JP3262636B2 - インクジェット染色用布帛とその布帛染色法 - Google Patents

インクジェット染色用布帛とその布帛染色法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット染色に関
するものであり、詳しくはインクジェット染色用布帛及
びその布帛染色法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より布帛の工業的捺染の方法としてス
クリーン捺染、ローラ捺染、転写捺染等が行われてい
た。これらは、デザインパターンの企画、彫刻もしくは
製版、捺染糊の作成、生地の準備等の一連の工程が総合
した有機的に結合し、始めて完成する染色技術である。
このような染色技術は、4つの工程の準備を必要とする
ため多大な手数がかかる上、コストと時間の面でも極め
て負担の大きいものであった。したがって、今日のよう
に多様化が進み更にまた高度にフアッション化した時代
における多品種少量生産の要求には、迅速な対応がつか
ず適応し難くなりつつあるのが現状といえる。
【0003】この様な問題点を解決するために、色彩処
理とインクジェット印写を組合せた融合技術が注目され
ている。もつとも、インクジェツト印写は、幸いに比較
的表面の粗さが目立たない紙を対象とする印刷技術であ
り、紙を対象とする限り技術的にも問題となるところは
ない。
【0004】しかし布帛の染色に適用しようとすると、
布帛は紙と異なり素材の種類も広範囲にわたり且つ編織
された組織の表面上の粗さ状態も極めえ変化に富んだも
のであるところから、意外な問題が出てきた。すなわ
ち、紙で想定できないような技術的欠点、例えば、大き
なニジミが現出し染色ボケが生じたのである。このよう
なことから、その対策法として、例えば特開昭61−5
5277号公報に見られるような布帛に前処理を施し、
水溶性高分子、水溶性塩類、水不溶性無機物から選ばれ
た物質よりなるインク保持層を形成しニジミを防止する
方法が提案されている。
【0005】しかし、この方法によれば、織物を構成し
ている経緯糸が素材、形態的に比較的近似している場
合、例えば経糸と緯糸が共に紡績糸又は長繊維でかつ素
材の性質もほぼ近似している繊維で構成されている場合
等は、ニジミ防止についてそれなりに効果があり問題は
生じない。ところが、布帛の段階でインク保持剤を付与
することから、布帛を構成している糸の素材、形態が異
なる場合、保持剤の付着に偏りを生じ、例えば経糸がポ
リエステル繊維を緯糸が木綿を素材とする場合、また、
経糸がフィラメントの未加工糸で緯糸が紡績糸である場
合等は、経糸または緯糸方向に強いニジミ現象が発生し
鮮明な画像が得られなくなる。
【0006】このように織布においては、その使用目的
から経糸、緯糸が設定されるため、上記の如き経糸、緯
糸の使用により、経方向と緯方向とでは各々染色性に偏
りが生じ、いわゆる方向性のあるニジミができるのであ
る。従って、従来から経糸と緯糸を使った布帛である限
り、どうしても方向性のあるニジミは避けられなく、そ
の結果、鮮明な染色画像を表現できないことが障害とな
っていた。近年、以前にも増してフアッション性が重視
され、布帛の素材及び織り方が多様化していることもあ
り、これらのニジミの問題を解決することが特に急務と
なっている。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記諸問題
点の解決を意図したものである。即ち、本発明の目的は
インクジェット染色方式を採用した布帛の染色に於い
て、方向性のあるニジミを防ぎ鮮明な画像を得るための
インクジェット染色用布帛及びその布帛染色方法を提供
するものである。
【0008】
【問題を解決するための手段】しかして、本発明者等は
このような技術的課題に対して鋭意研究をすすめた結
果、経糸と緯糸では素材形態が相違しインク保持層の形
成状態に両者で差が生じていること、そのためニジミ防
止効果に経糸方向と緯糸方向でも差が生じ、その結果方
向性のあるニジミが発生することをつきとめ、この知見
に基づいて本発明を完成させるに到ったものである。
【0009】即ち、本発明は、前もって糸の段階でイン
ク保持層を形成せしめた経糸及び緯糸により織布したイ
ンクジェット染色用布帛にある。そして更に、前もって
糸にインク保持層を形成する工程と、該保持層を形成し
た糸を織布する工程と、該織布された布帛をインクジェ
ット印写する工程と、該インクジェット印写した布帛を
熱固定する工程と、該熱固定した布帛をソーピングと同
時に精練を行う工程とを有する布帛染色法にある。
【0010】本発明における糸の段階で高分子化合物か
らなるインク保持層を形成せしめる方法として、経糸と
緯糸とに対し、別々に各々糸に適合したインク保持層を
形成させるのがキーポイントであるが、それぞれ経糸及
び緯糸に対して次のような方法がある。
【0011】経糸に対する高分子化合物からなるインク
保持層の付与方法については、製織準備段階の糊付工程
すなわちサイジング工程時に、糊剤液にインク保持剤を
相溶させて同時に処理することによりインク保持層を付
与することができる。このように同時処理とする糊付工
程は、通常行われている糊付工程の中でそのまま行われ
ることが可能で、いわゆる、スラッシャー方式、部分整
経糊付方式、ワーピングサイザー方式等が採用される。
ただ、如何なる方式を採用するかは、インク保持層を形
成するインク保持剤と糊剤との相溶性及び製織性への影
響を考慮してその中から最適なものを選定する必要があ
る。
【0012】ところで、経糸に付与される糊剤自体、す
なわち糊付工程で付与される通常使う糊剤自体が、ニジ
ミ防止の機能を有するため、インク保持層としての効果
をも十分有することは、極めて注目すべきことである。
即ち、本願発明の場合、殆ど多くは糊付工程でわざわざ
インク保持層を相溶させなくても、糊剤自体がインク保
持層としての機能を有していることからインク保持層と
して兼用できるメリットがあるからである。したがっ
て、経糸はわざわざインク保持剤を付着する工程を設け
なくても、従来のサイジング工程を通すことで十分間に
合うことが多い。
【0013】一方、緯糸に対するインク保持層の付与方
法としては、緯管巻工程前にインク保持剤溶液を、例え
ば絞りローラ方式により緯糸に付着せしめ、然る後に乾
燥することにより該緯糸にインク保持層を形成せしめる
ことができる。尚、必要に応じ絞りローラを2段方式と
して極力緯糸の内層部にまでインク保持剤をしみ込ませ
ることが可能である。
【0014】以上述べたように、経糸と緯糸とのそれぞ
れの素材、形態の違いを考慮して、別々にインク保持層
の形成状態をニジミ防止力に応じた最適なものにするこ
とができるため、経、緯の方向性のあるニジミ現象を回
避できるのである。
【0015】ここでインクジェット染色を実際現場で行
っている本発明者らは、興味ある知見を得ているので敢
えて述べておく。インクジェット染色は、一般には、ノ
ズルからインクを噴射させて反物となった布帛に垂直に
飛ばし、布帛の表面の模様等を染色させるものである
が、インクジェット染色時、反物である布帛は長さ方向
即ち経糸方向に垂直に下から上に或いは上から下に移動
する。今ノズルよりインクを噴射させると、布帛面は常
に垂直なので、布帛面に噴射されたインクは自重により
布帛面を伝って下がろうとし、いわゆる、タレ現象が起
きる。この場合、反物布帛の左右方向である緯糸方向に
は、当然タレ現象は生じにくい。従って、緯糸は経糸に
較べて比較的インク保持層の付与を少なくしても十分対
応ができることがわかつた。ここでも、糸単位の段階で
保持層を付与せしめる場合の別のメリットが理解でき
る。
【0016】本発明で糸を織布する方法としては、通常
行われている織布手段を採用すれば良く、本発明におけ
る布帛をインクジェット染色する方法としては、現在行
われている例えば、加圧振動型、静電加速型、圧力パル
ス型等のインクジェット染色方法のどの方法を採用して
も良い。本発明におけるインクジェット染色された布帛
を熱固定する方法としては、従来と同じ方法であるスチ
ームによる湿熱処理が採用される。本発明における熱固
定した布帛をソーピングと同時に精練を行う方法として
は、ソーピング処理時に同時に精練剤である界面活性剤
を加えることにより、それが可能である。製織準備工程
中に付与された糊剤、油剤等もこの工程で除去される。
【0017】本願発明をより明確に理解するため、従来
の染色方法と本発明の染色方法とを工程別に比較したも
のを図1に示し、以下その説明を行う。 (従来の染色発明)
【0018】先ず経糸を整経して糊付けを行っておく。
該経糸と既に緯管巻きに巻かれた緯糸とを使って織機で
布帛に製織する。製織した布帛に対して次に来るインク
ジェット印写に備え、多くの場合布帛の経糸に処理され
ていた糊を抜き、布帛全体の不純物等を除去するため精
練を行う。糊抜き精練された布帛に対し、インク保持剤
を付与させる。布帛の状態でインク保持剤を付与された
布帛は、インクジェット印写により模様、柄等が表現さ
れる。インクジェット印写された布帛は加熱蒸気により
処理されるが、この時布帛表面に吐出された染料インク
はインク保持剤を介入して繊維に入り込み発色し、模様
等が熱固定される。熱固定されて模様、柄が安定した布
帛は、ソーピング(洗浄)される。 (本発明の染色方法)
【0019】先ず経糸を整経し、インク保持剤を混ぜた
糊剤を使って糊付けを行う。この場合、先述したように
糊剤をインク保持剤として兼用出来ることも多い。一
方、緯糸は緯管巻き工程前の段階で絞りローラ方式等に
よりインク保持剤が付与される。糊付けされた経糸とイ
ンク保持剤が付与された緯糸とを使って織機で布帛に製
織する。次に、製織された布帛は従来のように糊抜きや
精練を経ることなく、直接インクジェット印写により模
様、柄等が表現される。インクジェット染色された布帛
は加熱蒸気により処理されるが、この時布帛表面に吐出
された染料インクはインク保持剤を介して織維に入り込
み発色し、模様等が熱固定される。熱固定された模様、
柄が安定した布帛は、ソーピング(洗浄)と同時に精練
される。以上が従来と本願発明との比較である。
【0020】また本発明におけるインク保持層とは、イ
ンク保持剤の層のことをいい、インクジェット染色を施
す場合、インク保持層を糸や布帛に付与することにより
染料インクの一部を保持し徐々に繊維に染着させるか、
又は染料インクを取り敢えず一旦インク保持層に吸収さ
せておき、インクジェット印写後の熱固着時に初めて染
料インクを繊維部に転移させることができるような保持
層のことをいう。ちなみに、保持層を設けない場合は熱
固定前の段階で染料インクが繊維領域に拡散してしまい
ニジミ現象の原因になるのである。従って、適切なイン
ク保持層を付与させた場合、布帛へのニジミを防止する
ことができる。
【0021】インク保持層を形成する保持剤としては、
インクを吸収し一時的に保持できる物質、例えば非染着
性高分子等が使用される。ここで非染着性高分子といっ
ても全く染着しないというのではなく、保持層の条件で
あるインクを吸収し一時的に保持できるものであれば、
その機能は十分満たされる。
【0022】かかる物質としては、デンプン、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアガ
ム、グアガム、ローカストビンガム、シラツガム、アル
ギン酸ナトリウム等の天然物質、ポリビニールアルコー
ル系化合物、ポリエチレンオキサイド系化合物、アクリ
ル酸系水溶性高分子化合物等が挙げられる。
【0023】インク保持剤を選ぶ目安としてインク保持
剤としての性能以外に、次の点を考慮すべきである。 1、経糸に使用される糊剤との相溶性が良いこと。 2、インク保持剤と糊剤と相溶させて使用した場合、後
の工程である製織性を阻害しないこと。 3、後の洗浄工程で容易に除去できること。
【0024】ここで、インク保持剤の布帛すなわち経糸
及び緯糸い対する付与量は、糸の素材、形状、太さ、及
び単糸数等を考慮して決定する必要があるが、具体的に
は、通常経糸で0.5〜20%owf好ましくは3〜1
5%owf、緯糸で0.1〜15%owf好ましくは1
〜15%owfである。尚、経糸糊がインク保持剤とし
て利用できる場合は、該糊剤を含めた付与量となる。
【0025】
【実施例】実施例1 経糸ポリエステルフイラメント糸75d/24fを、ワ
ーピングサイザー方式により、下記処方のサイジング溶
液を使ってサイジングを行った。
【0026】 PVA−PO5(ポリビニールアルコール系)信越化学(株)製 5% プラスサイズ350(ポリアクリル酸エステル共重合物) 互応化学(株)製 3% アルギン酸ソーダ 0.5% サイテックスシリコン53(非イオン系シリコンオイル) 互応化学(株)製 0.2%
【0027】緯糸ポリエステルステープル糸60/2番
手を、接触ローラ方式により、インク保持剤(アルギン
酸ソーダ5%溶液)を使って保持層を付与する。上記の
経糸と緯糸とを使って平織布帛(経糸密度130本/i
n、緯糸密度80本/in、布帛重量110g/m
を織り上げた。
【0028】そのあとインクジェット印写(オンデマン
ト方式、ノズル径;30μ、印加電圧;107V、解像
度;300ドット/in・8×8マトリックス)を64
打点と128打点で行ない5×5cmに四角柄をデザイ
ンした。インクジェット印写後、これらの布帛に熱固定
(175度×8分の湿熱処理)を行い精練と同時にソー
ピング処理(還元洗浄)を行って試料布とした。 実施例2 経糸ポリエステルフイラメント糸75d/24fを、ワ
ーピングサイザー方式により、下記処方のサイジング溶
液を使ってサイジングを行った。
【0029】 PVA−PO5(ポリビニールアルコール系)信越化学(株)製 5% プラスサイズ350(ポリアクリル酸エステル共重合物) 互応化学(株)製 3% アルギン酸ソーダ 0.5% サイテックスシリコン53(非イオン系シリコンオイル) 互応化学(株)製 0.2%
【0030】緯糸ポリエステル/レーヨン混紡糸60/
2番手を、接触ローラ方式により、インク保持剤(アル
ギン酸ソーダ5%、重曹3%の溶液)を使って保持層を
付与する。上記経糸と緯糸を使って以後は実施例1と同
じようにして試料布とした。 比較例1
【0031】経糸ポリエステルフイラメント糸75d/
24fを、ワーピングサイザー方式により、下記処方の
サイジング溶液を使ってサイジングを行った。
【0032】 PVA−PO5(ポリビニールアルコール系)信越化学(株)製 5% プラスサイズ350(ポリアクリル酸エステル共重合物) 互応化学(株)製 3% アルギン酸ソーダ 0.5% サイテックスシリコン53(非イオン系シリコンオイル) 互応化学(株)製 0.2%
【0033】緯糸ポリエステルステープル糸60/2番
手を、無サイジングとする。上記の経糸と緯糸とを使っ
て平織布帛(緯糸密度130本/in、緯糸密度80本
/in、布帛重量110g/m)を織り上げた。次
に、織り上げた布帛に対し糊抜、精練を行い乾燥させ
る。上記布帛に対し浸漬(DIP方式)によりインク保
持剤(アルギン酸ソーダ50g/L、酢酸2cc/Lの
溶液)を使って保持層を形成する。
【0034】そのあと布帛に対しインクジェット印写
(オンデマント方式、ノズル径;30μ、印加電圧;1
07V、解像度;300ドット/in・8×8マトリッ
クス)を64打点と128打点で行ない5×5cmに四
角柄をデザインした。インクジェット印写後、これらの
布帛に熱固定(175度×8分の湿熱処理)を行い精練
と同時にソーピング処理(還元洗浄)を行って試料布と
した。 比較例2
【0035】経糸ポリエステルフイラメント糸75d/
24fを、ワーピングサイザー方式により、下記処方の
サイジング溶液を使ってサイジングを行った。
【0036】 PVA−PO5(ポリビニールアルコール系)信越化学(株)製 5% プラスサイズ350(ポリアクリル酸エステル共重合物) 互応化学(株)製 3% アルギン酸ソーダ 0.5% サイテックスシリコン53(非イオン系シリコンオイル) 互応化学(株)製 0.2%
【0037】緯糸ポリエステル/レーヨン混紡糸60/
2番手を、無サイジングとする。上記の経糸と緯糸とを
使って以後は、インク保持剤をアルギン酸ソー ダ50
g/L、重曹30g/Lとした以外は、比較例1と同じ
ようにして試料布とした。以上の実施例1、2と比較例
1、2の各々試料布について、全体の色調の均一性と、
経糸方向並びに経糸方向の印写された部分と印写されな
い部分の柄際の状態を、目視によつて視察した。その結
果を表1及び表2に示す。
【0038】尚、ニジミ程度は次の級表示で示した。 5級 ニジミなし 4級 ニジミ1mm以下 3級 ニジミ1mm 2級 ニジミ2mm 1級 ニジミ3mm以上
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】以上述べてきたが、本発明は、その本質か
ら逸脱しない範囲で他のいろいろな変形例が可能なこと
はいうまでもない。例えば、糸や布帛の段階で適宜、通
常行っている漂白処理、蛍光増白処理等の工程を増加し
て良いことは当然である。
【0042】
【発明の効果】1、通常行う経糸の糊付けの段階で一緒
に保持層を付与でき、インク保持層を付与するための工
程をわざわざ設ける必要がない。 2、経糸の糊付けだけで、インク保持剤としての機能を
兼備させることができる。 3、精練工程を独立して行う必要がなく、ソーピングと
同時にその処理が可能である。 4、糸の段階でインク保持層を付与させるので、織布さ
れ布帛になっても糸間隔にまで十分いきわった状態とな
り細かい染色ニジミを防止できる。 5、比較的ニジミ現象の生じにくい緯糸のインク保持層
を少なくすることが可能で、その結果インク保持剤の使
用量の倹約ができる。 6、経糸と緯糸とに別々にそれぞれ最適なインク保持剤
の付与が行えるため、経緯方向のいわゆる、方向性のあ
るニジミが全く現出しなく、鮮明な画像が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
【図1】は、従来例と本願発明とのインクジェット染色
工程の比較図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広崎 幸雄 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セー レン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−93374(JP,A) 特開 平4−59282(JP,A) 特開 平3−113073(JP,A) 特開 平2−53976(JP,A) 特開 昭63−168382(JP,A) 特開 昭61−55277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06P 5/00 B41J 2/01 B41M 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前もって糸の段階でインク保持層を形成せ
    しめた経糸及び緯糸により織布したインクジェット染色
    用布帛。
  2. 【請求項2】前もって糸にインク保持層を形成する工程
    と、該保持層を形成した糸を織布する工程と、該織布さ
    れた布帛をインクジェット印写する工程と、該インクジ
    ェット印写した布帛を熱固定する工程と、該熱固定した
    布帛をソーピングと同時に精練を行う工程とを有する布
    帛染色法。
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