JP2700981B2 - インクジェット方式によるぼかし捺染法 - Google Patents

インクジェット方式によるぼかし捺染法

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JP2700981B2
JP2700981B2 JP4305060A JP30506092A JP2700981B2 JP 2700981 B2 JP2700981 B2 JP 2700981B2 JP 4305060 A JP4305060 A JP 4305060A JP 30506092 A JP30506092 A JP 30506092A JP 2700981 B2 JP2700981 B2 JP 2700981B2
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一男 草木
敏一 布生
和義 森本
一男 岩田
三千代 西村
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット方式によ
るぼかし捺染法に関する。
【0002】
【従来の技術】布帛にぼかし模様を染色する方法として
は傾斜した板上またはパディングロールにノズルから染
料液を注下させて連続的に生地に染料液を付与するI.
C.Iのポリクロマティック染色法や、傾斜型ジッガー
を使用する方法や、フッ素系撥水剤とフェノールとを主
成分とし、これに染料を混入させた染色用糊剤にアンモ
ニア水を加え、撹拌によってその表面に色流し模様を現
出させ、この模様表面に布などを接面させてぼかし模様
を得る方法(特開昭55−51885号公報)や、通常
のスクリーン捺染機等で、通常の型以外にぼかし専用の
型を作製して、染料を印捺する直前にぼかし用の糊を印
捺してぼかし模様を得る方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリク
ロマティック染色法や傾斜型ジッガーによる方法は生産
性は高いが、得られるボカシ染色物は柄にバラエティを
持たせることができないという欠点を有する。また特開
昭55−51885号公報の方法では波紋状の円形模様
しか得られず、スクリーン捺染機等を用いる方法は、図
柄の変更毎にスクリーン枠等を用意する必要があり、こ
れらのスクリーン枠等はかなりのロットを生産しないと
経済的な面で合わない点のみならず、ファッションの多
様化に迅速に対応出来ないという欠点を有する。
【0004】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであって、柄にバラエティがあるぼかし模様を簡単か
つ効率的に得うる方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、染料イン
クをインクジェット方式にて布帛に染着させ、所望の捺
染柄を形成する方法において、染料を含有するインクと
界面活性剤及び/又は吸水剤を含有するインクを別々の
ノズルから液滴を飛翔せしめることを特徴とするインク
ジェット方式によるぼかし捺染法によって達成される。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明において使用される布帛は綿,レー
ヨン,麻,絹,羊毛等の天然繊維、アセテート,トリア
セテート等の半合成繊維、ポリエステル,ナイロン,ア
クリル等の合成繊維及び各種繊維の混紡,交織等よりな
るものである。布帛としては、織物,編物,不織布など
の形態のものが挙げられる。
【0008】本発明に使用するインクジェット方式とし
てはノズル内に発熱抵抗素子を埋め込み、その発熱によ
りインクを沸騰させ、その泡の圧力によりインクを吐出
させるバブルジェット方式、圧電素子に電気信号を加え
て変形させインク室の体積変化を励起してインク粒子を
飛ばすパルスジェット方式、超音波振動しているノズル
からインクを加圧連続噴射させて粒子化し、粒子を荷電
量に制御一定電界中を通過偏向させ、記録、非記録粒子
に分けて記録する荷電制御方式等が挙げられる。
【0009】本発明に使用する染料としては、布帛を構
成する繊維構造物の素材に応じて直接染料,反応染料,
酸性染料,カチオン染料,分散染料等を用いることがで
きる。例えば絹繊維に対しては直接染料,酸性染料,反
応染料、綿繊維に対しては直接染料,反応染料、ポリエ
ステル繊維に対しては分散染料、ナイロン繊維には酸性
染料,反応染料などがある。
【0010】本発明において上記の如き染料を溶解もし
くは分散せしめる媒体としては、従来の一般的捺染にお
ける媒体,従来のインクジェット方式に用いられる媒体
が使用出来、水又は水と有機溶剤との混合物が挙げられ
るが、水を用いるのが一般的である。また、染料インク
には各種の分散剤,界面活性剤,粘度調整剤,表面張力
調整剤,pH調整剤,電導度調整剤等を必要に応じて添
加する。
【0011】本発明に使用する界面活性剤としては非イ
オン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が使用可能で
あるが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオ
キシエチレンアルキルフェノールエーテル,ポリオキシ
エチレンアシルエステル,アルキルリン酸エステル,ジ
アルキルアミドスルホン系等の非イオン系界面活性剤が
特に好ましい。
【0012】本発明に使用する吸水剤としては、グリセ
リン,シリコーン系吸水剤,尿素,塩類,糊剤等が挙げ
られる。本発明において糊剤は特に限定されず、デンプ
ン類(デンプン、可溶性デンプン、水溶性デンプン誘導
体等)、水溶性のセルロース誘導体(カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース等)、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ガ
ム類(ローカストビーンガム、グアーガム等)、水溶性
タンパク(ゼラチン、にかわ等)、水溶性の合成高分子
化合物(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、4級化水溶
性カチオンポリマー等)等が挙げられる。
【0013】本発明の方法においては、染料を含有する
インクと界面活性剤及び/又は吸水剤を含有するインク
を別々のノズルから飛翔せしめる。使用する界面活性剤
又は吸水剤の濃度は有効成分換算で1%以上でより好ま
しくは2〜25%使用することが好ましい。界面活性剤
及び/又は吸水剤を含有するインクは染料を含有するイ
ンクと略々同じ場所に付与するようにしても良いし、界
面活性剤及び/又は吸水剤を含有するインクを、染料を
含有するインクの付着部の一部に付与するようにしても
良い。前者の場合はぼかし模様が全体に得られるように
なり、また後者の場合は部分的なぼかし模様が得られ
る。
【0014】そして、上記の方法において印捺を施した
布帛は次に80〜120℃で乾燥し、次いで染料に応じ
た方法で染料を固着し、洗浄、乾燥する。
【0015】また、上記の方法においてはインクジェッ
ト方式にて染料インクを染着せしめる前に布帛に予め前
処理剤を付着せしめることが好ましい。前処理剤として
は撥水剤、柔軟撥水剤、糊材、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム等の固着反応剤、尿素、モノメチルチオ尿
素等のヒドロトロープ剤等が挙げられる。
【0016】
【実施例】次に実施例に基づき本発明を具体的に説明す
る。
【0017】実施例1 この実施例においては、布帛として経糸50番単糸、緯
糸50番単糸からなる経密度72本/吋、緯密度72本
/吋の綿平織物を常法にて毛焼、糊抜、精練、漂白、シ
ルケットの処理を行ったものを用いた。
【0018】該平織物に、スミフルオイルEM−21
(住友化学工業社製のフッ素系撥水剤、固型分30%)
20g/l、ダックアルギンNSPM(紀文社製の中粘
度タイプアルギン酸ソーダ)3g/l、尿素(ヒドロト
ロープ剤)20g/l、重炭酸ナトリウム(固着反応
剤)20g/l及び残部を水で調整した処理液をパッデ
ィング処理し、マングルで絞り率65%に絞った後、1
20℃で2分熱風乾燥した。
【0019】一方、C.I.Reactive Blu
e 15 100g/l、尿素(ヒドロトロープ剤)5
0g/l、エチレングリコール50g/l及び残部を水
で調整したインクと、サクシノールCS(センカ社製、
アルキルリン酸エステル系界面活性剤、有効成分30
%)200g/l及び残部を水で調整したインクを別々
にパルスジェット方式のインクジェットプリンターに搭
載し、先ず上記前処理済みの平織物に界面活性剤を含有
するインクを8ドット/mmでランダムにプリントし、
引き続き染料を含有するインクを8ドット/mmで捺染
模様をプリントし、次いで120℃にて2分間乾燥し、
飽和蒸気102℃にて8分間熱処理した後、洗浄、乾燥
し実施例1の製品を得た。実施例1で得られた製品は、
部分的にぼかし模様を有するものであった。
【0020】比較例1 実施例1と同様の前処理を施した平織物に、C.I.R
eactive Blue15 100g/l、尿素5
0g/l、エチレングリコール50g/l及び残部を水
で調整したインクをパルスジェット方式のインクジェッ
トプリンターに搭載し、8ドット/mmで捺染模様をプ
リントし、次いで120℃にて2分間乾燥し、飽和蒸気
102℃にて8分間熱処理した後、洗浄、乾燥し比較例
1の製品を得た。比較例1で得られた製品は、滲みがな
く型際が鮮明でぼかし模様のないものであった。
【0021】実施例2 この実施例においては、布帛として経糸ポリエチレンテ
レフタレート50d/18f、緯糸ポリエチレンテレフ
タレート50d/18fからなる経密度110本/吋、
緯密度85本/吋のポリエステルタフタを常法にて糊
抜、精練、ヒートセットを行ったものを用いた。
【0022】該タフタに、スミフルオイルEM−21
20g/l、セルパールSH−100(安達糊料社製の
天然ガム類)10g/l及び残部を水で調整した処理液
をパッディング処理し、マングルで絞り率35%に絞っ
た後、120℃で3分熱風乾燥した。
【0023】一方、C.I.Dispers Red
60 80g/l、セモールHT−20(日本染化社製
の分散剤)50g/l、エチレングリコール50g/l
及び残部を水で調整したインクと、ディスパーSV(明
成化学社製、ジアルモルアミドスルホン系界面活性剤、
有効成分40%)200g/l及び残部を水で調整した
インクを別々にパルスジェット方式のインクジェットプ
リンターに搭載し、先ず上記前処理済みの平織物に界面
活性剤を含有するインクを8ドット/mmでランダムに
プリントし、引き続き染料を含有するインクを8ドット
/mmで捺染模様をプリントし、次いで120℃にて2
分間乾燥し、180℃のHTスチーミングを8分間行っ
た後、ソーダ灰2g/l、ハイドロサルフェート2g/
l及び残部を水で調整した温湯で還元洗浄し、その後洗
浄、乾燥を行い実施例2の製品を得た。実施例2で得ら
れた製品は、部分的にぼかし模様を有するものであっ
た。
【0024】比較例2 実施例2と同様の前処理を施した平織物に、C.I.D
ispers Red60 80g/l、セモールHT
−20 50g/l、エチレングリコール50g/l及
び残部を水で調整したインクをパルスジェット方式のイ
ンクジェットプリンターに搭載し、8ドット/mm捺染
模様をプリントし、次いで120℃にて2分間乾燥し、
180℃のHT−スチーミングを8分間行った後、ソー
ダ灰2g/l、ハイドロサルフェート2g/l及び残部
を水で調整した温湯で還元洗浄し、その後洗浄、乾燥を
行い比較例2の製品を得た。比較例2で得られた製品
は、滲みがなく型際が鮮明でぼかし模様のないものであ
った。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法は、柄
にバラエティがあるぼかし模様を有する捺染品を、簡単
かつ効率よく製造しうるものであり、しかもスクリーン
枠等不要であるので、ファッションの多様化に即応でき
る実用的な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−49387(JP,A) 特開 昭49−118981(JP,A) 特開 昭54−18975(JP,A) 特開 昭60−71767(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料インクをインクジェット方式にて布
    帛に染着させ、所望の捺染柄を形成する方法において、
    染料を含有するインクと界面活性剤及び/又は吸水剤を
    含有するインクを別々のノズルから液滴を飛翔せしめる
    ことを特徴とするインクジェット方式によるぼかし捺染
    法。
JP4305060A 1992-10-15 1992-10-15 インクジェット方式によるぼかし捺染法 Expired - Lifetime JP2700981B2 (ja)

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