繊維100%よりなる繊維構造物であっても良いし、ポリアミド系繊維と他種繊維とからなる繊維構造物であっても良い。他種繊維としては綿、レーヨン、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。
繊維構造物の種類としては、原綿、トウ、スライバー、紡績糸、フィラメント糸、織物、編物、不織布等が挙げられる。
本発明によって改質処理したポリアミド系繊維は鮮明な中濃色に染色することが容易になり染色性が向上し、染色後に行うソーピング処理時の汚染の心配がなく、堅牢性が向上する。
本発明においては、ポリアミド系繊維構造物をビスフェノール誘導体を含む溶液中で処理した後染色される。
処理方法は、浸漬法、パッド法、或いは、パッドスチーム法を用いることができる。処理温度は30〜130℃の溶液中で所定時間処理することが好ましい。温度が30℃未満であるとビスフェノール誘導体がポリアミド系繊維に吸着されにくく、また温度が130℃を超えるとポリアミド系繊維自体の軟化又は、強度劣化が生じる。
処理時間は適宜設定すれば良い。一般的には温度が低いほど長時間の処理が必要で、温度が高いほど短時間の処理で済む。具体的には1分〜60分の範囲で適宜設定される。
本発明において、ポリアミド系繊維構造物に付与されるビスフェノール誘導体の量は、処理するポリアミド系繊維構造物の総重量に対して、0.1〜10重量%が好ましい。更に好ましくは、1〜5重量%である。0.1重量%未満だと染料の固着効果が弱く、染色堅牢度が十分得られなかったり、汚染防止効果が十分得られない虞があり、10重量%以上であると被染色物がビスフェノール誘導体により着色汚染されたり、風合いが硬化する虞がある。
また、本発明に用いられる染料は、分子量が600以下で、溶解性の高い酸性染料、或いは、反応性染料等が好ましく、これらを用いたときに高い効果が得られる。
以上の如き条件で改質を終えたポリアミド系繊維構造物は洗浄し乾燥によって水分を蒸発し除去する。更に、洗浄し、未吸着のビスフェノール誘導体を除去することにより、風合いの硬化、黄変等を防止する。この場合の乾燥温度は90〜170℃が好ましく、さらには100〜130℃がより好ましい。乾燥温度が90℃未満では乾燥時間が長くなり生産性が低下する虞があり、170℃を越えると発明の効果が弱まるばかりでなく、ポリアミド系繊維自体の軟化又は、強度劣化等が生じる虞がある。一般的には、温度が低いほど長時間の乾燥が必要で、温度が高いほど短時間の処理で済む。具体的には、30秒〜60分の範囲で適宜設定される。
改質を終え染色を施されたポリアミド系繊維構造物は、通常のポリアミド系繊維と同様に100℃前後の飽和蒸気による常圧の発色機で処理され、高濃度で鮮明性に優れ、高染色堅牢度の染色物を得ることが可能となる。
染色方法としては、スクリーン、ロータリー及びインクジェット等のプリント染色が挙げられるが、精細な表現と多色効果が得られ本発明のメリットを最大限に生かせる点でインクジェット法が好ましい。
インクジェット法を用いる場合、改質を終えたポリアミド系繊維構造物にインク保持能力を持たせるためにインク保持剤を付与することが好ましい。また、インク保持剤を含む処理液には必要に応じて、紫外線吸収剤、還元防止剤、酸化防止剤、pH調整剤、ヒドロトロープ剤、消泡剤、浸透剤、ミクロポーラス形成剤等を適宜添加することが出来る。
インク保持剤としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、クリスタルビアガム、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、デンプン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子が挙げられるが、高濃度、高堅牢度、鮮明性の点からカルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダもしくはこれらの混合物が特に好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等が挙げられる。
還元防止剤としては、ニトロベンゼンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸誘導体等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール等が挙げられる。
pH調整剤としては、リンゴ酸、クエン酸、酢酸、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の酸性調整剤や、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ性調整剤が挙げられる。
ヒドロトロープ剤としては、尿素、ポリエチレングリコール、チオ尿素等が挙げられる。
消泡剤としては、イソプロパノール、エタノール、n―ブタノール等の低級アルコール、オレイン酸、ポリプロピレングリコール等の有機極性化合物、及びシリコーン樹脂が挙げられる。
浸透剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エステルナトリウム、オレイン酸ブチルエステル等のアニオン性界面活性剤、及びノニルフェノールEO、ラウリルアルコールEO等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。
ミクロポーラス形成剤としては、水不溶性または難溶性で沸点が105〜200℃の低沸点液体を微粒子状態で均一に水中に乳化分散させたものが好ましく用いられる。低沸点液体としては、炭化水素系のトルエン、キシレン、ハロゲン化炭化水素系のパークロルエチレン、モノクロルベンゼン、ジクロルペンタン、酢酸ブチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記処理液を布帛に付与する方法としては、パッド法、スプレー法、浸漬法、コーティング法、ラミネート法、グラビア法、インクジェット法などいずれの方法でも可能である。
引き続き染色-発色を終えたポリアミド系繊維構造物は前処理剤及び未固着の染料を除くためソーピングを行うのが好ましい。ソーピング処理は、好ましくはpH7〜14さらに好ましくはpH9〜13で行うことが、より未固着染料を除去することができ堅牢度が向上するため好ましいが、他種繊維を混繊・混紡・混編織などが行われている場合は適宜 ソーピング条件を設定できることは言うまでもない。
また、上記範囲のpHに調整された液に界面活性剤等を適宜添加することが洗浄効果を向上させるため好ましい。界面活性剤としては特に限定されず、ノニオン、アニオン、カチオン性界面活性剤、またはその配合品などを用いることができる。
さらに必要に応じ、後処理として湿潤堅牢度、塩素堅牢度、耐光堅牢度等をさらに向上させるため、本発明のビスフェノール誘導体やポリアミン系、ポリカチオン系固着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等を用いることができる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでない。
評価方法
(1)濃度
レッドの色材を無地プリントした部分を分光光度計(Color Eye−3000:グレタグマクベス社製)を用いて表面濃度を測定した。数値が高いほど濃色に染色されていることを示す。
(2)汚染
得られた捺染物の汚染の度合いを目視で評価した。
○ : 汚染は認められない。
△ : 捺染物の一部に若干汚染が認められる。
× : 捺染物全体に汚染が認められる。
(3)堅牢度
(3)−1 洗濯試験
洗濯に対する染色堅牢度試験JIS L 0844 A−2法に基づいて行った。
添付白布の汚染度合いを汚染用グレースケールで判定した。
(3)−2 汗試験
汗に対する染色堅牢度試験JIS L 0848 アルカリ性人工汗試験法に基づいて行った。
添付白布の汚染度合いを汚染用グレースケールで判定した。
(3)−3 汗試験洗濯耐久性
JIS L 0217の別表(1)洗い方番号103に規定の試験方法に基づいて40℃10分間の洗濯を25回行い風乾した。次いで評価法(3)−2と同様にして汗試験を行った。
[実施例1]
ナイロン6フィラメント糸(77.8dtex/24f)から成る三段両面ジャージ(32コース、24ウェル)を下記組成の処理液A中で浸漬処理を行った。
処理液A
サンライフTN−8 3%owf
(日華化学株式会社製ビスフェノール誘導体 式(1)相当品
平均分子量20000〜30000)
硫安 3g/l
酢酸 0.5g/l
処理条件 90℃ 30分
以上の条件で処理後、水で洗浄し130℃で2分間の乾燥を行い、水分を蒸発除去した。
ビスフェノール誘導体の付与量は1.5重量%であった。次に、捺染糊1をスクリーン捺 染機で印捺した。
捺染糊1
元糊(15%炊き) : メイプガムNP
(MAYHALL CHEMICAL AG社製;グアーガム系) 50部
硫安 5部
染料 : C.I. Acid Red 289 2部
水 43部
次いで130℃で2分間の乾燥を行った後、105℃の湿熱蒸気で湿熱処理を行った。その後、水洗し、エスクードNS(カチオン系界面活性剤 日華化学株式会社製)1g/l、ソーダ灰1g/lよりなるソーピング液(液pH11)にて60℃10分のソーピング後、再度水洗し、ナイロンフィックス501(ビスフェノール誘導体 式(1)相当品 センカ株式会社製)2%owf、酢酸0.3g/lの処理液で60℃で5分の固着処理を行い、その後150℃で2分間の乾燥をして染色物を得た。この結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様の素材を処理液Aで浸漬処理後、乾燥を行った。次に、下記の処方の処理液Bをパッド法で付与した。
処理液B
インク保持剤 : セロゲンPR 2部
(第一工業製薬株式会社製 : カルボキシメチルセルロース系)
硫安 10部
水 88部
次に、130℃で2分間の乾燥を行った後、以下の処方のインクを使用してオン・デマンド方式シリアル走査型インクジェット印刷装置にて以下の印写条件でベタ柄をプリントした。
インク処方
反応染料:C.I.Reactive Red 24 10部
イオン交換水 90部
印写条件
ノズル径 ; 40μm
駆動電圧 ; 100V
周波数 ; 5KHz
解像度 ; 360dpi
次いで、105℃の湿熱蒸気で20分間の湿熱処理を行った。その後、洗浄を行い、ナイロンフィックス501(センカ株式会社製)2%owf、酢酸0.3g/lの処理液で60℃ 5分の固着処理を行い、150℃で2分間の乾燥をして染色物を得た。この結果を表1に示す。
[実施例3]
キュープ(東レ株式会社製 吸放湿性ナイロン6)90%、ポリウレタン10%からなる天竺を処理液B中で浸漬処理を行った。
処理液B
ハイフィックスGM 3%owf
(大日本製薬株式会社製ビスフェノール誘導体 式(2)相当品 平均分子量20000〜30000)
酢酸 0.5g/l
処理条件 90℃ 30分
以上の条件で処理後、水で洗浄し、130℃で2分間の乾燥を行い、水分を蒸発除去した。ビスフェノール誘導体の付与量は1.5重量%であった。次いで、実施例1と同様にスクリーンプリントを施し、洗浄、固着処理を行い、乾燥をして染色物を得た。この結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例3と同様にキュープ(吸放湿性ナイロン6)90%、ポリウレタン10%からなる天竺を処理液Bで浸漬処理後、乾燥を行った。
次いで実施例3と同様にインクジェットプリントを施し、洗浄、固着処理を行い、乾燥をして染色物を得た。この結果を表1に示す。
[比較例1]
プリント処理前でのビスフェノール誘導体の処理を行わない以外は実施例1と同様に処理を行った。その結果を表1に示す。
[比較例2]
プリント処理前でのビスフェノール誘導体の処理を行わない以外は実施例2と同様に処理を行った。その結果を表1に示す。
[比較例3]
プリント処理前でのビスフェノール誘導体の処理を行わない以外は実施例3と同様に処理を行った。その結果を表1に示す。
[比較例4]
プリント処理前でのビスフェノール誘導体の処理を行わない以外は実施例4と同様に処理を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0004639041


Claims (4)

  1. 染色前のポリアミド系繊維構造物にビスフェノール誘導体を付与後、染色することを特徴とするポリアミド系繊維構造物の染色加工法であって、該ビスフェノール誘導体が、平均分子量が8000乃至80000のジヒドロキシジフェニルスルホンとフェノールスルホン酸塩とのホルムアルデヒド縮合物、または、ジヒドロキシジフェニルスルホンとそのスルホン化合物とのホルムアルデヒド縮合物であり、該ビスフェノール誘導体付与後に、100〜130℃で乾燥する工程を有する染色加工方法。
  2. ビスフェノール誘導体の平均分子量が20000乃至30000であることを特徴とする請求項1記載の染色加工法。
  3. 付与されるビスフェノール誘導体の量が処理するポリアミド系繊維構造物の総重量に対して0.1乃至10重量%であることを特徴とする請求項1乃至2記載の染色加工法。
  4. 染色方法がスクリーン捺染、ロータリー捺染及びインクジェット捺染のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3記載のポリアミド系繊維構造物の染色加工方法。
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