JPH1181163A - インクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法

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JPH1181163A
JPH1181163A JP10211919A JP21191998A JPH1181163A JP H1181163 A JPH1181163 A JP H1181163A JP 10211919 A JP10211919 A JP 10211919A JP 21191998 A JP21191998 A JP 21191998A JP H1181163 A JPH1181163 A JP H1181163A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に織り目や編目の粗い織編物などの低密度
布帛に対して、インクジェット方式を適用した場合に
も、インクの裏抜けがなく、色写りがない鮮明なプリン
ト画像を得ることができるインクジェット捺染用布帛を
提供すること。 【解決手段】 低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤
およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥
させることにより得られるインクジェット捺染用布帛で
ある。低密度布帛が、単糸繊度が150d以下の布帛と
して適応され、そして経糸密度120本以下/インチ、
又は緯糸密度150本以下/インチの織編物として適応
される。 【効果】 インクの裏抜けがなく、支持部材や布帛の汚
染を防止し高濃度で階調表現豊かな(すなわち濃度範囲
の広い)インクジェット捺染物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛、特に低密度
織編物などの目の粗い布帛(以下「低密度布帛」とい
う。)に対してインクの裏抜けがなく、鮮明なプリント
画像を得ることができるインクジェット捺染用布帛、そ
の製造方法およびそれを用いたインクジェット捺染方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、インクジェット捺染において、滲
みのない鮮明な画像を得るために、布帛上にインク受容
層を設けるいわゆる前処理方法や、インク自体の改良が
行われいる。例えば、布帛に水溶性高分子、水溶性塩
類、水不溶性無機微粒子から選ばれた非染着性の物質よ
りなるインク保持層を形成し、該インク保持層に吐出イ
ンクを吸収せしめ一時的に保持させることにより、イン
クによる滲みを防止する布帛及びその染色方法(特公昭
63−31594号公報)、ゲル化糊剤を配合したイン
クをゲル化剤で前処理した繊維構造物に噴射するインク
ジェット染色方法(特公昭63−52151号公報)、
第1組成物がゲル形成種を含み、第2の組成物がゲル化
開始種を含んでおり、少なくとも一方に着色剤を含んで
おり、それぞれの組成物で隣り合った着色領域間の色の
滲みの抑制を行うプリント方法(特開平8−20904
9号公報)等が開発されている。
【0003】しかし、これら従来技術は、いずれも繊度
が150デニール(d)以上の糸からなる織編物、又は
経糸密度が約120本以上/インチ、又は緯糸密度が約
150本以上/インチの範囲にあるような、織り目や編
み目の細かい織編物(高密度織編物)などの布帛に対し
ては有効であるものの、繊度が約150デニール以下の
糸からなる織編物、又は経糸密度が約120本以下/イ
ンチ、又は緯糸密度が約150本以下/インチからなる
比較的織り目や編み目の粗い織編物などの低密度布帛に
対してはあまり効果がない。すなわち、インクの滲みが
なく鮮明な画像を得るという目的以前に、インクが繊維
間隙を裏抜けしてしまう問題があった。
【0004】具体的にいうと、繊維間隙の大きい低密度
布帛にインクジェット染色方法を適用した場合には、布
帛面に噴射されたインクはそのほんの一部が繊維上に留
まるのみで、大部分のインクは、その間隙を通り抜け
(裏抜け)してしまう。そのためインクの利用率が非常
に低くなり、さらに重要な問題は、裏抜けしたインクが
支持体であるドラムの表面に達してドラム表面を汚染す
るために、ドラム表面のインクが新たに移送されてくる
布帛を汚染(色写り)するという厄介な問題が生じるこ
とである。この裏抜けをどのうようにして解決するかと
いうことが重要な課題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
織り目や編み目の粗い織編物などの低密度布帛に対し
て、インクジェット方式を適用した場合にも、インクの
裏抜けがなく、色写りがない鮮明なプリント画像を得る
ことができるインクジェット捺染用布帛、その製造方法
およびそれを用いたインクジェット捺染方法を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものである。
【0007】即ち、本発明は、(1)、低密度布帛にゲ
ル転移性糊剤(ゾルからゲルに転移可 能な糊剤)、ゲ
ル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填
し、乾燥させることにより得られるインクジェット捺染
用布帛に存する。
【0008】そして、(2)、低密度布帛が、繊度15
0デニール以下の糸からなる布帛である上記(1)のイ
ンクジェット捺染用布帛に存する。
【0009】そしてまた、(3)、低密度布帛が、経糸
密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下
/インチの織編物である上記1のインクジェット捺染用
布帛に存する。
【0010】そしてまた、(4)、ゲル転移性糊剤が、
カルボキシメチルセルロースなどの水溶性セルロース系
物質、アルギン酸ソーダ,アラビヤゴム,ローカストビ
ーンガムなどの多糖類、ポリビニルアルコール,ポリア
ルキレンオキシド,水溶性アクリル樹脂などの水溶性合
成高分子、からなる群から選ばれた1種又は2種以上の
ゲル転移性糊剤である上記(1)、(2)、又は(3)
のインクジェット捺染用布帛に存する。
【0011】そしてまた、(5)、ゲル化剤が、塩化カ
ルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシ
ウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カ
ルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、
硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、
硼酸、硼砂、タンニン酸、からなる群から選ばれた1種
又は2種以上のゲル化剤である上記(1)、(2)、又
は(3)のインクジェット捺染用布帛に存する。
【0012】そしてまた、(6)、低密度布帛にゲル転
移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与すること
により繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染
用布帛の製造方法に存する。
【0013】そしてまた、(7)、低密度布帛に、ゲル
化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持
剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填
し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法に存
する。
【0014】そしてまた、(8)、低密度布帛に、ゲル
化剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与す
ることにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェッ
ト捺染用布帛の製造方法に存する。
【0015】そしてまた、(9)、低密度布帛に、ゲル
転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤を
含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾
燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0016】そしてまた、(10)、低密度布帛に、ゲ
ル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与
することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェ
ット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0017】そしてまた、(11)、低密度布帛に、ゲ
ル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して
繊維間隙を充填し、乾燥して得られるインクジェット捺
染用布帛に、インクジェット印写し、発色させるインク
ジェット捺染方法に存する。
【0018】そしてまた、(12)、低密度布帛が、繊
度150デニール以下の糸からなる布帛であり、且つ経
糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以
下/インチの織編物である上記(11)のインクジェッ
ト捺染方法に存する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、低密度布帛にゲル転移
性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間
隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染
用布帛及びその製造方法を提供する。
【0020】上記インクジェット捺染用布帛は、次の
(1) 〜(4) の方法により製造される。 製造方法(1);低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次
いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を
付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することか
らなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0021】製造方法(2);低密度布帛に、ゲル化
剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与して
繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェッ
ト捺染用布帛の製造方法。
【0022】製造方法(3);低密度布帛に、ゲル転移
性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤を含む
処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥す
ることからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0023】製造方法(4);低密度布帛に、ゲル転移
性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与するこ
とにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるイン
クジェット捺染用布帛の製造方法。
【0024】さらに、本発明は、上記インクジェット捺
染用布帛にインクジェット印写し、発色させることから
なるインクジェット捺染方法を提供する。
【0025】先ず、本発明の低密度布帛にゲル転移性糊
剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を
充填し、乾燥させることからなるインクジェット捺染用
布帛の製造方法について具体的に説明する。本発明の上
記製造方法において、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤および
インク保持剤の各処理剤の低密度布帛に対する付与の順
序、組み合わせは下記の如く種々に変えることができ、
また各処理剤中には各種添加剤を含有させて用いること
ができる。
【0026】低密度布帛に対する各処理剤の付与の順序
としては、 1)低密度布帛に、先ずゲル化剤を付与し、次いでゲル転
移性糊剤やインク保持剤を付与する〔上記製造方法
(1),(2)の場合〕、 2)低密度布帛に、先ずゲル転移性糊剤を付与し、次いで
ゲル化剤やインク保持剤を付与する〔上記製造方法
(3),(4)の場合〕、の2つのタイプに大別され
る。
【0027】製造方法(1),(2)の場合は、低密度
布帛に、先ず、ゲル化剤、または該ゲル化剤によりゲル
化しない糊剤を含有させたゲル化剤組成物を付与し、次
いで、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤
を付与するか、またはゲル転移性糊剤とインク保持剤を
順次付与することにより行われる。製造方法(3),
(4)の場合は、先ずゲル転移性糊剤を付与し、次いで
ゲル化剤とインク保持剤からなる処理剤を付与するか、
またはゲル化剤およびインク保持剤を順次付与すること
により行われる。これらの製造方法のうち、製造方法
(1)が特に好ましい方法である。
【0028】その理由は、製造方法(3)の場合は、ゲ
ル化剤とインク保持剤を含む処理剤を用いるが、インク
保持剤としてゲル化剤に反応せずしかもインク保持能力
を持つ物質(糊剤)は限られているからであり、製造方
法(2)および(4)の場合は、ゲル化剤を付与する工
程にさらにインク保持剤を付与する工程が必要となり、
付与工程が増えるのに対し、製造方法(1)の場合は、
これら不利な点がないばかりか、ゲル転移性およびイン
ク保持性を併せ有する同一の糊剤を用いることができる
という利点を有するからである。
【0029】本発明のゲル転移性糊剤としては、カルボ
キシメチルセルロースなどの水溶性セルロース系物質、
アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガ
ムなどの多糖類、ポリビニルアルコール、ポリアルキレ
ンオキシド、水溶性アクリル樹脂などの水溶性高分子等
が用いられる。そして、これらの中から選ばれた1種又
は2種以上のものが使用される。本発明のゲル転移性糊
剤は、主に水溶性高分子と水とからなるものとして用い
られるが、必要に応じてゲル化を妨げない範囲で、オク
チルアルコールなどの均染剤、ミクロポーラス形成剤、
尿素などの柔軟剤、およびグリセリンなどのインク浸透
剤等を配合した組成物として用いることが望ましい。
【0030】本発明のゲル化剤としては、塩化カルシウ
ム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、
塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸
銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼
酸、硼砂、タンニン酸等が用いられる。そして、これら
の中から選ばれた1種又は2種以上のものが使用され
る。
【0031】本発明の上記ゲル化剤は、該ゲル化剤によ
ってゲル化しない糊剤(以下、特にことわらない限り
「糊剤」という。この糊剤は、ここでは、ゲル化剤組成
物に粘性を与えるために用いられる。)および溶媒
(水)とからなる組成物として用いられるが、必要に応
じてオクチルアルコールなどの均染剤、ミクロポーラス
形成剤、尿素などの柔軟剤、グリセリンなどのインク浸
透剤、等、の諸添加剤を配合することが望ましい。
【0032】ゲル化剤組成物に配合される糊剤として
は、後述のゲル転移性糊剤とゲル化剤の組み合わせにな
らないような糊剤が選ばれるが、一般的には、ゲル化剤
の多価金属イオンなどと配位結合を形成するような−C
OOM(Mはアルカリ金属)基やOH基を分子中に多量
に含有する糊剤以外のものを適宜選択し使用する。ゲル
化剤と糊剤の組み合わせの例としては、ゲル化剤として
の、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化第一錫、塩化
第二錫、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜
鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一
鉄、塩化第二鉄などに対して、糊剤のメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸プロピレ
ングリコールなどの組み合わせが挙げられる。
【0033】上記ミクロポーラス形成剤としては、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、工業ガソリリン
4、5号などの炭化水素、クロロベンゼン、ジククロロ
ベンゼンなとのハロゲン化炭化水素、酢酸ブチル、アク
リル酸ブチルなどのエステル類等が用いられる。そし
て、これらの中から選ばれた1種又は2種以上のものが
使用される。特に、ミクロポーラス形成剤を配合した場
合には、形成された孔を通して繊維に近い部分にインク
を保持して染着率(濃度)を高めることとなる。そして
ゲル層中に形成された孔が、多量のインクがジェットノ
ズルから噴出された際、インクをその孔中に溜めて、イ
ンクがゲル層を透過できずに左右に流れて目的とする部
分以外の繊維領域を汚染する(滲む)のを防ぐことにな
るから、ミクロポーラス形成剤を配合することは望まし
いことである。
【0034】本発明のゲル転移性糊剤とゲル化剤の組み
合わせの好ましい例としては、次のような組み合わせが
挙げられる。 アルギン酸ソーダ:塩化カルシウム、塩化カリウム、塩
化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、水酸化カ
ルシウム、酢酸アルミニウム、硫酸アルミ、硫酸第一
鉄、塩化第二鉄、塩化第二銅、硝酸銀、硫酸アンモニウ
ムアルミニウム カルボキシメチルセルロース:塩化カリウム、塩化カル
シウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、水酸化カル
シウム、塩化第二銅、塩化第一錫、塩化第二鉄、硫酸ア
ルミ、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硝酸銀 ポリビニルアルコール:硼酸、硼砂、硫酸アルミ、タン
ニン酸 ローカストビーンガム:硼砂、タンニン酸
【0035】その中でも、低温での脱糊性が高いアルギ
ン酸ソーダと、環境に対して問題のない塩化カルシウム
との組み合わせが特に好ましい。さらに、アルギン酸ソ
ーダの種類としてはguluronic acid型と
mannuronic acid型とがあるが、カルシ
ウムイオンとキレートを形成しやすく膜強度の高いgu
luronic acid型が特に好ましい。
【0036】ゲル転移性糊剤の濃度は、使用する水溶性
高分子や所望する粘度によって異なるが、例えば、アル
ギン酸ソーダの場合0.1〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%である。また、ゲル化剤の濃度は、併
用する糊剤の種類にもよるが0.1〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%である。
【0037】本発明のインク保持剤は、非染着性高分子
化合物とそれを溶解する溶媒とからなる。非染着性高分
子化合物としては、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレー
ト、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の水
溶性合成高分子、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ロー
カストビーンガム、その他の澱粉、加工澱粉、アルギン
酸ソーダ、粘土物質のモンモリロナイト等がある。そし
て、これらの中から選ばれた1種又は2種以上がものが
使用される。なお、用いられる布帛あるいは用いられる
色素によって、最適のものが選択される。
【0038】これらの非染着性高分子化合物のうち、ア
ルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコールなどは、上述のゲル転移性糊剤とゲル化
剤の好ましい組み合わせの例として挙げられているよう
に、ゲル化剤の種類によってはゲル転移性の糊剤として
も機能する物質であるから、インク保持剤およびゲル化
剤を含有する処理剤を調製する場合には、そのようなゲ
ル化が起こるような組み合わせを避けなければならない
(このことは、ゲル化剤に配合する糊剤の場合と同様で
ある)。
【0039】上記溶媒としては、主として水が用いら
れ、また場合により有機溶媒が使用される。インク保持
剤には、抗還元剤、固着助剤、固着反応剤、固着促進剤
等が必要に応じて適宜添加される。抗還元剤としては、
メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダなどが用いられ
る。固着助剤としては、ぼう硝、食塩、塩化カルシウム
とうの中性塩等が用いられる。固着反応剤としては、酢
酸、硫酸アンモニウム等の酸性物、又は炭酸ソーダ、水
酸化ナトリウム等のアルカリ物等が用いられる。固着促
進剤としては、尿素、チオ尿素、ポリエチレングリコー
ル等のヒドロトロープ剤、クロルベンゼン、安息香酸等
のキャリア剤などが用いられる。そして、これら各添加
剤は、例示する中から選ばれた1種又は2種以上がもの
が使用される。
【0040】本発明の布帛としては、織編物(織物、編
物)、不織布、組紐物、等を問わずあらゆる布帛組織を
用いることができるが、特に織編物が好ましい。布帛を
構成する素材としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊
維、レーヨン等の再生繊維、アセテート、トリアセテー
ト等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル
等の合成繊維が採用される。そしてそれらの内の一つ以
上を混紡、交織の形で使用する物も含まれる。ここで布
帛は、低密度布帛、すなわち低繊度又は低密度(経糸、
緯糸)のものほど、従来の方法に較べてインクジェット
染色における効果が大きく見られる。
【0041】繊度に関しては、繊度150デニール以下
の糸からなる布帛では、従来に比べ著しく効果が大き
く、衣料用としては、通常、繊度30デニール以下は実
用的でないことから、30〜150デニールのものが採
用される。また、密度に関しては、経糸120本/イン
チ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
【0042】しかし、衣料用としては、通常、経糸30
本/インチ以下は実用的でないことから、経糸30〜1
20本/インチ以下のものが採用される。更にまた、緯
糸150本/インチ以下の布帛では、従来に比べ著しく
効果が大きい。しかし、衣料用としては、通常、緯糸5
0本/インチ以下は実用的でないことから、緯糸50〜
150本/インチ以下のものが採用される。
【0043】本発明の上記製造方法において、低密度布
帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤など
の処理剤を付与する手段としては、スクリーンプリント
法、ナイフコータ法、パディング法など通常の処理手段
を採ることができるが、特にスクリーンプリント法が繊
維空隙に処理剤を保持し易いので好ましい。低密度布帛
に処理剤を付与し終わった後、布帛はそれを構成する繊
維素材や処理剤の種類に応じて乾燥条件を設定し乾燥す
る。
【0044】本発明のインクジェット印写とは、染料等
を含んだインクを、インクジェット印写装置を使って予
め記憶された情報に基づいて、ノズルより布帛面に対し
て吐出して印写することをいい、代表的な方法としては
圧力パルス型、加圧振動型、静電加速型等があり、その
いずれの方式も採用できる。印写時、インクとして使用
される色素としては、直接染料、酸性染料、塩基性染
料、分散染料、反応性染料、蛍光染料等があるが、被染
体となる布帛の素材により適宜選定する必要がある。
【0045】インクジェット印写に使用されるインク調
整は、印写された画像の品位に大きく影響することか
ら、染料の選定、粒度、粘度、表面張力、pH等の最適
な調整が行われ、必要に応じて分散剤、消泡剤等が適宜
添加される。得られた印写物は通常、スチーミング等に
より色素を発色固着する湿熱処理が行なわれる。また、
染料が布帛に固着した後、未固着の染料、薬品、助剤、
糊料を完全に洗い落とす洗浄処理が行われる。洗浄工程
を通すことにより色相、鮮明度、堅牢性、生地の風合い
等をより完全なものとすることができる。
【0046】
【実施例】 〔実施例1〕本発明のインクジェット捺染用布帛の製造
方法(1)の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル化剤を
付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含
有する処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、
乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造
方法の例を示す。経糸が50d/24fのポリエステル
マルチフィラメント糸、緯糸が50d/24fのポリエ
ステルマルチフィラメント糸からなり、経糸密度80本
/インチ、緯糸密度100本/インチのポリエステルジ
ョーゼット布を常法にて糊抜き、精練、ヒートセットを
行った。次に、以下の組成のゲル化剤組成物をロータリ
ースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0047】 (1) ゲル化剤組成物; マーポローズME−400G (糊剤) 3.0% 〔松本油脂(株)製〕 塩化カルシウム (ゲル化剤) 5.0% オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100% (粘度 15000cps)
【0048】次に、上記ゲル化剤組成物を付与した布帛
上に、以下に示すゲル転移性糊剤およびインク保持剤を
含有する処理剤を、ロータリースクリーンプリント法を
用いて付与した。 (2) ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含有する処理剤; ダックアルギンNSPL (ゲル転移性糊剤) 1.0% 〔紀文フーズ(株)製〕 マーポローズME−400G (インク保持剤) 2.0% 〔松本油脂(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 0.5% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100 % (粘度 10000cps)
【0049】次いで、セッターを用いて160℃で1分
間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。図
1に,このインクジェット捺染用布帛の電子顕微鏡写真
を示す。繊維の間隙にゲル膜が充填されてインク保持剤
が形成されている様子が図より理解できる。なお、参考
までに、この実施例に使用した処理前のポリエステルジ
ョーゼット布の電子顕微鏡写真(図2)を示す。更に、
従来の如く、この実施例に使用した処理前のポリエステ
ルジョーゼット布に対しインク保持剤を塗布したもの、
すなわちロータリースクリーンプリント法によりインク
保持剤を付与処理したものの電子顕微鏡写真(図3)を
示す。次に下記のインク処方およびインクジェット印写
方式を用いて図柄の印写を行った。
【0050】 〔インク処方〕 CI Disperse Red 127 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーンKM−70(消泡剤) 0.05部 〔信越化学工業(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0051】〔インクジェット印写方式〕オンデマンド
方式シリアル走査型印写装置を使用した。印写条件は、
ノズル径100μm、駆動電圧107V、周波数10k
Hz、解像度360dpi、4×4マトリックスであっ
た。図柄は、(a)50×50mm、(b)幅0.5m
m、長さ50mmの経緯方向の細線による十字形の2パ
ターンとした。その後、被印写布を175℃で10分間
湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。ポリエステルジョーゼット布上
には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図
柄がプリントされていた。
【0052】〔実施例2〕本発明のインクジェット捺染
用布帛の製造方法(4)の例、すなわち、低密度布帛に、
ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付
与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することから
なるインクジェット捺染用布帛の製造方法の例を示す。
実施例1と同様の布帛に、以下の組成のゲル転移性糊剤
組成物、ゲル化剤組成物およびインク保持剤組成物を、
順次ロータリースクリーンプリント法を用いて付与し
た。
【0053】 (1) ゲル転移性糊剤組成物; ファインガムSA−H (ゲル転移性糊剤) 3.0% 〔第一工業製薬(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100% (粘度 8000cps)
【0054】 (2) ゲル化剤組成物; マーポローズME−400G (糊剤) 4.0% 〔松本油脂(株)製〕 塩化マグネシウム(ゲル化剤) 5.0% オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100% (粘度 11000cps)
【0055】 (3) インク保持剤組成物; マーポローズME−400G (インク保持剤) 4.0% 〔松本油脂(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 0.5% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100%
【0056】以下、実施例1と同様に、乾燥、インクジ
ェット印写、湿熱処理、洗浄および乾燥処理を行った。
その結果を表1に示す。ポリエステルジョーゼット布上
には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図
柄がプリントされていた。
【0057】次に、本発明のインクジェット捺染用布帛
の製造方法(2) の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル化
剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与する
ことにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるイ
ンクジェット捺染用布帛の製造方法の具体例を、以下の
実施例3〜5に示す。これらの例では、布帛、ゲル化
剤、ゲル転移性糊剤、インク保持剤、添加剤の種類など
を変えて行った。
【0058】〔実施例3〕ナイロン6の75d/36f
糸を経糸及び緯糸に使用し、経糸密度70本/インチ、
緯糸密度68本/インチのナイロンジョーゼットクレー
プ布を製織し、常法にて精練およびヒートセットを行っ
た。実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物をナイフコー
タ法を用いて付与した。次に、以下に示すゲル転移性糊
剤組成物をナイフコータ法を用いて付与した。
【0059】 (1) ゲル転移性糊剤組成物; ダックアルギンNSPL (ゲル転移性糊剤) 2.5% 〔紀文フーズ(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 15.0% 水 残り 計 100% (粘度 8000cps)
【0060】さらに、以下に示すインク保持剤組成物を
ナイフコータ法を用いて付与した。 (2) インク保持剤組成物; ファインガムHE (インク保持剤) 3.0% 〔第一工業製薬(株)製〕 硫安 (pH調整剤) 10.0% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ミクロポーラス形成剤※ 20.0% 水 残り 計 100% 次いで、セッターを用いて150℃で1分間乾燥した
後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェッ
ト印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0061】 〔インク処方〕 CI Acid Red 6 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーンKM−70 (消泡剤) 0.05部 〔信越化学工業(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0062】その後、被印写布を108℃で20分間湿
熱処理した後、通常の方法で洗浄し、乾燥させた。その
結果を表1に示す。ナイロンメッシュ布上には、裏抜け
や斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリント
されていた。
【0063】〔実施例4〕レーヨンの75d/45f糸
を経糸及び緯糸に使用し、経糸密度64本/インチ、緯
糸密度64本/インチのレーヨンジョーゼット布を製織
し、常法にて精練、ヒートセットを行った。実施例1と
同じ組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリ
ント法を用いて付与した。続いて、実施例3と同じ組成
のゲル転移性糊剤組成物をロータリースクリーンプリン
ト法を用いて付与した。さらに、以下の組成のインク保
持剤組成物を同じくロータリースクリーンプリント法を
用いて付与した。
【0064】 (1) インク保持剤組成物; ケルプアルギンLタイプ (インク保持剤) 1.7% 〔海成化工(株)製〕 ソーダ灰 (固着反応剤) 5.0% 尿素 (固着促進剤) 10.0% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ミクロポーラス形成剤※ 20.0% 水 残り 計 100% 次いで、セッターを用いて130℃で1分間乾燥した
後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェッ
ト印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0065】 〔インク処方〕 CI Direct Red 3 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーンKM−70 (消泡剤) 0.05部 〔信越化学工業(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0066】その後、被印写布を108℃で10分間湿
熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。そ
の結果を表1に示す。レーヨンジョーゼット布上には、
裏抜けや斑がなく、高精細で十分な濃度の鮮明な図柄が
プリントされていた。
【0067】〔実施例5〕経糸70番単糸、緯糸70番
単糸からなる、経糸密度68本/インチ、緯糸密度68
本/インチの羊毛ボイル布を製織し常法にて精練ヒート
セットを行った。実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物
をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
続いて、実施例3と同じ組成のゲル転移性糊剤組成物を
ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。さ
らに、以下の組成のインク保持剤組成物を同じくロータ
リースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0068】 (1) インク保持剤組成物; ケルプアルギンLタイプ(インク保持剤) 1.7% 〔海成化工(株)製〕 ソーダ灰 (固着反応剤) 1.0% 尿素 (固着促進剤) 10.0% MS−Iiq (抗還元剤) 3.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ミクロポーラス形成剤※ 20.0% 水 残り 計 100%
【0069】次いで、セッターを用いて130℃で1分
間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のイ
ンクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0070】 〔インク処方〕 CI Direct Red 31 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーンKM−70 (消泡剤) 0.05部 〔信越化学工業(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0071】その後、被印写布を108℃で20分間湿
熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。そ
の結果を表1に示す。羊毛ボイル布上には、裏抜けや斑
がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされ
ていた。
【0072】〔実施例6〕実施例1と同じポリエステル
ジョーゼット布に、以下の組成のゲル化剤組成物をロー
タリースクリーンプリント法を用いて付与した。 (1) ゲル化剤組成物; マーポローズME−400G (糊剤) 3.0% 〔松本油脂(株)製〕 塩化カルシウム (ゲル化剤) 5.0% オクチルアルコール (均染剤) 1.0% グリセリン (インク浸透剤) 1.0% 水 残り 計 100% (粘度 12000cps)
【0073】次に、以下の組成のゲル転移性糊剤組成物
を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与
した。
【0074】 (2) ゲル転移性糊剤組成物 キミツアルギン I−3G (ゲル転移性糊剤) 2.5% 〔君津化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% グリセリン (インク浸透剤) 1.0% 水 残り 計 100% (粘度 5000cps)
【0075】さらに、以下の組成のインク保持剤を同じ
くロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0076】 (3) インク保持剤組成物 マーポローズME−400G (インク保持剤) 2.5% リンゴ酸 (pH調整剤) 1.0% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% グリセリン (インク浸透剤) 1.0% 水 残り 計 100%
【0077】次いで、セッターを用いて160℃で1分
間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。次
に実施例1と同様のインク処方とインクジェット印写方
式を用いて図柄の印写を行った。その後、被印写布を1
75℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾
燥工程を通した。その結果を表1に示す。ポリエステル
ジョーゼット布上には、やや濃度や鮮やかさに欠けるが
裏抜けや斑がない図柄がプリントされていた。
【0078】〔実施例7〕経糸40番単糸、緯糸40番
単糸からなる経密度82本/インチ、緯密度70本
/インチの綿100%の平織物を用意し、常法にて毛焼
き、糊抜き、精練、晒し、シルケット加工をした。その
後、この織物に実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物を
ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。続
いて、実施例3と同じ組成のゲル転移性糊剤組成物をロ
ータリースクリーンプリント法を用いて付与した。さら
に、以下の組成のインク保持剤組成物を同じくロータリ
ースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0079】 (1) インク保持剤組成物; ケルプアルギンLタイプ(インク保持剤) 1.7% 〔海成化工(株)製〕 ソーダ灰 (固着反応剤) 7.0% 尿素 (固着促進剤) 7.0% MS−Iiq (抗還元剤) 3.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ミクロポーラス形成剤※ 20.0% 水 残り 計 100%
【0080】次いで、セッターを用いて130℃で1分
間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のイ
ンクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0081】 〔インク処方〕 CI Direct Red 3 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 信越シリコーンKM−70 (消泡剤) 0.05部 〔信越化学工業(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0082】その後、被印写布を108℃で20分間湿
熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。そ
の結果を表1に示す。上記平織物上には、裏抜けや斑が
なく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされて
いた。
【0083】〔実施例8〕実施例1で準備したポリエス
テルジョーゼット布に、以下の組成のゲル化剤組成物を
パディング法を用いて付与した。 (1)ゲル化剤組成物; マーポローズME−400G (糊剤) 1.0% 〔松本油脂(株)製〕 塩化カルシウム (ゲル化剤) 5.0% オクチルアルコール (均染剤) 1.0% 水 残り 計 100% (粘度 200cps)
【0084】次に、上記ゲル化剤組成物を付与した布帛
上に、以下に示すゲル転移性糊剤およびインク保持剤を
含有する処理剤をロータリースクリーンプリント法を用
いて付与した。
【0085】 (2)ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含有する処理剤; ダックアルギンNSPM (ゲル転移性糊剤) 1.0% 〔紀文フーズ(株)製〕 マーポローズME−400G (糊剤) 2.0% 〔松本油脂(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 0.5% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% グリセリン (インク浸透剤) 1.0% 水 残り 計 100% (粘度 5000cps)
【0086】次いで、セッターを用いて160℃で1分
間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。次
に実施例1のインク処方およびインクジェット印写方式
を用いて図柄の印写を行った。その後、被印写布を17
5℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥
工程を通した。その結果を表1に示す。ポリエステルジ
ョーゼット布上には、やや濃度や鮮やかさに欠けるが裏
抜けや斑がない図柄がプリントされていた。
【0087】〔実施例9〕本発明のインクジェット捺染
用布帛の製造方法(3)の例、すなわち、低密度布帛
に、ゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤およびイ
ンク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙
を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用
布帛の製造方法の例を示す。30d/36fのポリエス
テルマルチフィラメント糸を経糸および緯糸に使用し、
経糸密度80本/インチ、緯糸密度100本/インチに
製織したポリエステルジョーゼット布を常法にて糊抜
き、精練、ヒートセット法を行った。以下の組成のゲル
転移性糊剤組成物を、ロータリースクリーンプリント法
を用いて付与した。
【0088】 (1)ゲル転移性糊剤組成物; ダックアルギンNSPL (ゲル転移性糊剤) 1.0% 〔紀文フーズ(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 0.5% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学工業(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 40.0% 水 残り 計 100% (粘度 10000cps)
【0089】次に、上記のゲル転移性糊剤組成物を付与
した布帛上に、以下に示すゲル化剤およびインク保持剤
を含む処理剤を、ロータリースクリーンプリント法を用
いて付与した。
【0090】 (2)ゲル化剤組成物およびインク保持剤を含有する処理剤; マーポローズME−400G (インク保持剤) 3.0% 〔松本油脂(株)製〕 塩化カルシウム (ゲル化剤) 5.0% オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ミクロポーラス形成剤※ 30.0% 水 残り 計 100% (粘度 12000cps)
【0091】次いで、セッターを用いて160℃で1分
間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。以
下、実施例1と同様に、インクジェット印写、湿熱処
理、洗浄、および乾燥処理を行った。その結果を表1に
示す。ポリエステルジョーゼット布上には、裏抜けがな
く高精細で満足できる濃度の鮮明な図柄がプリントされ
ていた。
【0092】
【比較例】
〔比較例1〜4〕ここで比較例1は、実施例2におい
て、ゲル転移性糊剤組成物やゲル化剤組成物を使用しな
いで、インク保持剤組成物のみを付与して図柄の形成を
行った例であり、比較例2〜4は、各実施例3〜5にお
いて、布帛に対してゲル転移性糊剤組成物やゲル化剤組
成物を使用しないで、インク保持剤組成物のみを付与し
て図柄の形成を行った例である。以上の結果を表1に示
す。
【0093】
【表1】
【0094】
【発明の効果】本発明のインクジェット捺染用布帛、そ
の製造方法及びその捺染方法は、低密度織物の捺染にお
いて、インクの裏抜けがなく、支持部材や布帛の汚染を
防止し高濃度で階調表現豊かな(すなわち濃度範囲の広
い)インクジェット捺染物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のインクジェット捺染用布帛の
電子顕微鏡写真である。
【図2】図2は、実施例に使用した処理前のポリエステ
ルジョーゼット布の電子顕微鏡写真である。
【図3】図3は、処理前のポリエステルジョーゼット布
に従来の、インク保持剤を付与処理した電子顕微鏡写真
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧田 博行 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤
    およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥
    させることにより得られるインクジェット捺染用布帛。
  2. 【請求項2】 低密度布帛が、繊度150デニール以下
    の糸からなる布帛であることを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット捺染用布帛。
  3. 【請求項3】 低密度布帛が、経糸密度120本以下/
    インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物で
    あることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    捺染用布帛。
  4. 【請求項4】 ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセ
    ルロースなどの水溶性セルロース系物質、アルギン酸ソ
    ーダ,アラビヤゴム,ローカストビーンガムなどの多糖
    類、ポリビニルアルコール,ポリアルキレンオキシド,
    水溶性アクリル樹脂などの水溶性合成高分子、からなる
    群から選ばれた1種又は2種以上のゲル転移性糊剤であ
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジ
    ェット捺染用布帛。
  5. 【請求項5】 ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリ
    ウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、
    塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アル
    ミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミ
    ニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂、タンニ
    ン酸、からなる群から選ばれた1種又は2種以上のゲル
    化剤であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    インクジェット捺染用布帛。
  6. 【請求項6】 低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤
    およびインク保持剤を付与することにより繊維間隙を充
    填し、乾燥することを特徴とするインクジェット捺染用
    布帛の製造方法。
  7. 【請求項7】 低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次い
    でゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を付
    与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することを特
    徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法。
  8. 【請求項8】 低密度布帛に、ゲル化剤、ゲル転移性糊
    剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間
    隙を充填し、乾燥することを特徴とするインクジェット
    捺染用布帛の製造方法。
  9. 【請求項9】 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤を付与
    し、次いでゲル化剤とインク保持剤を含む処理剤を付与
    することにより繊維間隙を充填し、乾燥することを特徴
    とするインクジェット捺染用布帛の製造方法。
  10. 【請求項10】 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル
    化剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維
    間隙を充填し、乾燥することを特徴とするインクジェッ
    ト捺染用布帛の製造方法。
  11. 【請求項11】 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル
    化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、
    乾燥して得られるインクジェット捺染用布帛に、インク
    ジェット印写し、発色させることを特徴とするインクジ
    ェット捺染方法。
  12. 【請求項12】 低密度布帛が、繊度150デニール以
    下の糸からなる布帛であり、且つ経糸密度120本以下
    /インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物
    であることを特徴とする請求項11に記載のインクジェ
    ット捺染方法。
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