JP4226111B2 - インクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布帛、特に低密度織編物などの目の粗い布帛(以下「低密度布帛」という。)に対してインクの裏抜けがなく、鮮明なプリント画像を得ることができるインクジェット捺染用布帛、その製造方法およびそれを用いたインクジェット捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、インクジェット捺染において、滲みのない鮮明な画像を得るために、布帛上にインク受容層を設けるいわゆる前処理方法や、インク自体の改良が行われいる。
例えば、布帛に水溶性高分子、水溶性塩類、水不溶性無機微粒子から選ばれた非染着性の物質よりなるインク保持層を形成し、該インク保持層に吐出インクを吸収せしめ一時的に保持させることにより、インクによる滲みを防止する布帛及びその染色方法(特公昭63−31594号公報)、ゲル化糊剤を配合したインクをゲル化剤で前処理した繊維構造物に噴射するインクジェット染色方法(特公昭63−52151号公報)、第1組成物がゲル形成種を含み、第2の組成物がゲル化開始種を含んでおり、少なくとも一方に着色剤を含んでおり、それぞれの組成物で隣り合った着色領域間の色の滲みの抑制を行うプリント方法(特開平8−209049号公報)等が開発されている。
【0003】
しかし、これら従来技術は、いずれも繊度が150デニール(d)以上の糸からなる織編物、又は経糸密度が約120本以上/インチ、又は緯糸密度が約150本以上/インチの範囲にあるような、織り目や編み目の細かい織編物(高密度織編物)などの布帛に対しては有効であるものの、繊度が約150デニール以下の糸からなる織編物、又は経糸密度が約120本以下/インチ、又は緯糸密度が約150本以下/インチからなる比較的織り目や編み目の粗い織編物などの低密度布帛に対してはあまり効果がない。
すなわち、インクの滲みがなく鮮明な画像を得るという目的以前に、インクが繊維間隙を裏抜けしてしまう問題があった。
【0004】
具体的にいうと、繊維間隙の大きい低密度布帛にインクジェット染色方法を適用した場合には、布帛面に噴射されたインクはそのほんの一部が繊維上に留まるのみで、大部分のインクは、その間隙を通り抜け(裏抜け)してしまう。
そのためインクの利用率が非常に低くなり、さらに重要な問題は、裏抜けしたインクが支持体であるドラムの表面に達してドラム表面を汚染するために、ドラム表面のインクが新たに移送されてくる布帛を汚染(色写り)するという厄介な問題が生じることである。
この裏抜けをどのうようにして解決するかということが重要な課題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に織り目や編み目の粗い織編物などの低密度布帛に対して、インクジェット方式を適用した場合にも、インクの裏抜けがなく、色写りがない鮮明なプリント画像を得ることができるインクジェット捺染用布帛、その製造方法およびそれを用いたインクジェット捺染方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。
【0007】
即ち、本発明は、(1)、低密度布帛にゲル転移性糊剤(ゾルからゲルに転移可能な糊剤)、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥させることにより得られるインクジェット捺染用布帛であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛に存する。
【0008】
そして、(2)、低密度布帛が、繊度150デニール以下の糸からなる布帛である上記(1)のインクジェット捺染用布帛に存する。
【0012】
そしてまた、()、低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0013】
そしてまた、()、低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0014】
そしてまた、()、低密度布帛に、ゲル化剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0015】
そしてまた、()、低密度布帛に、ゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0016】
そしてまた、()、低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染用布帛の製造方法に存する。
【0017】
そしてまた、()、低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥して得られるインクジェット捺染用布帛に、インクジェット印写し、発色させるインクジェット捺染方法であって、低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであるインクジェット捺染方法に存する。
【0018】
そしてまた、()、低密度布帛が、繊度150デニール以下の糸からなる布帛であり、且つ経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物である上記()のインクジェット捺染方法に存する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛及びその製造方法を提供する。
【0020】
上記インクジェット捺染用布帛は、次の(1) 〜(4) の方法により製造される。
製造方法(1);低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0021】
製造方法(2);低密度布帛に、ゲル化剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与して繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0022】
製造方法(3);低密度布帛に、ゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0023】
製造方法(4);低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法。
【0024】
さらに、本発明は、上記インクジェット捺染用布帛にインクジェット印写し、発色させることからなるインクジェット捺染方法を提供する。
【0025】
先ず、本発明の低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥させることからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法について具体的に説明する。
本発明の上記製造方法において、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤の各処理剤の低密度布帛に対する付与の順序、組み合わせは下記の如く種々に変えることができ、また各処理剤中には各種添加剤を含有させて用いることができる。
【0026】
低密度布帛に対する各処理剤の付与の順序としては、
1)低密度布帛に、先ずゲル化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤やインク保持剤を付与する〔上記製造方法(1),(2)の場合〕、
2)低密度布帛に、先ずゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤やインク保持剤を付与する〔上記製造方法(3),(4)の場合〕、
の2つのタイプに大別される。
【0027】
製造方法(1),(2)の場合は、低密度布帛に、先ず、ゲル化剤、または該ゲル化剤によりゲル化しない糊剤を含有させたゲル化剤組成物を付与し、次いで、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を付与するか、またはゲル転移性糊剤とインク保持剤を順次付与することにより行われる。
製造方法(3),(4)の場合は、先ずゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤からなる処理剤を付与するか、またはゲル化剤およびインク保持剤を順次付与することにより行われる。
これらの製造方法のうち、製造方法(1)が特に好ましい方法である。
【0028】
その理由は、製造方法(3)の場合は、ゲル化剤とインク保持剤を含む処理剤を用いるが、インク保持剤としてゲル化剤に反応せずしかもインク保持能力を持つ物質(糊剤)は限られているからであり、製造方法(2)および(4)の場合は、ゲル化剤を付与する工程にさらにインク保持剤を付与する工程が必要となり、付与工程が増えるのに対し、製造方法(1)の場合は、これら不利な点がないばかりか、ゲル転移性およびインク保持性を併せ有する同一の糊剤を用いることができるという利点を有するからである。
【0029】
本発明のゲル転移性糊剤としては、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性セルロース系物質、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガムなどの多糖類、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド、水溶性アクリル樹脂などの水溶性高分子等が用いられる。
そして、これらの中から選ばれた1種又は2種以上のものが使用される。
本発明のゲル転移性糊剤は、主に水溶性高分子と水とからなるものとして用いられるが、必要に応じてゲル化を妨げない範囲で、オクチルアルコールなどの均染剤、ミクロポーラス形成剤、尿素などの柔軟剤、およびグリセリンなどのインク浸透剤等を配合した組成物として用いることが望ましい。
【0030】
本発明のゲル化剤としては、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂、タンニン酸等が用いられる。
そして、これらの中から選ばれた1種又は2種以上のものが使用される。
【0031】
本発明の上記ゲル化剤は、該ゲル化剤によってゲル化しない糊剤(以下、特にことわらない限り「糊剤」という。
この糊剤は、ここでは、ゲル化剤組成物に粘性を与えるために用いられる。)および溶媒(水)とからなる組成物として用いられるが、必要に応じてオクチルアルコールなどの均染剤、ミクロポーラス形成剤、尿素などの柔軟剤、グリセリンなどのインク浸透剤、等、の諸添加剤を配合することが望ましい。
【0032】
ゲル化剤組成物に配合される糊剤としては、後述のゲル転移性糊剤とゲル化剤の組み合わせにならないような糊剤が選ばれるが、一般的には、ゲル化剤の多価金属イオンなどと配位結合を形成するような−COOM(Mはアルカリ金属)基やOH基を分子中に多量に含有する糊剤以外のものを適宜選択し使用する。
ゲル化剤と糊剤の組み合わせの例としては、ゲル化剤としての、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化第一錫、塩化第二錫、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄などに対して、糊剤のメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールなどの組み合わせが挙げられる。
【0033】
上記ミクロポーラス形成剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、工業ガソリリン4、5号などの炭化水素、クロロベンゼン、ジククロロベンゼンなとのハロゲン化炭化水素、酢酸ブチル、アクリル酸ブチルなどのエステル類等が用いられる。
そして、これらの中から選ばれた1種又は2種以上のものが使用される。
特に、ミクロポーラス形成剤を配合した場合には、形成された孔を通して繊維に近い部分にインクを保持して染着率(濃度)を高めることとなる。
そしてゲル層中に形成された孔が、多量のインクがジェットノズルから噴出された際、インクをその孔中に溜めて、インクがゲル層を透過できずに左右に流れて目的とする部分以外の繊維領域を汚染する(滲む)のを防ぐことになるから、ミクロポーラス形成剤を配合することは望ましいことである。
【0034】
本発明のゲル転移性糊剤とゲル化剤の組み合わせの好ましい例としては、次のような組み合わせが挙げられる。
アルギン酸ソーダ:塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、水酸化カルシウム、酢酸アルミニウム、硫酸アルミ、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、塩化第二銅、硝酸銀、硫酸アンモニウムアルミニウム
カルボキシメチルセルロース:塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩化第二銅、塩化第一錫、塩化第二鉄、硫酸アルミ、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硝酸銀
ポリビニルアルコール:硼酸、硼砂、硫酸アルミ、タンニン酸
ローカストビーンガム:硼砂、タンニン酸
【0035】
その中でも、低温での脱糊性が高いアルギン酸ソーダと、環境に対して問題のない塩化カルシウムとの組み合わせが特に好ましい。
さらに、アルギン酸ソーダの種類としてはguluronic acid型とmannuronic acid型とがあるが、カルシウムイオンとキレートを形成しやすく膜強度の高いguluronic acid型が特に好ましい。
【0036】
ゲル転移性糊剤の濃度は、使用する水溶性高分子や所望する粘度によって異なるが、例えば、アルギン酸ソーダの場合0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
また、ゲル化剤の濃度は、併用する糊剤の種類にもよるが0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0037】
本発明のインク保持剤は、非染着性高分子化合物とそれを溶解する溶媒とからなる。
非染着性高分子化合物としては、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の水溶性合成高分子、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、その他の澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ、粘土物質のモンモリロナイト等がある。
そして、これらの中から選ばれた1種又は2種以上がものが使用される。
なお、用いられる布帛あるいは用いられる色素によって、最適のものが選択される。
【0038】
これらの非染着性高分子化合物のうち、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどは、上述のゲル転移性糊剤とゲル化剤の好ましい組み合わせの例として挙げられているように、ゲル化剤の種類によってはゲル転移性の糊剤としても機能する物質であるから、インク保持剤およびゲル化剤を含有する処理剤を調製する場合には、そのようなゲル化が起こるような組み合わせを避けなければならない(このことは、ゲル化剤に配合する糊剤の場合と同様である)。
【0039】
上記溶媒としては、主として水が用いられ、また場合により有機溶媒が使用される。
インク保持剤には、抗還元剤、固着助剤、固着反応剤、固着促進剤等が必要に応じて適宜添加される。
抗還元剤としては、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダなどが用いられる。
固着助剤としては、ぼう硝、食塩、塩化カルシウムとうの中性塩等が用いられる。
固着反応剤としては、酢酸、硫酸アンモニウム等の酸性物、又は炭酸ソーダ、水酸化ナトリウム等のアルカリ物等が用いられる。
固着促進剤としては、尿素、チオ尿素、ポリエチレングリコール等のヒドロトロープ剤、クロルベンゼン、安息香酸等のキャリア剤などが用いられる。
そして、これら各添加剤は、例示する中から選ばれた1種又は2種以上がものが使用される。
【0040】
本発明の布帛としては、織編物(織物、編物)、不織布、組紐物、等を問わずあらゆる布帛組織を用いることができるが、特に織編物が好ましい。
布帛を構成する素材としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維が採用される。
そしてそれらの内の一つ以上を混紡、交織の形で使用する物も含まれる。
ここで布帛は、低密度布帛、すなわち低繊度又は低密度(経糸、緯糸)のものほど、従来の方法に較べてインクジェット染色における効果が大きく見られる。
【0041】
繊度に関しては、繊度150デニール以下の糸からなる布帛では、従来に比べ著しく効果が大きく、衣料用としては、通常、繊度30デニール以下は実用的でないことから、30〜150デニールのものが採用される。
また、密度に関しては、経糸120本/インチ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
【0042】
しかし、衣料用としては、通常、経糸30本/インチ以下は実用的でないことから、経糸30〜120本/インチ以下のものが採用される。
更にまた、緯糸150本/インチ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
しかし、衣料用としては、通常、緯糸50本/インチ以下は実用的でないことから、緯糸50〜150本/インチ以下のものが採用される。
【0043】
本発明の上記製造方法において、低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤などの処理剤を付与する手段としては、スクリーンプリント法、ナイフコータ法、パディング法など通常の処理手段を採ることができるが、特にスクリーンプリント法が繊維空隙に処理剤を保持し易いので好ましい。
低密度布帛に処理剤を付与し終わった後、布帛はそれを構成する繊維素材や処理剤の種類に応じて乾燥条件を設定し乾燥する。
【0044】
本発明のインクジェット印写とは、染料等を含んだインクを、インクジェット印写装置を使って予め記憶された情報に基づいて、ノズルより布帛面に対して吐出して印写することをいい、代表的な方法としては圧力パルス型、加圧振動型、静電加速型等があり、そのいずれの方式も採用できる。
印写時、インクとして使用される色素としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料、蛍光染料等があるが、被染体となる布帛の素材により適宜選定する必要がある。
【0045】
インクジェット印写に使用されるインク調整は、印写された画像の品位に大きく影響することから、染料の選定、粒度、粘度、表面張力、pH等の最適な調整が行われ、必要に応じて分散剤、消泡剤等が適宜添加される。
得られた印写物は通常、スチーミング等により色素を発色固着する湿熱処理が行なわれる。
また、染料が布帛に固着した後、未固着の染料、薬品、助剤、糊料を完全に洗い落とす洗浄処理が行われる。
洗浄工程を通すことにより色相、鮮明度、堅牢性、生地の風合い等をより完全なものとすることができる。
【0046】
【実施例】
〔実施例1〕
本発明のインクジェット捺染用布帛の製造方法(1)の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含有する処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法の例を示す。
経糸が50d/24fのポリエステルマルチフィラメント糸、緯糸が50d/24fのポリエステルマルチフィラメント糸からなり、経糸密度80本/インチ、緯糸密度100本/インチのポリエステルジョーゼット布を常法にて糊抜き、精練、ヒートセットを行った。
次に、以下の組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0047】
Figure 0004226111
【0048】
次に、上記ゲル化剤組成物を付与した布帛上に、以下に示すゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含有する処理剤を、ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
Figure 0004226111
【0049】
次いで、セッターを用いて160℃で1分間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。
図1に,このインクジェット捺染用布帛の電子顕微鏡写真を示す。
繊維の間隙にゲル膜が充填されてインク保持剤が形成されている様子が図より理解できる。
なお、参考までに、この実施例に使用した処理前のポリエステルジョーゼット布の電子顕微鏡写真(図2)を示す。
更に、従来の如く、この実施例に使用した処理前のポリエステルジョーゼット布に対しインク保持剤を塗布したもの、すなわちロータリースクリーンプリント法によりインク保持剤を付与処理したものの電子顕微鏡写真(図3)を示す。
次に下記のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0050】
Figure 0004226111
【0051】
〔インクジェット印写方式〕
オンデマンド方式シリアル走査型印写装置を使用した。
印写条件は、ノズル径100μm、駆動電圧107V、周波数10kHz、解像度360dpi、4×4マトリックスであった。
図柄は、(a)50×50mm、(b)幅0.5mm、長さ50mmの経緯方向の細線による十字形の2パターンとした。
その後、被印写布を175℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
ポリエステルジョーゼット布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0052】
〔実施例2〕
本発明のインクジェット捺染用布帛の製造方法(4)の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法の例を示す。
実施例1と同様の布帛に、以下の組成のゲル転移性糊剤組成物、ゲル化剤組成物およびインク保持剤組成物を、順次ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0053】
Figure 0004226111
【0054】
Figure 0004226111
【0055】
Figure 0004226111
【0056】
以下、実施例1と同様に、乾燥、インクジェット印写、湿熱処理、洗浄および乾燥処理を行った。
その結果を表1に示す。
ポリエステルジョーゼット布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0057】
次に、本発明のインクジェット捺染用布帛の製造方法(2) の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル化剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法の具体例を、以下の実施例3〜5に示す。
これらの例では、布帛、ゲル化剤、ゲル転移性糊剤、インク保持剤、添加剤の種類などを変えて行った。
【0058】
〔実施例3〕
ナイロン6の75d/36f糸を経糸及び緯糸に使用し、経糸密度70本/インチ、緯糸密度68本/インチのナイロンジョーゼットクレープ布を製織し、常法にて精練およびヒートセットを行った。
実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物をナイフコータ法を用いて付与した。
次に、以下に示すゲル転移性糊剤組成物をナイフコータ法を用いて付与した。
【0059】
Figure 0004226111
【0060】
さらに、以下に示すインク保持剤組成物をナイフコータ法を用いて付与した。
Figure 0004226111
次いで、セッターを用いて150℃で1分間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0061】
Figure 0004226111
【0062】
その後、被印写布を108℃で20分間湿熱処理した後、通常の方法で洗浄し、乾燥させた。
その結果を表1に示す。
ナイロンメッシュ布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0063】
〔実施例4〕
レーヨンの75d/45f糸を経糸及び緯糸に使用し、経糸密度64本/インチ、緯糸密度64本/インチのレーヨンジョーゼット布を製織し、常法にて精練、ヒートセットを行った。
実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
続いて、実施例3と同じ組成のゲル転移性糊剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
さらに、以下の組成のインク保持剤組成物を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0064】
Figure 0004226111
次いで、セッターを用いて130℃で1分間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0065】
Figure 0004226111
【0066】
その後、被印写布を108℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
レーヨンジョーゼット布上には、裏抜けや斑がなく、高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0067】
〔実施例5〕
経糸70番単糸、緯糸70番単糸からなる、経糸密度68本/インチ、緯糸密度68本/インチの羊毛ボイル布を製織し常法にて精練ヒートセットを行った。
実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
続いて、実施例3と同じ組成のゲル転移性糊剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
さらに、以下の組成のインク保持剤組成物を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0068】
Figure 0004226111
【0069】
次いで、セッターを用いて130℃で1分間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0070】
Figure 0004226111
【0071】
その後、被印写布を108℃で20分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
羊毛ボイル布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0072】
〔実施例6〕
実施例1と同じポリエステルジョーゼット布に、以下の組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
Figure 0004226111
【0073】
次に、以下の組成のゲル転移性糊剤組成物を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0074】
Figure 0004226111
【0075】
さらに、以下の組成のインク保持剤を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0076】
Figure 0004226111
【0077】
次いで、セッターを用いて160℃で1分間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。
次に実施例1と同様のインク処方とインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
その後、被印写布を175℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
ポリエステルジョーゼット布上には、やや濃度や鮮やかさに欠けるが裏抜けや斑がない図柄がプリントされていた。
【0078】
〔実施例7〕
経糸40番単糸、緯糸40番単糸からなる経密度82本/インチ、緯密度70本/インチの綿100%の平織物を用意し、常法にて毛焼き、糊抜き、精練、晒し、シルケット加工をした。
その後、この織物に実施例1と同じ組成のゲル化剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
続いて、実施例3と同じ組成のゲル転移性糊剤組成物をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
さらに、以下の組成のインク保持剤組成物を同じくロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0079】
Figure 0004226111
【0080】
次いで、セッターを用いて130℃で1分間乾燥した後、以下のインク処方で実施例1と同様のインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【0081】
Figure 0004226111
【0082】
その後、被印写布を108℃で20分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
上記平織物上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0083】
〔実施例8〕
実施例1で準備したポリエステルジョーゼット布に、以下の組成のゲル化剤組成物をパディング法を用いて付与した。
Figure 0004226111
【0084】
次に、上記ゲル化剤組成物を付与した布帛上に、以下に示すゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含有する処理剤をロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0085】
Figure 0004226111
【0086】
次いで、セッターを用いて160℃で1分間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。
次に実施例1のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
その後、被印写布を175℃で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果を表1に示す。
ポリエステルジョーゼット布上には、やや濃度や鮮やかさに欠けるが裏抜けや斑がない図柄がプリントされていた。
【0087】
〔実施例9〕
本発明のインクジェット捺染用布帛の製造方法(3)の例、すなわち、低密度布帛に、ゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤およびインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥することからなるインクジェット捺染用布帛の製造方法の例を示す。
30d/36fのポリエステルマルチフィラメント糸を経糸および緯糸に使用し、経糸密度80本/インチ、緯糸密度100本/インチに製織したポリエステルジョーゼット布を常法にて糊抜き、精練、ヒートセット法を行った。
以下の組成のゲル転移性糊剤組成物を、ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0088】
Figure 0004226111
【0089】
次に、上記のゲル転移性糊剤組成物を付与した布帛上に、以下に示すゲル化剤およびインク保持剤を含む処理剤を、ロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。
【0090】
Figure 0004226111
【0091】
次いで、セッターを用いて160℃で1分間乾燥し、目的のインクジェット捺染用布帛を得た。
以下、実施例1と同様に、インクジェット印写、湿熱処理、洗浄、および乾燥処理を行った。
その結果を表1に示す。
ポリエステルジョーゼット布上には、裏抜けがなく高精細で満足できる濃度の鮮明な図柄がプリントされていた。
【0092】
【比較例】
〔比較例1〜4〕
ここで比較例1は、実施例2において、ゲル転移性糊剤組成物やゲル化剤組成物を使用しないで、インク保持剤組成物のみを付与して図柄の形成を行った例であり、比較例2〜4は、各実施例3〜5において、布帛に対してゲル転移性糊剤組成物やゲル化剤組成物を使用しないで、インク保持剤組成物のみを付与して図柄の形成を行った例である。
以上の結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
Figure 0004226111
【0094】
【発明の効果】
本発明のインクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法は、低密度織物の捺染において、インクの裏抜けがなく、支持部材や布帛の汚染を防止し高濃度で階調表現豊かな(すなわち濃度範囲の広い)インクジェット捺染物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のインクジェット捺染用布帛の電子顕微鏡写真である。
【図2】図2は、実施例に使用した処理前のポリエステルジョーゼット布の電子顕微鏡写真である。
【図3】図3は、処理前のポリエステルジョーゼット布に従来の、インク保持剤を付与処理した電子顕微鏡写真である。

Claims (9)

  1. 低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥させることにより得られるインクジェット捺染用布帛であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛
  2. 低密度布帛が、繊度150デニール以下の糸からなる布帛であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット捺染用布帛。
  3. 低密度布帛にゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法
  4. 低密度布帛に、ゲル化剤を付与し、次いでゲル転移性糊剤およびインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタ ンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法
  5. 低密度布帛に、ゲル化剤、ゲル転移性糊剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法
  6. 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤を付与し、次いでゲル化剤とインク保持剤を含む処理剤を付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法
  7. 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を順次付与することにより繊維間隙を充填し、乾燥するインクジェット捺染用布帛の製造方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、 塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染用布帛の製造方法
  8. 低密度布帛に、ゲル転移性糊剤、ゲル化剤およびインク保持剤を付与して繊維間隙を充填し、乾燥して得られるインクジェット捺染用布帛に、インクジェット印写し、発色させるインクジェット捺染方法であって、
    前記低密度布帛が、経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であり、
    前記ゲル転移性糊剤が、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド及び水溶性アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記ゲル化剤が、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化第二銅、水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硝酸クロム、硝酸銀、酢酸アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硼酸、硼砂及びタンニン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記インク保持剤が、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、澱粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ及び粘土物質のモンモリロナイトからなる群から選ばれる1種又は2種以上と、それを溶解する溶媒とからなるものであることを特徴とするインクジェット捺染方法
  9. 低密度布帛が、繊度150デニール以下の糸からなる布帛であり、且つ経糸密度120本以下/インチ、又は緯糸密度150本以下/インチの織編物であることを特徴とする請求項8記載のインクジェット捺染方法。
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