JPH0931865A - 布帛の捺染方法 - Google Patents

布帛の捺染方法

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JPH0931865A
JPH0931865A JP7201414A JP20141495A JPH0931865A JP H0931865 A JPH0931865 A JP H0931865A JP 7201414 A JP7201414 A JP 7201414A JP 20141495 A JP20141495 A JP 20141495A JP H0931865 A JPH0931865 A JP H0931865A
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JP
Japan
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water
web
ink
printing
soluble polymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP7201414A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kusaki
一男 草木
Kaoru Yonemasu
薫 米増
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】卓越した鮮明さと良好な発色性を有するインク
ジェット方式による布帛の捺染方法を提案する。 【解決手段】親水性繊維を含有する布帛に、水溶性ポリ
マーを付与/又は疎水性繊維を含有する布帛に、吸水剤
を付与した後、水溶性ポリマーを付与し、しかる後染料
インクを含むインクを用いてインクジェット方式にて印
捺し、次いで染料を固着せしめることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェツト方式
による布帛の捺染方法に関し、更に詳細には布帛にイン
クジェット方式にて鮮明でかつ発色性に優れた印捺をし
得る捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に図柄を印捺する方法として
は、スクリーン捺染法,ローラ捺染法,ロータリースク
リーン捺染法,転写捺染法等が用いられてきたが、図柄
の変更毎にスクリーン枠,彫刻ローラ,転写紙等を用意
する必要があり、これらスクリーン枠,彫刻ローラ,転
写紙の作成はかなり高価であるため、かなりのロットを
生産しないと経済的な面で合わない点のみならず、ファ
ッションの多様化に迅速に対応出来ないという欠点を有
する。
【0003】これ等の欠点を解決するために、スキャナ
ーで見本を読み取り、コンピュータで画像処理を行い、
その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発さ
れてきたが、これ等は被捺染物を紙に限定していたた
め、布帛に適用した場合にニジミが著しく鮮明性がな
く、また発色性に劣るという問題があり、問題の解決が
望まれていた。
【0004】このニジミを防止する目的で、染料インク
の粘度を増大せしめる方法が知られているが、染料イン
クの粘度を増大せしめると、インクジェットのノズル詰
まりが発生する。
【0005】これらの問題を解決するために特開昭63
−85188号公報にはデンプン,カルボキシメチルセ
ルロース等水溶性高分子で前処理することによりニジミ
を防止する方法や特開平4−173178号公報には撥
水剤で前処理することによりニジミを防止する方法が提
案されているが、未だ十分なニジミ防止効果が得られて
いないという欠点を有す。況、布帛のインクジェット捺
染において鮮明性と良好な発色性を兼ね備えたものは未
だ存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、布帛の
インクジェット方式による捺染方法について鋭意研究を
続けた結果既存法の有する諸問題点の悉くが解決された
新規捺染法を見出し本発明を完成したものである。
【0007】本発明の目的は、卓越した鮮明さと良好な
発色性を有するインクジェット方式による布帛の捺染方
法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は次の構成を取る。即ち、第一番目の発明
は、親水性繊維を含有する布帛に、水溶性ポリマーを付
与し、しかる後染料を含むインクを用いてインクジェッ
ト方式にて印捺し、次いで染料を固着せしめることを特
徴とする布帛の捺染方法を要旨とし、また第二番目の発
明は、疎水性繊維を含有する布帛に、吸水剤を付与した
後、水溶性ポリマーを付与し、しかる後染料を含むイン
クを用いてインクジェット方式にて印捺し、次いで染料
を固着せしめることを特徴とする布帛の捺染方法を要旨
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明で用いる親水性繊維としては、綿,
麻,羊毛,絹等の天然繊維、レーヨン,ポリノジック,
精製セルロース繊維(商標:テンセル)等の再生繊維が
挙げられ、布帛としては、織物,編物,不織布等が挙げ
られる。
【0011】本発明で用いる疎水性繊維としてはポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6等
のポリアミドが挙げられ、布帛としては、織物,編物,
不織布等が挙げられる。
【0012】本発明で用いる水溶性ポリマーとしては、
ポリアルキレンオキシド化合物と多価カルボン酸を反応
せしめた分子量15以上のポリマー、具体的にはパオゲ
ン(第一工業製薬社製)や、ポリビニルアルコールが挙
げられるが、特に前者が好ましい。このような水溶性ポ
リマーは、布帛にパッド・ドライ,スプレー・ドライ,
コーティング・ドライ法等によって付与する。これらの
水溶性ポリマーの使用量は布帛の重量に対して0.1〜
10重量%付与するように用いる。0.1重量%未満で
は、ニジミ防止効果、発色性に劣り、10重量%以上で
は効果の割に経済的でない。
【0013】本発明で用いる吸水剤は特に限定されず、
糊剤、吸水性シリコン塩類等が挙げられる。糊材として
はデンプン類(デンプン,可溶性デンプン,水溶性デン
プン誘導体等)、水溶性のセルロース誘導体(カルボキ
シメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,メ
チルセルロース等)、アルギン酸ナトリウム、アラビア
ゴム、ガム類(ローカストビーンガム,グアーガム
等)、水溶性タンパク(ゼラチン,にかわ類)、水溶性
の合成高分子化合物(ポリアクリル酸ナトリウム,ポリ
ビニルアルコール,ポリエチレンオキシド,ポリビニル
ピロリドン,ポリアクリルアミド,ポリエチレンイミ
ン,4級化水溶性カチオンポリマー等)等が挙げられ
る。このような吸水剤は、布帛にパッド・ドライ,スプ
レー・ドライ,コーティング・ドライ法等によって付与
される。これらの吸水剤は布帛の重量に対して0.1〜
3重量%付与されるように用いる。0.1重量%未満で
は親水性が向上せず、3重量%以上では効果の割に経済
的でない。
【0014】そして、親水性繊維を含有する布帛に対し
ては、水溶性ポリマーを付与し、疎水性繊維を含有する
布帛に対しては、吸水剤を付与した後、水溶性ポリマー
を付与する。次いで、かかる処理を施された布帛にイン
クジェット方式により染料を含むインクを付与する。
【0015】本発明に使用するインクジェット方式とし
てはノズル内に発熱抵抗素子を埋め込み、その発熱によ
りインクを沸騰させ、その泡の圧力によりインクを吐出
させるバブルジェット方式;圧電素子に電気信号を加え
て変形させインク室の体積変化を励起してインク粒子を
飛ばすパルスジェット方式;超音波振動しているノズル
からインクを加圧連続噴射させて粒子化し、粒子を荷電
量に制御一定電界中を通過偏向させ、記録,非記録粒子
に分けて記録する荷電制御方式等が挙げられる。
【0016】本発明に使用する染料としては、布帛を構
成する繊維構造物の素材に応じて直接染料,反応染料,
カチオン染料,分散染料等を用いることができる。例え
ば絹繊維に対しては直接染料,酸性染料,反応染料、綿
繊維に対しては直接染料,反応染料、ポリエステル繊維
に対しては分散染料、ポリアミド繊維には酸性染料,反
応染料などがある。
【0017】本発明において上記の如き染料を溶解もし
くは分散せしめる媒体としては、従来の一般的に捺染に
おける媒体,従来のインクジェット方式に用いられる媒
体が使用出来、水又は水と有機溶剤との混合物が挙げら
れるが、水を用いるのが一般的である。また、染料イン
クには各種のヒドロトロープ剤,分散剤,界面活性剤,
粘度調節剤,表面張力調節剤,PH調節剤,電導度調節
剤等を必要に応じて添加する。
【0018】かかる印捺を施した布帛は次に80〜12
0℃で乾燥し、次いで染料に応じた方法で染料を固着
し、洗浄,乾燥する。
【0019】本発明においては、前処理により布帛の表
面に水溶性ポリマー皮膜が形成され、染料インクを用い
てインクジェット方式にて印捺した場合、染料インクの
付着した部分だけが水溶性ポリマーが溶解し、しかも水
溶性ポリマー皮膜の内部は親水性であるため、染料イン
クは水溶性ポリマーを更に溶解する挙動を取らずに繊維
内部に浸透するようになり、ニジミが防止され鮮明性が
向上し、発色性に優れるようになる。
【0020】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。尚、ニジミはニジミ長を測定(mm)することに
より評価した。また、ΣK/S,L,a,b値はマクベ
ス測色機を用いて測定した。更に、風合は10人の専門
検査員の触感により○:良好,△:やや不良,×:不良
で評価した。
【0021】実施例1 この実施例においては、布帛として経糸50番手単糸、
緯糸50番手単糸からなる経密度130本/吋,緯密度
70本/吋の綿平織物を常法にて毛焼,糊抜,精練,漂
白,シルケット処理を行ったものを用いた。該平織物に
水溶性ポリマーとしてパオゲンPR−15(第一工業製
薬社製)15重量%,アルカリ(固着剤)として炭酸水
素ナトリウム2重量%及び残部を水で調節した処理液を
パディングした後、直ちにマングルでピックアップ率7
0%で絞り、100℃で2分乾燥した。
【0022】このように前処理した平織物にC.I.
Reactive Yellow2 20部,尿素(ヒ
ドロトロープ剤)5部,水75部からなるインク、
C.I.Reactive Red 24 20部,尿
素5部,水75部からなるインク、C.I.Reac
tive Blue 49 20部,尿素5部,水75
部からなるインク、C.I.Reactive Bl
ack 1 20部,尿素5部,水75部からなるイン
クの4種類をパルスジェット方式のインクジェットプリ
ンターに搭載し、8ドット/mmの連続プリントを行
い、次いで120℃にて2分間乾燥し、飽和蒸気にて
102℃×20分、102℃×25分,110℃×
20分,90℃×20分の4種類の条件にて熱処理し
た後、洗浄,乾燥し、実施例1の製品を得た。
【0023】比較例1 実施例1において水溶性ポリマーとしてのパオゲンPR
−15 15重量%に代えて変性ポリエチレンエマルジ
ョンとしてのファインテックスPEN(大日本インキ化
学工業社製)5重量%を用いた他は実施例1と同様の処
理を行い、比較例1の製品を得た。
【0024】実施例1及び比較例1で得られた製品の測
色値、ニジミ、風合を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例1で得ら
れた製品は鮮明性及び発色性に優れていることがわか
る。
【0027】実施例2 この実施例においては、布帛として経糸50d/18
f、緯糸50d/18fからなる経密度110本/吋、
緯密度85本/吋のポリエチレンテレフタレートからな
る平織物を常法にて糊抜,精練,ヒートセット処理を行
ったものを用いた。該平織物に、吸水剤としてK・K−
2000(一方社油脂社製、吸水性シリコン塩類)2重
量%及び残部を水で調整した処理液をパディングした
後、直ちにマングルでピックアップ率70%で絞り、1
00℃で2分乾燥した。次いで、該平織物に水溶性ポリ
マーとしてパオゲンPR−15(第一工業製薬社製)1
5重量%及び残部を水で調整した処理液をパディングし
た後、直ちにマングルでピックアップ率70%で絞り、
100℃で2分乾燥した。
【0028】このように前処理した平織物にC.I.
Disperse Yellow3 10部,水90部
からなるインク、C.I.Disperse Red
1 10部,水90部からなるインク、C.I.Di
sperse Blue60 10部,水90部からな
るインク、ダイアクリル・ブラック SWR−N l
iq(三菱化成ヘキスト社製)10部,水90部からな
るインクの4種類をパルスジェット方式のインクジェッ
トプリンターに搭載し、8ドット/mmの連続プリント
を行い、次いで120℃にて2分間乾燥し、次いで21
0℃にて60秒間熱処理し、ハイドロサルファイト2g
/l、ソーダ灰2g/lの水溶液にて90℃で5分還元
洗浄をし、しかる後洗浄,乾燥を行い実施例2の製品を
得た。
【0029】比較例2 実施例2において、吸水剤を付与しなかった他は実施例
2と同様の処理を施し、比較例2の製品を得た。
【0030】比較例3 実施例2において、吸水剤及び水溶性ポリマーを付与し
なかった他は実施例2と同様の処理を施し、比較例3の
製品を得た。
【0031】実施例2、比較例2及び比較例3で得られ
た製品の測色値,ニジミ,風合を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、実施例2で得ら
れた製品は鮮明性及び発色性に優れていることがわか
る。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明方法によれば
鮮明でしかも発色性に優れた布帛が得られるのでインク
ジェット方式による布帛への印捺が可能となり、ファッ
ションの多様化に即応出来るので頗る有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性繊維を含有する布帛に、水溶性ポ
    リマーを付与し、しかる後染料を含むインクを用いてイ
    ンクジェット方式にて印捺し、次いで染料を固着せしめ
    ることを特徴とする布帛の捺染方法。
  2. 【請求項2】 疎水性繊維を含有する布帛に、吸水剤を
    付与した後、水溶性ポリマーを付与し、しかる後染料を
    含むインクを用いてインクジェット方式にて印捺し、次
    いで染料を固着せしめることを特徴とする布帛の捺染方
    法。
JP7201414A 1995-07-14 1995-07-14 布帛の捺染方法 Pending JPH0931865A (ja)

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JP7201414A JPH0931865A (ja) 1995-07-14 1995-07-14 布帛の捺染方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105297222A (zh) * 2015-09-22 2016-02-03 太仓市特灵化纤有限公司 一种保温排汗抗菌纤维

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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