JPH10195776A - インクジェット捺染用布帛及び捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染用布帛及び捺染方法

Info

Publication number
JPH10195776A
JPH10195776A JP8356698A JP35669896A JPH10195776A JP H10195776 A JPH10195776 A JP H10195776A JP 8356698 A JP8356698 A JP 8356698A JP 35669896 A JP35669896 A JP 35669896A JP H10195776 A JPH10195776 A JP H10195776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
ink
resin
polydioxolane
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8356698A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Haruta
昌宏 春田
Shoji Koike
祥司 小池
Kinu Shirota
衣 城田
Tomoya Yamamoto
智也 山本
Mariko Suzuki
真理子 鈴木
Shinichi Hakamata
慎一 袴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8356698A priority Critical patent/JPH10195776A/ja
Publication of JPH10195776A publication Critical patent/JPH10195776A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット捺染で、更に、オフィス用や
パーソナル用として市販されている通常のインクジェッ
トプリンターによっても、従来のスクリーン捺染で得ら
れた捺染物に劣らないシャープネスさ、画像濃度、色の
深み及び鮮明性を有した捺染物の作製を可能とするイン
クジェット捺染用布帛、及びこれを用いた捺染方法の提
供。 【解決手段】 ポリジオキソラン樹脂が付与されてなる
ことを特徴とするインクジェット捺染用布帛、及びポリ
ジオキソラン樹脂を少なくとも含む水性液で布帛を前処
理し、該布帛にインクジェット方式によりインクを付与
して画像を形成し、その後発色処理を行うことを特徴と
するインクジェット捺染方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット捺
染用布帛及び捺染方法に関し、より詳しくは、市販され
ているオフィス用やパーソナル用のインクジェット記録
装置を用いて布帛上に画像を形成するのに好適なインク
ジェット捺染用布帛、及び該布帛を用いた捺染方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】布帛にインクジェット記録を行う従来公
知の方法としては、粘着剤を塗布した非伸縮性の平面支
持体上に一時的に布帛を接着した後、インクジェットプ
リンターで印捺する方法(特開昭63−6183号公
報)や、用いる染料に対して非染着性の水溶性高分子物
質、水溶性塩類又は水不溶性無機微粒子のいずれかを含
有する水溶液で前処理した布帛にインクジェット染色す
る方法(特公昭63−31594号公報)、セルロース
繊維をアルカリ性物質と尿素又はチオ尿素と水溶性高分
子物質とを含む水溶液で前処理し、反応性染料を含むイ
ンクでインクジェット染色し、次いで乾熱固着処理する
方法(特公平4−35351号公報)等があった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、こ
れら先行技術の目的とするところは、画像に滲みがな
く、絵柄がシャープであり、高濃度で鮮明な捺染物を得
ることであるにもかかわらず、これらの方法で得られた
捺染物は、従来より行われている捺染法(スクリーン捺
染)で得られた捺染物と比べると、これと同程度の色濃
度、色の深み及び鮮明性を得るには至っていない。従っ
て、本発明の目的は、インクジェット捺染で、従来のス
クリーン捺染で得られた捺染物に劣らないシャープネス
さ、画像濃度、色の深み及び鮮明性を有した捺染物の作
製を可能とするインクジェット捺染用布帛、及びこれを
用いた捺染方法を提供することにある。特に、オフィス
用やパーソナル用として市販されている通常のインクジ
ェットプリンターによっても、上記のような優れた捺染
物が得られるインクジェット捺染用布帛、及びこれを用
いた捺染方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、ポリジオキ
ソラン樹脂が付与されてなることを特徴とするインクジ
ェット捺染用布帛、及びポリジオキソラン樹脂を少なく
とも含む水性液で布帛を前処理し、該布帛にインクジェ
ット方式によりインクを付与して画像を形成し、その後
発色処理を行うことを特徴とするインクジェット捺染方
法である。
【0005】本発明者らは、上記した従来の技術課題に
対し鋭意検討の結果、インクジェット捺染用布帛をポリ
ジオキソラン樹脂が含有された前処理液で処理すれば、
インクジェット記録によって布帛上に形成される画像
が、滲みが抑えられ、十分な発色濃度、深み及び鮮明性
を有するものとなることを知見して本発明に至った。こ
れは、ポリジオキソラン樹脂で前処理されている布帛に
水性インクを使用してインクジェット記録を行うと、ポ
リジオキソラン樹脂が有する、常温の水には溶けないが
温水には溶けるという性質や、疎水性樹脂との相溶性を
有すること等の性質によって、布帛に水性インクが付着
した場合に生じるインクの滲みが抑えられ、更に、布帛
の表面にあるポリジオキソラン樹脂内に、インク中の染
料が沈着するので染料の染着率が向上し、十分な発色濃
度、深み及び鮮明性が得られるためと考えられる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を挙げ
て、本発明を更に詳細に説明する。本発明のインクジェ
ット捺染用布帛は、ポリジオキソラン樹脂が付与されて
なることを特徴とし、ポリジオキソラン樹脂を付与する
方法としては、ポリジオキソラン樹脂を少なくとも含有
する水性液(以下、「前処理剤」と呼ぶ)で前処理する方
法が挙げられる。本発明で使用するポリジオキソラン樹
脂は、1,3−ジオキソランをカチオン重合して得られ
るものであり、例えば、日本触媒社製CX−PD100
0、CX−PD2000等の市販品の使用が可能であ
る。又、本発明で使用する前処理剤中のポリジオキソラ
ン樹脂の水性液中の含有量は、特に限定されないが、好
ましくは0.1〜40重量%である。
【0007】又、本発明において用いる前処理剤中に
は、上記したポリジオキソラン樹脂が含有されていれば
よいが、この他に、更に、水溶性樹脂又は水分散性樹脂
の少なくとも1種を含有させて、ポリジオキソラン樹脂
と併用して布帛の前処理を行う構成とすることが好まし
い。この際に使用する樹脂としては、例えば、酸化デン
プン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、トラガントガム、グアーガ
ム、アラビアガム、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸
ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポ
リアリールアミン塩酸塩、ポリジアリールジメチルアン
モニウムクロライド、カゼイン等が挙げられる。中で
も、ノニオン性又はカチオン性の樹脂が好ましく、例え
ば、メチルセルロース、トラガントガム、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサ
イド、ポリアリールアミン塩酸塩、ポリジアリールジメ
チルアンモニウムクロライド等が特に好ましい。又、更
に、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスや塩ビ・
酢ビ共重合体エマルジョンのような樹脂ラテックス(エ
マルジョン)も好ましい。本発明においては、前処理剤
中に、これらの1種又は2種以上の樹脂を含有させて、
ポリジオキソラン樹脂と併有させることが好ましい。こ
れらの樹脂の水性液中の含有量も特に限定されないが、
0.1〜40重量%程度とすることが好ましい。
【0008】又、本発明で使用する上記のような樹脂が
含有されている前処理剤には、必要に応じて、ワックス
のエマルジョンや、紙用のロジンサイジング剤、フッ素
系化合物に代表される撥水剤や、pH調整剤を添加して
もよい。pH調整剤としては、例えば、りん酸、塩酸、
硫酸、ほう酸、けい酸、酢酸、炭酸、クエン酸、酒石
酸、マレイン酸、フタル酸、及びこれらのアルカリ金属
塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノ
ールアミン塩、並びに苛性ソーダ、トリエタノールアミ
ン等が挙げられる。又、更に無機微粒子であるアルミナ
や酸化ケイ素、ゼオライト等を併用すると、一層顕著な
本発明の効果が得られる。更に、上記前処理剤には、必
要に応じてその他の種々の添加剤を添加してもよい。添
加剤としては、例えば、界面活性剤、水溶性溶剤、還元
防止剤、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
【0009】本発明において、上記の構成を有する本発
明に用いる前処理剤の布帛への付与量は、布帛重量に対
して0.05〜30重量%とすることが好ましい。又、
布帛への付与方法としては、塗布、含浸、スプレー法等
のいずれかの方法によって容易に行うことができる。
【0010】本発明のインクジェット捺染用布帛に用い
られる布帛はいずれのものでもよいが、例えば、綿、
絹、麻、レーヨン、アセテート、ナイロン若しくはポリ
エステル繊維からなる布帛、又はこれらの繊維の2種以
上からなる混紡布帛が好ましく用いられる。本発明にお
いては、これら布帛の種類によって、本発明に用いる前
処理剤のpHを変えることが望ましい。例えば、綿、
絹、麻、レーヨンを用いる場合には、前処理剤のpHを
アルカリ性にコントロールし、ナイロンを用いる場合に
は、前処理剤のpHを酸性にコントロールしておくこと
が好ましい。又、アセテートとポリエステルを用いる場
合には、前処理剤のpHを中性近傍にしておくことが好
ましい。
【0011】次に、上記した構成の本発明のインクジェ
ット捺染用布帛を用い、該布帛上にインクジェット記録
を行う本発明の捺染方法について説明する。本発明の捺
染方法においては、上記した種々の布帛の種類に応じた
最適な染料が含有されているインクを用いるとよい。本
発明において使用可能なインク中の着色剤としては、反
応性染料・酸性染料・直接染料・分散染料等が挙げられ
る。インクの構成成分としては、これらの染料の他、
水、或いは水と水溶性有機溶剤とからなる液媒体を少な
くとも含み、その他、pH調整剤、防黴剤、界面活性
剤、水溶性樹脂等の各種の添加剤が適宜含有されている
ものが用いられる。水溶性有機溶剤としては、例えば、
グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素溶剤等が
挙げられる。界面活性剤としては、ノニオン性、アニオ
ン性、カチオン性、両性のいずれの界面活性剤も使用可
能であり、これらを目的に応じて適宜に使い分ければよ
い。
【0012】本発明の捺染方法では、先に説明した本発
明のインクジェット捺染用布帛上に、上記したようなイ
ンクを用いてインクジェット記録方法により画像を形成
するが、その際、インクジェット記録ヘッドを布帛上で
走査してインクを所望の位置に付与することによって画
像記録を行う。そして、インクジェット記録後、必要に
応じた発色処理を行い、次いで、洗浄及び乾燥して目的
の捺染物を得る。発色処理には、従来の捺染プロセスに
おいて行われている加熱発色処理等の従来公知の方法が
そのまま適用できる。即ち、高温スチーム法やサーモゾ
ル法を用いることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。尚、特に断らない限り「部」とは「重量部」
を、「%」とは「重量%」をいう。
【0014】実施例1 ポリジオキソラン樹脂(日本触媒社製:CX−PD20
00)を2.0部、ポリジアリールジメチルアンモニウ
ムクロライド(センカ社製)の10%水溶液を10部、
水88部を混合し、50℃に加温した状態で2時間混合
し、溶液状の前処理剤を得た。この前処理剤をナイロン
布帛に含浸させた後(絞り率:90%)、乾燥して本実
施例のインクジェット捺染用布帛を得た。尚、絞り率
(%)は、下記の式で求めた。 絞り率(%)=[(前処理剤の付与重量)/(布の重
量)]×100
【0015】上記で得られた布帛をA4版の大きさに切
り出し、市販のインクジェットカラープリンター(キヤ
ノン製BJC−820J、商品名)と、この市販プリン
ター用の市販インクを用いてマルチカラープリントを行
った。プリント終了後、直ちに102℃で30分間スチ
ーム処理を行い、次いで十分に水洗し乾燥した。この結
果、ナイロン上には深みのある十分な濃度のカラー画像
が鮮やかにプリントされていた。又、インクが付着しな
い白色部分の汚れもなくシャープな画像が得られた。
【0016】実施例2 ポリジオキソラン樹脂(日本触媒社製:CX−PD20
00)を2.0部、重炭酸ソーダを3部、水95部を混
合し、40℃の温水で1時間混合して溶液状の前処理剤
を得た。この前処理剤を厚さ270μmの平織り綿布に
含浸させ(絞り率:80%)乾燥させた後、A2版の大
きさのシート状に裁断して本実施例の布帛を得た。尚、
裁断部分の糸ほつれはガスバーナーの火炎で焼失させ
た。
【0017】上記で得られた本実施例の布帛に、市販の
インクジェットカラープリンター(キヤノン製BJC−
440、商品名)を用いて、以下に示す組成のインクを
使用してフルカラープリントを行った。又、4種のイン
クは、夫々、各成分を混合撹拌後、水酸化ナトリウムで
pHを7.0に調整してからフロロポアフィルターでろ
過して用いた。
【0018】シアンインク ・C.I.リアクティブブルー15 10部 ・チオジグリコール 20部 ・ジエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 55部マゼンタインク ・C.I.リアクティブレッド226 8部 ・チオジグリコール 20部 ・ジエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 62部イエローインク ・C.I.リアクティブイエロー95 8部 ・チオジグリコール 20部 ・ジエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 57部ブラックインク ・C.I.リアクティブブラック39 11部 ・チオジグリコール 20部 ・エチレングリコール 15部 ・イオン交換水 54部
【0019】プリント終了後、直ちに102℃で8分間
スチーム処理を行い、次いで水洗、乾燥した。この結
果、得られた綿布上には深みのある十分な濃度のカラー
画像が鮮やかにプリントされていた。又、画像ムラや発
色部分の汚れもなくシャープな画像が得られた。
【0020】実施例3 ポリジオキソラン樹脂(日本触媒社製:CX−PD10
00)を2.0部、水98部を用いて前処理剤を調製し
た。次に、この前処理剤を用いてパッド処理(絞り率:
70%)して、本実施例の厚さ200μmのポリエステ
ル布帛を得た。
【0021】次いで、得られた布帛を42cm幅のロー
ル状に切り出し、市販のインクジェットカラープリンタ
ー(キヤノン製BJC−440、商品名)を用いて、下
記に示す組成の分散染料を含有するインクでフルカラー
プリントを行った。4種のインクは、夫々、各成分をサ
ンドグラインダーを用いて混合分散し、フィルターで濾
過した後使用した。
【0022】シアンインク ・C.I.ディスパーズブルー87 6部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 1部 ・ナフタレンスルホン酸ソーダ・ホルマリン縮合物 10部 ・チオジグリコール 15部 ・トリエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 58部マゼンタインク ・C.I.ディスパーズレッド92 5部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 1部 ・ナフタレンスルホン酸ソーダ・ホルマリン縮合物 10部 ・チオジグリコール 15部 ・トリエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 59部イエローインク ・C.I.ディスパーズイエロー93 5部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 1部 ・ナフタレンスルホン酸ソーダ・ホルマリン縮合物 10部 ・チオジグリコール 15部 ・トリエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 59部ブラックインク ・C.I.ディスパーズブラック 6部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 1部 ・ナフタレンスルホン酸ソーダ・ホルマリン縮合物 10部 ・チオジグリコール 15部 ・トリエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 58部
【0023】プリント終了後、直ちにプリント部分を切
り取り、170℃の過熱蒸気にて7分間発色処理した。
続いて、還元洗浄、水洗の工程を経てから乾燥した。こ
の結果、得られたポリエステル布帛上には深みのある十
分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリントされていた。
又、インクが付着してない白色部分の汚れもないシャー
プな画像が得られた。
【0024】実施例4 実施例1で用いた前処理剤を用いてパッド処理(絞り
率:90%)し、乾燥して本発明の新合繊のポリエステ
ル布帛(繊維太さ:0.8デニール)を得た。この後、
実施例3と全く同様に処置して最終の捺染物を得た。こ
の結果、得られたポリエステル布帛上には、深みのある
十分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリントされてい
た。更に、インクが付着してしない白色部分の汚れもな
くシャープな画像が得られた。
【0025】実施例5 ポリジオキソラン樹脂(日本触媒社製:CX−PD10
00)を3.0部、ポリエチレンオキサイド(アルコッ
クスR−400、明成化学社製)の10%水溶液を20
部、重炭酸ソーダを2部、水75部を混合し、40℃の
温水で1時間混合して溶液状の前処理剤を得た。この前
処理剤を絹布帛にパッド処理し(絞り率:90%)、本
実施例の布帛を得た。
【0026】次いで、実施例2で使用したと同様にし
て、市販のインクジェットカラープリンター(キヤノン
製BJC−440、商品名)を用いてマルチカラープリ
ントを行った。プリント終了後、直ちに、102℃の過
熱蒸気で8分間処理し、次いで、水洗、乾燥を行った。
この結果、得られた絹布帛上には、ムラのない深みのあ
る十分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリントされてい
た。又、インクが付着していない白色部分の汚れもなく
シャープな画像が得られた。
【0027】比較例1 ポリジオキソラン樹脂(日本触媒社製:CX−PD20
00)を用いない以外は実施例2と同様にして、比較用
の綿製の捺染用布帛を調製した。この布帛に、市販のイ
ンクジェットカラープリンター(キヤノン製BJC−4
40、商品名)を用いてマルチカラープリントを行っ
た。プリント終了後、実施例2と同様に処理して本比較
例の捺染物を得た。この結果、綿布帛上には、滲みの目
立つ不鮮明な色調のカラー画像しか得られず、深みのあ
る十分な濃度の画像は得られなかった。
【0028】比較例2 実施例1で用いた前処理剤中のポリジオキソラン樹脂
(日本触媒社製:CX−PD2000)を除いた以外は
実施例1と同様にして、比較用のナイロン製の捺染用布
帛を調製した。この布帛に、市販のインクジェットカラ
ープリンター(キヤノン製BJC−820J、商品名)
を用いてマルチカラープリントを行った。プリント終了
後、実施例1と同様に処理して捺染物を得た。この結
果、ナイロン布帛上には滲みの少ない比較的鮮やかな色
調のカラー画像が得られたが、深みのある十分な濃度の
シャープな画像ではなかった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録装置を利用して各種繊維からなる布
帛上に画像を形成した場合に、滲みの無い、鮮明で且つ
深みのある高濃度画像を形成することが可能となる。
又、本発明によれば、オフィス用やパーソナル用として
市販されている通常のインクジェットプリンターによっ
ても、深みがあり、発色濃度が高く且つ鮮明な各種繊維
からなる捺染物を容易に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 智也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 真理子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 袴田 慎一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリジオキソラン樹脂が付与されてなる
    ことを特徴とするインクジェット捺染用布帛。
  2. 【請求項2】 更に、水溶性若しくは水分散性樹脂が付
    与されている請求項1に記載のインクジェット捺染用布
    帛。
  3. 【請求項3】 ポリジオキソラン樹脂が、布帛重量に対
    して0.05〜30重量%付与されてなる請求項1に記
    載のインクジェット捺染用布帛。
  4. 【請求項4】 布帛が、綿、絹、麻、レーヨン、アセテ
    ート、ナイロン若しくはポリエステル繊維布帛又はこれ
    らの繊維の2種以上からなる混紡布帛である請求項1に
    記載のインクジェット捺染用布帛。
  5. 【請求項5】 ポリジオキソラン樹脂を少なくとも含む
    水性液で布帛を前処理し、該布帛にインクジェット方式
    によりインクを付与して画像を形成し、その後発色処理
    を行うことを特徴とするインクジェット捺染方法。
  6. 【請求項6】 水性液が、更に、水溶性若しくは水分散
    性樹脂を含む請求項5に記載のインクジェット捺染方
    法。
  7. 【請求項7】 ポリジオキソラン樹脂の水性液中の含有
    量が、0.1〜40重量%の範囲にある請求項5に記載
    のインクジェット捺染方法。
  8. 【請求項8】 ポリジオキソラン樹脂を、布帛重量に対
    して0.05〜30重量%付与する請求項5に記載のイ
    ンクジェット捺染方法。
  9. 【請求項9】 布帛が、綿、絹、麻、レーヨン、アセテ
    ート、ナイロン若しくはポリエステル繊維布帛又はこれ
    らの繊維の2種以上からなる混紡布帛である請求項5に
    記載のインクジェット捺染方法。
JP8356698A 1996-12-27 1996-12-27 インクジェット捺染用布帛及び捺染方法 Pending JPH10195776A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8356698A JPH10195776A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 インクジェット捺染用布帛及び捺染方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8356698A JPH10195776A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 インクジェット捺染用布帛及び捺染方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10195776A true JPH10195776A (ja) 1998-07-28

Family

ID=18450336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8356698A Pending JPH10195776A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 インクジェット捺染用布帛及び捺染方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10195776A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001146561A (ja) * 1998-12-17 2001-05-29 Seiko Epson Corp インクジェット捺染用インク組成物
JP2008139900A (ja) * 2008-01-23 2008-06-19 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像用液体現像剤と、これを用いる画像形成方法、装置及びプロセスカートリッジ
WO2008142843A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-27 Mastermind Co., Ltd. 布製品の印刷システム
US7919221B2 (en) 2006-05-31 2011-04-05 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic printing toner, electrophotographic printing method and liquid developer for electrophotographic printing
US8798512B2 (en) 2008-12-16 2014-08-05 Nagase & Co., Ltd. Apparatus and methods for electrostatically producing dye-printed material
US9605378B2 (en) 2013-12-03 2017-03-28 Ricoh Company, Ltd. Textile printing method, inkjet ink for textile printing, and electrophotographic toner for textile printing

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001146561A (ja) * 1998-12-17 2001-05-29 Seiko Epson Corp インクジェット捺染用インク組成物
US7919221B2 (en) 2006-05-31 2011-04-05 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic printing toner, electrophotographic printing method and liquid developer for electrophotographic printing
WO2008142843A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-27 Mastermind Co., Ltd. 布製品の印刷システム
JP2008139900A (ja) * 2008-01-23 2008-06-19 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像用液体現像剤と、これを用いる画像形成方法、装置及びプロセスカートリッジ
JP4663002B2 (ja) * 2008-01-23 2011-03-30 株式会社リコー 電子写真捺染用液体現像剤と、これを用いる電子写真捺染方法、装置及びプロセスカートリッジ
US8798512B2 (en) 2008-12-16 2014-08-05 Nagase & Co., Ltd. Apparatus and methods for electrostatically producing dye-printed material
US9605378B2 (en) 2013-12-03 2017-03-28 Ricoh Company, Ltd. Textile printing method, inkjet ink for textile printing, and electrophotographic toner for textile printing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6139939A (en) Ink-jet printing cloth, textile printing method of the same and print resulting therefrom
US4849770A (en) Ink for use in ink jet and ink jet printing method using the same
US6153263A (en) Ink jet textile printing and printing textile article
JP2008274516A (ja) 分散染料による合成繊維材料の乾式転写捺染法並びに転写紙
JPS6253492A (ja) 捺染方法
WO2010013649A1 (ja) インクジェット捺染用インクセット及びそれを用いた繊維の捺染方法
JP3856407B2 (ja) 捺染物の製造方法および捺染物
JP4226111B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、その製造方法及びその捺染方法
JPH10195776A (ja) インクジェット捺染用布帛及び捺染方法
JP2010043383A (ja) 防・抜染用乾式転写捺染用転写紙及びそれを用いる乾式転写捺染法
US7335237B2 (en) Method for textile printing, pre-treatment fluid for textile printing and fiber sheet for textile printing
JPH11302985A (ja) ポリアミド繊維材料のインクジェット捺染方法
JP3244600B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、及び捺染方法
JP2583199B2 (ja) 繊維構造物に有版および無版捺染により図柄を付与する方法
JPH11302986A (ja) セルロース系繊維材料のインクジェット捺染方法
JP2000239979A (ja) インクジェット用分散染料インクおよびそれを用いたインクジェット捺染方法および該方法で得られる捺染物
EP0990732B1 (en) Ink jet dyeing method
JPH11302987A (ja) ポリエステル繊維材料のインクジェット捺染方法
JPH09188978A (ja) インクジェット捺染用布帛および捺染方法
JP3142726B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、捺染方法、及び捺染物
JPH07258982A (ja) 高堅牢度インクジェットプリント布帛
JP2005163239A (ja) インクジェット方式での捺染方法
JP3554052B2 (ja) インクジェット染色用布帛、捺染方法及び捺染物
JP2003246946A (ja) インクジェット方式での布帛捺染用水性インク
JPH10331079A (ja) 染色用布帛、この布帛を用いた染色方法及び染色物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040629

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050517

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02